308 / 329
タイコの湖
308.再現
しおりを挟む
「カショウ、攻撃が届いているよ」
真っ先に気付いたのはナレッジで、攻撃として意識していない俺は、それを把握するのが僅かに遅れる。
無属性スキルの熟練度も上がり、バーレッジでマジックシールドもより細分化出来るようになり、今は小指の爪程までに分裂させている。それでも使い所はあくまで防御手段の弾幕としてでしかなく、バーレッジを攻撃手段とは思っていない。
ナレッジに言われてみて、始めてバーレッジが何の抵抗も受けずに、結界へと突き刺さっているに気付く。
「カショウ、もう一回だよ!」
マジックシールドはもう一枚展開している。だから、僅かに生じた変化が消えてしまわない内に、もう一度バーレッジを放つ。
そして障壁への変化に気付いた他の精霊達の攻撃も止み、バーレッジだけが結界に向かって広がりながら襲いかかる。
結界が防ぐものは、バーレッジ以外には何もない。
しかし、バーレッジにはアースウォールすら貫くような威力も速さも無い。それよりも威力のある魔法を簡単に無効化してしまう結界の障壁が、バーレッジの防げないことが信じられない。
だがバーレッジは何の抵抗も受けずに、障壁へと突き刺さる。
「本当なのか?」
自分の放った魔法であるが、何かのイレギュラーが発生したのかもしれないと疑ってしまう。
「ウィンドカッター」
そして目の前で起こったことを信用出来ずに、思わず放った魔法は簡単に無効化されてしまう。
「どうしてバーレッジは防がれないんだ!無属性魔法は攻撃としてすら認識されないのか?」
『どうしたの?あなたらしくないわよ。1つずつ試してみるしかないでしょ!』
無属性魔法のスキルしかないコンプレックが強く出てしまうが、それでも今までにない変化には違いない。精霊樹の杖を構えて、なるべく威力を落として無詠唱でのウォーターボールを放つ。
山なりとなって結界に飛んでゆくテニスボールほどの水玉ならば、当たったとしても傷付けることは不可能で、とても攻撃魔法とは言えない。
しかし威力のない水玉であっても、結界に近付くとことは許されず、十分な距離を保って無効化されてしまう。
「何が違うんだ!俺の魔法の質のせいなのか?」
『1つ忘れてるわよ!私の魔法も、結界に無効化されやすいのよ』
俺と精霊であるムーアならば、持っているものが全く違う。ましてや迷い人であるの俺と、中位精霊の魔法で共通するようなことなんて···。
『「マジックアイテム!」』
2人に共通していることと言えば、精霊樹の杖とオニの小太刀とどちらもマジックアイテムを介して魔法を行使している。
『ウォーターボール』
ムーアがオニの小太刀を翳して放った魔法は、俺のウォーターボールよりも遥かに威力があるものの、それでも俺の放った水玉と同じように、大分手前で無効化されてしまう。
『ウォーターボール』
今度は、オニの小太刀を持っていない手から魔法を放つ。オニの小太刀により魔力を増幅されていないウォーターボールは、先に放ったウォーターボールよりも一回り小さいが、先に放った魔法よりも結界に近付き無効化される。
『どうやら、正解みたいね!』
「自前のスキルじゃないとダメってわけか」
マジックアイテムを介すると、なぜダメになってしまうのか分からないが、対処する方法は見えてくる。
「バーレッジが通用するのなら、マジックソードはもっと通用するんだろ!」
『そうね!フォリーの紫紺の刀も、シェイドは無効化されても刀の形は保っていたわ』
そうなると出番の無かった、リズとリタが俄然とやる気を出して、それに負けじとラガートも気合いを入れ始める。純白の翼と黒翼は大きく羽を伸ばし、俺の声が掛かるの待っている。
「まだ接近戦をするとは言ってないんだけどな」
「お主の操るマジックソードでは、結界を破る力はなかろう。ヴァンパイヤの小娘でも破れんのだから、お主だけの力では到底敵わんだろ」
『的確ね、ラガートの言う通りよ!』
「俺も最初から否定はしていないさ」
俺が一歩踏み出すと、自動的に翼も動き出す。以前と違って俺が加速する必要はなく、最初の一歩は合図の役割でしかない。
『ストーンバレットよ!』
それと同時にムーアがストーンバレットを放つ。それは透明な障壁の位置をより正確に教えてくれ、それに向かってマジックソードを突き立てる。
真っ先に気付いたのはナレッジで、攻撃として意識していない俺は、それを把握するのが僅かに遅れる。
無属性スキルの熟練度も上がり、バーレッジでマジックシールドもより細分化出来るようになり、今は小指の爪程までに分裂させている。それでも使い所はあくまで防御手段の弾幕としてでしかなく、バーレッジを攻撃手段とは思っていない。
ナレッジに言われてみて、始めてバーレッジが何の抵抗も受けずに、結界へと突き刺さっているに気付く。
「カショウ、もう一回だよ!」
マジックシールドはもう一枚展開している。だから、僅かに生じた変化が消えてしまわない内に、もう一度バーレッジを放つ。
そして障壁への変化に気付いた他の精霊達の攻撃も止み、バーレッジだけが結界に向かって広がりながら襲いかかる。
結界が防ぐものは、バーレッジ以外には何もない。
しかし、バーレッジにはアースウォールすら貫くような威力も速さも無い。それよりも威力のある魔法を簡単に無効化してしまう結界の障壁が、バーレッジの防げないことが信じられない。
だがバーレッジは何の抵抗も受けずに、障壁へと突き刺さる。
「本当なのか?」
自分の放った魔法であるが、何かのイレギュラーが発生したのかもしれないと疑ってしまう。
「ウィンドカッター」
そして目の前で起こったことを信用出来ずに、思わず放った魔法は簡単に無効化されてしまう。
「どうしてバーレッジは防がれないんだ!無属性魔法は攻撃としてすら認識されないのか?」
『どうしたの?あなたらしくないわよ。1つずつ試してみるしかないでしょ!』
無属性魔法のスキルしかないコンプレックが強く出てしまうが、それでも今までにない変化には違いない。精霊樹の杖を構えて、なるべく威力を落として無詠唱でのウォーターボールを放つ。
山なりとなって結界に飛んでゆくテニスボールほどの水玉ならば、当たったとしても傷付けることは不可能で、とても攻撃魔法とは言えない。
しかし威力のない水玉であっても、結界に近付くとことは許されず、十分な距離を保って無効化されてしまう。
「何が違うんだ!俺の魔法の質のせいなのか?」
『1つ忘れてるわよ!私の魔法も、結界に無効化されやすいのよ』
俺と精霊であるムーアならば、持っているものが全く違う。ましてや迷い人であるの俺と、中位精霊の魔法で共通するようなことなんて···。
『「マジックアイテム!」』
2人に共通していることと言えば、精霊樹の杖とオニの小太刀とどちらもマジックアイテムを介して魔法を行使している。
『ウォーターボール』
ムーアがオニの小太刀を翳して放った魔法は、俺のウォーターボールよりも遥かに威力があるものの、それでも俺の放った水玉と同じように、大分手前で無効化されてしまう。
『ウォーターボール』
今度は、オニの小太刀を持っていない手から魔法を放つ。オニの小太刀により魔力を増幅されていないウォーターボールは、先に放ったウォーターボールよりも一回り小さいが、先に放った魔法よりも結界に近付き無効化される。
『どうやら、正解みたいね!』
「自前のスキルじゃないとダメってわけか」
マジックアイテムを介すると、なぜダメになってしまうのか分からないが、対処する方法は見えてくる。
「バーレッジが通用するのなら、マジックソードはもっと通用するんだろ!」
『そうね!フォリーの紫紺の刀も、シェイドは無効化されても刀の形は保っていたわ』
そうなると出番の無かった、リズとリタが俄然とやる気を出して、それに負けじとラガートも気合いを入れ始める。純白の翼と黒翼は大きく羽を伸ばし、俺の声が掛かるの待っている。
「まだ接近戦をするとは言ってないんだけどな」
「お主の操るマジックソードでは、結界を破る力はなかろう。ヴァンパイヤの小娘でも破れんのだから、お主だけの力では到底敵わんだろ」
『的確ね、ラガートの言う通りよ!』
「俺も最初から否定はしていないさ」
俺が一歩踏み出すと、自動的に翼も動き出す。以前と違って俺が加速する必要はなく、最初の一歩は合図の役割でしかない。
『ストーンバレットよ!』
それと同時にムーアがストーンバレットを放つ。それは透明な障壁の位置をより正確に教えてくれ、それに向かってマジックソードを突き立てる。
0
あなたにおすすめの小説
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
ハイエルフ少女と三十路弱者男の冒険者ワークライフ ~最初は弱いが、努力ガチャを引くたびに強くなる~
スィグトーネ
ファンタジー
年収が低く、非正規として働いているため、決してモテない男。
それが、この物語の主人公である【東龍之介】だ。
そんな30歳の弱者男は、飲み会の帰りに偶然立ち寄った神社で、異世界へと移動することになってしまう。
異世界へ行った男が、まず出逢ったのは、美しい紫髪のエルフ少女だった。
彼女はエルフの中でも珍しい、2柱以上の精霊から加護を受けるハイエルフだ。
どうして、それほどの人物が単独で旅をしているのか。彼女の口から秘密が明かされることで、2人のワークライフがはじまろうとしている。
※この物語で使用しているイラストは、AIイラストさんのものを使用しています。
※なかには過激なシーンもありますので、外出先等でご覧になる場合は、くれぐれもご注意ください。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら
リヒト
ファンタジー
現代日本。人々が平和な日常を享受するその世界の裏側では、常に陰陽師と人類の敵である妖魔による激しい戦いが繰り広げられていた。
そんな世界において、クラスで友達のいない冴えない陰キャの少年である有馬優斗は、その陰陽師としての絶大な才能を持っていた。陰陽師としてのセンスはもちろん。特別な神具を振るう適性まであり、彼は現代最強の陰陽師に成れるだけの才能を有していた。
その少年が願うのはただ一つ。病気で寝たきりのお姉ちゃんを回復させること。
お姉ちゃんを病気から救うのに必要なのは陰陽師の中でも本当にトップにならなくては扱えない特別な道具を使うこと。
ならば、有馬優斗は望む。己が最強になることを。
お姉ちゃんの為に最強を目指す有馬優斗の周りには気づけば、何故か各名門の陰陽師家のご令嬢の姿があって……っ!?
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
優秀賞受賞作【スプリンターズ】少女達の駆ける理由
棚丘えりん
青春
(2022/8/31)アルファポリス・第13回ドリーム小説大賞で優秀賞受賞、読者投票2位。
(2022/7/28)エブリスタ新作セレクション(編集部からオススメ作品をご紹介!)に掲載。
女子短距離界に突如として現れた、孤独な天才スプリンター瑠那。
彼女への大敗を切っ掛けに陸上競技を捨てた陽子。
高校入学により偶然再会した二人を中心に、物語は動き出す。
「一人で走るのは寂しいな」
「本気で走るから。本気で追いかけるからさ。勝負しよう」
孤独な中学時代を過ごし、仲間とリレーを知らない瑠那のため。
そして儚くも美しい瑠那の走りを間近で感じるため。
陽子は挫折を乗り越え、再び心を燃やして走り出す。
待ち受けるのは個性豊かなスプリンターズ(短距離選手達)。
彼女達にもまた『駆ける理由』がある。
想いと想いをスピードの世界でぶつけ合う、女子高生達のリレーを中心とした陸上競技の物語。
陸上部って結構メジャーな部活だし(プロスポーツとしてはマイナーだけど)昔やってたよ~って人も多そうですよね。
それなのに何故! どうして!
陸上部、特に短距離を舞台にした小説はこんなにも少ないんでしょうか!
というか少ないどころじゃなく有名作は『一瞬の風になれ』しかないような状況。
嘘だろ~全国の陸上ファンは何を読めばいいんだ。うわーん。
ということで、書き始めました。
陸上競技って、なかなか結構、面白いんですよ。ということが伝われば嬉しいですね。
表紙は荒野羊仔先生(https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/520209117)が描いてくれました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる