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第五章 獣人国の王都へ
#104 決戦準備
しおりを挟む「こちらはシンプルで、装備者に魔力を通さない結界を張るアイテムです」
この腕輪に付与したのはバリアという光魔法で、シールドとは違って物理攻撃や質量を伴う魔法は防げないものの、外からの魔力だったり、目に見えない精神攻撃や状態異常をかける魔法を防ぐことができる。
使い所が限られる魔法なので、今回の事が起きるまで把握していなかった魔法だが、この度日の目を浴びる事となった。
「これを量産できれば一番なんですけど、僕の魔力が足りなくてこちらは15個のみです」
「いやいや、それでもあるとなしとじゃ雲泥の差だろうよ」
「15人が確実に守れるというだけでも、負担がかなり少なくなりますよ」
「そう言ってもらえてよかったです」
「そうしたら、これは王族の方々にゼイル様、あとは狂獣化した者と単騎でも戦える猛者に渡しましょう」
本当はこの腕輪を量産できればいいんだけど、一個作るのにも僕の魔力をそれなりに使うから、この量が限界だった。
レベルアップで結構魔力も増えたんだけどなぁ。
「素晴らしいですね。 わずか数日でここまでの対策アイテムを作ってしまうなんて」
「お前さんは本当に凄いな」
ただ、それでもオロンさんやドレアスさんからしたら満足過ぎるラインナップだったようで、お褒めの言葉をもらえた。
「それでは、こちらのアイテムを私は早速配備しに行きたいと思います」
「よろしくお願いします。 あ、そういえば、ここ数日ノアル達は王都のパトロールをしてくれたんですけど、残念ながら特に成果なかったようです」
「ノアルはかなり鼻が効くし感覚も鋭いんだがな。 それでも無理だったか」
ドレアスさんの言う通り、ノアルは魔物の魔力とか匂いをかなり正確に感知できるので、何かしらの調査成果を得れるかもと期待していたのだが、残念ながら空振りに終わった。
アリシャも探知系の魔法を使ったり、セフィはフィジカルを生かして屋根の上とかまで捜索したみたいだが、こちらも特に異変などは見つからなかったそうだ。
「騎士団でも引き続き調査はしていますが、こちらも生憎成果は出ていませんね」
「うーむ、ここまで見つからないとなると、原因は徹底的に隠されているようだな」
「ショーマ様には何か策があると聞きましたが」
「そうですね。 ただ、上手くいくかは僕も分からないので、あんまり期待し過ぎないでくださいね」
「承知しました」
「お、そうだ。 ショーマ、折角なら手合わせしようぜ」
不意にドレアスさんがそんな提案をしてきた。
「ドレアスさんとですか?」
「ああ。 浮く武器とかは無しで、剣一本でな。 あれを使われちゃ、流石にあっさり負けちまう」
「そうですかね?」
実際戦ってるのを見たことはないが、ドレアスさんは相当強いと思うので、プルニーマとかを使っても勝負になる気がする。
「まぁ、良いですよ。 僕も剣の腕をもう少し磨きたいので」
「良い心がけだな」
その後、アイテムを運んでいったオロンさんや騎士団の人達を横目に、僕はドレアスさんと訓練場で一汗流していった。
ちなみに、手合わせなので明確な勝ち負けは決めなかったが、単純な剣の腕では僕よりドレアスさんの方が勝っていた。
やっぱり、スキルとは違う勝負勘というか経験のようなものが僕よりも桁違いに優れていて、派手な動きはしていないのに付け入る隙が全くなかった。
僕ももっと経験と研鑽を積まないとなぁ。
*
僕がアイテムを騎士団に卸してからさらに2日が経った。
あれから僕も王都のパトロールに加わったのだが、特にこれといった成果は挙げれず、ついでに冒険者ギルドで受けていた街のちょっとした困り事の依頼をこなす日々が続いていた。
今日もまたそんな日になるのかと思っていたのだが……
「うわぁぁっ!」
「逃げろー! 狂獣化だー!」
「ついに来た!」
「……レッツゴー」
時刻は昼過ぎといったタイミングで、僕達がパトロールをしていると、街の広場の方から大勢の人がこちらへパニックになりながら逃げてきた。
その人達の叫びを聞くに、どうやら狂獣化した者が現れたようだ。
それを受けた僕達は、逃げてくる人達と逆走する形で街の広場へと向かった。
※※
区切りが悪かったので、今回
短めですm(_ _)m
しかもなんか投稿できてなかった~
ちょこちょこ投稿ミスしてしまう。
明日もこっち投稿します。
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