異世界に飛ばされた人見知りの僕は、影が薄かったから趣味に走る事にしました!

まったりー

文字の大きさ
12 / 29
1章 占い異世界生活

12話 ご面会の為に占ったら

しおりを挟む
「いつ来るのかなぁ~」


ニャチたちが階段を上がって行くのを見送り、僕は早々に占いをする事にしました。
出来るだけ後が良いけど、あの感じだと明日にも来そうで、それなら心構えをしておきたかったんだ。


「なになに~・・・うげっ!?」


シマルたちの親は、1日おきに来るのが分かり、それは別に問題はなかったんだ。
でも、それ以外の不穏な結果に、ヤバいと思ってしまった。


「ど、どうして彼女がここに」


ダンジョン都市に、僕の苦手な女性が来る様で、占いが対策を提示してきたんだ。
それは、人が感知できない領域で、ほんとに必要なのかと思ってしまう程の直感的な事だった。


「だけれど、占いで出るなら仕方ない」


ニャチたちには悪いけど、やって貰わないといけません。
そして、次の日からそれが始まり、占いに向かう朝とみんなが帰る夕方にお風呂に入って貰ったよ。


「ふぅ~さっぱりニャ~」
「オフロって気持ち良いリッスね」
「これなら毎日でも良いポン」


3人は気に入ってくれたようで、お風呂上がりのフルーツ牛乳も召し上がって貰った。
でもね、これしきじゃ僕に気付けるアマギを騙し通せない。


「香水をつけてもらって、更に文字も変えないとだよ」


僕の書いた文字が一番危険で、クセを読まれるから、何とか変えて書き込んだんだ。
これが寸前の付け焼き場でなかったからホッとしたよ。


「ニャ~マサヨシ、そんニャに嫌ニャ?」
「ニャチ、君は四六時中後ろに誰かがいたことある?」
「ないニャよ」


あれはほんとに恐怖で、振り向いても姿がないのに、その気配は確かにあるんだ。
アマギ本人は気づいてないけど、僕は占いで色々調べて知っていたんだ。


「物理的に襲われる事はなかったし、彼女は僕を助けてくれていたみたいだけれど、たまに笑い声が聞こえて来て怖いんだよ」
「そ、それは確かに怖いニャね」
「僕のトラウマにもなってさ、人見知りが増したんだよ」


人を信じられなくなったのもそのせいだし、人混みだとみんなの視線が集中してる気がして怖くなった。
子供の頃から、僕は誰かの視線を感じていたから、どうしても敏感になっていたんだ。


「そんな彼女があそこに来たと言う事は、絶対僕を連れ戻しに来たんだ」
「マサヨシって、何かあるのニャ?」
「みんなには黙っていたけどさ、僕はここと違う世界から来たんだよ」


とても遠くて、恐らくもう戻れない場所から来て、連れ戻されたら戦いに参加させられる。
ニャチたちに話して、僕は信じてもらえないだろうと震えてしまった。


「ウチは信じるニャよマサヨシ」
「そうリッス、マサヨシが嘘を言うわけないリッス」
「そうポンね、みんなで協力してそいつからマサヨシを守るポン」


皆がそう言ってくれて、僕は凄く嬉しかった。
さっきまでは嫌そうにしていた香水も付けてくれて、頼もしいと感じたんだよ。


「ありがとう皆」
「良いニャよマサヨシ、ウチたちを助けれたマサヨシが困ってるニャ、助けるのは当然ニャ」
「そうリッス、何なら戦って倒すリッス」
「それはダメだよシマル、彼女はとても強くて君たちでも勝てない」


僕は、その戦いを水晶や現場で見た事があり、とても人とは思えなかった。
きっとここに召喚されたのだって、彼女がクラスにいたからで、僕たちはおまけみたいなモノだったんだよ。


「そうニャ?」
「うん、きっと魔王だって勝てないよ」
「そ、そんなにポン?」
「魔王の強さは知らないし見た事はないけど、それだけアマギは強いんだよ」


異世界物のアニメでは、強くてもこちらに来ればそうでもないとかあるけど、アマギにそんな常識は通用しない。
何故ならば、むこで戦っていた奴らも強かったからで、今は回避の為に他の手も占ってる最中なんだ。


「ギルド各所に占いを送って、タイミングをずらして貰ってと」
「ニャんだか大変なんだニャ~」
「そうだよニャチ、君みたいな可愛い子が近くにいるだけでも、アマギは敏感に反応して殺気を飛ばしてくるんだ」
「ンニャ!?」


僕の頭に顎を乗せてたニャチは、驚いて離れて行ったよ。
向こうでは、それが原因で僕に女性は近づかなくなったし、男性なんてボコボコにされた人もいたんだ。


「力ずくでは勝てないから、気づかれない様にする」
「なるほどリッス」
「や、休むわけにはいかないポン?」
「ポルト、それが一番やっちゃダメな事だよ」


有名になってる占い師がいないとかなったら、それこそアマギのアンテナに受信されて終わるんだ。
占い師ってだけでも危険で、僕ではないと思わせないといけない。


「まぁ、その為のこの場所なんだけどね」
「そうリッス?」
「うん、最初に占ってここに来た時、そう言った事も仮定して占ったんだ」


僕のほのぼのライフを過ごすための場所で、敵意の無い人と言うのが問題だったのかもと、考えを纏めている内に思ってしまった。
連れ戻されるのでなければ、アマギとも仲良くなれるかもしれないけれど、僕にそんな挑戦をする勇気はない。


「だからね、もしみんなが僕と関係があると分かっても、決して戦わないで話し合いをしてほしい」
「マサヨシはそれで良いニャ?」
「うん、ニャチたちの身の安全の方が大切だからね」
「そ、そうニャか」


そうなんだ、アマギはストーカーだけれど、暴力を振るっては来ないし、何もしなければ無害なんだ。
笑い声とか尾行はあるけれど、慣れれば何とかなるモノなんだよ。


「慣れるリッスか?」
「まぁ数年一緒ならね」
「マサヨシは、ウチたちの時もそうニャったよね」


さっきの様に、僕の頭に顎を乗せ肩車の体勢になったニャチは、慣れる前提で話してくる。
でも、それだって誰でもじゃなくて、怖い感じのない人だけなんだ。


「アマギって人は怖くないポン?」
「怖いよ、怖いけど・・・みんなの方が大切なんだよ」


彼女を味方に付ける事が一番成功率が高いんだ。
だけれど、それを成すのは今じゃなく、もう少し後にしないといけない。


「じゃ、じゃあ」
「そうだよニャチ、この作戦は時間稼ぎなんだ」
「こ、ここまでしてもリッス?」
「そう、それが僕を見つける事の出来る、アマギを相手にするという事なんだよ」


ニャチたちは、僕を匂いで見つけたらしいけれど、彼女は勘でそれを成してるんだ。
だからこそ、逃げる事が出来なくて、誤魔化す事も不可能なんだ。


「穏便に出会える様に準備をする、その為の手順を進めてるんだよ」
「ニャるほど~」
「来るのが2月先だから、きっと上手く行くよ」


今気づいて良かったと、ほんとにホッとしたんだ。
もし、気づかずに対策をしなかったら、ニャチたちは遠ざけられていたかもしれない。
そんな事はしてほしくないし、ここでの生活は続けたいんだよ。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます

無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

義妹がピンク色の髪をしています

ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

大自然の魔法師アシュト、廃れた領地でスローライフ

さとう
ファンタジー
書籍1~8巻好評発売中!  コミカライズ連載中! コミックス1~3巻発売決定! ビッグバロッグ王国・大貴族エストレイヤ家次男の少年アシュト。 魔法適正『植物』という微妙でハズレな魔法属性で将軍一家に相応しくないとされ、両親から見放されてしまう。 そして、優秀な将軍の兄、将来を期待された魔法師の妹と比較され、将来を誓い合った幼馴染は兄の婚約者になってしまい……アシュトはもう家にいることができず、十八歳で未開の大地オーベルシュタインの領主になる。 一人、森で暮らそうとするアシュトの元に、希少な種族たちが次々と集まり、やがて大きな村となり……ハズレ属性と思われた『植物』魔法は、未開の地での生活には欠かせない魔法だった! これは、植物魔法師アシュトが、未開の地オーベルシュタインで仲間たちと共に過ごすスローライフ物語。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

処理中です...