異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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7章貴族

118話 王都の練習生

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私はイーネと言います、お城で働いている侍女の一人です。






今日は侍女長でローディアナ姫様の専属メイドのサラさんに呼ばれました。




サラ
「そこに掛けてちょうだい、大事な話をします」


私のほかに同僚のミルーネとサイカも来ていました、私たちは椅子に座ってサラさんが話始めるのを待ちます。


サラ
「これからあなた達をローディアナ姫様の専属メイドに任命します」


私たち3人は顔を見合って驚きました。


サラ
「あなた達が驚くのも分かります、ですがそれよりも重大なことをこれから任せます、覚悟して聞いてくださいね」


私たちはその言葉に唾を飲んで緊張しました、だって時期国王の専属メイドですよ、それより重大って、いったい何をやらされるのでしょうか?



私たちは城の侍女として教育を受けています、なのである程度の事はなんでもできます。

サラさんもそれは解っているはずです、そのサラさんが覚悟して聞けって言ってきました、これは相当過酷なんだと思いましたよ。


イーネ
「私、生きて帰れるかなぁー」


下を向いてすごく小声で呟きました、他の二人も何だか暗いです。


サラ
「あなた達には姫様の婚約者の元に行ってもらいます、そしてその人の情報を集めてきて下さい」


あれ!そんなことでいいのですか?それ位なら楽勝じゃないですか。

私がそう思っているとミルーネが質問しました。


ミルーネ
「あのサラさん、情報と言われましても、どういった事を集めればよろしいでしょうか?」

サラ
「そうですねー、取り合えず全てと言っておきましょう」

ミルーネ
「す、全てですか!」

サラ
「そうです、ハッキリ言ってあの方に関して解ってることが少ないのです、ですから何でも構いませんから書いて転送してください、これがその魔道具です」


サラさんが物を転移させる魔道具を渡してきました、これは相当に希少なはずなのにです。




思えばサラさんが集められない情報を集めるのです、過酷なのは明白でした、うぅ~。



私たちが戸惑いながらも任務の重大さを感じていると、更にサラさんは付け加えてきました。


サラ
「今言った事は極秘に行ってください、本当の任務は婚約者様の元でヒクウテイの操縦を学んできてもらうことですからね」






まだあったのですか!!しかもこっちが本題!

何でしょうか?ヒクウテイ?操縦というからには乗り物なのでしょうが、聞いたことがありません、他の二人もわかってない顔です。


サラ
「あなた達が解らないのも無理ありません、私だって初めて見ましたし、乗りましたからね」


あのサラさんが何だか遠い目をしています、こんな顔のサラさんを見るのは初めてです。


サラ
「あなた達はヒクウテイの操縦を覚え、今後姫様の操縦士として仕えてもらうことになります、頼みましたよ」

サイカ
「私たちに出来るでしょうか?」


私も同意見です、私たち3人はお城の仕事以外に馬車や魔道具の操作・管理も任されてきました、だから選ばれたのでしょうがすごく心配です。


サラ
「あなた達なら出来ます、覚えも良いし真面目ですからね(本当は私が行きたいのだけど)ゴホン、私が責任を持って言います、あなた達なら大丈夫です」


何だか途中小声でサラさんが言っていました、でもサラさんが推薦してくれたのです、期待に応えなければいけません。





私たちは部屋を出て廊下を歩きながらこれからの事を話しました。


サイカ
「ねえイーちゃん、大丈夫かな私たち」

イーネ
「ん!何が大丈夫なの?」

サイカ
「全部だけど、取り合えず命がさー」

イーネ
「あ~たしかにねぇ~」

ミルーネ
「大丈夫よ、取って食われるわけでもないのよ、それに私たちが選ばれたのって他にも目的があるわよ」

イーネ
「え!何よそれ、これ以上他に何があるの?」

ミルーネ
「私たちの体よ、か、ら、だ!つまりね、婚約者様にお手付きをしてもらって、それを報告して弱みを作って来いって言ってるのよ」

イーネ
「なるほど、確かにそれはあるわね」

サイカ
「そうかなー、私待合室で婚約者様を見たけど、優しそうでしっかりしてそうだったよー、私たちに手を出してきそうにないよー」

ミルーネ
「男はねそういう生き物なのよ、サイカ」


二人が盛り上がっています、私も待合室で見ていますが落ち着いた人でした、内緒でお菓子を貰ったのは二人には言えませんね。




私たちは次の日、馬車でフェルトに旅立ちました。

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