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しおりを挟むそこにいたのはディルさんと同じ髪色でこれまたディルさんに負けず劣らず整った顔立ちをした青年だった。
(だ、誰だろう……?)
突然現れた青年に私は戸惑うが、青年はそんなこと構わずズカズカと私の元まで歩いてくるとガシッと私の手を掴み、興奮した様子で捲し立てるように言う。
「ひっ!」
「間違イナイ!ソノ我々エルフト違ウ髪色!我々エルフデハ考エラレナイ魔素ノ少ナイ体!ソシテ何ヨリ決定的ナノハ……ソノ丸イ小サナ耳!!間違イナイ!正シク『人間』ノ特徴ダ!!」
「え?え?」
「アノ他種族ヲ忌ミ嫌ッテイル、世話役ガ『人間』を連レテ帰ッタト聞イタ時ハ何ノ冗談カト思ッタガ……ヘエ、コレガ『人間族』カ……」
「ちょ、ほっぺをむにむにしないで下さい!……ってそうじゃなくて!あなたは一体誰ですか!?」
「オオ、自己紹介ガマダダッタナ。僕ノ名前ハ、レト・ローゼリア。……君ト同ジ『人間』だ」
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