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美咲ルート
ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美咲√(14)
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「着きましたわ、お兄様」
「……ここで本当に良いのか?」
「ええ、私はお兄様と一緒に居られるだけで満足です。しかしお兄様は、私に自分の事を優先しろと言いました。なので、私の行きたい場所とお兄様が一緒に居られるという条件を満たすにはここしかありませんから」
「そうなのか?」
幸一はそう言いながら首を傾げ、ニコッと笑みを浮かべて「はい♪」と返事をする美咲を見る。屈託の無い笑顔を見れば、何も言えなくなるのは当然なのだが……せっかくのデートでここで良いのかと思ってしまう幸一なのであった。
「普通のデパート、だな」
「はい、普通のデパートです。家族連れでもカップルでも利用する公共施設です。ここならお兄様と一緒に居ても、お兄様を悪く噂する方はいらっしゃいませんから」
「……(あぁ、なるほどね。俺の事は気にしなくて良いって言ったのにな。結局、俺を優先して考えちまってるじゃねぇか、お前)」
青陽学園に通う生徒は皆、椎名崎幸一の事を良く思っていない生徒が大多数を占めている。それは美咲の居る中等部にも広がっている周知の事実だ。その話を聞いている幸一は気にしないようにしている所為で慣れてしまったが、美咲は心良く思っていないのである。
だからこそ、家族でもカップルでも利用するこの場所であれば、彼を「椎名崎幸一」という人間を悪く言う奴は少ないだろうという事から出た行動だ。美咲のそんな行動に微かに優しさを感じた幸一は、自然と繋いでいない手で美咲の頭に手を伸ばして言った。
「ありがとな。お前は良く出来た子だよ、流石は神楽坂美咲だな」
「むぅ……その呼称はあまり好きではないですね。お兄様には、ちゃんと名前で呼んで欲しいです」
「はいはい。美咲は綺麗で可愛い女の子だよ」
「き、綺麗……まぁお兄様ったら、こんな所で……えへへ///」
頭を撫でられながら、だらしない表情を浮かべる美咲。そんな美咲の様子を微笑ましくて眺めていた幸一だったが、彼らはまだ気付いて居なかった。彼らの背後に忍び寄る不穏な影を……――
『――こちらA班、美咲お姉様を発見致しました。オーバー』
『こちらB班、こちらも同じく目視しました。HQ、如何なさいましょうか?オーバー』
「全員気を抜いちゃ駄目だよ?美咲はあれでも勘は鋭いんだから、こっちの動きはバレないようにね?」
不穏な影。そこにはトランシーバーを持ち、口角を上げる一人の少女の姿があった。通路の隅、柱、フードコーナーの席から、彼らを見張る謎の集団が動いていたのであった。
「……ここで本当に良いのか?」
「ええ、私はお兄様と一緒に居られるだけで満足です。しかしお兄様は、私に自分の事を優先しろと言いました。なので、私の行きたい場所とお兄様が一緒に居られるという条件を満たすにはここしかありませんから」
「そうなのか?」
幸一はそう言いながら首を傾げ、ニコッと笑みを浮かべて「はい♪」と返事をする美咲を見る。屈託の無い笑顔を見れば、何も言えなくなるのは当然なのだが……せっかくのデートでここで良いのかと思ってしまう幸一なのであった。
「普通のデパート、だな」
「はい、普通のデパートです。家族連れでもカップルでも利用する公共施設です。ここならお兄様と一緒に居ても、お兄様を悪く噂する方はいらっしゃいませんから」
「……(あぁ、なるほどね。俺の事は気にしなくて良いって言ったのにな。結局、俺を優先して考えちまってるじゃねぇか、お前)」
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だからこそ、家族でもカップルでも利用するこの場所であれば、彼を「椎名崎幸一」という人間を悪く言う奴は少ないだろうという事から出た行動だ。美咲のそんな行動に微かに優しさを感じた幸一は、自然と繋いでいない手で美咲の頭に手を伸ばして言った。
「ありがとな。お前は良く出来た子だよ、流石は神楽坂美咲だな」
「むぅ……その呼称はあまり好きではないですね。お兄様には、ちゃんと名前で呼んで欲しいです」
「はいはい。美咲は綺麗で可愛い女の子だよ」
「き、綺麗……まぁお兄様ったら、こんな所で……えへへ///」
頭を撫でられながら、だらしない表情を浮かべる美咲。そんな美咲の様子を微笑ましくて眺めていた幸一だったが、彼らはまだ気付いて居なかった。彼らの背後に忍び寄る不穏な影を……――
『――こちらA班、美咲お姉様を発見致しました。オーバー』
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