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第二部 すべてを奪われた少女は隣国にて返り咲く
第一王子セザール 4
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コートを羽織り、サーラはセザールと中庭へ向かった。
寒さで枯れて茶色くなった芝の上にはうっすらと雪が降り積もっている。
今日は晴れているが、昨夜少し降ったようだ。
(真冬に庭を散歩するなんて、ね)
コートを羽織っていても、頬には刺すような冷たい風が当たる。
セザールは平然としているが、サーラとしては寒空の下にいつまでもいたくないので、早く部屋に戻らせてほしいところだ。
三十歳前ほどに見えるセザールの専属護衛官は、少し離れて後ろをついてきていた。
「ねえマリア、君、なかなか面白いことをしているよね」
のんびり歩きながら、セザールが唐突に切り出した。
「面白いこと、ですか?」
「うん、そう」
セザールは笑顔のままだが、ちらりとこちらに流してよこす視線は鋭い。
「バラケ男爵の死因の件、不老不死の秘薬の件……。オクタヴィアンとアルフレッドが調べて報告したことになっているけど、あれ、君も関わっているんだよね?」
サーラはぎくりとした。
(なんで知っているの?)
バラケ男爵の事件も、不老不死の秘薬も、すべてウォレスの執務室の中で会話したことだ。執務室には身内しかいなかったし、アルフレッドやオーディロンたちが外部に漏らすとは考えられない。
「その顔は図星だね。……やっぱりねえ。侍女がオクタヴィアンの執務室に出入りしていたからおかしいとは思っていたんだよ」
サーラは焦りを表情に出した自分に舌打ちしたくなった。
なんとなく予測はしていたようだがセザールはカマをかけただけだったらしい。しらばっくれれば誤魔化せたというのに。
「去年の終わりごろに、君はふらりとアルフレッドの養女になった。遠縁らしいけど、あまりにも唐突だよねえ。どうしてかな。君がうまくアルフレッドに取り入ったのかなあ。アルフレッドは利用されるような男ではないと思うけど、君に利用価値があると思えば養女にもするよねえ。そうやってオクタヴィアンに近づいて……さて、君は何が目的なんだろう?」
独り言をつぶやくような声で、けれども確実にサーラに探りを入れている。
サーラの表情の変化を横目で確認しているのがその証拠だ。
しかしサーラとて、同じ失敗は繰り返さない。
きゅっと口端を上げたアルカイックスマイルで表情から思考を消し去ると、「何のことでしょう」ととぼけて見せた。
セザールは歩みを止めない。
どうやら彼は四阿に向かっているようだ。
大理石の四阿は、冬は氷みたいに冷たくなっているので、好んで近づく人間はいない。案の定、誰の姿もなかった。というか、中庭にもほかに誰もいない。
四阿の中に入ると、氷室の中のように寒かった。
(セザール殿下は寒くないのかしら)
セザールは眉一つ動かさない。
これまで、サーラはウォレスから聞いていたセザールのことを、どこか飄々とした穏やかな王子と認識していたが、認識を改めたほうがいいだろう。この王子はどこか異質だ。
「まあ、座りなよ」
言われて、サーラはちょっと嫌だなあと思いながら、四阿の大理石のベンチに浅く腰かけた。コート越しにも冷たさが伝わってくる。
セザールも、さも当然そうな顔で隣に腰かけた。
「君の目的は何だい? オクタヴィアンの愛妾? それとも、オクタヴィアンを陥れようとする一派のスパイ? ねえ、教えてよ」
セザールが笑顔で顔を近づけてきたので、サーラは思わずのけぞった。
ウォレスもそうだが、この王子の色気も半端ない。むしろウォレスよりも甘い雰囲気を持っている分たちが悪そうだ。
「そんなに警戒しないで。悪いようにはしないよ?」
セザールが手を伸ばしてきてサーラの頬に触れる。
「ふふ、冷たいね。温めて上げようか?」
声を低くかすれさせて囁いてくるのは、恐らくわざと。
(この人たぶん、自分が他人にどう映るか熟知しているんだわ)
ウォレスにも同じことが言えるが、セザールの方がウォレスよりも何倍も上手な気がする。
「わたしはオクタヴィアン殿下の侍女ですので、触れないでくださいませ。あらぬ誤解をされたら困るのは殿下もでしょう?」
「僕は困らないけどね。……ねえ、僕じゃダメなのかな?」
セザールの思惑がわからない。
サーラを自分の陣営に組み込みたいのだとすれば、全然笑っていない紫の瞳はおかしかった。
(この顔はたぶん、わたしのことを嫌っているんだと思うわ)
サーラがほしいわけではないだろう。
ではなぜ、セザールはこのようなことを言うのか。
(セザール殿下の思惑をここで確かめておいた方が、ウォレス様のためにもなるかしら)
はっきり言って、この男の腹の底を探るのは怖い。
だが、どのみち、簡単には逃がしてはくれないだろう。
ならばこちらも、多少でも何か情報を得ておきたい。今後の対応を考えるうえでも、第一王子セザールという男を知っておくのは大切だ。
王子なんてものを敵には回したくないが、何故かセザールはすでにサーラを敵視しているように見えるので今更だろう。
サーラは現在、平民ではなくアルフレッドの養女だ。伯爵家の跡取りの養女であれば、王子と言えど、理由なく処断はできない。
ごくりと唾を飲みつつ、サーラは笑顔で武装したまま口を開く。
「わたしが気に入らないのは、わたしがオクタヴィアン殿下の侍女だからでしょうか。それとも、バラケ男爵の死因の件や不老不死の秘薬の件で養父や殿下に助言をしたからでしょうか」
セザールは「おや」とでも言いたそうに目を見張った。
「セザール殿下の陣営に組み込みたいのであれば、わたしはアルフレッド様の養女ですので不可能です。陣営に組み込みたいわけではなく単純に気に入らない、もしくは邪魔だというのならば、わたしを消しますか? オクタヴィアン殿下の侍女であり、第二王子派閥の筆頭ともいえるサヴァール伯爵家の長男の養女が急死を遂げると、セザール殿下にも嫌疑がかかると思われますが」
「……なるほど、アルフレッドが養女にした理由がわかった気がするよ。君、頭の回転が速いね」
脅しを入れつつ防衛線を引いたことに気づいたらしい。セザールも飄々としているようで頭の回転が速いようだ。
(まあ、そうでなければウォレス様をいいように使ったりできないでしょうね)
人格はともかくとして、能力で言えばおそらくウォレスよりセザールが上だろう。そして普段、それをうまく隠しているようだからたちが悪い。
(でも、王位争いをしているはずなのに、自分の能力を隠すメリットがセザール殿下にはあるかしら?)
優秀さを見せつけて玉座を奪いに行くのならばわかるが、これでは逆だ。
過去に弟の侍女を何人もやめさせたことといい、この王子にはまだ何か裏がある。
セザールが指先で顎を叩いた。その癖はウォレスのものとよく似ている。兄弟だと癖まで似るのだろうか。
何かを考えるように目を伏せたセザールが、紫の瞳に単純な興味を乗せた。
「オクタヴィアンはねえ、警戒心が強いように見えて妙に抜けているところがあるんだよ。人を信用しやすいというか、気に入ったら懐に入れたがるというか、ね。ただ、女性は特別警戒しているから、基本的には近くに女性を置かない。オクタヴィアンに近づこうと思えば、侍女になるのが一番手っ取り早くて、今のところ唯一の方法と言ってもいい」
(それはちょっと違うかもしれないけどね)
下町ではサーラやリジーと仲良くしていた。ウォレスが警戒しているのは「貴族の女性」だ。女性全般ではない。
「だからねえ、過去にもたくさんいたんだよ。ウォレスの妃の座を狙おうとするもの、愛人でもいいからそばにおいてほしいと思うもの。いったいどこから湧いて出るのか、ゴキブリみたいにさ」
(……そういうことね)
サーラはセザールの思惑がわかって、ホッと息を吐き出した。
裏を読みすぎたが、なんてことはない、単純な動機だ。
「殿下は、オクタヴィアン殿下が大好きなんですね」
そしてその愛は、たぶんウォレスが思っている以上に重い。
セザールはにこりと笑った。瞳からは人を値踏みするような色は消えている。
「当たり前だろう? 唯一の弟だよ。可愛くて仕方ないんだ。ちょっと単純なところも特に。ただ、あんまり構うと嫌そうにされるんだよねえ」
(……ブラコン)
ふと、その言葉が脳裏をよぎる。
理解できた。これまでセザールによってウォレスの侍女が辞めさせられていたのは、セザールが弟の妻や愛人の座を虎視眈々と狙っている女性を遠ざけたかったからだろう。
それは弟に対する独占欲か、それとも――
「一つ訊いてもいいですか?」
「何?」
「セザール殿下は、王になりたいんですか。それとも、オクタヴィアン殿下を王にしたいんですか」
セザールはぱちぱちと目をしばたたいて、綺麗な笑みを浮かべた。
「君、面白いね。いいよ、君のことは見逃してあげる」
そして、答えはくれなかった。
寒さで枯れて茶色くなった芝の上にはうっすらと雪が降り積もっている。
今日は晴れているが、昨夜少し降ったようだ。
(真冬に庭を散歩するなんて、ね)
コートを羽織っていても、頬には刺すような冷たい風が当たる。
セザールは平然としているが、サーラとしては寒空の下にいつまでもいたくないので、早く部屋に戻らせてほしいところだ。
三十歳前ほどに見えるセザールの専属護衛官は、少し離れて後ろをついてきていた。
「ねえマリア、君、なかなか面白いことをしているよね」
のんびり歩きながら、セザールが唐突に切り出した。
「面白いこと、ですか?」
「うん、そう」
セザールは笑顔のままだが、ちらりとこちらに流してよこす視線は鋭い。
「バラケ男爵の死因の件、不老不死の秘薬の件……。オクタヴィアンとアルフレッドが調べて報告したことになっているけど、あれ、君も関わっているんだよね?」
サーラはぎくりとした。
(なんで知っているの?)
バラケ男爵の事件も、不老不死の秘薬も、すべてウォレスの執務室の中で会話したことだ。執務室には身内しかいなかったし、アルフレッドやオーディロンたちが外部に漏らすとは考えられない。
「その顔は図星だね。……やっぱりねえ。侍女がオクタヴィアンの執務室に出入りしていたからおかしいとは思っていたんだよ」
サーラは焦りを表情に出した自分に舌打ちしたくなった。
なんとなく予測はしていたようだがセザールはカマをかけただけだったらしい。しらばっくれれば誤魔化せたというのに。
「去年の終わりごろに、君はふらりとアルフレッドの養女になった。遠縁らしいけど、あまりにも唐突だよねえ。どうしてかな。君がうまくアルフレッドに取り入ったのかなあ。アルフレッドは利用されるような男ではないと思うけど、君に利用価値があると思えば養女にもするよねえ。そうやってオクタヴィアンに近づいて……さて、君は何が目的なんだろう?」
独り言をつぶやくような声で、けれども確実にサーラに探りを入れている。
サーラの表情の変化を横目で確認しているのがその証拠だ。
しかしサーラとて、同じ失敗は繰り返さない。
きゅっと口端を上げたアルカイックスマイルで表情から思考を消し去ると、「何のことでしょう」ととぼけて見せた。
セザールは歩みを止めない。
どうやら彼は四阿に向かっているようだ。
大理石の四阿は、冬は氷みたいに冷たくなっているので、好んで近づく人間はいない。案の定、誰の姿もなかった。というか、中庭にもほかに誰もいない。
四阿の中に入ると、氷室の中のように寒かった。
(セザール殿下は寒くないのかしら)
セザールは眉一つ動かさない。
これまで、サーラはウォレスから聞いていたセザールのことを、どこか飄々とした穏やかな王子と認識していたが、認識を改めたほうがいいだろう。この王子はどこか異質だ。
「まあ、座りなよ」
言われて、サーラはちょっと嫌だなあと思いながら、四阿の大理石のベンチに浅く腰かけた。コート越しにも冷たさが伝わってくる。
セザールも、さも当然そうな顔で隣に腰かけた。
「君の目的は何だい? オクタヴィアンの愛妾? それとも、オクタヴィアンを陥れようとする一派のスパイ? ねえ、教えてよ」
セザールが笑顔で顔を近づけてきたので、サーラは思わずのけぞった。
ウォレスもそうだが、この王子の色気も半端ない。むしろウォレスよりも甘い雰囲気を持っている分たちが悪そうだ。
「そんなに警戒しないで。悪いようにはしないよ?」
セザールが手を伸ばしてきてサーラの頬に触れる。
「ふふ、冷たいね。温めて上げようか?」
声を低くかすれさせて囁いてくるのは、恐らくわざと。
(この人たぶん、自分が他人にどう映るか熟知しているんだわ)
ウォレスにも同じことが言えるが、セザールの方がウォレスよりも何倍も上手な気がする。
「わたしはオクタヴィアン殿下の侍女ですので、触れないでくださいませ。あらぬ誤解をされたら困るのは殿下もでしょう?」
「僕は困らないけどね。……ねえ、僕じゃダメなのかな?」
セザールの思惑がわからない。
サーラを自分の陣営に組み込みたいのだとすれば、全然笑っていない紫の瞳はおかしかった。
(この顔はたぶん、わたしのことを嫌っているんだと思うわ)
サーラがほしいわけではないだろう。
ではなぜ、セザールはこのようなことを言うのか。
(セザール殿下の思惑をここで確かめておいた方が、ウォレス様のためにもなるかしら)
はっきり言って、この男の腹の底を探るのは怖い。
だが、どのみち、簡単には逃がしてはくれないだろう。
ならばこちらも、多少でも何か情報を得ておきたい。今後の対応を考えるうえでも、第一王子セザールという男を知っておくのは大切だ。
王子なんてものを敵には回したくないが、何故かセザールはすでにサーラを敵視しているように見えるので今更だろう。
サーラは現在、平民ではなくアルフレッドの養女だ。伯爵家の跡取りの養女であれば、王子と言えど、理由なく処断はできない。
ごくりと唾を飲みつつ、サーラは笑顔で武装したまま口を開く。
「わたしが気に入らないのは、わたしがオクタヴィアン殿下の侍女だからでしょうか。それとも、バラケ男爵の死因の件や不老不死の秘薬の件で養父や殿下に助言をしたからでしょうか」
セザールは「おや」とでも言いたそうに目を見張った。
「セザール殿下の陣営に組み込みたいのであれば、わたしはアルフレッド様の養女ですので不可能です。陣営に組み込みたいわけではなく単純に気に入らない、もしくは邪魔だというのならば、わたしを消しますか? オクタヴィアン殿下の侍女であり、第二王子派閥の筆頭ともいえるサヴァール伯爵家の長男の養女が急死を遂げると、セザール殿下にも嫌疑がかかると思われますが」
「……なるほど、アルフレッドが養女にした理由がわかった気がするよ。君、頭の回転が速いね」
脅しを入れつつ防衛線を引いたことに気づいたらしい。セザールも飄々としているようで頭の回転が速いようだ。
(まあ、そうでなければウォレス様をいいように使ったりできないでしょうね)
人格はともかくとして、能力で言えばおそらくウォレスよりセザールが上だろう。そして普段、それをうまく隠しているようだからたちが悪い。
(でも、王位争いをしているはずなのに、自分の能力を隠すメリットがセザール殿下にはあるかしら?)
優秀さを見せつけて玉座を奪いに行くのならばわかるが、これでは逆だ。
過去に弟の侍女を何人もやめさせたことといい、この王子にはまだ何か裏がある。
セザールが指先で顎を叩いた。その癖はウォレスのものとよく似ている。兄弟だと癖まで似るのだろうか。
何かを考えるように目を伏せたセザールが、紫の瞳に単純な興味を乗せた。
「オクタヴィアンはねえ、警戒心が強いように見えて妙に抜けているところがあるんだよ。人を信用しやすいというか、気に入ったら懐に入れたがるというか、ね。ただ、女性は特別警戒しているから、基本的には近くに女性を置かない。オクタヴィアンに近づこうと思えば、侍女になるのが一番手っ取り早くて、今のところ唯一の方法と言ってもいい」
(それはちょっと違うかもしれないけどね)
下町ではサーラやリジーと仲良くしていた。ウォレスが警戒しているのは「貴族の女性」だ。女性全般ではない。
「だからねえ、過去にもたくさんいたんだよ。ウォレスの妃の座を狙おうとするもの、愛人でもいいからそばにおいてほしいと思うもの。いったいどこから湧いて出るのか、ゴキブリみたいにさ」
(……そういうことね)
サーラはセザールの思惑がわかって、ホッと息を吐き出した。
裏を読みすぎたが、なんてことはない、単純な動機だ。
「殿下は、オクタヴィアン殿下が大好きなんですね」
そしてその愛は、たぶんウォレスが思っている以上に重い。
セザールはにこりと笑った。瞳からは人を値踏みするような色は消えている。
「当たり前だろう? 唯一の弟だよ。可愛くて仕方ないんだ。ちょっと単純なところも特に。ただ、あんまり構うと嫌そうにされるんだよねえ」
(……ブラコン)
ふと、その言葉が脳裏をよぎる。
理解できた。これまでセザールによってウォレスの侍女が辞めさせられていたのは、セザールが弟の妻や愛人の座を虎視眈々と狙っている女性を遠ざけたかったからだろう。
それは弟に対する独占欲か、それとも――
「一つ訊いてもいいですか?」
「何?」
「セザール殿下は、王になりたいんですか。それとも、オクタヴィアン殿下を王にしたいんですか」
セザールはぱちぱちと目をしばたたいて、綺麗な笑みを浮かべた。
「君、面白いね。いいよ、君のことは見逃してあげる」
そして、答えはくれなかった。
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