3 / 28
1章 準備
1-2 剣を買う
しおりを挟む
翌朝、目覚めたシャルロッテは呆然とした。
「何、この記憶……」
自分の記憶の他に、もう一つ。玲奈という名の少女の記憶。曖昧な部分も多いが、死の直前まで公式サイトを見ていた乙女ゲーム「ブランクコード」に関することはハッキリ覚えていた。
(前世ってやつ? 玲奈は、乙女ゲームの悪役令嬢に転生して、それが私ってこと? 昨日の状況からして、進行中のシナリオは第一王子ルートか第二王子ルート?)
昨日起きた出来事は、ゲームと全く同じだ。第一王子ルートと第二王子ルートに共通する、シャルロッテ救出イベント。「シャルロッテを助けにいく」という選択肢を選ばなければ発生せず、このイベントを発生させなければ間もなくデッドエンドになる。
(ゲーム通りにいけば……私は1か月後に死ぬ)
自分の死を回避するのは簡単だ。アインと関わらなければ良い。アインを魔獣から逃がすために死ぬのだから。
逆に言えば、シャルロッテがいないとアインはその魔獣に喰われて死ぬ。
(そんなことはさせない。借りは返す。でも……)
魔獣に喰われれば死体は出ない。それ故ゲームでは、サイドストーリーとしてシャルロッテの死にざまが描かれながらも、アインと2人の王子は「シャルロッテは生き延びていて、身を隠している」と信じて話を進めることになる。
(この1か月のことを考えれば、きっとその後もシナリオ通りに……。……そんなの、嫌。死にたくないし、死なせたくないわ)
ベッドでごろごろ転がりながら、考える。しばらくして、止まった。
(……なんだ、簡単なことじゃない)
ゲームの通りに事が進むなら、何が起こるか全て分かる。正しい選択肢を選んでもなお降りかかる災難からアインを守り、自分も生き残り続けるには……これしか無い。
起き上がり、鏡の前に立つ。
(私が強くなれば良い)
いかなる苦難も理不尽も、まとめて砕いて突き進む。その覚悟を、シャルロッテは胸に抱いた。
制服姿で寮を出たシャルロッテは、一般学舎に入らず横を通り抜けて、体育館に向かう。
今日は授業をサボるつもりだ。
(授業なんて、受けてる場合じゃないもの)
前世の記憶のおかげで、授業内容も大体分かる。試験に支障は無いだろう。
試験さえパス出来れば、サボっても許されるのだ。
体育館に入り、まっすぐステージ裏に行った。そこには、演劇用の衣装が置かれている。その中から、男装に使えそうなものを拝借し、こっそり寮へ持ち帰った。
自分の部屋で着替え、鏡を見ると、なかなかのイケメンがいる。
(よし、完璧!)
この時間は、寮に誰もいない。見とがめられはしないだろう。
今からこの格好で街に出て、剣を買う予定だ。
わざわざ男装したのには理由がある。
この国では、女の帯剣が認められておらず、買うことも出来ない。宗教上の理由だ。
国教たるレリーシャ教の教義では、「女は前衛で戦うべきではない」となっている。そのため、剣などの近接武器を、女が持つことは禁じられているのだ。
だから、ゲーム内のシャルロッテは、剣など持っていなかった。剣を得手としているにもかかわらず。
シャルロッテが育ったグレンツは、移民の多い街だった。そのためか国教の教義を気にしていない人が多く、女でも普通に近接武器を持つことができた。
グレンツの子供たち——特に男子の多くは、騎士団ごっこをして遊ぶ。いくつかの陣営に分かれて、刃を潰した剣で戦い合うのだ。そんな中に、シャルロッテも混ざっていた。
(楽しかったなぁ)
騎士団ごっこをしている子供たちを、大人たちは注意するどころか面白がって、稽古相手になってやったり技を教えたりしていた。引退した元上級騎士が騎士団ごっこに参戦して、子供たちに絶技を味わわせたりもしていた。
そのせいか、騎士学校ではグレンツ出身者が群を抜いて強い。騎士の中でも、頭一つ抜けて強い者はグレンツ出身者が多い。
(私はグレンツ最強だった。王都で剣は持てないと思って、忘れようとしていたけれど……)
これから起こることが分かっているのに、剣を執らずにいられるものか。
シャルロッテは拳を握り、街へ出た。
少し歩き、目についた武器屋に入った。
「らっしゃい」店主らしきおじさんが声をかけてくる。「何をお探しで?」
「……剣を」
シャルロッテはなるべく低い声を出した。女とバレたら売ってもらえなくなる。
「これなんていかがかな。魔力伝導が良く、扱いやすいですぞ。見た所、あなたは随分高い魔力を持っているようだし」
「分かるのか」
「ちょっとした特技で、見た相手の魔力量が分かるんですよ。ちょっと試してはどうかな」
「では、お言葉に甘えて」
シャルロッテは、勧められた剣を手に取り、魔力を流し込んだ。
剣は魔力を流すことによって強化できる。強化状態を保つためには魔力を流し続けなければならない。これは前世の記憶ではなく、グレンツで聞いたことだ。
(店主の言う通り、魔力を流しやすいわ。これにしよう)
金貨を3枚渡すと、店主は目を丸くした。
「なんと。金貨3枚のところを特別に2枚で良いと言うつもりが……。こう言っても、いつも高すぎると文句を言われて結局買ってもらえないのに……」
「2枚で良かったのか……なら、これも貰って良いかな。釣りは要らない」
帯剣用のベルトを手に取り尋ねると、店主はこくこくと頷いた。
「はいっ。持ってってください! ありがとうございました!」
店主の声を後ろに聞きながら、シャルロッテは店を後にする。そのまま寮の部屋へ戻って剣を置き、着替え、衣装を返してまた寮へ。
「ふぅ」
一息ついて、机に向かった。補助魔法の魔法書を開き、ページをめくって目的の魔法を探す。
(……あった、これね)
熟読し、使い方を理解して、剣を手に取った。
「術式展開。補助の書35節、ステルス!」
呪文を唱えると、瞬く間に剣が不可視となる。鞘から抜くと、ステルスは解けた。
色々と制約が多いステルス魔法だが、剣をこっそり持ち歩くには充分使える。
(順調、順調)
全て目論見通りに事が運んでいる。
(あとは、ハンスの協力を取り付ければ……きっと、上手くいくわ)
ハンスはアインの幼馴染だ。いつも授業をサボって、秘密の場所で剣の鍛練をしたり本を読んだりしている。
シャルロッテは、ハンスに剣の稽古相手になってもらうつもりだった。
(試験はサボれないから、試験明けになってしまうけど……楽しみね)
シャルロッテは頬を緩めながら、明日からの試験の準備を始めたのだった。
「何、この記憶……」
自分の記憶の他に、もう一つ。玲奈という名の少女の記憶。曖昧な部分も多いが、死の直前まで公式サイトを見ていた乙女ゲーム「ブランクコード」に関することはハッキリ覚えていた。
(前世ってやつ? 玲奈は、乙女ゲームの悪役令嬢に転生して、それが私ってこと? 昨日の状況からして、進行中のシナリオは第一王子ルートか第二王子ルート?)
昨日起きた出来事は、ゲームと全く同じだ。第一王子ルートと第二王子ルートに共通する、シャルロッテ救出イベント。「シャルロッテを助けにいく」という選択肢を選ばなければ発生せず、このイベントを発生させなければ間もなくデッドエンドになる。
(ゲーム通りにいけば……私は1か月後に死ぬ)
自分の死を回避するのは簡単だ。アインと関わらなければ良い。アインを魔獣から逃がすために死ぬのだから。
逆に言えば、シャルロッテがいないとアインはその魔獣に喰われて死ぬ。
(そんなことはさせない。借りは返す。でも……)
魔獣に喰われれば死体は出ない。それ故ゲームでは、サイドストーリーとしてシャルロッテの死にざまが描かれながらも、アインと2人の王子は「シャルロッテは生き延びていて、身を隠している」と信じて話を進めることになる。
(この1か月のことを考えれば、きっとその後もシナリオ通りに……。……そんなの、嫌。死にたくないし、死なせたくないわ)
ベッドでごろごろ転がりながら、考える。しばらくして、止まった。
(……なんだ、簡単なことじゃない)
ゲームの通りに事が進むなら、何が起こるか全て分かる。正しい選択肢を選んでもなお降りかかる災難からアインを守り、自分も生き残り続けるには……これしか無い。
起き上がり、鏡の前に立つ。
(私が強くなれば良い)
いかなる苦難も理不尽も、まとめて砕いて突き進む。その覚悟を、シャルロッテは胸に抱いた。
制服姿で寮を出たシャルロッテは、一般学舎に入らず横を通り抜けて、体育館に向かう。
今日は授業をサボるつもりだ。
(授業なんて、受けてる場合じゃないもの)
前世の記憶のおかげで、授業内容も大体分かる。試験に支障は無いだろう。
試験さえパス出来れば、サボっても許されるのだ。
体育館に入り、まっすぐステージ裏に行った。そこには、演劇用の衣装が置かれている。その中から、男装に使えそうなものを拝借し、こっそり寮へ持ち帰った。
自分の部屋で着替え、鏡を見ると、なかなかのイケメンがいる。
(よし、完璧!)
この時間は、寮に誰もいない。見とがめられはしないだろう。
今からこの格好で街に出て、剣を買う予定だ。
わざわざ男装したのには理由がある。
この国では、女の帯剣が認められておらず、買うことも出来ない。宗教上の理由だ。
国教たるレリーシャ教の教義では、「女は前衛で戦うべきではない」となっている。そのため、剣などの近接武器を、女が持つことは禁じられているのだ。
だから、ゲーム内のシャルロッテは、剣など持っていなかった。剣を得手としているにもかかわらず。
シャルロッテが育ったグレンツは、移民の多い街だった。そのためか国教の教義を気にしていない人が多く、女でも普通に近接武器を持つことができた。
グレンツの子供たち——特に男子の多くは、騎士団ごっこをして遊ぶ。いくつかの陣営に分かれて、刃を潰した剣で戦い合うのだ。そんな中に、シャルロッテも混ざっていた。
(楽しかったなぁ)
騎士団ごっこをしている子供たちを、大人たちは注意するどころか面白がって、稽古相手になってやったり技を教えたりしていた。引退した元上級騎士が騎士団ごっこに参戦して、子供たちに絶技を味わわせたりもしていた。
そのせいか、騎士学校ではグレンツ出身者が群を抜いて強い。騎士の中でも、頭一つ抜けて強い者はグレンツ出身者が多い。
(私はグレンツ最強だった。王都で剣は持てないと思って、忘れようとしていたけれど……)
これから起こることが分かっているのに、剣を執らずにいられるものか。
シャルロッテは拳を握り、街へ出た。
少し歩き、目についた武器屋に入った。
「らっしゃい」店主らしきおじさんが声をかけてくる。「何をお探しで?」
「……剣を」
シャルロッテはなるべく低い声を出した。女とバレたら売ってもらえなくなる。
「これなんていかがかな。魔力伝導が良く、扱いやすいですぞ。見た所、あなたは随分高い魔力を持っているようだし」
「分かるのか」
「ちょっとした特技で、見た相手の魔力量が分かるんですよ。ちょっと試してはどうかな」
「では、お言葉に甘えて」
シャルロッテは、勧められた剣を手に取り、魔力を流し込んだ。
剣は魔力を流すことによって強化できる。強化状態を保つためには魔力を流し続けなければならない。これは前世の記憶ではなく、グレンツで聞いたことだ。
(店主の言う通り、魔力を流しやすいわ。これにしよう)
金貨を3枚渡すと、店主は目を丸くした。
「なんと。金貨3枚のところを特別に2枚で良いと言うつもりが……。こう言っても、いつも高すぎると文句を言われて結局買ってもらえないのに……」
「2枚で良かったのか……なら、これも貰って良いかな。釣りは要らない」
帯剣用のベルトを手に取り尋ねると、店主はこくこくと頷いた。
「はいっ。持ってってください! ありがとうございました!」
店主の声を後ろに聞きながら、シャルロッテは店を後にする。そのまま寮の部屋へ戻って剣を置き、着替え、衣装を返してまた寮へ。
「ふぅ」
一息ついて、机に向かった。補助魔法の魔法書を開き、ページをめくって目的の魔法を探す。
(……あった、これね)
熟読し、使い方を理解して、剣を手に取った。
「術式展開。補助の書35節、ステルス!」
呪文を唱えると、瞬く間に剣が不可視となる。鞘から抜くと、ステルスは解けた。
色々と制約が多いステルス魔法だが、剣をこっそり持ち歩くには充分使える。
(順調、順調)
全て目論見通りに事が運んでいる。
(あとは、ハンスの協力を取り付ければ……きっと、上手くいくわ)
ハンスはアインの幼馴染だ。いつも授業をサボって、秘密の場所で剣の鍛練をしたり本を読んだりしている。
シャルロッテは、ハンスに剣の稽古相手になってもらうつもりだった。
(試験はサボれないから、試験明けになってしまうけど……楽しみね)
シャルロッテは頬を緩めながら、明日からの試験の準備を始めたのだった。
21
あなたにおすすめの小説
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
乙女ゲームのヒロインに転生、科学を駆使して剣と魔法の世界を生きる
アミ100
ファンタジー
国立大学に通っていた理系大学生カナは、あることがきっかけで乙女ゲーム「Amour Tale(アムール テイル)」のヒロインとして転生する。
自由に生きようと決めたカナは、あえて本来のゲームのシナリオを無視し、実践的な魔法や剣が学べる魔術学院への入学を決意する。
魔術学院には、騎士団長の息子ジーク、王国の第2王子ラクア、クラスメイト唯一の女子マリー、剣術道場の息子アランなど、個性的な面々が在籍しており、楽しい日々を送っていた。
しかしそんな中、カナや友人たちの周りで不穏な事件が起こるようになる。
前世から持つ頭脳や科学の知識と、今世で手にした水属性・極闇傾向の魔法適性を駆使し、自身の過去と向き合うため、そして友人の未来を守るために奮闘する。
「今世では、自分の思うように生きよう。前世の二の舞にならないように。」
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜
ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。
死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる