109 / 329
三章
憧れ(リオ・デリウム視点)
しおりを挟む
同学年には、完璧を絵に描いたような方がいた。眉目秀麗、頭脳明晰、何をやっても負けた事などなかった。少しでも、憧れの方に近付けるよう、努力を重ね続けた。その結果、Aクラスに入れるまでになった。
だが、同じクラスになったとしても、会話が出来るのは、一握りの人間だけだった。私のような者は、目すらも合う事はなかった。だが、お姿を拝見出来るだけでも満足だった。でも、1度だけ言葉を交わした事があった。
「レグリウス侯爵様!」
勇気を出して声を掛ければ、静かに私の方を振り向いた。
「何だ…」
「あ、あの…。も、もっと努力して、何時か、貴方様を支えられるようになってみせます!!」
「好きにしろ…」
そう言って去って行く後ろ姿を見て、もっと努力を重ねようと心に決めた。
卒業間近になった頃、何時も視界に入ってくるアレと一緒に、優秀な人材に声を掛けて回っていると言う話を聞いた。私の所にも来て下さるかと期待していたが、お声がかかる事はなかった。
たが、どうしても諦めきれず、卒業後は、少しでも目に止まる可能性がある、学院の教師になった。それなのに、私に声がかかる事はなく、私よりも若く、学院で手伝いをしていた者が、息子の家庭教師として呼ばれたと聞いた。
その時は、歯がゆい思いをしたが、いずれは学院に入学して来ると、気持ちを落ち着けて時を待った。
あの方の息子が入学して来た時は、あの方と瓜二つの容姿や優秀さに、私は高揚感を隠しきれなかった。今度こそ、お役に立つ所をお魅せして、側に置いて頂こうと誓った。
入学から数年たった時、ある問題を起こしたという事で、あの方が学院へと来て下さった。問題が起きれば、あの方が来て下さる。そう思って、色々と画策してみたが、あの方譲りの優秀さで、全て自身の力で解決してしまっていた。それが、あの方を思い出して、喜ばしくもあり、憎たらしかった。
その次は、目の色も違えば能力も劣っていた。ただ子供というだけで、何の苦労もなく、あの方に目を掛けて貰えている事が癪に触る。
怪文書を、問題を起こしそうな生徒に渡せば、想定通り、問題を起こさせる事に成功した。だが、事の顛末を聞いた私は、怒りが込み上げて来た。
平民の分際で、あの方と話をしただけではなく、力になるとまで言われるなど、いったい何様のつもりだ!私は、こんなに努力を重ねても、あの方に近付く事さえ出来ないと言うのに!ならば、私も、上手く利用しよう…。
問題が起きたなら、私に頼るように声を掛けた。友人と言うだけで、あの方の目に止まるのなら、恩師ともなれば、あの方とも懇意にする事が出来るはずだ。
新年祭でも、子供の目に止まるように動けば、思った通り、私に声を掛けて来た。声を掛ける足掛かりに使えればと思ったが、あの方から私にお声を掛けて下さった。
あの頃と変わらないお姿に、憧憬の念を抱く。やはり、遠目から見るのとでは、まったく違う。あれよりも、この方こそ、王に相応しいとさえ思う。
あの夜、あの方からのお呼びがかかった時は、天にも登るような心地だった。例え、余計な存在がいたとしても…。
「私が言った事を、理解出来ていなかったのか?」
「何の事でしょ?」
「私が、気付いていないとでも?」
計画の段階で気付かれるとは、さすがとしか言いようがない。しかし、私も、許可を出したその日に行くとは思ってはおらず、準備が間に合わなかった。
「計画だけとは言え、国が管理する学院内の森に、魔物を誘い込もうとするのは重罪だ」
計画の準備をしただけで、まだ何もしてはいない。証拠がなければ、罰される事はないだろう。この方は、不当な事をなさらない事を知っている。
「息子のクラスで、騒ぎを起こしただけでは、物足りなかったか?」
「私がやったという証拠は、ないはずです」
懐へと手を伸ばすと、見覚えのある手紙を私に見せた。
「お前は知らないだろうが、学院で使われている備品は全て、不正防止用に特殊加工がされている。だから、誰が書いたかは、調べればすぐに分かるようになっている」
自分の迂闊さに、苛立ちが募る。まさか、紙一枚まで対策しているとは思わなかった。だが、あの方が管理する場所で、何も対策をしていないなど、あり得ない事だと、考えれば分かる事だ。
「今回は見逃すが、次はない。大人しくしている事だな」
慈悲もなく告げられる言葉に、私は言葉を失う。何とかしなければ…。そうしなければ、きっと、あの方に関わる事は、もう出来なくなる。残された部屋で、1人、拳を握った。
そんな時、降ってわいた闘技場に同行する話は、私には、渡りに船だった。
街のゴロツキ連中に金を握らせて、一芝居売って貰う事にした。街の中ならば、目も届かないだろうと踏んだのに、雇った連中は現れず、自宅に衛兵が張っていた。
自宅に帰れなくなった私は、一縷の望みを掛けて、会場で張っていれば、目当ての人物が見えた。その時、天はまだ見捨てていないと確信した。
上の息子の方に邪魔をされて、執成して貰う事は出来なかったが、あの方本人に、嘆願する機会が与えたれた。
「アルノルド様!私は!」
「黙れ。お前に、発言を許可した覚えはない…」
感情がこもっていない、静かな声だったが、人を黙らすのには、十分だった。
「計画を立てた程度で裁くには、罪がまだ弱かった。だから、確実な証拠と罪状が必要だった。すぐに墓穴を掘るとは思い、しばらく泳がせていたが、高位貴族に刺客を送るとはな」
「刺客などでは、ありません!それに、私に、挽回の機会を下さるために、見逃して下さったのですよね!?」
事実とはことなる罪状に、私は声を荒らげて否定するも、冷笑を浮かべるだけだった。
「そんなわけがないだろう。リュカが、懐いていたから見逃してやっただけだ」
「私の方が、あれよりも、貴方様との付き合いが長いはずです!」
「何を言っている?」
慈悲に縋るように、昔の事を話題に出したが、怪訝そうな顔をされながら、私の事を見てくる。その事に焦った私は、思い出して欲しくて、必死に訴えかける。
「同じクラスに在籍してたではないですか!?それに、お声がけしたら、答えて下さいました!?」
「記憶にない。そもそも、お前、クラスにいたか?」
私の言葉に、何の感情も感じていないような、冷淡な顔で言った一言を聞いて、私の目の前が真っ暗になった。
だが、同じクラスになったとしても、会話が出来るのは、一握りの人間だけだった。私のような者は、目すらも合う事はなかった。だが、お姿を拝見出来るだけでも満足だった。でも、1度だけ言葉を交わした事があった。
「レグリウス侯爵様!」
勇気を出して声を掛ければ、静かに私の方を振り向いた。
「何だ…」
「あ、あの…。も、もっと努力して、何時か、貴方様を支えられるようになってみせます!!」
「好きにしろ…」
そう言って去って行く後ろ姿を見て、もっと努力を重ねようと心に決めた。
卒業間近になった頃、何時も視界に入ってくるアレと一緒に、優秀な人材に声を掛けて回っていると言う話を聞いた。私の所にも来て下さるかと期待していたが、お声がかかる事はなかった。
たが、どうしても諦めきれず、卒業後は、少しでも目に止まる可能性がある、学院の教師になった。それなのに、私に声がかかる事はなく、私よりも若く、学院で手伝いをしていた者が、息子の家庭教師として呼ばれたと聞いた。
その時は、歯がゆい思いをしたが、いずれは学院に入学して来ると、気持ちを落ち着けて時を待った。
あの方の息子が入学して来た時は、あの方と瓜二つの容姿や優秀さに、私は高揚感を隠しきれなかった。今度こそ、お役に立つ所をお魅せして、側に置いて頂こうと誓った。
入学から数年たった時、ある問題を起こしたという事で、あの方が学院へと来て下さった。問題が起きれば、あの方が来て下さる。そう思って、色々と画策してみたが、あの方譲りの優秀さで、全て自身の力で解決してしまっていた。それが、あの方を思い出して、喜ばしくもあり、憎たらしかった。
その次は、目の色も違えば能力も劣っていた。ただ子供というだけで、何の苦労もなく、あの方に目を掛けて貰えている事が癪に触る。
怪文書を、問題を起こしそうな生徒に渡せば、想定通り、問題を起こさせる事に成功した。だが、事の顛末を聞いた私は、怒りが込み上げて来た。
平民の分際で、あの方と話をしただけではなく、力になるとまで言われるなど、いったい何様のつもりだ!私は、こんなに努力を重ねても、あの方に近付く事さえ出来ないと言うのに!ならば、私も、上手く利用しよう…。
問題が起きたなら、私に頼るように声を掛けた。友人と言うだけで、あの方の目に止まるのなら、恩師ともなれば、あの方とも懇意にする事が出来るはずだ。
新年祭でも、子供の目に止まるように動けば、思った通り、私に声を掛けて来た。声を掛ける足掛かりに使えればと思ったが、あの方から私にお声を掛けて下さった。
あの頃と変わらないお姿に、憧憬の念を抱く。やはり、遠目から見るのとでは、まったく違う。あれよりも、この方こそ、王に相応しいとさえ思う。
あの夜、あの方からのお呼びがかかった時は、天にも登るような心地だった。例え、余計な存在がいたとしても…。
「私が言った事を、理解出来ていなかったのか?」
「何の事でしょ?」
「私が、気付いていないとでも?」
計画の段階で気付かれるとは、さすがとしか言いようがない。しかし、私も、許可を出したその日に行くとは思ってはおらず、準備が間に合わなかった。
「計画だけとは言え、国が管理する学院内の森に、魔物を誘い込もうとするのは重罪だ」
計画の準備をしただけで、まだ何もしてはいない。証拠がなければ、罰される事はないだろう。この方は、不当な事をなさらない事を知っている。
「息子のクラスで、騒ぎを起こしただけでは、物足りなかったか?」
「私がやったという証拠は、ないはずです」
懐へと手を伸ばすと、見覚えのある手紙を私に見せた。
「お前は知らないだろうが、学院で使われている備品は全て、不正防止用に特殊加工がされている。だから、誰が書いたかは、調べればすぐに分かるようになっている」
自分の迂闊さに、苛立ちが募る。まさか、紙一枚まで対策しているとは思わなかった。だが、あの方が管理する場所で、何も対策をしていないなど、あり得ない事だと、考えれば分かる事だ。
「今回は見逃すが、次はない。大人しくしている事だな」
慈悲もなく告げられる言葉に、私は言葉を失う。何とかしなければ…。そうしなければ、きっと、あの方に関わる事は、もう出来なくなる。残された部屋で、1人、拳を握った。
そんな時、降ってわいた闘技場に同行する話は、私には、渡りに船だった。
街のゴロツキ連中に金を握らせて、一芝居売って貰う事にした。街の中ならば、目も届かないだろうと踏んだのに、雇った連中は現れず、自宅に衛兵が張っていた。
自宅に帰れなくなった私は、一縷の望みを掛けて、会場で張っていれば、目当ての人物が見えた。その時、天はまだ見捨てていないと確信した。
上の息子の方に邪魔をされて、執成して貰う事は出来なかったが、あの方本人に、嘆願する機会が与えたれた。
「アルノルド様!私は!」
「黙れ。お前に、発言を許可した覚えはない…」
感情がこもっていない、静かな声だったが、人を黙らすのには、十分だった。
「計画を立てた程度で裁くには、罪がまだ弱かった。だから、確実な証拠と罪状が必要だった。すぐに墓穴を掘るとは思い、しばらく泳がせていたが、高位貴族に刺客を送るとはな」
「刺客などでは、ありません!それに、私に、挽回の機会を下さるために、見逃して下さったのですよね!?」
事実とはことなる罪状に、私は声を荒らげて否定するも、冷笑を浮かべるだけだった。
「そんなわけがないだろう。リュカが、懐いていたから見逃してやっただけだ」
「私の方が、あれよりも、貴方様との付き合いが長いはずです!」
「何を言っている?」
慈悲に縋るように、昔の事を話題に出したが、怪訝そうな顔をされながら、私の事を見てくる。その事に焦った私は、思い出して欲しくて、必死に訴えかける。
「同じクラスに在籍してたではないですか!?それに、お声がけしたら、答えて下さいました!?」
「記憶にない。そもそも、お前、クラスにいたか?」
私の言葉に、何の感情も感じていないような、冷淡な顔で言った一言を聞いて、私の目の前が真っ暗になった。
2
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~
荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。
それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。
「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」
『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。
しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。
家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。
メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。
努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。
『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』
※別サイトにも掲載しています。
倒した魔物が消えるのは、僕だけのスキルらしいです
桐山じゃろ
ファンタジー
日常のなんでもないタイミングで右眼の色だけ変わってしまうという特異体質のディールは、魔物に止めを刺すだけで魔物の死骸を消してしまえる能力を持っていた。世間では魔物を消せるのは聖女の魔滅魔法のみ。聖女に疎まれてパーティを追い出され、今度は魔滅魔法の使えない聖女とパーティを組むことに。瞳の力は魔物を消すだけではないことを知る頃には、ディールは世界の命運に巻き込まれていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる