レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野

文字の大きさ
95 / 219
第7章 聖魔大戦編

第94話 勇者 VS 魔王

しおりを挟む


 広い平野のど真ん中。激しい火花が幾度も散り、黄金の剣が反射する光がどこからでも見えている。

「ぬぅりゃああああっっっ!!!」

 勇者の目は血走ったように真っ赤に染まっている。魔力を最大限にまで込めた聖剣はその刀身を3倍の長さにまで伸ばし、相手の間合いの外から必殺の一撃を幾度も放っていく。

 対して受けるのは新魔王城の市長である。市長は普段の温和な性格からは考えられないほどの激しい形相で、勇者の剣を一身に集めていた。

 両手にはホーリーソード。勇者の剣より3倍も太く、そして短い。
攻撃するための使い方ではなく、完全に防御するための剣として出している。そして、激しい勇者の攻撃を幾度も防ぎきっているのだ。

 市長の後ろには魔王レイが構えている。市長が攻撃を防ぎ、レイが魔法で攻撃する。そのパターンで勇者を見事に押さえ込んでいた。

「はぁっ、はぁっ、しつこい奴らだ。クソッ! 俺は勇者なんだ! こんな所で負けるわけにはいかねぇんだよ!」

 勇者はジャンプしながら剣を振り下ろす。その剣の狙う先は市長を飛び越え、魔王レイを狙ったモノだ。だが……、

「そうはいかん。お主、気が早すぎるな。そんなことでは上に立つ者は務まらんぞい」

 市長は額に汗を流しながらも、レイの目前にまで下がり、勇者の剣を弾く。

「むっ、そこじゃ!」

 アースジャベリンが勇者へ飛んでいく。勇者はすかさず、剣でジャベリンを切るが、切った途端に爆発を起こし、辺りが土煙に覆われる。

「くっ? 小賢しい真似を!」

 辺りを見回す勇者の頭上からアイシクルランスが降っていく。

 勇者は持ち前のカンの良さもあり、すぐに頭上へ剣を構え、氷の槍を叩き割っていった。

 30発にも及ぶ氷の槍を割り終える頃には、勇者はすっかり肩で息をしながら、睨み付けてくる。だが、まだその目は死んではいない。

「今度はこちらの番だ! ぬりゃりゃりゃりゃりゃ!」

 長い聖剣による連撃。1発1発が速く、重く、辺りに爆風や爆煙をまき散らしながら次々に放っていくその剣を市長が弾いていく。

「魔王様、今のうちに!」

「あぁ、市長! 耐えるのじゃ!」

 魔王レイといえど、MPは無限ではない。これほど魔法を放ち、戦闘が長引けば底をついてしまう。

 そこで、リズが開発したというこのポーションの出番だ。

 レイは懐から紫色の液体が入った小瓶を取り出し、すぐに飲み込んだ。

「かはっ!」

 体中が熱くなり、大きく呼吸すると、外気中にある魔力が全て自身の魔力に置き換わっていく。そして、手足の先まで魔力が満ちあふれ、完全にMPが回復するのだった。

 この小瓶に入っていたのはMPを回復するためのマナ取り込みポーションだった。

 これが対勇者戦の切り札だ。いくら勇者といえど、MPは無限ではない。だが、レイと市長よりMPが多い上、多重強化付与魔法で作られた防具もあるため、こちらが先にMP切れを起こしてしまうのは必至だった。

 それを打開するためにリズが開発したこのポーション。その価値は値千金。国宝級のシロモノだ。

 一応、刺激が強いため、1日1本までという制限をリズは設けていた。そのため、レイと市長は1本ずつ懐に忍ばせていたのだ。

「市長! お主の番じゃ!」

 完全にMPを回復したレイはまた、宙にファイヤーボールをいくつも浮かべ、勇者に放っていく。

「助かりますぞい! もうホーリーソードを維持する魔力が切れそうでしたからな」

 市長も素早くマナ取り込みポーションを飲み込んだ。

「むおおおおおっ! これは凄いワイ! 魔王様! ここからが本番ですぞ!」

「あぁ! 必ずこの戦、勝つのじゃ!」

 市長の体はまた魔力が充実し、闘気が溢れ出る。

「くっそぉ! 何だ貴様等。ここに来て回復だと? ふざけるなぁ!」

 勇者はまだまだ魔力を充分に剣に乗せ、振り回す。

「ほっほっほ、こりゃリズ様に感謝ですなぁ!」

 市長は元気を取り戻し、勇者の攻撃を弾いていく。その勇者は息が荒くなり、ようやくその勢いに陰りが見えるのであった。

「くそっ、くそっ、俺が、俺様がっ! 何だってこんな奴らを倒せないんだ!」

 本来、戦闘技術でいえば勇者RENは相当なものがある。だが、今は混乱し、ただ魔力を剣に乗せて打ちまくるだけの砲台に成り果てていた。

 それゆえ、市長が防ぎきるのは容易になっていたのだ。元々、市長は攻撃しようとも考えていないのも大きい。防御だけに専念出来れば、いかに勇者RENの攻撃といえど、致命傷を喰らうことはなかった。

 連撃に次ぐ連撃を防がれ、勇者RENは大きくジャンプしながら飛び退いた。

「む? どうしたことですじゃ?」

「……、市長! 気をつけて! 何か企んでいるわ!」

 勇者RENは地面に聖剣を突き刺し、自らの総魔力を両手に集めだした。

 地鳴りが鳴り響き、暴風が吹き荒れ、大地がグラグラと揺れ出す。

「なんと凄まじい魔力ですじゃ! こ、この平原ごと吹き飛んでしまいますぞ!?」

 市長の顔が驚愕に染まる。

「市長、残りの魔力を全て集めるのじゃ! 妾も加勢する!」

 その時、魔王の背後へ集まってくる者たちがいた。皆、騎士達と闘っていた、元村人達だった。

「皆、逃げるのじゃ。このままではこの平原ごと無くなってしまう!」

 魔王は叫んだ。だが、下がる者は誰もいない。

 皆は懐からあの紫色のポーションを取り出し、飲んでいく。

「な、何をしておるのじゃ! 早く逃げろと言っておるじゃろ!」

 魔王の悲痛な叫びにも元村人達は誰も退かない。

「魔王様。アナタが退かない限り、我等も一緒に戦いますよ。どこまでもね……」

 前に出て来たのはドウムだった。かつて村の門番をしていたこの若者は、現在、魔王の近衛騎士団の団長を務めている実力者であった。

 元村人達は全身の魔力を手に集めだし、広い範囲にバリヤーを次々に張っていった。総勢30人による、30重ね張りのバリヤーだった。

「ふむ、ではワシも……」

 市長もそれまで手にしていたホーリーソードをしまい、全身の魔力を集め、バリヤーを張る。

「魔王様。この一撃、何としても耐えてみせますぞ。その後はお願いしますじゃ……」

「ああ! 任せておくのじゃ。皆の忠誠、しかと受け取ったぞ!」

 魔王レイは決死の覚悟を決めた。その目で勇者をジッと見つめる。



 勇者RENは焦った。何せ魔王軍の精鋭30名が一斉に集まってきたのだ。

「くっ! 他の奴らは何をやっている!」

 そして、辺りを見回すと……、辺りに見えるのは元騎士だったものばかり。動く者はすでにいなかった。遠くでは二人の魔術師が敵と交戦しているのが見える。が、離れすぎている。

「全滅……だと? 我が軍の精鋭たる騎士達が……。うぬぬぬぬぬぅ! 我が全力を持ってなんとしても魔王の首、上げてやるわ!」

 もう体に魔力を残しておく必要などない。生きるか死ぬか。それしか残されていないのだ。

 体中の魔力をかき集め、その全てを聖剣に乗せる。

 聖剣は、俺の意思に答え、より長く、より大きく、より重く変化していき、雲の高さにまで高くそびえた。

 聖剣は周りの雲から発せられた雷を纏いだし、剣の周りが黄色い竜が渦巻くかのように絡みついていた。

「もう、容赦はせん! いくぞぉ!!! 魔王よ! 喰らいやがれぇ!!! ディバインスラーーーシュ!!!」

 聖剣がついに振り下ろされる。

 聖剣は空気を切り裂き、凄まじい速さでバリヤーに衝突した。

「ぬううううりゃああああああぁぁぁっっっ!!!」

 勇者の渾身の一撃はバリヤーを次々に割っていく。

 元村人達も一人、また一人と魔力切れを起こし、ばたばたと倒れ込んでいく。

「皆の者、堪えるのじゃ。ここが踏ん張り時ぞ!」

 市長が皆を鼓舞し、なんとかバリヤーを維持するが、勇者の一撃は重かった。いや、重すぎた。次々と割れていくバリヤーはすでに5枚しか残っていない。

「くっ……、市長! 後は頼んだ……ぜ」

 ドウムも魔力切れを起こし、ついに倒れ込んだ。

 さらに他の村人も倒れ、ついに残ったバリヤーはたったの一枚。市長だけが残された。

「ぐぅぅっっっ、勇者の力。見誤りましたな……」

「市長ーっ!」

「魔王様……すみませぬ。皆の者もすまぬ……。これまでか」

 市長は膝をつき、魔力が完全に切れてしまうと、バリヤーが全てなくなってしまった。

「グワーハッハッハッハ! 消えていなくなれ!!!」

 勇者の最後の一撃が魔王レイに襲いかかった。

 レイは聖剣を見つめた。上空でバリヤーを打ち破り、目前にまで迫る光。

「旦那様……。レイはここまでのようです。どうか、ご無事で……」

 レイが祈りを捧げた瞬間、視界が黒く染まった。

「ん? ……こ、これは……?」

 レイが周りを見渡しても真っ暗な闇しか見えない。

「あの聖剣にぶつかってしまえばあっという間に体は蒸発し、消えてしまうはず……。じゃが、妾は生きている……のか? この暗闇は一体?」

「待たせたね。レイ」

 後ろを振り返る。そこにいたのは……。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太
ファンタジー
 かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。  しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。  失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。  だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。

異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】 異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。 『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。 しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。 そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

処理中です...