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特別編2
後編
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自分の部屋に行くと、結衣と胡桃、伊集院さんはローテーブルの上に課題を出しているものの、まだ取り組んではいなかった。俺を待っていてくれたのかな。
「お待たせ。アイスティーを淹れたよ。コンビニで甘いお菓子をたくさん買ったから無糖にした」
「確かに、このラインナップなら無糖が一番いいと思うのです」
「さすがは悠真君!」
「ゆう君、ありがとう」
俺は3人それぞれの前と、1つ空いているクッションの前にアイスティーを置いた。ちなみに、俺が座る予定のクッションから時計回りに胡桃、伊集院さん、結衣という並びで座っている。
カップを乗せていたトレーを置こうと勉強机の方を見ると、そこには俺のスクールバッグが置かれていた。
「結衣。バッグを運んでくれてありがとう」
「いえいえ。……ところで、さっきから気になっていたんだけど、スラックスのポケットに入っている緑色の封筒ってなに?」
「あたしも気になっていたのです」
「さっきまではなかったもんね」
スラックスのポケットを見てみると……あっ、税金の封筒がポケットからはみ出ている。だから、3人とも気になったのか。
お金絡みだけど、みんな低変人の活動を知っているし、ざっくりとなら話しても大丈夫かな。
「この封筒に都民税と市民税の納付通知書が入っているんだ。俺は低変人として動画サイトに楽曲を公開しているけど、YuTubuの方で広告収入を得ているからさ。まあ、その……それなりに収入があるから、ちゃんと税金も払わなきゃいけなくて」
「一定以上の収入があると、申告して税金などを払わないといけないのですよね?」
「ざっくり言えばそうだな」
「最近は新曲を公開すると、すぐに100万再生を突破するもんね。『道』とかは1億回突破してなかった?」
「ああ。一番人気の曲だし、1年半以上前に公開した作品だからな」
1億回を突破した作品は代表曲と言える『道』という曲だけだけど、何千万回も再生された作品はいくつもある。
「今回の税金は、去年1年間の収入についてだけど、YuTubuで何十曲も公開しているからね。それを全て集計すると……かなり多く再生されて、収入も結構あるね」
「さすがは低変人さん!」
「カリスマ音楽家と言われるだけあるのです!」
こういう税金を払う高校生は珍しいからなのか、結衣と伊集院さんは目を輝かせて俺を見てくる。そんな2人とは違って、胡桃は落ち着いた笑みを浮かべており、アイスティーを一口飲んでいる。
「さすがだよね、結衣ちゃん、姫奈ちゃん。そして、今年も税金の季節がやってきたね、低変人さん」
「そうだね。……桐花さん」
胡桃を『桐花さん』と言ったのには理由がある。
実は、2年以上前から、低変人として胡桃とはネットを通じて交流があり、メッセンジャーを使ってよく会話をしているのだ。その際、胡桃は『桐花』というハンドルネームを使っているのだ。
胡桃は俺が低変人なのは交流するときから知っていたけど、俺の方はつい最近まで『桐花=胡桃』だとは知らなかった。それが分かってからも、ネットでは低変人と桐花として交流を続けており、俺は桐花さんに対して今まで通り敬語で喋っている。
思い返すと、交流し始めてから毎年、「納付書が来た」とか「確定申告した」という話をしていたな。毎年、確定申告については始まる直前の時期になると、桐花さんから「申告の準備は大丈夫?」と言われたっけ。
「そういえば、胡桃と低田君はネットでも何年もの付き合いがあるのでしたね」
「去年はどんな感じの反応をしていたの? 胡桃ちゃん」
「結構払うのかぁ、ってメッセージをくれたよ。だから、『税金を払うほど稼いでいるのは凄いし、偉いよ』って励ましたのを覚えてる。それに、正体は中学生のゆう君だって分かっていたからね。本当にゆう君は偉いなぁって思ったよ」
「そうなんだね! 今年も税金を払って偉いよ、悠真君!」
明るい笑みを浮かべながらそう言うと、結衣はゆっくりと立ち上がり、俺を抱きしめてきて、頭を優しく撫でてくれる。胡桃と伊集院さんは拍手を送ってくれる。
「今年も偉いのですよ、低田君」
「ゆう君、偉いね!」
「……どうもありがとう」
今の話で、一昨年も去年も桐花さんから『税金払って偉いよ!』と褒められたことを思い出した。ただ、こうして低変人の活動を知っている上で、面と向かって偉いと言われると凄く嬉しい気持ちになるな。褒めてくれる人達のうちの1人が、恋人の結衣だからかな。
「さてと、どのくらい払うのか確認するか……」
俺がそう呟くと、結衣は素早く自分の座っていたクッションへと戻る。さすがに、納付通知書を見てはまずいと思ったのだろう。部屋の外で見ようと思ったけど、今の結衣の反応もあったので、部屋の端に行って見ることに。
封筒を丁寧に開けて、納付通知書を見てみる。口座振替なので、納付する日付とその日に口座から差し引かれる金額が書いてある。
「……おぉ」
差し引かれる金額を見て、思わず声を上げてしまった。市のホームページの税金シミュレーションで、どの程度の金額を支払うのかは分かっていた。それでも、実際に差し引かれる金額の数字を見ると胸にくるものがある。去年払った税金よりもかなり多いからかな。散財せず、貯金しておいて良かった。
「高校生からはなかなか聞くことのない唸り声が聞こえたね」
「ですね、結衣。あと、持っているのが納税通知書だと分かると、低田君が高校生のコスプレをした大人に見えてくるのですよ」
「ふふっ、姫奈ちゃんの言うことも分かるなぁ。一昨年や去年も、通知書を見たときはあんなリアクションをしていたのかなって思った」
3人とも好きなことを言っているな。まあ、納付通知書を見て、こんな声を上げる高校生は全国でもあまりいないんじゃないだろうか。
「悠真君。その……大丈夫? 凄い声を上げていたけど。税金は払える?」
「大丈夫だよ。広告収入が増えたから、買う本やCDが増えたり、たまーに大好きなアニメのBlu-rayやBlu-ray BOXを買ったりするけど、納付に関しては問題ないよ。だから、安心して」
去年と比べて、払う税金の額が倍以上になったけど。去年もそうだったけど、税金の通知書を見て低変人の人気が拡大や、関心を持ってくれる人が多くなっているんだって実感するな。
これからも金銭関連はしっかりしないと。これからは結衣という恋人もいるんだし。結衣にお金の心配をさせたくない。
「低変人さんレベルになると、支払う額は凄そうなのです」
「まあ……はっきりは言わないけど、高校生にとってはかなり大きな額かな。これ以外にも所得税もあって、それを加えたらさらに大きくなるね。それでも、ちゃんと問題なく納付できるから安心して。有り難いことに、今もまとまった広告収入があるし、ムーンバックスでのバイト代も入ったからね」
低変人の広告収入に比べると、バイト代は小さな額になってしまうけど。ただ、あくまでも、低変人は趣味でありマイペースに活動しているので、これからもムーンバックスのバイトを続けていくつもりだ。ようやく仕事にも慣れてきたし。
「じゃあ、悠真君。もしかして、確定申告ってやつをしたのかな?」
「もちろん、毎年してるよ。その時期が近くなると、胡桃が準備は大丈夫なのかって訊いてくれたよな」
「大切なことだからね」
「今年は高校受験の時期と被ったから、早い段階から準備したよ。収入は広告収入だけだし、経費になるものもあまりなかったから、受験に響くことはなかったけど」
「そうだったんだ。本当に悠真君は偉いね」
「ありがとう」
低変人の活動はこれからも続ける予定だ。3年後に確定申告するときは大学受験と重なるから、そのときも早めに準備しないと。
勉強机の金銭関連の引き出しに、納付通知書を入れる。
テーブルの方に戻り、空いているクッションに腰を下ろす。
さっき偉いと言っていたからか、再び結衣が俺の頭を撫でてくれて、今回はキスまでしてくれた。今年、確定申告をした自分に、高校生になったら恋人ができて、税金のことで褒められると教えてあげたいな。
「低変人として活動しているから納税も大事だけど、本業は高校生だから勉強が一番大事だ。さあ、みんなで頑張って課題を終わらせよう。たまにお菓子を食べながら」
「そうだね、悠真君! 頑張ろう!」
「英語については3人にたくさん訊いてしまうと思うのですが、頑張りましょう!」
「みんなで頑張ろうね!」
それから、俺は結衣と胡桃、伊集院さんと一緒に課題を取り組んでいく。
分からないところは助け合って。俺が言った通り、たまにはお菓子を食べて。だからか、時間はかかったけど、楽しみながら課題を終わらせられたのであった。
特別編2 おわり
「お待たせ。アイスティーを淹れたよ。コンビニで甘いお菓子をたくさん買ったから無糖にした」
「確かに、このラインナップなら無糖が一番いいと思うのです」
「さすがは悠真君!」
「ゆう君、ありがとう」
俺は3人それぞれの前と、1つ空いているクッションの前にアイスティーを置いた。ちなみに、俺が座る予定のクッションから時計回りに胡桃、伊集院さん、結衣という並びで座っている。
カップを乗せていたトレーを置こうと勉強机の方を見ると、そこには俺のスクールバッグが置かれていた。
「結衣。バッグを運んでくれてありがとう」
「いえいえ。……ところで、さっきから気になっていたんだけど、スラックスのポケットに入っている緑色の封筒ってなに?」
「あたしも気になっていたのです」
「さっきまではなかったもんね」
スラックスのポケットを見てみると……あっ、税金の封筒がポケットからはみ出ている。だから、3人とも気になったのか。
お金絡みだけど、みんな低変人の活動を知っているし、ざっくりとなら話しても大丈夫かな。
「この封筒に都民税と市民税の納付通知書が入っているんだ。俺は低変人として動画サイトに楽曲を公開しているけど、YuTubuの方で広告収入を得ているからさ。まあ、その……それなりに収入があるから、ちゃんと税金も払わなきゃいけなくて」
「一定以上の収入があると、申告して税金などを払わないといけないのですよね?」
「ざっくり言えばそうだな」
「最近は新曲を公開すると、すぐに100万再生を突破するもんね。『道』とかは1億回突破してなかった?」
「ああ。一番人気の曲だし、1年半以上前に公開した作品だからな」
1億回を突破した作品は代表曲と言える『道』という曲だけだけど、何千万回も再生された作品はいくつもある。
「今回の税金は、去年1年間の収入についてだけど、YuTubuで何十曲も公開しているからね。それを全て集計すると……かなり多く再生されて、収入も結構あるね」
「さすがは低変人さん!」
「カリスマ音楽家と言われるだけあるのです!」
こういう税金を払う高校生は珍しいからなのか、結衣と伊集院さんは目を輝かせて俺を見てくる。そんな2人とは違って、胡桃は落ち着いた笑みを浮かべており、アイスティーを一口飲んでいる。
「さすがだよね、結衣ちゃん、姫奈ちゃん。そして、今年も税金の季節がやってきたね、低変人さん」
「そうだね。……桐花さん」
胡桃を『桐花さん』と言ったのには理由がある。
実は、2年以上前から、低変人として胡桃とはネットを通じて交流があり、メッセンジャーを使ってよく会話をしているのだ。その際、胡桃は『桐花』というハンドルネームを使っているのだ。
胡桃は俺が低変人なのは交流するときから知っていたけど、俺の方はつい最近まで『桐花=胡桃』だとは知らなかった。それが分かってからも、ネットでは低変人と桐花として交流を続けており、俺は桐花さんに対して今まで通り敬語で喋っている。
思い返すと、交流し始めてから毎年、「納付書が来た」とか「確定申告した」という話をしていたな。毎年、確定申告については始まる直前の時期になると、桐花さんから「申告の準備は大丈夫?」と言われたっけ。
「そういえば、胡桃と低田君はネットでも何年もの付き合いがあるのでしたね」
「去年はどんな感じの反応をしていたの? 胡桃ちゃん」
「結構払うのかぁ、ってメッセージをくれたよ。だから、『税金を払うほど稼いでいるのは凄いし、偉いよ』って励ましたのを覚えてる。それに、正体は中学生のゆう君だって分かっていたからね。本当にゆう君は偉いなぁって思ったよ」
「そうなんだね! 今年も税金を払って偉いよ、悠真君!」
明るい笑みを浮かべながらそう言うと、結衣はゆっくりと立ち上がり、俺を抱きしめてきて、頭を優しく撫でてくれる。胡桃と伊集院さんは拍手を送ってくれる。
「今年も偉いのですよ、低田君」
「ゆう君、偉いね!」
「……どうもありがとう」
今の話で、一昨年も去年も桐花さんから『税金払って偉いよ!』と褒められたことを思い出した。ただ、こうして低変人の活動を知っている上で、面と向かって偉いと言われると凄く嬉しい気持ちになるな。褒めてくれる人達のうちの1人が、恋人の結衣だからかな。
「さてと、どのくらい払うのか確認するか……」
俺がそう呟くと、結衣は素早く自分の座っていたクッションへと戻る。さすがに、納付通知書を見てはまずいと思ったのだろう。部屋の外で見ようと思ったけど、今の結衣の反応もあったので、部屋の端に行って見ることに。
封筒を丁寧に開けて、納付通知書を見てみる。口座振替なので、納付する日付とその日に口座から差し引かれる金額が書いてある。
「……おぉ」
差し引かれる金額を見て、思わず声を上げてしまった。市のホームページの税金シミュレーションで、どの程度の金額を支払うのかは分かっていた。それでも、実際に差し引かれる金額の数字を見ると胸にくるものがある。去年払った税金よりもかなり多いからかな。散財せず、貯金しておいて良かった。
「高校生からはなかなか聞くことのない唸り声が聞こえたね」
「ですね、結衣。あと、持っているのが納税通知書だと分かると、低田君が高校生のコスプレをした大人に見えてくるのですよ」
「ふふっ、姫奈ちゃんの言うことも分かるなぁ。一昨年や去年も、通知書を見たときはあんなリアクションをしていたのかなって思った」
3人とも好きなことを言っているな。まあ、納付通知書を見て、こんな声を上げる高校生は全国でもあまりいないんじゃないだろうか。
「悠真君。その……大丈夫? 凄い声を上げていたけど。税金は払える?」
「大丈夫だよ。広告収入が増えたから、買う本やCDが増えたり、たまーに大好きなアニメのBlu-rayやBlu-ray BOXを買ったりするけど、納付に関しては問題ないよ。だから、安心して」
去年と比べて、払う税金の額が倍以上になったけど。去年もそうだったけど、税金の通知書を見て低変人の人気が拡大や、関心を持ってくれる人が多くなっているんだって実感するな。
これからも金銭関連はしっかりしないと。これからは結衣という恋人もいるんだし。結衣にお金の心配をさせたくない。
「低変人さんレベルになると、支払う額は凄そうなのです」
「まあ……はっきりは言わないけど、高校生にとってはかなり大きな額かな。これ以外にも所得税もあって、それを加えたらさらに大きくなるね。それでも、ちゃんと問題なく納付できるから安心して。有り難いことに、今もまとまった広告収入があるし、ムーンバックスでのバイト代も入ったからね」
低変人の広告収入に比べると、バイト代は小さな額になってしまうけど。ただ、あくまでも、低変人は趣味でありマイペースに活動しているので、これからもムーンバックスのバイトを続けていくつもりだ。ようやく仕事にも慣れてきたし。
「じゃあ、悠真君。もしかして、確定申告ってやつをしたのかな?」
「もちろん、毎年してるよ。その時期が近くなると、胡桃が準備は大丈夫なのかって訊いてくれたよな」
「大切なことだからね」
「今年は高校受験の時期と被ったから、早い段階から準備したよ。収入は広告収入だけだし、経費になるものもあまりなかったから、受験に響くことはなかったけど」
「そうだったんだ。本当に悠真君は偉いね」
「ありがとう」
低変人の活動はこれからも続ける予定だ。3年後に確定申告するときは大学受験と重なるから、そのときも早めに準備しないと。
勉強机の金銭関連の引き出しに、納付通知書を入れる。
テーブルの方に戻り、空いているクッションに腰を下ろす。
さっき偉いと言っていたからか、再び結衣が俺の頭を撫でてくれて、今回はキスまでしてくれた。今年、確定申告をした自分に、高校生になったら恋人ができて、税金のことで褒められると教えてあげたいな。
「低変人として活動しているから納税も大事だけど、本業は高校生だから勉強が一番大事だ。さあ、みんなで頑張って課題を終わらせよう。たまにお菓子を食べながら」
「そうだね、悠真君! 頑張ろう!」
「英語については3人にたくさん訊いてしまうと思うのですが、頑張りましょう!」
「みんなで頑張ろうね!」
それから、俺は結衣と胡桃、伊集院さんと一緒に課題を取り組んでいく。
分からないところは助け合って。俺が言った通り、たまにはお菓子を食べて。だからか、時間はかかったけど、楽しみながら課題を終わらせられたのであった。
特別編2 おわり
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