ビキニに恋した男

廣瀬純七

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バスタイム

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一日の仕事を終え、自宅に帰った博美は、玄関で出迎えてくれた恋人の彩に微笑みかけた。「ただいま。今日も疲れた~」

「おかえり。お疲れ様!」彩は博美のコートを受け取りながら言った。「夕飯を軽く済ませたら、今日は一緒にお風呂入らない?疲れも取れるし、ゆっくり話したいなって。」

「いいね、そうしようか。」博美は少し恥ずかしそうに微笑みながらも頷いた。

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### 湯船の中での会話

二人は浴槽にゆっくり浸かりながら、今日の出来事や仕事の話をリラックスした雰囲気で語り合った。蒸気が部屋中に満ち、湯船の温かさが身体中を包み込む。

彩は博美の肩を見つめながら、ふと感慨深げに口を開いた。「ねえ博美、改めて思うんだけど、あなた本当に綺麗な体になったよね。女の私が見惚れるくらいに綺麗だわ、つい数か月前まで男だったなんて、全然信じられないくらい。」

博美は頬を赤く染めて、照れくさそうに笑った。「そんなに褒められると照れるよ。でも、彩がいろいろ助けてくれたおかげかな。」

「いやいや、助けたのは私かもしれないけど、それ以上にあなた自身がすごく頑張ったからだよ。」彩は博美の腕にそっと触れながら言った。「この華奢でしなやかな肩とか、柔らかい肌とか、本当に女性らしいよ。正直、最初はちょっと戸惑ったけど、今はこの体があなたそのものだって思う。」

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### 彩の言葉

博美は目を伏せながら、静かに答えた。「私も最初は戸惑ったよ。でも、この体で生活するうちに、自分らしいって感じられるようになったんだ。特に彩がそばにいてくれたから、すごく心強かった。」

彩は優しく微笑み、「そのままでいいんだよ、博美。自分らしくいられるなら、それが一番だよ。」と言った。

「ありがとう、彩。」博美は彩の手をそっと握り返した。

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### バスルームを出て

お風呂から上がった二人は、髪を乾かしながら鏡を見た。博美は自分の変わった姿を見つめ、ふと笑った。「まだ慣れないけど、この体も悪くないかな。」

彩がすかさず言った。「悪くないどころか最高だよ!だって、私の自慢の彼女なんだからね。」

二人は笑い合いながら、暖かい夜を過ごした。彩の優しい言葉と、博美自身の決意が、これからの未来を明るく照らしているように感じられた。
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