ビキニに恋した男

廣瀬純七

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初めての経験

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博美が目を覚ましたのは、日曜の朝だった。カーテン越しに差し込む柔らかな日差しが心地よく、昨夜の疲れがすっかり取れているように感じた。しかし、起き上がった瞬間、下腹部に違和感を覚えた。

「ん...? なんだろう、この感じ...」  
お腹が重く、鈍い痛みがじんわりと広がる。それと同時に、体が少しだるく感じられた。

---

### 驚きと混乱

ベッドから起き上がり、博美は何気なく洗面所へ向かった。そこで、下着に少し血が付いているのを目にした瞬間、全身が硬直した。

「えっ…これって…」  
驚きと混乱で一瞬頭が真っ白になる。すぐに思い至ったのは「生理」という言葉だった。

「ついに来たのか…」  
治験で女性化して以来、いつかは訪れると予想していたものの、実際に自分の身に起きると動揺を隠せなかった。

---

### 彩のサポート

リビングで朝食を用意していた彩は、洗面所から戻ってきた博美の表情にすぐ気づいた。「どうしたの?顔色悪いよ。」

「...彩、ちょっと相談があるんだけど。」博美は恥ずかしそうに顔を赤らめながら話し始めた。「たぶん、生理が来たみたいなんだ。」

彩は一瞬驚いた表情を浮かべたものの、すぐに笑顔を見せた。「ああ、そうなんだ!じゃあ、ちょっと待ってて。」  
彼女は慣れた様子で引き出しからナプキンを取り出し、博美に手渡した。「これ使ってみて。やり方わからなかったら教えるよ。」

---

### 初めての準備

博美は戸惑いながらも彩の指示に従い、なんとかナプキンを装着する。「こんな感じでいいのかな…」と呟きながら、まだ慣れない感覚に気持ちが落ち着かない。

戻ってきた博美を見て、彩は優しく声をかけた。「初めてだからいろいろ大変かもしれないけど、すぐに慣れるよ。それに、こういう時は無理しないで休むのが大事。」

「うん...ありがとう。」博美は感謝の気持ちを込めて微笑んだ。

---

### 女性としての実感

その後、彩のアドバイスで温かいお茶を飲みながらソファで休んでいると、少しずつ落ち着いてきた。「これも女性としての自然な一部なんだな…」と、初めての生理を経験しながら、博美は女性としての新たな一面を実感する。

「これからもいろんなことを経験するんだろうな。でも、彩がそばにいてくれるなら大丈夫。」博美は心の中でそう思いながら、穏やかな日曜の朝を過ごした。
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