143 / 173
第二部 すべてを奪われた少女は隣国にて返り咲く
金丹の入手ルート 1
しおりを挟む
何の収穫もないまま時間だけがすぎ、あっという間に四月二十日になった。
ラコルデール公爵夫妻の足取りは依然としてつかめないままだという。
アルフレッドは城に残してきた人脈などを通してあれこれと情報を仕入れているようだが、これと言って突破口につながりそうな情報は得られていないようだ。
日に日に、アルフレッドの機嫌が降下していくのがわかる。
「マリア、パパにお茶とお菓子をください」
ダイニングで城から届けられた報告書に目を通しながら、顔も上げずにアルフレッドが言った。
ウォレスは閉じこもってばかりでは気が滅入ると言って、庭でマルセルの鍛錬に付き合っている。
さすがにこの状況で、ウォレスが堂々と下町にお忍びはできないので、リジーの元にはたまにマルセルが向かっていた。
急に手紙が途絶えればリジーが心配するから、サーラの手紙を届けてもらっているのだ。
リジーからも手紙が届いている。
他愛ない日常から、サーラが以前頼んでおいた『神の子』の動向についてわかったことなどを記してくれていた。
神の子セレニテを名乗っているフィリベール・シャミナードは、いまだに下町をうろついているらしい。
フィリベール・シャミナードの動向も非常に気になるところだが、今は彼にかまけている暇はない。ラコルデール公爵家にかけられた嫌疑を晴らすことが何よりも優先されるからだ。
アルフレッドの隣では、ブノアも何か仕事をしていた。
第二王子の侍従長であるブノアは、城から離れていても忙しい身分である。
ウォレスが城から遠ざけられたからと言って、ウォレスの仕事が取り上げられたわけではないのだ。ウォレスの確認や侍従長の確認が必要な書類は毎日届けられている。
「ブノアさんも一息つかれますか?」
「ありがとうございます。それではお言葉に甘えて」
ベレニスは今朝、サヴァール伯爵家の様子を見に行った。
ラコルデール公爵夫妻と接触するかもしれないと疑われているので、監視付きである。けれども、監視さえつければ出かけるのは自由だ。
むしろあの監視は、出かける側の人間の潔白を証明するのに必要ともいえるので、ベレニスも嫌な顔はしない。妙な嫌疑はこれ以上かけられたくないからだ。
どうやらこの離宮に置かれた監視はセザールが手配したようで、意外と緩いし、優しい。監視役の騎士や兵士はマルセルの顔見知りばかりらしく、暇なときは一緒に剣を振っているのも見かける。
自分の分も含めて三人分のお茶を入れて、クッキーと、それからブリオッシュと一緒に出した。
このクッキーはリジーの店の菓子屋パレットのものだ。二日前にマルセルがリジーに手紙を届けに行ったときに購入して帰ったのである。
ブリオッシュの方はアドルフお手製で、今朝、伯爵家から届けられた。
ウォレスはブリオッシュが好きなので、少しでも元気づけようとしてくれたのだろう。
アルフレッドが報告書から顔を上げ、こきこきと首を鳴らした。
眼鏡をはずしてレンズを拭きつつ、はあ、と息を吐く。
「ろくな情報がありませんね」
「城は相変わらずなんですか?」
「ええ。変わらず、第一王子派閥の人間が大きな顔をしています。そのせいもあるのか、来月、ディエリア国からシャミナード公爵が来るそうですよ」
サーラはクッキーに伸ばした手を宙でとめた。
「シャミナード公爵が……?」
「ディエリア国の外戚であっても、レナエル妃の父であるシャミナード公爵は、第一王子派閥の筆頭の一人と言っても過言ではありませんからね。これを機に結束を強めるつもりでしょうか」
「……そう、ですか」
サーラは一つ、深呼吸をする。
シャミナード公爵の名前に反応してしまったが、今は過去のことに囚われてはならない。頭を切り替えなくては。
「あれから、『不老不死の薬』について新しい情報は入手できましたか?」
「そちらも全然ですね。私の元婚約者に頼んではいるんですが、いったいいつ連絡をよこすのやら。もう少し迅速に動けないものですかね」
人に頼んでいるというのにこの言い草である。
(……だから振られるのよ)
サーラはため息を吐きたくなった。
合理性を重視するのは結構だが、アルフレッドは人の感情の機微にももう少し目を向けたほうがいい。
ブノアも長男の様子に渋い顔をしていた。だが言っても無駄なことを理解しているのか口は出さない。
「父上の方では何かわかりましたか?」
「うちの派閥から第一王子派閥に移ろうとする動きがあるくらいかな。それほど大人数ではないが」
「へえ」
きらり、とアルフレッドの紫色の瞳が不気味に光った。
「その名前、付けておいてくださいね」
(……怖っ)
みんな逃げて、と言いたくなる。アルフレッドは裏切者には容赦しないだろう。間違いなく報復するはずだ。
ブノアも肩をすくめているがアルフレッドを止めようとはしない。こちらもこちらで、敵に回る人間には情けをかけるつもりはないらしい。
「それで、裏切者をあちらの派閥は受け入れているんですか?」
「今のところ、派閥への加入は認めているが、重用してはいないようだな。むしろ邪魔者扱いされているようだ」
「いい気味ですね」
アルフレッドは嗤うが、サーラは少しおかしいなと思った。
これを機に第二王子派閥を叩きたいのならば、第一王子派閥の勢力が増えるのは歓迎されるべきことだろう。
新しく入って来た人間を厚遇するように見せれば、迷っている人間へのいいアピールになる。
勢力図を拡大するには、新規参入者を厚遇する方がメリットは大きいのだ。
(それなのに、邪魔者扱い……?)
裏切者は信用できないということだろうか。
しかし貴族なんてそんなものだ。
家を守るため、自分の地位を守るため、派閥を変えるなんてことはよくある。
「マリア、どうかしましたか?」
「いえ……、ちょっと違和感というか……」
「違和感ですか? 何が――ああ、待ちなさい。誰か来たようです」
アルフレッドの言う通り、馬の足音と車輪の音がした。馬車の音だ。
音が止む前に、マルセルとウォレスがダイニングに入ってくる。
「来客だぞ。馬車の紋を見るに、セシャン伯爵家の馬車だ。私たちは汗をかいたので着替えてくる」
ウォレスがそう言って、慌ただしく二階に駆け上がっていった。
着替えを手伝うべきかと思ったが、アルフレッドにここにいるように止められる。
「まったく、ようやく来ましたか」
アルフレッドが、ニッと口端を持ち上げた。
ラコルデール公爵夫妻の足取りは依然としてつかめないままだという。
アルフレッドは城に残してきた人脈などを通してあれこれと情報を仕入れているようだが、これと言って突破口につながりそうな情報は得られていないようだ。
日に日に、アルフレッドの機嫌が降下していくのがわかる。
「マリア、パパにお茶とお菓子をください」
ダイニングで城から届けられた報告書に目を通しながら、顔も上げずにアルフレッドが言った。
ウォレスは閉じこもってばかりでは気が滅入ると言って、庭でマルセルの鍛錬に付き合っている。
さすがにこの状況で、ウォレスが堂々と下町にお忍びはできないので、リジーの元にはたまにマルセルが向かっていた。
急に手紙が途絶えればリジーが心配するから、サーラの手紙を届けてもらっているのだ。
リジーからも手紙が届いている。
他愛ない日常から、サーラが以前頼んでおいた『神の子』の動向についてわかったことなどを記してくれていた。
神の子セレニテを名乗っているフィリベール・シャミナードは、いまだに下町をうろついているらしい。
フィリベール・シャミナードの動向も非常に気になるところだが、今は彼にかまけている暇はない。ラコルデール公爵家にかけられた嫌疑を晴らすことが何よりも優先されるからだ。
アルフレッドの隣では、ブノアも何か仕事をしていた。
第二王子の侍従長であるブノアは、城から離れていても忙しい身分である。
ウォレスが城から遠ざけられたからと言って、ウォレスの仕事が取り上げられたわけではないのだ。ウォレスの確認や侍従長の確認が必要な書類は毎日届けられている。
「ブノアさんも一息つかれますか?」
「ありがとうございます。それではお言葉に甘えて」
ベレニスは今朝、サヴァール伯爵家の様子を見に行った。
ラコルデール公爵夫妻と接触するかもしれないと疑われているので、監視付きである。けれども、監視さえつければ出かけるのは自由だ。
むしろあの監視は、出かける側の人間の潔白を証明するのに必要ともいえるので、ベレニスも嫌な顔はしない。妙な嫌疑はこれ以上かけられたくないからだ。
どうやらこの離宮に置かれた監視はセザールが手配したようで、意外と緩いし、優しい。監視役の騎士や兵士はマルセルの顔見知りばかりらしく、暇なときは一緒に剣を振っているのも見かける。
自分の分も含めて三人分のお茶を入れて、クッキーと、それからブリオッシュと一緒に出した。
このクッキーはリジーの店の菓子屋パレットのものだ。二日前にマルセルがリジーに手紙を届けに行ったときに購入して帰ったのである。
ブリオッシュの方はアドルフお手製で、今朝、伯爵家から届けられた。
ウォレスはブリオッシュが好きなので、少しでも元気づけようとしてくれたのだろう。
アルフレッドが報告書から顔を上げ、こきこきと首を鳴らした。
眼鏡をはずしてレンズを拭きつつ、はあ、と息を吐く。
「ろくな情報がありませんね」
「城は相変わらずなんですか?」
「ええ。変わらず、第一王子派閥の人間が大きな顔をしています。そのせいもあるのか、来月、ディエリア国からシャミナード公爵が来るそうですよ」
サーラはクッキーに伸ばした手を宙でとめた。
「シャミナード公爵が……?」
「ディエリア国の外戚であっても、レナエル妃の父であるシャミナード公爵は、第一王子派閥の筆頭の一人と言っても過言ではありませんからね。これを機に結束を強めるつもりでしょうか」
「……そう、ですか」
サーラは一つ、深呼吸をする。
シャミナード公爵の名前に反応してしまったが、今は過去のことに囚われてはならない。頭を切り替えなくては。
「あれから、『不老不死の薬』について新しい情報は入手できましたか?」
「そちらも全然ですね。私の元婚約者に頼んではいるんですが、いったいいつ連絡をよこすのやら。もう少し迅速に動けないものですかね」
人に頼んでいるというのにこの言い草である。
(……だから振られるのよ)
サーラはため息を吐きたくなった。
合理性を重視するのは結構だが、アルフレッドは人の感情の機微にももう少し目を向けたほうがいい。
ブノアも長男の様子に渋い顔をしていた。だが言っても無駄なことを理解しているのか口は出さない。
「父上の方では何かわかりましたか?」
「うちの派閥から第一王子派閥に移ろうとする動きがあるくらいかな。それほど大人数ではないが」
「へえ」
きらり、とアルフレッドの紫色の瞳が不気味に光った。
「その名前、付けておいてくださいね」
(……怖っ)
みんな逃げて、と言いたくなる。アルフレッドは裏切者には容赦しないだろう。間違いなく報復するはずだ。
ブノアも肩をすくめているがアルフレッドを止めようとはしない。こちらもこちらで、敵に回る人間には情けをかけるつもりはないらしい。
「それで、裏切者をあちらの派閥は受け入れているんですか?」
「今のところ、派閥への加入は認めているが、重用してはいないようだな。むしろ邪魔者扱いされているようだ」
「いい気味ですね」
アルフレッドは嗤うが、サーラは少しおかしいなと思った。
これを機に第二王子派閥を叩きたいのならば、第一王子派閥の勢力が増えるのは歓迎されるべきことだろう。
新しく入って来た人間を厚遇するように見せれば、迷っている人間へのいいアピールになる。
勢力図を拡大するには、新規参入者を厚遇する方がメリットは大きいのだ。
(それなのに、邪魔者扱い……?)
裏切者は信用できないということだろうか。
しかし貴族なんてそんなものだ。
家を守るため、自分の地位を守るため、派閥を変えるなんてことはよくある。
「マリア、どうかしましたか?」
「いえ……、ちょっと違和感というか……」
「違和感ですか? 何が――ああ、待ちなさい。誰か来たようです」
アルフレッドの言う通り、馬の足音と車輪の音がした。馬車の音だ。
音が止む前に、マルセルとウォレスがダイニングに入ってくる。
「来客だぞ。馬車の紋を見るに、セシャン伯爵家の馬車だ。私たちは汗をかいたので着替えてくる」
ウォレスがそう言って、慌ただしく二階に駆け上がっていった。
着替えを手伝うべきかと思ったが、アルフレッドにここにいるように止められる。
「まったく、ようやく来ましたか」
アルフレッドが、ニッと口端を持ち上げた。
73
あなたにおすすめの小説
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
勘違いで嫁ぎましたが、相手が理想の筋肉でした!
エス
恋愛
「男性の魅力は筋肉ですわっ!!」
華奢な男がもてはやされるこの国で、そう豪語する侯爵令嬢テレーゼ。
縁談はことごとく破談し、兄アルベルトも王太子ユリウスも頭を抱えていた。
そんな折、騎士団長ヴォルフがユリウスの元に「若い女性を紹介してほしい」と相談に現れる。
よく見ればこの男──家柄よし、部下からの信頼厚し、そして何より、圧巻の筋肉!!
「この男しかいない!」とユリウスは即断し、テレーゼとの結婚話を進める。
ところがテレーゼが嫁いだ先で、当のヴォルフは、
「俺は……メイドを紹介してほしかったんだが!?」
と何やら焦っていて。
……まあ細かいことはいいでしょう。
なにせ、その腕、その太もも、その背中。
最高の筋肉ですもの! この結婚、全力で続行させていただきますわ!!
女性不慣れな不器用騎士団長 × 筋肉フェチ令嬢。
誤解から始まる、すれ違いだらけの新婚生活、いざスタート!
※他サイトに投稿したものを、改稿しています。
【完結】さようなら。毒親と毒姉に利用され、虐げられる人生はもう御免です 〜復讐として隣国の王家に嫁いだら、婚約者に溺愛されました〜
ゆうき
恋愛
父の一夜の過ちによって生を受け、聖女の力を持って生まれてしまったことで、姉に聖女の力を持って生まれてくることを望んでいた家族に虐げられて生きてきた王女セリアは、隣国との戦争を再び引き起こした大罪人として、処刑されてしまった。
しかし、それは現実で起こったことではなく、聖女の力による予知の力で見た、自分の破滅の未来だった。
生まれて初めてみた、自分の予知。しかも、予知を見てしまうと、もうその人の不幸は、内容が変えられても、不幸が起こることは変えられない。
それでも、このまま何もしなければ、身に覚えのないことで処刑されてしまう。日頃から、戦争で亡くなった母の元に早く行きたいと思っていたセリアだが、いざ破滅の未来を見たら、そんなのはまっぴら御免だと強く感じた。
幼い頃は、白馬に乗った王子様が助けに来てくれると夢見ていたが、未来は自分で勝ち取るものだと考えたセリアは、一つの疑問を口にする。
「……そもそも、どうして私がこんな仕打ちを受けなくちゃいけないの?」
初めて前向きになったセリアに浮かんだのは、疑問と――恨み。その瞬間、セリアは心に誓った。自分を虐げてきた家族と、母を奪った戦争の元凶である、隣国に復讐をしようと。
そんな彼女にとある情報が舞い込む。長年戦争をしていた隣国の王家が、友好の証として、王子の婚約者を探していると。
これは復讐に使えると思ったセリアは、その婚約者に立候補しようとするが……この時のセリアはまだ知らない。復讐をしようとしている隣国の王子が、運命の相手だということを。そして、彼に溺愛される未来が待っていることも。
これは、復讐を決意した一人の少女が、復讐と運命の相手との出会いを経て、幸せに至るまでの物語。
☆既に全話執筆、予約投稿済みです☆
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
永遠の十七歳なんて、呪いに決まってる
鷹 綾
恋愛
永遠の十七歳――
それは祝福ではなく、三百年続く“呪い”だった。
公には「名門イソファガス家の孫娘」として知られる少女キクコ。
だがその正体は、歴史の裏側で幾度も国を救ってきた不老の元聖女であり、
王家すら真実を知らぬ“生きた時代遺産”。
政治も権力も、面倒ごとは大嫌い。
紅茶と読書に囲まれた静かな余生(?)を望んでいたキクコだったが――
魔王討伐後、王位継承問題に巻き込まれたことをきっかけに、
まさかの王位継承権十七位という事実が発覚する。
「……私が女王? 冗談じゃないわ」
回避策として動いたはずが、
誕生した新国王アルフェリットから、なぜか突然の求婚。
しかも彼は、
幼少期に命を救われた“恩人”がキクコであることを覚えていた――
年を取らぬ姿のままで。
永遠に老いない少女と、
彼女の真実を問わず選んだ自分ファーストな若き王。
王妃になどなる気はない。
けれど、逃げ続けることももうできない。
これは、
歴史の影に生きてきた少女が、
はじめて「誰かの隣」を選ぶかもしれない物語。
ざまぁも陰謀も押し付けない。
それでも――
この国で一番、誰よりも“強い”のは彼女だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる