【完結】王太子の求婚は受け入れられません!

みやちゃん

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レイシアの離城

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レイシアはこっそりと城を抜け出した。

元々、王城の防犯警備システムを魔法で組んだのはレイシアだ。
それに衛兵が何人立ちはだかってもレイシアを一瞬も足止めできない。
例え、一兵団を投入してもレイシアを止めるだけの力はない。
王妃が言った通り、レイシアが出て行くと決めれば誰にも止められない。
レイシアの意思で王城に留まっていたに過ぎない。

王城を振り返り、レイシアはお別れを告げた。
12年‥レイシアの人生の多くはここで過ごした。
大切な人もたくさんできた。
愛着も寂しさもある。
けれど、それ以上に大切なもののため、ここを離れるしかない。

アレン、ごめんなさい。
話し合わずに逃げた出してしまうこと‥
あなたの傷ついた顔や悲しみに溢れたオーラは見たくない。
 
王の部屋に呼ばれた話し合いの途中からアレンの悲しみや焦りのオーラが強くなっていた。
気づいていて無視をした。
そうさせている自覚があったから逃げたのだ。

アレンの気持ちはすごく嬉しい。
だけど、どうしても受け入れられない‥

王様の悲しみと後悔、そして痛々しい苦悩。
ずっと、それを見てきた。
ずっとずっとずっと‥王様は苦しんでいた。

私と結婚してあなたから王様と同じオーラが出てしまったら、私はどうしたらいい?
お母さん、お父さん、近所の人たち、そしてマリアージュ様‥
もう後悔なんてしたくない。
もう大切な人を傷つけたくない‥

アレン、あなたには幸せになってほしい。
それができるのは私じゃない。
私が側にいて幸せが手に入れられないなら離れるしかない。

私を守りたいといつも言ってくれた。
優しい愛情深いオーラを向けてくれていた。
私が苦しむ時は、いつも側にいてくれた。
優しいあなたは、過去の後悔に苦しむ私が見過ごせなかったんだよね。
ずっと一緒に育ってきたんだもん、情が湧いてもおかしくない。
だからこそ執着した。
私がそうさせた。
離れれば、きっとそれらの想いも薄くなって行く。

アレン‥
そのうち私のことなんか忘れて本当に愛する人と出会える。
誰からも祝福される、そんな結婚をして子どもが生まれて‥幸せだって笑っていてほしい。

あなたの側にいなくても私はこの国を見守って行く。
そのために私ができることは何か‥
それをこれから考えていかなければいけない。
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