ビキニに恋した男

廣瀬純七

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博美の出産

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博美の妊娠生活は順調に進み、ついに出産の日を迎えた。  
拓也は病院の待合室で心配そうに待ちながら、時折医師や看護師からの報告を受けていた。  
「博美さんは頑張っていますよ。もう少しで生まれます。」  

その言葉を聞くたびに、拓也は胸が高鳴り、博美の無事を祈り続けた。  
数時間後、赤ちゃんの元気な産声が響いた。

「おめでとうございます。母子ともに健康です。」  
医師の言葉に拓也は安堵の涙を流し、博美のいる病室へと急いだ。

---

### 初めての対面

病室に入ると、博美はベッドに横たわりながら、腕の中で小さな命を抱いていた。  
「拓也、見て…私たちの赤ちゃん。」  
博美の声は疲れているものの、幸せに満ちていた。  

拓也はそっと赤ちゃんに触れながら、優しい笑みを浮かべた。  
「かわいい…本当にかわいいね。ありがとう、博美。君が頑張ってくれたおかげで、この子に会えた。」  

赤ちゃんは小さな手を動かしながら、二人の存在を感じているようだった。

---

### 名前を考える

その日の夜、赤ちゃんの名前をどうするか、二人は話し合いを始めた。  
「拓也、どんな名前がいいと思う?」  
「うーん…僕たちの想いが込められる名前がいいな。どんな状況でも、この子が愛されているって思えるような。」  

博美は少し考えた後、ふと微笑んで言った。  
「それなら『愛』っていう名前はどうかな?」  

「『愛』か…。いいね、それ。短いけど、すごく温かい意味が込められてる。」  
拓也はその名前にすぐに納得した。  

「この子の名前を『愛』にしよう。僕たち二人がたくさん愛して、守っていけるように。」  
「うん、そうだね。愛って名前、本当にぴったりだと思う。」  

---

### 幸せな家族

翌日、赤ちゃんの名前を「愛」と決めたことを家族や友人に報告すると、皆が祝福してくれた。  
「素敵な名前ね!」  
「博美さんと拓也さんらしい名前だ。」  

博美は赤ちゃんを抱きながら、拓也と目を合わせて笑った。  
「これから、この子と一緒にもっとたくさんの幸せを作っていこうね。」  
「うん、家族みんなで一緒にね。」  

小さな「愛」を中心に、博美と拓也の新しい生活が始まった。その家には笑顔と幸せが満ち溢れ、三人で紡ぐ未来の光が輝いていた。
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みんなの感想(1件)

しんたろう
2025.06.17 しんたろう

僕も作品投稿しているのでよろしかったら見てください。

解除

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