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第86話 アリシアの過去
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ミイラ取りがミイラになる状況に陥りつつも、アリシアは話を続けたのである。
「え、えっと、ど、何処まで話したですっけ?」
話の雰囲気からして内容で重い感じだなのだが、会話をするアクションをした事により、若干なりとも何時もの調子を取り戻した様にマサキは感じであった。
「え~……と、家でお兄さんが療養しててって所だったかな?」
どんな話の展開になるのか解らなかったので「魔獣」と言う言葉を敢えて避け、マサキはアリシアに話の続きを促したのであった。
(内容が嫌な展開にならなければ良いんだけど……)
「あ、そだ、あ、兄達が自宅で療養してた自宅に魔獣が現れて襲われたです。」
「うん。」
(やっぱりと言うか、予想通り過ぎる展開かよ……)
「は、はいです。」
「自宅って事はアリシアもそこに住んでたんだよな?」
「は、はいです。わ、私はその時十四歳だったんですが、い、一緒に襲われたです。」
(何かロリ子と話してると温度差と言うか、違和感みたいなのが有るのは気のせいなのかな?俺だけか?)
「お兄さん達は大丈夫だったの?てか、御両親とかは?」
「は、はいです。り、両親も兄達もピンピンして暮らしてますです。」
(あるぇ~?何かがおかしい……会話の繋がりが何かおかしい……何処だ?何処からだ?)
「そ、そりゃ良かった……ぶ、無事でなにより……」
「は、はいです!」
とニコッと笑うアリシア。
(え?何この狐に摘まれたような感覚は……何か腑に落ちない……)
「え~っと……あ!そうだ、その襲われた時ってどうやってその脅威から回避したの?」
「え、えっとですね。さ、最初屋根が剥がされて、や、屋根があった場所から魔獣が見えた時もうダメだって思ったんで、ふ、布団にくるまって家の隅に居たです。」
(魔獣デカイな……)
「うん。」
「り、両親は動けない兄達の所に行って、ひ、避難させようとしてたんですけど、あ、兄達は動けないなりに、わ、私を含めて、ひ、一人でも多く助けようと反撃をしてました。」
(果敢な兄上だ事……)
「襲った魔獣ってなんだったの?」
「ひ、氷龍(アイスドラゴン)です。別名ブリザードマスターとか言われるですけど聞いた事有るですか?」
「ごめん、聞いて何だけど魔獣とか殆ど会ったことも無くて名前を言われても、実はも解らないんだよね。(苦笑)」
(龍とか……ホントに居るんだな……俺の知ってる魔獣とかは、森に居たでっかい狼?だったか?後はキモイ芋虫?あ、アレは魔虫か……うえ……思い出すんじゃ無かった……ぶるる……)
「あ、兄達は水属性である氷龍に対して、ほ、炎系の魔法で対応してたですけど、あ、相手が悪いですよね。ふ、普段は、せ、精々作物を荒らす害獣相手なのですから。」
「ま、まぁ、普通に考えれはそうかもな。」
そう言ってタバコに無詠唱で火をつける。
「そ、そうです。ク、クラタナさんは無詠唱で魔法使えるですね!凄いです!」
「ぷは~っ……」と煙を吐きながら「え?だってコレ初歩の魔法でしょ?誰でも出来るんじゃないの?」
「い、いえ、、そんな事無いです。フ、ファイヤーの魔法は確かに初歩の魔法です。
そ、そして、フ、ファイヤーの魔法を発動するには式が要るです。
そ、それと発動した魔法から同時に身を守る防御の魔法も要るです。
ぼ、防御魔法にも式が要るですよ。」
「あ~……何と無くそれはティナから聞いた気がするよ。式ってのは聞かなかったけど、一つ魔法を発動するとそれから身を守る魔法を同時に発動させないと身が持たないってのは。」
「そ、そうです。
な、なので二つそれぞれの魔法を発動させる式が必要なのと、タイミング良く同時に発動させる式が本当なら必要なのです。
それを無詠唱でやれるなんて凄いですよ!」
(理屈は何となく解ったけど、要はタバコの火をつけるだけで二つの魔法と、三つの式を計算して発動してるって事なのか?)
「な、なんでそんな事が出来るですか?」
「い、いや、なんで?と言われても……何と無く……としか……」
(何かアレだな……出来ない事が解らないって、今迄は何で出来るのか解らないだったんだけど、いつからこうなったんだろうなぁ……)
「ク、クラタナさんと私とじゃ、み、見えない壁があるですね……」
「た、確かに……でも、今アリシアの感じてる事も理解出来るよ。
今迄、俺も出来る事が解らないって側に居た人間だからな。」
「そ、そうなんですね……な、何か、ク、クラタナさんは何となくで、何でも出来ちゃいそうな雰囲気があるから、何でも出来るのかと思ってましたです……」
(この娘、どれだけ俺の事を過大評価してるの……?)
「それは買いかぶり過ぎだよ。見ての通り冴えない只の変態なオッサンだし、無職な上に普段なら引き籠もりのニートだぞ。
今だって分からないだろうけど、ロリ子のおっぱいばかり盗み見してるんだぞ!」
アリシアは「ハッ!」となり、必要以上に開いているメイド服の胸元を反射的に手で覆ったのであった。
(ん~……こういう時に俺の盗み見スキルが役に経つのか……なるほどなるほど……)
「そ、そんなに見たいですか……?」
と、大きな藍色の瞳で、無意識に上目遣いで聞いてくるアリシアである。
「ばっ!本気に取るなよ!いや、見たいか見たくないかと言えば「触りたい」だけど、倫理観てあるだろ?倫理観は大事だぞ!あれ?」
「そ、そんなに、さ、触りたいですか?」
ただでさえ動く萌えっ娘なのに、今は更にメイド服装備中で上目遣い攻撃の三連コンボで俺氏萌え死にそうである。
「待って!ヤバい!死ぬ!」
「は、はいです。ま、待つです。」
マサキは冷めたコーヒーを一気に煽って、冷静を取り戻すようにテーブルクロスの縫い目を数えたのであった。
「ふぅ……取り敢えず、冗談はさておき……」
「じ、冗談だったですか……?」
シュンと反射的に項垂れるアリシアだった。
(あ~もういいから黙って!いちいちそんなリアクションしないで!)
「いや、まぁ、その話は置いといて、えーっと……何の話してたっけ?え~……」
「あ、兄達が魔法で反撃してた辺りですよ。」
「そ、そうだった。魔法の威力がアイスドラゴン?には足りないんだよな?
所でその状況からどうやって逃げたの?」
「は、はいです。あ、兄達の反撃は全くアイスドラゴンには効いて無かったです。
そ、その時、り、両親と兄達は死の覚悟を決めたのか、わ、私に逃げるように言ってくれたです。」
「うん。」
(何か壮絶だな……目の前のロリ巨乳のメイド服姿がとてもギャップあるけど……)
「そ、それを見て、ど、どうしても家族を守りたいと思ったです。
そ、その時私の中で、パチッと何かが切り替わった感覚になって、き、気が付いた時はメテオドライブを発動していたです。」
「何で急にできたの?
メテオドライブってあの凄いのじゃないのか?」
「ん~……わ、解らないですけど、な、何と無くです。
あっ!あの時はすみませんです。と言うか……あははは……」
アリシアはそう言うと、力無く乾いた笑みを零したのであった。
「立場がさっきと変わっちゃったな!」
「で、ですね。(笑)
ク、クラタナさんの言いたい事、な、何となく理解出来たですよ!(笑)」
「なんだかなぁ……アリシアには元々魔法を扱える素養があったって事になるんじゃ無いのかな?」
「ど、どうなんですかね?
あ、兄達も魔法は使えるですけど……ここ迄の魔法は使えなかったですよ。」
(素養の問題か?資質のの問題と云うべきなのかな?それとも、追い込まれた状況により才能を開花刺せたと云うべきなのかな?)
「それでどうやって今の仕事に就く事になったの?」
(なんか話のリズムが、ティナと違うのでアリシアとの会話が新鮮で楽しくなってきたぞ!重苦しい話でも無さそうだし。)
「ん~と、メ、メテオドライブを発動した後、わ、私は気を失ったのでよくは解らないのですけど、し、至近距離で、あ、あの威力なので、流石のアイスドラゴンも防御の反応が出来なく、ち、直撃して消滅したらしいです。
た、ただ、い、今みたいに範囲調整が出来なくて街にも大きく被害が出たです。
も、模擬戦の時は、い、一応十分の一にまで出力を抑えたですけど……」
と、反省しているかの様に、アリシアの声が徐々小さくなっていったのであった。
「確かにアレはなぁ……鬼ごっこの時、広範囲魔法ダメったのに……」
「い、いえ、い、今言ったみたいに、ア、アレはかなり範囲を縮めたですよ!
れ、練習で範囲は調整出来る様になったですから!」
「え?アレで縮めた……だと?」
(何言ってんのこの人?あの時、着弾かなり広かったよな?アレで狭くしただと?)
「は、はいです。最初の時は街の半分と山の一部が無くなったです。」
「え?それ、被害甚大じゃん……まだ魔獣に襲われた方が被害少なかったんじゃ無いの?」
マサキは目の前の巨乳メイドさんが、とんでもない発言をして現実味が無くなってきたので、タバコを吸って気分を落ち着かせようとしたのである。
「そ、それ、ま、街の人にも言われたです。
た、建物から何から何まで壊れてしまって、あ、幸い死傷者は居なかったです。
ま、街半分といっても小さな街ですし、農作業をしてるのでみんな動ける人達ばかりだったので早目に避難してたです。」
(小さい町だからぃぃって訳ないだろ!(笑)
「ほう……」
(美談みたいになってるけど、全然美談じゃねぇ~!街半分?山の一部?どんだけ威力有るんだよメテオドライブ!)
「あ、後処理が大変だったですよ。
お、王都から視察は来るは、住宅や田畑の損害賠償、あと山の形が変わったのも怒られたです。
や、山は国の持ち物みたいで、国からも損害賠償が来たですから。」
「うん。まぁ、そうだよね……(白目)」
(既に俺の手に負えん話になって来てる……ある意味テロリストだわこの娘……とは言え十四歳の子供に責任能力が有るとは思えんが……)
「こ、この事について、私は重要参考人で近衛兵隊の人とお話をしてたです。
そ、その時来てたのがエイドリアン隊長で、こ、近衛兵隊にスカウトされたです!」
(話がやっと繋がった!なるほどなぁ……悪の道に行く前に国が囲ったという事か。納得……アリシアこそ戦略兵器じゃん。山とか……どれだけスケールデカいんだよ。)
「理解した。とても理解した。それでアリシアに似合わないような仕事に就いてる訳だな。たまに帰ったりしてるのか?」
「は、はいです。…………わ、私には帰る所が無いですよ。」
予想外のアリシアの発言により、マサキの動きがピタリと止まったのである。
「え?なんでよ、さっき御家族健在でピンピンしてるって……」
(何、この不穏な空気……やっと何時もの調子になったと思ったのに。)
「か、家族を助けようとした行動は、け、結果的に怖がれ、他人からは避けられる事になったです。
誰からも……ち、小さい町なので直ぐ噂は広まっちゃうですからね。」
と静かに話した後、諦めに似た表情でアリシアは笑った。
「!!!…………」
それを聞いた瞬間、マサキは声が出なかった。怒りや哀しみとも違う、やり切れない思いで押しつぶされそうになっていたのであった。
「え、えっと、ど、何処まで話したですっけ?」
話の雰囲気からして内容で重い感じだなのだが、会話をするアクションをした事により、若干なりとも何時もの調子を取り戻した様にマサキは感じであった。
「え~……と、家でお兄さんが療養しててって所だったかな?」
どんな話の展開になるのか解らなかったので「魔獣」と言う言葉を敢えて避け、マサキはアリシアに話の続きを促したのであった。
(内容が嫌な展開にならなければ良いんだけど……)
「あ、そだ、あ、兄達が自宅で療養してた自宅に魔獣が現れて襲われたです。」
「うん。」
(やっぱりと言うか、予想通り過ぎる展開かよ……)
「は、はいです。」
「自宅って事はアリシアもそこに住んでたんだよな?」
「は、はいです。わ、私はその時十四歳だったんですが、い、一緒に襲われたです。」
(何かロリ子と話してると温度差と言うか、違和感みたいなのが有るのは気のせいなのかな?俺だけか?)
「お兄さん達は大丈夫だったの?てか、御両親とかは?」
「は、はいです。り、両親も兄達もピンピンして暮らしてますです。」
(あるぇ~?何かがおかしい……会話の繋がりが何かおかしい……何処だ?何処からだ?)
「そ、そりゃ良かった……ぶ、無事でなにより……」
「は、はいです!」
とニコッと笑うアリシア。
(え?何この狐に摘まれたような感覚は……何か腑に落ちない……)
「え~っと……あ!そうだ、その襲われた時ってどうやってその脅威から回避したの?」
「え、えっとですね。さ、最初屋根が剥がされて、や、屋根があった場所から魔獣が見えた時もうダメだって思ったんで、ふ、布団にくるまって家の隅に居たです。」
(魔獣デカイな……)
「うん。」
「り、両親は動けない兄達の所に行って、ひ、避難させようとしてたんですけど、あ、兄達は動けないなりに、わ、私を含めて、ひ、一人でも多く助けようと反撃をしてました。」
(果敢な兄上だ事……)
「襲った魔獣ってなんだったの?」
「ひ、氷龍(アイスドラゴン)です。別名ブリザードマスターとか言われるですけど聞いた事有るですか?」
「ごめん、聞いて何だけど魔獣とか殆ど会ったことも無くて名前を言われても、実はも解らないんだよね。(苦笑)」
(龍とか……ホントに居るんだな……俺の知ってる魔獣とかは、森に居たでっかい狼?だったか?後はキモイ芋虫?あ、アレは魔虫か……うえ……思い出すんじゃ無かった……ぶるる……)
「あ、兄達は水属性である氷龍に対して、ほ、炎系の魔法で対応してたですけど、あ、相手が悪いですよね。ふ、普段は、せ、精々作物を荒らす害獣相手なのですから。」
「ま、まぁ、普通に考えれはそうかもな。」
そう言ってタバコに無詠唱で火をつける。
「そ、そうです。ク、クラタナさんは無詠唱で魔法使えるですね!凄いです!」
「ぷは~っ……」と煙を吐きながら「え?だってコレ初歩の魔法でしょ?誰でも出来るんじゃないの?」
「い、いえ、、そんな事無いです。フ、ファイヤーの魔法は確かに初歩の魔法です。
そ、そして、フ、ファイヤーの魔法を発動するには式が要るです。
そ、それと発動した魔法から同時に身を守る防御の魔法も要るです。
ぼ、防御魔法にも式が要るですよ。」
「あ~……何と無くそれはティナから聞いた気がするよ。式ってのは聞かなかったけど、一つ魔法を発動するとそれから身を守る魔法を同時に発動させないと身が持たないってのは。」
「そ、そうです。
な、なので二つそれぞれの魔法を発動させる式が必要なのと、タイミング良く同時に発動させる式が本当なら必要なのです。
それを無詠唱でやれるなんて凄いですよ!」
(理屈は何となく解ったけど、要はタバコの火をつけるだけで二つの魔法と、三つの式を計算して発動してるって事なのか?)
「な、なんでそんな事が出来るですか?」
「い、いや、なんで?と言われても……何と無く……としか……」
(何かアレだな……出来ない事が解らないって、今迄は何で出来るのか解らないだったんだけど、いつからこうなったんだろうなぁ……)
「ク、クラタナさんと私とじゃ、み、見えない壁があるですね……」
「た、確かに……でも、今アリシアの感じてる事も理解出来るよ。
今迄、俺も出来る事が解らないって側に居た人間だからな。」
「そ、そうなんですね……な、何か、ク、クラタナさんは何となくで、何でも出来ちゃいそうな雰囲気があるから、何でも出来るのかと思ってましたです……」
(この娘、どれだけ俺の事を過大評価してるの……?)
「それは買いかぶり過ぎだよ。見ての通り冴えない只の変態なオッサンだし、無職な上に普段なら引き籠もりのニートだぞ。
今だって分からないだろうけど、ロリ子のおっぱいばかり盗み見してるんだぞ!」
アリシアは「ハッ!」となり、必要以上に開いているメイド服の胸元を反射的に手で覆ったのであった。
(ん~……こういう時に俺の盗み見スキルが役に経つのか……なるほどなるほど……)
「そ、そんなに見たいですか……?」
と、大きな藍色の瞳で、無意識に上目遣いで聞いてくるアリシアである。
「ばっ!本気に取るなよ!いや、見たいか見たくないかと言えば「触りたい」だけど、倫理観てあるだろ?倫理観は大事だぞ!あれ?」
「そ、そんなに、さ、触りたいですか?」
ただでさえ動く萌えっ娘なのに、今は更にメイド服装備中で上目遣い攻撃の三連コンボで俺氏萌え死にそうである。
「待って!ヤバい!死ぬ!」
「は、はいです。ま、待つです。」
マサキは冷めたコーヒーを一気に煽って、冷静を取り戻すようにテーブルクロスの縫い目を数えたのであった。
「ふぅ……取り敢えず、冗談はさておき……」
「じ、冗談だったですか……?」
シュンと反射的に項垂れるアリシアだった。
(あ~もういいから黙って!いちいちそんなリアクションしないで!)
「いや、まぁ、その話は置いといて、えーっと……何の話してたっけ?え~……」
「あ、兄達が魔法で反撃してた辺りですよ。」
「そ、そうだった。魔法の威力がアイスドラゴン?には足りないんだよな?
所でその状況からどうやって逃げたの?」
「は、はいです。あ、兄達の反撃は全くアイスドラゴンには効いて無かったです。
そ、その時、り、両親と兄達は死の覚悟を決めたのか、わ、私に逃げるように言ってくれたです。」
「うん。」
(何か壮絶だな……目の前のロリ巨乳のメイド服姿がとてもギャップあるけど……)
「そ、それを見て、ど、どうしても家族を守りたいと思ったです。
そ、その時私の中で、パチッと何かが切り替わった感覚になって、き、気が付いた時はメテオドライブを発動していたです。」
「何で急にできたの?
メテオドライブってあの凄いのじゃないのか?」
「ん~……わ、解らないですけど、な、何と無くです。
あっ!あの時はすみませんです。と言うか……あははは……」
アリシアはそう言うと、力無く乾いた笑みを零したのであった。
「立場がさっきと変わっちゃったな!」
「で、ですね。(笑)
ク、クラタナさんの言いたい事、な、何となく理解出来たですよ!(笑)」
「なんだかなぁ……アリシアには元々魔法を扱える素養があったって事になるんじゃ無いのかな?」
「ど、どうなんですかね?
あ、兄達も魔法は使えるですけど……ここ迄の魔法は使えなかったですよ。」
(素養の問題か?資質のの問題と云うべきなのかな?それとも、追い込まれた状況により才能を開花刺せたと云うべきなのかな?)
「それでどうやって今の仕事に就く事になったの?」
(なんか話のリズムが、ティナと違うのでアリシアとの会話が新鮮で楽しくなってきたぞ!重苦しい話でも無さそうだし。)
「ん~と、メ、メテオドライブを発動した後、わ、私は気を失ったのでよくは解らないのですけど、し、至近距離で、あ、あの威力なので、流石のアイスドラゴンも防御の反応が出来なく、ち、直撃して消滅したらしいです。
た、ただ、い、今みたいに範囲調整が出来なくて街にも大きく被害が出たです。
も、模擬戦の時は、い、一応十分の一にまで出力を抑えたですけど……」
と、反省しているかの様に、アリシアの声が徐々小さくなっていったのであった。
「確かにアレはなぁ……鬼ごっこの時、広範囲魔法ダメったのに……」
「い、いえ、い、今言ったみたいに、ア、アレはかなり範囲を縮めたですよ!
れ、練習で範囲は調整出来る様になったですから!」
「え?アレで縮めた……だと?」
(何言ってんのこの人?あの時、着弾かなり広かったよな?アレで狭くしただと?)
「は、はいです。最初の時は街の半分と山の一部が無くなったです。」
「え?それ、被害甚大じゃん……まだ魔獣に襲われた方が被害少なかったんじゃ無いの?」
マサキは目の前の巨乳メイドさんが、とんでもない発言をして現実味が無くなってきたので、タバコを吸って気分を落ち着かせようとしたのである。
「そ、それ、ま、街の人にも言われたです。
た、建物から何から何まで壊れてしまって、あ、幸い死傷者は居なかったです。
ま、街半分といっても小さな街ですし、農作業をしてるのでみんな動ける人達ばかりだったので早目に避難してたです。」
(小さい町だからぃぃって訳ないだろ!(笑)
「ほう……」
(美談みたいになってるけど、全然美談じゃねぇ~!街半分?山の一部?どんだけ威力有るんだよメテオドライブ!)
「あ、後処理が大変だったですよ。
お、王都から視察は来るは、住宅や田畑の損害賠償、あと山の形が変わったのも怒られたです。
や、山は国の持ち物みたいで、国からも損害賠償が来たですから。」
「うん。まぁ、そうだよね……(白目)」
(既に俺の手に負えん話になって来てる……ある意味テロリストだわこの娘……とは言え十四歳の子供に責任能力が有るとは思えんが……)
「こ、この事について、私は重要参考人で近衛兵隊の人とお話をしてたです。
そ、その時来てたのがエイドリアン隊長で、こ、近衛兵隊にスカウトされたです!」
(話がやっと繋がった!なるほどなぁ……悪の道に行く前に国が囲ったという事か。納得……アリシアこそ戦略兵器じゃん。山とか……どれだけスケールデカいんだよ。)
「理解した。とても理解した。それでアリシアに似合わないような仕事に就いてる訳だな。たまに帰ったりしてるのか?」
「は、はいです。…………わ、私には帰る所が無いですよ。」
予想外のアリシアの発言により、マサキの動きがピタリと止まったのである。
「え?なんでよ、さっき御家族健在でピンピンしてるって……」
(何、この不穏な空気……やっと何時もの調子になったと思ったのに。)
「か、家族を助けようとした行動は、け、結果的に怖がれ、他人からは避けられる事になったです。
誰からも……ち、小さい町なので直ぐ噂は広まっちゃうですからね。」
と静かに話した後、諦めに似た表情でアリシアは笑った。
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