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第一部 街角パン屋の訳あり娘
夏の夜の秘密 2
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パーティー会場である邸の前に到着すると、マルセルは馬車を邸の人間に任せて、当たり前のような顔でサーラ達とともに会場入りをした。
(まあ、マルセルさんはウォレス様の護衛みたいだから)
おそらく、会場の隅の方で目を光らせておくのだろう。
主であるウォレスがこうもふらふらと遊びまわらなければマルセルも苦労しないだろうにと、サーラは同情を禁じ得ない。
ウォレスのエスコートでパーティーホールに向かうと、近くにいた男が驚いた顔をして振り向いた。
(もしかして、ウォレス様のことを知っている人かしら?)
そう思ったが、話しかけてくる様子はなく、ウォレスにも気にした素振りはない。
すぐ近くをルイスと歩いているリジーはと言うと、パーティーの華やかな雰囲気に目をキラキラとさせていた。
シャンデリアのきらめきに、着飾った紳士淑女。
貴族の邸で開かれるパーティーではないが、リジーを満足させるには充分だったようだ。
「ルイス、あたし、はじめてあんたを見直したわ」
(それはちょっと、あんまりなんじゃ……)
エスコートしているルイスには目もくれず、うっとりしているリジーにサーラはあきれた。
しかしルイスはまったく気にしていないようである。
「これでもう、ずるいずるい言わないでくれよ」
「ええもちろんよ!」
なるほど、ルイスがパーティーに誘ってくれたのは、これまで散々リジーに「ずるい」となじられていたかららしい。
可哀想に、と同情していると、ルイスがサーラを振り返った。
「サーラさんも楽しんでくださいね。あ、あと……そのっ、ドレス、とても素敵です……」
「ありがとうございます」
「ちょっとルイス、あたしは?」
「あ? ああ、うん、可愛い可愛い。馬子にも何とかっていうもんな」
「なんですって?」
「大丈夫、リジーもとても素敵だよ」
リジーがぷくっと膨れると、ウォレスが苦笑しながらフォローに回った。
ウォレスに褒められて、リジーの機嫌はあっさり浮上する。現金なものだ。
「ドリンクはいかがですか?」
パーティーホールをゆっくりと横切るように歩いていると、ドリンクを載せたお盆を持った使用人に声をかけられた。
リジーとルイスがスパークリングワイン、ウォレスが白ワイン、サーラはスパークリングジュースを頼む。
「酒は苦手?」
「そういうわけじゃないですけど、今日はやめておきます」
華やかな空気に、ずっと昔に置いてきた世界に迷い込んだような錯覚がして、とてもではないが緊張してお酒などは口にできそうもない。
まだ、本日の主役である富豪夫婦が登場していないので、サーラ達はドリンクを片手にバルコニーで涼むことにした。
初夏の夏だ。
窓が開けられているとはいえ、大勢の人が集まるホールはむわっとした熱気が漂っていて、長時間いるとのぼせてしまいそうだった。
バルコニーに出たところで、とりわけて涼しいわけではないが、生ぬるくても風が通り過ぎるだけましである。
広いバルコニーからは、綺麗に整えられている庭園が見えた。
噴水から少し離れたところに、釣鐘の形をした四阿がある。
蝋燭を利用したいくつものランプが置かれて、庭を幻想的なオレンジ色の光で照らしていた。
ドリンクを飲みながら四人で談笑していると、ガラスのベルを鳴らしたような高い音がした。
どうやら主催の富豪夫婦が登場したようだ。
仲睦まじい様子の夫妻が、来訪客に礼を述べて、これまでの思い出や、穏やかな結婚生活が送るための秘訣などを冗談を交えながら話している。
聞いている人間が退屈にならない、けれども物足りなさも感じない絶妙な時間で挨拶を切り終えた夫妻は、最後にグラスを掲げて「乾杯」と笑う。
招待客たちもグラスを掲げたので、サーラ達も同じように「乾杯」とグラスを掲げた。もう中身が半分以上なくなっているのはご愛敬だろう。
挨拶から少しすると、楽師たちの奏でる音楽が響きはじめた。
幾人かがダンスホールへ向かい踊り出す。
「リジー、怖い顔になってるわよ」
「ダンス、失敗しないか心配になって来たわ……」
そのために今日は一日、ルイスをリジーに張り付けるのだが、リジーはそれでもまだ不安なのだろうか。
隣で男がずっと張り付いている女性を誘いに来るなんて無粋な男はそうそう現れないはずだ。
万が一誘われても、基本は覚えたのだから、大恥をかくようなことはないだろう。
(見た感じ、特別ダンスが上手な人はいないみたいだからね)
踊っている人を見ると、リジーに少し色を付けたくらいの腕の男女ばかりだった。これならばリジーも悪目立ちはしないはずだ。
心配していたが、考えてみたらここにいるのは全員が下町で暮らす平民である。いかに富豪と言えど、上級貴族のように腕のあるダンス教師が雇えるわけがない。お金があっても、ツテがないからだ。中には基本もできていない人もいる。心配する必要はなかったようだ。
「リジーなら大丈夫よ。せっかく覚えたんだし、楽しんできたらどうかしら?」
「サーラも行こうよ」
「わたしは……」
「もうすぐ曲の切れ目だ。四人で向かえばいいよ」
遠慮するわ、と言い終わる前に、ウォレスが余計なことを言った。
(わたしはともかく、あの中にウォレス様が入ると目立つと思うんだけど)
容姿もさることながら、ウォレスのダンスは恐ろしく綺麗だ。
軸はまったくぶれないし、動きの一つ一つに品がある。
リジーとほぼ同等のレベルの人たちの中に入ると、きっと恐ろしく目を引くだろう。
(目立っていいのかしら?)
ちらりと、離れたところで、壁と一体になっているかのように微動だにしないマルセルに視線を向けた。
ウォレスがサーラの手を引いてダンスホールに向けて歩き出しても、マルセルは何の反応もなかった。
当然と言えば当然か。踊るためにダンスの練習をしたのだ。マルセルにとって想定内のことで、もし下手に目立ったとしても、対処方法はすでに考えてあるのだろうと思われる。
サーラは腹をくくった。
「心配しなくとも、複雑なステップを入れたりはしない。私も変に目立つと困るからね」
ウォレスが上体をかがめてサーラの耳元でささやいた。
「充分目立っていると思いますけど」
「このくらいは許容範囲だ」
「踊らなければ、より目立たないと思いますけど」
「そうかもしれないが、私が踊りたい。……今日の君は特別綺麗だ」
「――っ」
楽しそうな響きに、揶揄われているとわかる。
わかるけれど――、耳元でふいにそんなことをささやかれると、鼓動が大きく脈打ってしまう。
「……人を揶揄って遊ぶなんて、趣味が悪いと思いますよ」
「揶揄ったわけじゃないんだが……」
こそこそと話している間にダンスホールに到着した。
曲が切り替わるタイミングを待って、ダンスの輪に加わる。
視界の端に強張った顔のリジーが見えたが、ルイスがうまくフォローしてくれるだろう。彼はそれなりに場慣れしていそうだ。
ウォレスのリードで、ステップを踏む。
先ほど言った通り、ウォレスは基本のステップしか踏まなかった。
「そういえばその髪、染めていたんだな」
「……そう見えますか?」
わざと、是とも否とも言わずに訊ね返す。
「うなじのところが、一部金色だ。まあ、近づかなければわからない程度だがな」
さすがにメイドの技術をもってしても、完全には隠せなかったらしい。
「髪だけずっとアンバランスに見えていたが、ようやくわかった。元は金髪なのか。何故染める?」
「隠し事をしている人に、隠し事を暴かれるのは、気分のいいものではありませんと、以前言いませんでしたか?」
「この程度もだめなのか」
ウォレスは小さく笑って、ぐいっとサーラの腰を引くと、ターンを入れながら耳元に口を近づけた。
「この後庭に行こう。二人きりで。……話がある」
どうやっても、ウォレスはサーラの秘密を暴きたいらしい。
(まあ、マルセルさんはウォレス様の護衛みたいだから)
おそらく、会場の隅の方で目を光らせておくのだろう。
主であるウォレスがこうもふらふらと遊びまわらなければマルセルも苦労しないだろうにと、サーラは同情を禁じ得ない。
ウォレスのエスコートでパーティーホールに向かうと、近くにいた男が驚いた顔をして振り向いた。
(もしかして、ウォレス様のことを知っている人かしら?)
そう思ったが、話しかけてくる様子はなく、ウォレスにも気にした素振りはない。
すぐ近くをルイスと歩いているリジーはと言うと、パーティーの華やかな雰囲気に目をキラキラとさせていた。
シャンデリアのきらめきに、着飾った紳士淑女。
貴族の邸で開かれるパーティーではないが、リジーを満足させるには充分だったようだ。
「ルイス、あたし、はじめてあんたを見直したわ」
(それはちょっと、あんまりなんじゃ……)
エスコートしているルイスには目もくれず、うっとりしているリジーにサーラはあきれた。
しかしルイスはまったく気にしていないようである。
「これでもう、ずるいずるい言わないでくれよ」
「ええもちろんよ!」
なるほど、ルイスがパーティーに誘ってくれたのは、これまで散々リジーに「ずるい」となじられていたかららしい。
可哀想に、と同情していると、ルイスがサーラを振り返った。
「サーラさんも楽しんでくださいね。あ、あと……そのっ、ドレス、とても素敵です……」
「ありがとうございます」
「ちょっとルイス、あたしは?」
「あ? ああ、うん、可愛い可愛い。馬子にも何とかっていうもんな」
「なんですって?」
「大丈夫、リジーもとても素敵だよ」
リジーがぷくっと膨れると、ウォレスが苦笑しながらフォローに回った。
ウォレスに褒められて、リジーの機嫌はあっさり浮上する。現金なものだ。
「ドリンクはいかがですか?」
パーティーホールをゆっくりと横切るように歩いていると、ドリンクを載せたお盆を持った使用人に声をかけられた。
リジーとルイスがスパークリングワイン、ウォレスが白ワイン、サーラはスパークリングジュースを頼む。
「酒は苦手?」
「そういうわけじゃないですけど、今日はやめておきます」
華やかな空気に、ずっと昔に置いてきた世界に迷い込んだような錯覚がして、とてもではないが緊張してお酒などは口にできそうもない。
まだ、本日の主役である富豪夫婦が登場していないので、サーラ達はドリンクを片手にバルコニーで涼むことにした。
初夏の夏だ。
窓が開けられているとはいえ、大勢の人が集まるホールはむわっとした熱気が漂っていて、長時間いるとのぼせてしまいそうだった。
バルコニーに出たところで、とりわけて涼しいわけではないが、生ぬるくても風が通り過ぎるだけましである。
広いバルコニーからは、綺麗に整えられている庭園が見えた。
噴水から少し離れたところに、釣鐘の形をした四阿がある。
蝋燭を利用したいくつものランプが置かれて、庭を幻想的なオレンジ色の光で照らしていた。
ドリンクを飲みながら四人で談笑していると、ガラスのベルを鳴らしたような高い音がした。
どうやら主催の富豪夫婦が登場したようだ。
仲睦まじい様子の夫妻が、来訪客に礼を述べて、これまでの思い出や、穏やかな結婚生活が送るための秘訣などを冗談を交えながら話している。
聞いている人間が退屈にならない、けれども物足りなさも感じない絶妙な時間で挨拶を切り終えた夫妻は、最後にグラスを掲げて「乾杯」と笑う。
招待客たちもグラスを掲げたので、サーラ達も同じように「乾杯」とグラスを掲げた。もう中身が半分以上なくなっているのはご愛敬だろう。
挨拶から少しすると、楽師たちの奏でる音楽が響きはじめた。
幾人かがダンスホールへ向かい踊り出す。
「リジー、怖い顔になってるわよ」
「ダンス、失敗しないか心配になって来たわ……」
そのために今日は一日、ルイスをリジーに張り付けるのだが、リジーはそれでもまだ不安なのだろうか。
隣で男がずっと張り付いている女性を誘いに来るなんて無粋な男はそうそう現れないはずだ。
万が一誘われても、基本は覚えたのだから、大恥をかくようなことはないだろう。
(見た感じ、特別ダンスが上手な人はいないみたいだからね)
踊っている人を見ると、リジーに少し色を付けたくらいの腕の男女ばかりだった。これならばリジーも悪目立ちはしないはずだ。
心配していたが、考えてみたらここにいるのは全員が下町で暮らす平民である。いかに富豪と言えど、上級貴族のように腕のあるダンス教師が雇えるわけがない。お金があっても、ツテがないからだ。中には基本もできていない人もいる。心配する必要はなかったようだ。
「リジーなら大丈夫よ。せっかく覚えたんだし、楽しんできたらどうかしら?」
「サーラも行こうよ」
「わたしは……」
「もうすぐ曲の切れ目だ。四人で向かえばいいよ」
遠慮するわ、と言い終わる前に、ウォレスが余計なことを言った。
(わたしはともかく、あの中にウォレス様が入ると目立つと思うんだけど)
容姿もさることながら、ウォレスのダンスは恐ろしく綺麗だ。
軸はまったくぶれないし、動きの一つ一つに品がある。
リジーとほぼ同等のレベルの人たちの中に入ると、きっと恐ろしく目を引くだろう。
(目立っていいのかしら?)
ちらりと、離れたところで、壁と一体になっているかのように微動だにしないマルセルに視線を向けた。
ウォレスがサーラの手を引いてダンスホールに向けて歩き出しても、マルセルは何の反応もなかった。
当然と言えば当然か。踊るためにダンスの練習をしたのだ。マルセルにとって想定内のことで、もし下手に目立ったとしても、対処方法はすでに考えてあるのだろうと思われる。
サーラは腹をくくった。
「心配しなくとも、複雑なステップを入れたりはしない。私も変に目立つと困るからね」
ウォレスが上体をかがめてサーラの耳元でささやいた。
「充分目立っていると思いますけど」
「このくらいは許容範囲だ」
「踊らなければ、より目立たないと思いますけど」
「そうかもしれないが、私が踊りたい。……今日の君は特別綺麗だ」
「――っ」
楽しそうな響きに、揶揄われているとわかる。
わかるけれど――、耳元でふいにそんなことをささやかれると、鼓動が大きく脈打ってしまう。
「……人を揶揄って遊ぶなんて、趣味が悪いと思いますよ」
「揶揄ったわけじゃないんだが……」
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ウォレスのリードで、ステップを踏む。
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わざと、是とも否とも言わずに訊ね返す。
「うなじのところが、一部金色だ。まあ、近づかなければわからない程度だがな」
さすがにメイドの技術をもってしても、完全には隠せなかったらしい。
「髪だけずっとアンバランスに見えていたが、ようやくわかった。元は金髪なのか。何故染める?」
「隠し事をしている人に、隠し事を暴かれるのは、気分のいいものではありませんと、以前言いませんでしたか?」
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