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旦那様は魔王様≪最終話≫
星降る夜に 5
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「え、今日からここで生活ですか?」
シヴァの執務室に連れていかれた沙良は、目をぱちぱちと瞬いた。
沙良を連れて執務室に戻ったシヴァは、ソファにどかりと腰を下ろすと、膝に抱えた沙良の頭を撫でながら「お前は今日からここで生活しろ」と言った。
三部屋が続いているシヴァの執務室兼自室は、廊下の扉を開けてすぐの部屋が執務室で、扉でつながっている残りの二部屋が寝室とシヴァの書斎だ。
以前アスヴィルに聞いた話によると、城には魔王の執務室が別に設けられているらしいのだが、いちいち移動するのが面倒だと言って、シヴァは自室の一部屋を執務室に改造したらしい。
つまり、執務室で生活しろということはシヴァと同じ部屋で寝起きしろということである。
(どうして?)
沙良は首をひねった。
どうしてシヴァがそんなことを言いだしたのか、沙良にはさっぱりわからない。
理由はわからないが、シヴァの眉間の皺がとても深くて、ここで断ったら、眉間の皺はもっと深くなるんだろうな、と思うと逡巡してしまう。
シヴァと同じ部屋で寝起きするのは、離宮の時もそうだったから少し慣れているが、やっぱりまだ少し恥ずかしい。
朝に目が覚めると抱き枕にされているのも、いまだに慣れなかった。
それに―――
(シヴァ様のサプライズパーティーの計画が進まない……)
一日の大半をシヴァの膝の上で過ごしている沙良は、なかなかシヴァの誕生日パーティーの準備ができていない。シヴァの誕生日まで残りひと月もないのだ。このまま夜も朝もシヴァのそばにいたら、何もできないまま誕生日をむかえてしまう。
(どうしよう……)
沙良が難しい顔で考え込んでいると、案の定シヴァの眉間の皺がもっと深くなった。
「考え込んでどうした。俺に言えないことか?」
ドキーンと沙良の心臓が跳ねた。
「え、な、何を言ってるんですか?」
あわあわしながら沙良が答えると、途端シヴァの表情が不機嫌になる。
「隠し事か?」
「か、隠し事なんか、してませんよ!」
「嘘をつけ」
「嘘じゃ、ありませんよ……?」
「誤魔化すな」
「ご、誤魔化してなんか、ないですよっ。と、とにかく、なんにも秘密にしてなんか、いないです……!」
シヴァがすっと目を細める。
沙良は必死でごまかそうとするが、しっかり目が泳いでいて、到底隠せるはずもない。それでも「知らない知らない」と言い続けると、一層機嫌を悪くしたシヴァが、口の端だけを持ち上げた。しかし、まったく目が笑っていない。
(こ、怖い……)
何やら怒らせたらしいと気づいた時は遅かった。
シヴァは沙良の真っ白い頬を両方からぷにっとつまむと、ぐっと顔を近づけてこう言った。
「いいな? 今日からお前はここで生活をするんだ」
これは命令だ、とむにむに頬を引っ張られながら言われて、ちょっとだけ痛かった沙良は、怒られるのが怖くて、涙目でコクコクと頷いたのだった。
シヴァの執務室に連れていかれた沙良は、目をぱちぱちと瞬いた。
沙良を連れて執務室に戻ったシヴァは、ソファにどかりと腰を下ろすと、膝に抱えた沙良の頭を撫でながら「お前は今日からここで生活しろ」と言った。
三部屋が続いているシヴァの執務室兼自室は、廊下の扉を開けてすぐの部屋が執務室で、扉でつながっている残りの二部屋が寝室とシヴァの書斎だ。
以前アスヴィルに聞いた話によると、城には魔王の執務室が別に設けられているらしいのだが、いちいち移動するのが面倒だと言って、シヴァは自室の一部屋を執務室に改造したらしい。
つまり、執務室で生活しろということはシヴァと同じ部屋で寝起きしろということである。
(どうして?)
沙良は首をひねった。
どうしてシヴァがそんなことを言いだしたのか、沙良にはさっぱりわからない。
理由はわからないが、シヴァの眉間の皺がとても深くて、ここで断ったら、眉間の皺はもっと深くなるんだろうな、と思うと逡巡してしまう。
シヴァと同じ部屋で寝起きするのは、離宮の時もそうだったから少し慣れているが、やっぱりまだ少し恥ずかしい。
朝に目が覚めると抱き枕にされているのも、いまだに慣れなかった。
それに―――
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(どうしよう……)
沙良が難しい顔で考え込んでいると、案の定シヴァの眉間の皺がもっと深くなった。
「考え込んでどうした。俺に言えないことか?」
ドキーンと沙良の心臓が跳ねた。
「え、な、何を言ってるんですか?」
あわあわしながら沙良が答えると、途端シヴァの表情が不機嫌になる。
「隠し事か?」
「か、隠し事なんか、してませんよ!」
「嘘をつけ」
「嘘じゃ、ありませんよ……?」
「誤魔化すな」
「ご、誤魔化してなんか、ないですよっ。と、とにかく、なんにも秘密にしてなんか、いないです……!」
シヴァがすっと目を細める。
沙良は必死でごまかそうとするが、しっかり目が泳いでいて、到底隠せるはずもない。それでも「知らない知らない」と言い続けると、一層機嫌を悪くしたシヴァが、口の端だけを持ち上げた。しかし、まったく目が笑っていない。
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「いいな? 今日からお前はここで生活をするんだ」
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