小学生をもう一度

廣瀬純七

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美紀の家でのお泊り会

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週末の土曜日、美紀からの誘いで翔子は彼女の家に泊まりに行くことになった。夕方、美紀の家に着いた翔子は、広くて明るいリビングに迎えられた。美紀のお母さんも温かく迎えてくれて、テーブルには軽いお菓子と飲み物が用意されている。  

「翔子ちゃん、ゆっくりしていってね!」  
美紀のお母さんがにこやかに言うと、翔子は少し照れながら頭を下げた。「お邪魔します。」  

その夜は、二人で美紀が好きな少女漫画を読んだり、スナックを食べながらテレビを見たりして大いに盛り上がった。気心の知れた友達との時間はとても楽しく、翔子は緊張を忘れていた。  

---

### **一緒にお風呂へ**  

夜も更けてきた頃、美紀がニコニコしながら言った。  
「ねえ翔子ちゃん、一緒にお風呂入ろうよ!」  

翔子は一瞬驚いたが、断る理由もなく、美紀のあとに続いて浴室へ向かった。美紀の家のお風呂は広くて、壁には可愛い模様のタイルが貼られていた。  

「わあ、広いね。」  
翔子がそう言うと、美紀は得意げに胸を張った。「でしょ? 家族みんなで入れるくらいなんだ!」  

二人はそれぞれ湯船に浸かりながら、おしゃべりを楽しんだ。  

---

### **美紀の本音**  

美紀は湯船に手をかけながら、少しだけ真剣な表情で翔子を見つめた。  
「ねえ翔子ちゃん、ちょっと言ってもいい?」  

「なに?」  
翔子は美紀の顔を見返しながら尋ねた。  

「最初に翔子ちゃんが転校してきたとき、なんとなくだけど…本当は男の子なんじゃないかなって思ったの。」  

その言葉に、翔子は心臓が一瞬ドキリとした。しかし、美紀はすぐに続けた。  
「でも、今日一緒にお風呂入ってみて、そうじゃないんだなって分かったよ! 私と同じ、ちゃんと女の子なんだね!」  

美紀はにこっと笑いながら言った。翔子はその笑顔を見て、少しホッとしたような気持ちになった。  

「そっか。なんか変に思わせちゃってたんだね。」  
翔子は少し照れくさそうに言ったが、美紀は首を振った。  
「ううん、変じゃないよ! 翔子ちゃんは翔子ちゃんだし、私の大切な友達だよ!」  

---

### **心が軽くなる瞬間**  

その言葉を聞いて、翔子の胸の中にあった小さな不安がふっと消えた気がした。  
「ありがとう、美紀ちゃん。」  

「えへへ、どういたしまして!」  
美紀は湯船に潜り込むようにしながら笑った。  

その夜、二人は布団に入りながらもさらに話を続け、笑い合い、やがて眠りについた。翔子にとって、美紀との時間は何よりも温かく、安心できるひとときだった。
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