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最終章 人族編
秋とクルミ
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「秋?ご飯食べる?もう眠い?」
スリっと私の掌に竜の尻尾を擦り付けて大人しくちょこんと座るシュウは、大人の言葉も全て理解していて、レスターの生まれた時と同じだ。
一方でクルミはわりと人間の赤ちゃんぽい子育てをしている。
乳児というほどでもないけれど、レスターやシュウほどはしっかりしていない。
おしゃべりも拙く、おトイレも失敗したりする。魔力の差でこんなにも個体差があるなんてびっくりする。
けれど私に比べれば体も強く、力も強い。歩くのはヨチヨチだけれど飛ぶのは早いし簡単な魔法も使う。
他の獣人から自分を守るぐらいの力はあるそうだ。リヒト様がデレデレに甘やかすから今から将来が心配だ。
秋は生まれたその日のうちに人型になったり竜型になったりを気ままに繰り返し、夕方にはレスターとクロム君の手合わせに参加していた。レスターと同じ子育て。勝手に1人でうごけるので何の手もかからない。
手合わせはクロム君がいつも上手くフォローしているのが分かるので安心だ。
「クロム君、シュウの面倒を見てくれてありがとう。お兄ちゃんだね」
クロム君がにっこり笑う。
双子はミリーナさんとお母さんに任せて(シュウはあまりやる事が無いけれど)、私はなるべくクロム君と過ごすことにしている。
レスターは下が産まれても全くいつも通りで心のブレがない。
レスターの生まれた時の様な葛藤をまたクロム君がしない様に、いつもよりクロム君と一緒にいる様にしている。
「クロム君、大好き。うちの長男は優しいね」
照れ照れと無言で照れたクロム君の頭を撫でて、抱きしめる。
「双子の儀式の時は、私といてくれる?」
「ん、いる。いっしょ」
臣下として跪くクロム君は見たくない。この子はうちの子なのだから。
顔中にキスをするとくすぐったそうに笑う。
「母上!俺も!」
「ふふ、レスターもおいで?あれ?シュウがくっついてるねぇ」
小さな黒竜がレスターの肩に乗っている。
「シュウはめんどくさがりです。歩くのも飛ぶのも面倒なのです」
「えぇ…………」
レスターの肩から私の膝に降り立ち人型になったシュウに甚平を着せる。リヒト様ほど精悍な顔つきでは無い。
サラサラとした黒髪にくりっとした紺色の目。
どちらかと言うと私に似ているきがする。
リヒト様と私をたして二で割った様な……?
クルミは私そっくりで、シュウは私とリヒト様半々といった感じ。
「母上、絵本をよんで」
シュウが言う。この子は大人しく、いつも絵本を読んでいる。
「いいよ、お庭に行く?一人一冊ずつもっておいで?」
私の台詞にシュウはまた竜型になり、クロム君の頭にのる。本当にめんどくさがりだな。
◇◆◇
クルミと秋の儀式は王宮の広い謁見の間で行われた。
「フォルドおじたま、だっこして下さい……」
よちよちと歩くクルミが陛下に万歳の姿勢で抱っこをせがむ。
クルミはわりとビビリ屋で、大勢の前が苦手。
陛下の中華風のお着物を今回の隠れ場所に選んだ模様。
「か……可愛いっっ!!かわいすぎない!?これは、やばいやつじゃない!?見せちゃダメじゃない!?」
陛下、ワナワナしちゃってる。
クルミは自分と同じ金竜だし、可愛いのかもしれない。
「伯父上、シュウのこと全然見えてねぇ」
レスターが呆れたように言う。
当のシュウは全く気にした様子を見せず、レスターの首に竜型でまきついている。多分寝てる。すごいメンタル。こんな大勢の人の中で。
儀式、めんどくさいんだろうなぁ……。
クロムくんは約束通り私の腕の中にいる。
王家の報告書類をエルダゾルク神に奏上し、クルミを抱いた陛下と、レスターごと秋をだきあげたリヒト様がずらっと跪いて並んだ臣下達を見下ろす。
「王家がこの様に栄えたのは始まりの時以来だ。神の寵児は地上に降ろされた」
真面目な王様になった陛下が言う。いつもこうならかっこいいのに。
「竜国は安寧と繁栄を約束される」
リヒト様がひたと臣下達を見据えて言う。
一番先頭にいた陛下の侍従のひとりが頭を下げたまま話す。
「我ら臣下、生涯の忠誠を誓い、身命を賭して御身をお守りすると誓約申し上げる」
「許す」
レスターの時と同じ。
ユアンさんやクロードさん、ルース君も跪いて頭を垂れている。
前と違うのは、クロムくんは私の腕の中にいるって事。
ちょっとソワソワしていたけれど、ぎゅうと抱きしめたらフニャッと一度笑ってから大人しく私の腕の中にいる。
「クロムくん、クロム・レイリン君、あなたが離れたら——ははうえは泣きます!!!!」
皆が忠誠を誓っている中、小声で息子に話しかける。
クロム君はまたふにゃっと笑う。
「はは、うえ、……だいしき」
「私もクロム君が大好き。今ここでクロム君も誓ってくれる?何があっても私とリヒト様の息子でいるって」
「主?」
「そう。私達の子。あなたはうちの長男なの。遠慮する事は何もないの。私達の息子で、あの子達のお兄ちゃん。私の、大切な家族」
「ははうえ、どうやって、誓う?」
クロム君はじっとリヒト様達を見つめたまま話す。
「ゆびきりしようか」
頭の上にはてながいっぱい浮かんでいる顔が可愛すぎる!!
「小指を出してね?ほら、こうやって……ゆーびきーりげーんまん嘘ついたらはーり千本のーます!ゆーびきった!」
まだきょとんとした顔のままのクロム君を抱きしめて、「生まれて来てくれて、ありがとう。クロム君のお母さんになれて幸せ」
と耳元で言うと、スリっと額を擦り付けた後、リヒト様の方に飛んでいき、ストンと肩に乗った。
こういう時に、泣かなくなったなと、小さな背中を見送りながら思う。
リヒト様が一瞬目を細めて優しい顔でクロム君を見たのが分かった。
彼も、同じ気持ちでいてくれる事が嬉しい。
------------------------------------
▶︎▶︎【あとがき】
リヒトのクロムへの愛情は実は救出した頃からあまりかわりません。
皆は弟のように思っていましたが、リヒトだけはクロムを弟とは思っていませんでした。
紬と出会って、愛情表現の仕方が変わってきたということです。
愛情のかけ方を知らなかったので。
スリっと私の掌に竜の尻尾を擦り付けて大人しくちょこんと座るシュウは、大人の言葉も全て理解していて、レスターの生まれた時と同じだ。
一方でクルミはわりと人間の赤ちゃんぽい子育てをしている。
乳児というほどでもないけれど、レスターやシュウほどはしっかりしていない。
おしゃべりも拙く、おトイレも失敗したりする。魔力の差でこんなにも個体差があるなんてびっくりする。
けれど私に比べれば体も強く、力も強い。歩くのはヨチヨチだけれど飛ぶのは早いし簡単な魔法も使う。
他の獣人から自分を守るぐらいの力はあるそうだ。リヒト様がデレデレに甘やかすから今から将来が心配だ。
秋は生まれたその日のうちに人型になったり竜型になったりを気ままに繰り返し、夕方にはレスターとクロム君の手合わせに参加していた。レスターと同じ子育て。勝手に1人でうごけるので何の手もかからない。
手合わせはクロム君がいつも上手くフォローしているのが分かるので安心だ。
「クロム君、シュウの面倒を見てくれてありがとう。お兄ちゃんだね」
クロム君がにっこり笑う。
双子はミリーナさんとお母さんに任せて(シュウはあまりやる事が無いけれど)、私はなるべくクロム君と過ごすことにしている。
レスターは下が産まれても全くいつも通りで心のブレがない。
レスターの生まれた時の様な葛藤をまたクロム君がしない様に、いつもよりクロム君と一緒にいる様にしている。
「クロム君、大好き。うちの長男は優しいね」
照れ照れと無言で照れたクロム君の頭を撫でて、抱きしめる。
「双子の儀式の時は、私といてくれる?」
「ん、いる。いっしょ」
臣下として跪くクロム君は見たくない。この子はうちの子なのだから。
顔中にキスをするとくすぐったそうに笑う。
「母上!俺も!」
「ふふ、レスターもおいで?あれ?シュウがくっついてるねぇ」
小さな黒竜がレスターの肩に乗っている。
「シュウはめんどくさがりです。歩くのも飛ぶのも面倒なのです」
「えぇ…………」
レスターの肩から私の膝に降り立ち人型になったシュウに甚平を着せる。リヒト様ほど精悍な顔つきでは無い。
サラサラとした黒髪にくりっとした紺色の目。
どちらかと言うと私に似ているきがする。
リヒト様と私をたして二で割った様な……?
クルミは私そっくりで、シュウは私とリヒト様半々といった感じ。
「母上、絵本をよんで」
シュウが言う。この子は大人しく、いつも絵本を読んでいる。
「いいよ、お庭に行く?一人一冊ずつもっておいで?」
私の台詞にシュウはまた竜型になり、クロム君の頭にのる。本当にめんどくさがりだな。
◇◆◇
クルミと秋の儀式は王宮の広い謁見の間で行われた。
「フォルドおじたま、だっこして下さい……」
よちよちと歩くクルミが陛下に万歳の姿勢で抱っこをせがむ。
クルミはわりとビビリ屋で、大勢の前が苦手。
陛下の中華風のお着物を今回の隠れ場所に選んだ模様。
「か……可愛いっっ!!かわいすぎない!?これは、やばいやつじゃない!?見せちゃダメじゃない!?」
陛下、ワナワナしちゃってる。
クルミは自分と同じ金竜だし、可愛いのかもしれない。
「伯父上、シュウのこと全然見えてねぇ」
レスターが呆れたように言う。
当のシュウは全く気にした様子を見せず、レスターの首に竜型でまきついている。多分寝てる。すごいメンタル。こんな大勢の人の中で。
儀式、めんどくさいんだろうなぁ……。
クロムくんは約束通り私の腕の中にいる。
王家の報告書類をエルダゾルク神に奏上し、クルミを抱いた陛下と、レスターごと秋をだきあげたリヒト様がずらっと跪いて並んだ臣下達を見下ろす。
「王家がこの様に栄えたのは始まりの時以来だ。神の寵児は地上に降ろされた」
真面目な王様になった陛下が言う。いつもこうならかっこいいのに。
「竜国は安寧と繁栄を約束される」
リヒト様がひたと臣下達を見据えて言う。
一番先頭にいた陛下の侍従のひとりが頭を下げたまま話す。
「我ら臣下、生涯の忠誠を誓い、身命を賭して御身をお守りすると誓約申し上げる」
「許す」
レスターの時と同じ。
ユアンさんやクロードさん、ルース君も跪いて頭を垂れている。
前と違うのは、クロムくんは私の腕の中にいるって事。
ちょっとソワソワしていたけれど、ぎゅうと抱きしめたらフニャッと一度笑ってから大人しく私の腕の中にいる。
「クロムくん、クロム・レイリン君、あなたが離れたら——ははうえは泣きます!!!!」
皆が忠誠を誓っている中、小声で息子に話しかける。
クロム君はまたふにゃっと笑う。
「はは、うえ、……だいしき」
「私もクロム君が大好き。今ここでクロム君も誓ってくれる?何があっても私とリヒト様の息子でいるって」
「主?」
「そう。私達の子。あなたはうちの長男なの。遠慮する事は何もないの。私達の息子で、あの子達のお兄ちゃん。私の、大切な家族」
「ははうえ、どうやって、誓う?」
クロム君はじっとリヒト様達を見つめたまま話す。
「ゆびきりしようか」
頭の上にはてながいっぱい浮かんでいる顔が可愛すぎる!!
「小指を出してね?ほら、こうやって……ゆーびきーりげーんまん嘘ついたらはーり千本のーます!ゆーびきった!」
まだきょとんとした顔のままのクロム君を抱きしめて、「生まれて来てくれて、ありがとう。クロム君のお母さんになれて幸せ」
と耳元で言うと、スリっと額を擦り付けた後、リヒト様の方に飛んでいき、ストンと肩に乗った。
こういう時に、泣かなくなったなと、小さな背中を見送りながら思う。
リヒト様が一瞬目を細めて優しい顔でクロム君を見たのが分かった。
彼も、同じ気持ちでいてくれる事が嬉しい。
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▶︎▶︎【あとがき】
リヒトのクロムへの愛情は実は救出した頃からあまりかわりません。
皆は弟のように思っていましたが、リヒトだけはクロムを弟とは思っていませんでした。
紬と出会って、愛情表現の仕方が変わってきたということです。
愛情のかけ方を知らなかったので。
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