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第9章 勇者RENの冒険
第212話 勝機
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迫りくるニュートの剣。だが、オレにはまるでスローモーションのようにゆっくりと見えていた。
(オレは今見えている!)
ニュートの動きに合わせ、振り下ろされる刀を寸での所で躱し、そしてすれ違いざまに奴の腹に刀を合わせた。
(手応えあり!)
ぐふっ! っと息を吐く声が聞こえる。振り向けば、奴の腹から血が吹き出し、口の周りも血の青色に染まっていた。
「まさか……オレの呪いを解き、ここまでやってくれるとはな……」
ニュートの手が震える。顔が怒りの形相に変化していく。そして、血走った目つきでオレを睨みつけた。
「貴様は危険すぎる……。今まで戦ったどの相手よりも……。ここで必ず、貴様を……殺す」
ニュートは先程、ブレスを吐いたばかり。その体内に魔力は少ない。だが、こうして相対すると、残存魔力の量など関係ないと思えるほどの圧力がオレにかかってくる。
それはニュートの殺気だった。
(今まで以上に奴の集中力が高まっている……。それにオレの体は完全に呪いを断ち切れた訳では無い……。手足にまだ残る黒い残照のせいで動きが鈍っている。この勝負、長引かせるわけにはいかない)
オレの意思は決まった。
もう短期決戦しか選択肢はない。
オレは最後の力を振り絞り、刀を構え、残る魔力を全て集めていった。
***
「はぁっ、はぁっ……、ふぅ」
男は長い距離を走ったようで激しく肩で呼吸を整えている。たどり着いたのは広場。その周りには巨大な石が鳥居のような形に積み上げられ、広場を囲っている。ストーンヘンジよりも積み重なった石が多く配置された場所の中央に男は歩いていった。
「早く……、早く儀式を始めてしまわねば……」
男は懐から分厚い本と杖を取り出した。体に残った魔力を全て杖に込め、呪文を唱え始める。
「全知全能の我らが大邪神よ。今、ここに多くの魂を捧げる……。どうか、我らの宿敵を打ち破り、この世を暗黒に染め上げ給え!!!」
男の周囲に真っ黒な霧が立ち込めた。そして、中心に向かって集まっていく。
より濃密に集まった霧は呪文を唱えていた男すらも飲み込んだ。
「我の体、我の魂をも飲み込むがいい!!! そして、あの憎き黒騎士に天罰を!!!」
男が叫びながら黒い霧に飲み込まれている時、そこに駆けつけた騎士がいた。
「しまった! 遅かったか!」
黒い鎧に身を包み込んだその男が追いついた時にはすでに黒い霧が立ち込め、広場に近づくことも出来ない。
「くっ…………」
黒騎士から焦った声が漏れる。
黒い霧は中心に向かってより濃く集まったかと思うと、そこから徐々に大きく成り始めた。
黒騎士が追いかけていた男の姿はもうすでに失くなっていた。
「あの男、自分の体すらも捧げたというのか!」
黒騎士は手を震わせながら言った。
黒い霧がいよいよ広がっていき、全長10メルほどの大きさにまで広がると、そこから人形に変わっていく。
そして、頭部に当たる部分から二つの赤い光が灯った。まるでこの世の全てを恨んでいるかのような燃え上がる赤い目が、黒騎士を睨む。
「どうやら、コイツの相手をしなければならないらしいな……やれやれだ」
黒騎士は手に持っていた剣を構え、現れた黒い巨人に向かって斬りかかるのであった。
***
ニュートをジッと見つめると、奴以外のあらゆる物が視界から外れていく。
そして、耳には会場の喧騒も届かなくなった。
ニュートは憎々しげな顔つきでオレを睨みつつ、駆け出した。
まるで世界全体がスローモーションになったかのようにゆっくりと背景が流れていく。
オレには全てがゆっくりと見えていた。
ニュートが繰り出す剣筋も、合間に吐き出す小さなブレスも、奇襲として使ってきた尻尾による攻撃すらも、オレの体には届かない。
そんな世界の中、オレの攻撃がニュートを捉えた。
最初に捉えたのは左腕。奴の振り下ろしを躱しつつ、オレの小刀がキレイに奴の左腕をなぞり上げた。
ドッ、と重い音と共に奴の左腕が地に落ちた。
「ヌアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!」
ニュートは左腕を失っても勢いは衰えなかった。残った右腕に大きな刀をしっかりと握り、すぐに振り下ろす。
一旦、後ろへ下がり、その剣を躱すと、奴の剣が地面を捉え、巨大な穴を開ける。
通常、これほど力を込めた一撃を放った後にはスキも出来る。だが、奴はすぐに躱したオレの方へ向かって飛び込んできた。
ニュートの目は完全に血走っていた。興奮しきっており、全く痛みすら感じていないように見える。
襲い来るニュートの刀。いや、コイツこそグレンの本体なのだろう。明らかに左腕に持っていた短い刀とは纏っている魔力の量が違っている。
俺は咄嗟に両手の刀を十字に重ね、そして、上方から切りつけるニュートの攻撃を受け止めた。
ズンッ!!! 大きな音を立て、オレの体が2,3十センチは地に沈む。だが、耐えた。奴のフルパワーの攻撃を耐えきったのだ。
奴の目がわずかに開いた。
(勝機ッ!!!)
俺は左腕でそのままニュートの刀を抑えつつ、右腕に持つ刀でニュートの腹を横になぞりながら駆け抜けるのであった。
(オレは今見えている!)
ニュートの動きに合わせ、振り下ろされる刀を寸での所で躱し、そしてすれ違いざまに奴の腹に刀を合わせた。
(手応えあり!)
ぐふっ! っと息を吐く声が聞こえる。振り向けば、奴の腹から血が吹き出し、口の周りも血の青色に染まっていた。
「まさか……オレの呪いを解き、ここまでやってくれるとはな……」
ニュートの手が震える。顔が怒りの形相に変化していく。そして、血走った目つきでオレを睨みつけた。
「貴様は危険すぎる……。今まで戦ったどの相手よりも……。ここで必ず、貴様を……殺す」
ニュートは先程、ブレスを吐いたばかり。その体内に魔力は少ない。だが、こうして相対すると、残存魔力の量など関係ないと思えるほどの圧力がオレにかかってくる。
それはニュートの殺気だった。
(今まで以上に奴の集中力が高まっている……。それにオレの体は完全に呪いを断ち切れた訳では無い……。手足にまだ残る黒い残照のせいで動きが鈍っている。この勝負、長引かせるわけにはいかない)
オレの意思は決まった。
もう短期決戦しか選択肢はない。
オレは最後の力を振り絞り、刀を構え、残る魔力を全て集めていった。
***
「はぁっ、はぁっ……、ふぅ」
男は長い距離を走ったようで激しく肩で呼吸を整えている。たどり着いたのは広場。その周りには巨大な石が鳥居のような形に積み上げられ、広場を囲っている。ストーンヘンジよりも積み重なった石が多く配置された場所の中央に男は歩いていった。
「早く……、早く儀式を始めてしまわねば……」
男は懐から分厚い本と杖を取り出した。体に残った魔力を全て杖に込め、呪文を唱え始める。
「全知全能の我らが大邪神よ。今、ここに多くの魂を捧げる……。どうか、我らの宿敵を打ち破り、この世を暗黒に染め上げ給え!!!」
男の周囲に真っ黒な霧が立ち込めた。そして、中心に向かって集まっていく。
より濃密に集まった霧は呪文を唱えていた男すらも飲み込んだ。
「我の体、我の魂をも飲み込むがいい!!! そして、あの憎き黒騎士に天罰を!!!」
男が叫びながら黒い霧に飲み込まれている時、そこに駆けつけた騎士がいた。
「しまった! 遅かったか!」
黒い鎧に身を包み込んだその男が追いついた時にはすでに黒い霧が立ち込め、広場に近づくことも出来ない。
「くっ…………」
黒騎士から焦った声が漏れる。
黒い霧は中心に向かってより濃く集まったかと思うと、そこから徐々に大きく成り始めた。
黒騎士が追いかけていた男の姿はもうすでに失くなっていた。
「あの男、自分の体すらも捧げたというのか!」
黒騎士は手を震わせながら言った。
黒い霧がいよいよ広がっていき、全長10メルほどの大きさにまで広がると、そこから人形に変わっていく。
そして、頭部に当たる部分から二つの赤い光が灯った。まるでこの世の全てを恨んでいるかのような燃え上がる赤い目が、黒騎士を睨む。
「どうやら、コイツの相手をしなければならないらしいな……やれやれだ」
黒騎士は手に持っていた剣を構え、現れた黒い巨人に向かって斬りかかるのであった。
***
ニュートをジッと見つめると、奴以外のあらゆる物が視界から外れていく。
そして、耳には会場の喧騒も届かなくなった。
ニュートは憎々しげな顔つきでオレを睨みつつ、駆け出した。
まるで世界全体がスローモーションになったかのようにゆっくりと背景が流れていく。
オレには全てがゆっくりと見えていた。
ニュートが繰り出す剣筋も、合間に吐き出す小さなブレスも、奇襲として使ってきた尻尾による攻撃すらも、オレの体には届かない。
そんな世界の中、オレの攻撃がニュートを捉えた。
最初に捉えたのは左腕。奴の振り下ろしを躱しつつ、オレの小刀がキレイに奴の左腕をなぞり上げた。
ドッ、と重い音と共に奴の左腕が地に落ちた。
「ヌアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!」
ニュートは左腕を失っても勢いは衰えなかった。残った右腕に大きな刀をしっかりと握り、すぐに振り下ろす。
一旦、後ろへ下がり、その剣を躱すと、奴の剣が地面を捉え、巨大な穴を開ける。
通常、これほど力を込めた一撃を放った後にはスキも出来る。だが、奴はすぐに躱したオレの方へ向かって飛び込んできた。
ニュートの目は完全に血走っていた。興奮しきっており、全く痛みすら感じていないように見える。
襲い来るニュートの刀。いや、コイツこそグレンの本体なのだろう。明らかに左腕に持っていた短い刀とは纏っている魔力の量が違っている。
俺は咄嗟に両手の刀を十字に重ね、そして、上方から切りつけるニュートの攻撃を受け止めた。
ズンッ!!! 大きな音を立て、オレの体が2,3十センチは地に沈む。だが、耐えた。奴のフルパワーの攻撃を耐えきったのだ。
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