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夏休み編5
第3話『お泊まり女子会-④-』
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悠真君と芹花お姉様とのテレビ電話を切った頃には午後11時近くになっていた。
明日は柚月が午前中からテニス部の練習があったり、胡桃ちゃんのバイトがお昼前からあったりするので、そろそろ寝ようということになった。
みんなで、ローテーブルを動かしてふとんを敷いたり、歯を磨いたりと寝るための準備をする。柚月や千佳先輩といった学年の違う人もいるけど、こういうことをしていると修学旅行とか校外学習みたいで楽しいな。
「さてと。泊まりに来たのが3人なので、ふとんを3組敷きましたが……みなさんはどこで寝ますか? 私は自分のベッドがありますからベッドで寝ますが。ちなみに、柚月はお姉ちゃんの部屋で寝る? それとも、自分の部屋に戻る?」
「せっかくみんなが来ているんだから、お姉ちゃんの部屋で寝たいよ!」
「だよね」
柚月とも仲良くしてくれる友達が泊まりに来たときには、柚月も私の部屋で寝ることがほとんどだ。
「柚月ちゃんもこの部屋で寝るなら、誰か一人が高嶺ちゃんと一緒にベッドで寝るのが一番いいかな。もう一枚敷くのはちょっとキツそうだし」
「それが良さそうですね、千佳先輩」
「何人かでここでお泊まりしたときは、誰かが結衣と一緒にベッドで寝るのが恒例なのです。柚月ちゃんが一番多いのですが、あたしも一緒に寝たことがあるのですよ」
『へぇ~』
初めて泊まりに来た胡桃ちゃんと千佳先輩の声が見事にシンクロ。それが面白かったようで、2人は互いの顔を見ながら楽しそうに笑っている。
「4人なら、誰と一緒に寝てもいいですよ。スペース的にも大丈夫ですし」
私より体の大きな悠真君とでも、ベッドから落ちちゃうことはないし。それに、経験のある柚月と姫奈ちゃんはもちろんのこと、未経験の胡桃ちゃんや千佳先輩とでも、体をくっつけてもよく眠れそうだから。
「あたし、ふとんがいいですっ!」
右手をピシッと挙げて、柚月が元気良く希望を言ってきた。
「普段はベッドですから、ふとんで寝ると特別な感じがして。それに、お姉ちゃんとはお泊まりじゃないときにもたまに一緒に寝てますし」
「そうだね。柚月がこう言ってますけど、3人はそれでもいいですか?」
「うん、あたしはいいよ。寝たい場所があるなら、それを叶えさせてあげたいし」
「あたしもかまわないのですよ」
「あたしもかまわないよ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございますっ!」
柚月は胡桃ちゃん、姫奈ちゃん、千佳先輩に元気良くお礼を言った。大変よろしい。3人も柚月に優しく微笑みかけてくれている。姉として安心した。
4人なら誰でもいいと言ったけど、正直、柚月とベッドで一緒に寝る可能性が一番高いと思っていた。だから、この展開はちょっと予想外。それと同時に、泊まりに来た3人のうち、誰が私と一緒に寝ることになるのかワクワクする。
「……あたし、結衣ちゃんと一緒にベッドで寝たいな」
胡桃ちゃんが右手を顔の高さまで挙げ、そう言ってくる。
「結衣ちゃんと同じ部屋で寝るのはこれが初めてだし。せっかくなら、結衣ちゃんのすぐ側で寝てみたいなって。いいかな?」
ベッドで寝たい理由を話すと、胡桃ちゃんは私中心にみんなのことを見ていく。
「もちろんいいよ! 胡桃ちゃん!」
「結衣がいいのであれば、あたしはかまいませんよ」
「伊集院ちゃんと同じだよ、華頂ちゃん」
「あたしもいいと思いますよ、胡桃さん!」
「ありがとう!」
胡桃ちゃんはニコッと嬉しそうな表情を見せる。そんな胡桃ちゃんがとても可愛いことと、私のベッドで一緒に寝たいと言ってくれた嬉しさで、気づけば胡桃ちゃんのことを抱きしめていた。
「今夜は私のベッドで寝ようね、胡桃ちゃん!」
「うんっ、よろしくね!」
胡桃ちゃんは笑顔のまま至近距離で私のことを見つめてくれる。そんな胡桃ちゃんが本当に可愛らしかった。
私のベッドには胡桃ちゃんと私、ふとんには柚月と姫奈ちゃんと千佳先輩が寝ることになった。4人はそれぞれ自分の寝る場所に入っていく。
私は部屋の電気を消して、自分のベッドに入る。胡桃ちゃんがいるおかげでベッドから甘い匂いが香ってきて。
ベッドライトを点けると、すぐ近くには横になりながらこちらを見る胡桃ちゃんがいて。凄く可愛いんですけど。
「このベッドはセミダブルだから、胡桃ちゃんと体がどこかしら触れるね。大丈夫?」
「大丈夫だよ。むしろ、触れているからいいくらい。一緒にお風呂に入って、湯船の中では抱きしめ合ったからかな」
甘さも感じられる優しい声色でそう言うと、胡桃ちゃんは持ち前の柔らかな笑みを向けてくる。ベッドライトの暖色系の光に照らされているのもあり、艶やかさも感じられて。胡桃ちゃんから温もりと甘い匂いを感じるからちょっとドキッとする。
「胡桃ちゃんがそう言ってくれて良かった」
「……ベッドも気持ちいいし、結衣ちゃんのいい匂いもするから今夜はよく眠れそうだよ」
「私もよく眠れそう。胡桃ちゃんが寝たいって言ってくれて良かった」
「そう言ってくれて嬉しいよ」
ふふっ、と胡桃ちゃんは小さな声で笑う。本当に可愛いなぁ。可愛いが擬人化した存在に思えてくるよ。
ふとんの方を見ると、3人はうつぶせの体勢になっており、こちらを見ている。
「もう寝ますか? それとも、少しお話ししますか?」
「お話ししようよ! せっかくのお泊まりなんだし!」
「柚月ちゃんの言う通りだね。秋の修学旅行の予行演習にもなるし」
修学旅行の夜のお話に予行演習って必要なんですか……と心の中でツッコむ。
「確かに、修学旅行の夜には色々とお話ししたのです。ね、結衣」
「消灯時間の後に話したね。先生の見回りのときはふとん被ってごまかして」
「あたしも中学の修学旅行のときに同じことをしたよ」
「去年の小学校の修学旅行で、夜にお話ししました!」
どの学校でも、修学旅行の夜は遅くまで同じ部屋の子と話すのは定番だよね。
「それでは、何を話しましょうか。修学旅行の夜の定番は恋バナですが」
「恋バナいいね、高嶺ちゃん。……みんな、好きな人とか気になっている人っている? まあ、高嶺ちゃんには悠真っていう恋人がいるけど」
「私は悠真君一筋ですよ! 付き合い始めてから悠真君のことがより好きになっていますね」
悠真君に恋してから、毎日がより楽しくなっている。今年の夏休みは今までの中で一番楽しいし。……あぁ、悠真君のことを考えたら悠真君と会いたくなってきた。
「ははっ、高嶺ちゃんらしい」
「普段の結衣と低田君を見ていると、結衣の言葉には頷けるのです」
「そうだね、姫奈ちゃん」
「悠真さんと付き合い始めてから、お姉ちゃんは幸せな笑顔を見せることが多くなったよね」
「悠真君から幸せをたくさんもらっているからね」
私も悠真君に幸せをもたらせていたら嬉しい。私と一緒にいるときは楽しそうにしていることが多いし、そうだったらいいな。
「華頂ちゃんはどうかな?」
「あたしは……今でもゆう君への好きな気持ちがありますね。ゆう君はとても素敵な人ですし。ゆう君よりも好きな人と出会うことはそうそうないんじゃないかなって思います」
いつもの優しい笑顔で胡桃ちゃんはそう言った。すぐ近くにいる私の顔を見るとニコッと笑いかけてきて。今の言葉からして、ゆう君への好意は今も強く抱いているのだと分かる。
姫奈ちゃん達は3ヶ月ほど前に胡桃ちゃんがゆう君に告白して、失恋したことは知っている。ただ、気まずそうな表情を見せる人は一人もおらず、優しげな笑顔を胡桃ちゃんに向けている。きっと、失恋後も胡桃ちゃんと悠真君が楽しく話す姿を見ているからだろう。
「……って、良かったのかな。恋人の結衣ちゃんがいる前でこんなことを言っちゃって」
「気にしないでいいよ、胡桃ちゃん。胡桃ちゃんの気持ちは知っているし。それに、恋人が素敵だって言われるのは嬉しいから」
胡桃ちゃんの目を見つめながら私は正直な想いを伝える。
私の想いがちゃんと伝わったのか、胡桃ちゃんは口角を上げてしっかり頷いた。
「ありがとう、結衣ちゃん」
「いえいえ」
「……まあ、悠真はいい男だよね。バイトの仕事を一から教えたのもあるけど、しっかり働く今の悠真を見ると頼もしくていいなって思うよ。そういう風に思える人は他にいない……かも」
そう言うと、千佳先輩はちょっと恥ずかしそうな様子になり、視線をちらつかせる。こういう先輩は見たことがないので可愛いし、新鮮だな。指導係だから、千佳先輩はバイトしている間は悠真君の側にずっといる。その中で成長していく姿を見たら、悠真君をいいなって思うのも自然なことだと思う。
姫奈ちゃんと柚月も私と同じことを思ったようで「可愛いですっ」と言う。胡桃ちゃんも「ふふっ」と楽しそうに笑っている。その人の気持ちが分かると盛り上がるよね。
「つ、次は伊集院ちゃんの番だよ。好きな人とか気になっている人はおらんかね?」
「ふふっ、口調がおかしくなっているのですよ」
「私も中学からの親友として気になるな」
悠真君と付き合い始めてからは姫奈ちゃんと一緒にいる時間が減っているし。私の気づかない間に好きな人や気になる人ができているかもしれない。
「好きな人はいないのです。ただ、気になる人というか、憧れの人はいるのです」
「憧れの人かぁ。誰なの、姫奈ちゃん」
「あたしも気になる」
「気になります!」
「誰なのかな、伊集院ちゃん」
ふとんで寝ている柚月と千佳先輩が、姫奈ちゃんのふとんの中まで移動する。私と胡桃ちゃんも注目しているからか、姫奈ちゃんははにかんだ笑顔を見せるように。
「……あ、杏さんなのです」
『おっー!』
「お、お姉ちゃん?」
私と柚月、千佳先輩は高い声を漏らし、これまでで一番盛り上がる。しかし、姉の名前が出たからか、胡桃ちゃんだけは驚いている様子だった。
「お姉ちゃんの名前が出てくるとは思わなかったな……」
「れ、恋愛的な意味はないのですよ。ただ、杏さんって背が高くてスタイルが良くて、美人で凛とした雰囲気がありますし、しかも聡明な方ですから彼女のような女性になりたいという憧れがあるのです」
とても早口に杏さんの憧れポイントを言う姫奈ちゃん。だからか、姫奈ちゃんの目が普段よりも輝いて見える。
「……そういえば、春頃に今みたいな理由で杏さんを素敵だって言っていたっけ」
「あたしの家のアルバムを見たとき、お姉ちゃんの写真をしっかり見ていたね」
「そうだったね」
思い返せば、杏さんを憧れているような言動をしていたな。そのときの姫奈ちゃんは……可愛い笑顔をしていたっけ。
「杏さんは素敵な女性だもんね」
「伊集院ちゃんが憧れる気持ち分かる。大人っぽい人だよね」
「お姉ちゃんに写真を見せてもらいましたけど、杏さんは素敵な女性ですもんね」
「妹の目から見ても、お姉ちゃんは尊敬するところの多い女性だと思うよ」
「……はいっ」
姫奈ちゃんはニッコリと笑顔を見せてそう返事した。その笑顔はこれまで杏さん絡みの話題になったときに見せる可愛らしいもので。姫奈ちゃんなら、杏ちゃんのような素敵な女性になっていけるんじゃないかと思う。
「ゆ、柚月ちゃんは好きな人や憧れの人はいないのですか?」
「お姉ちゃんとして気になる」
「いませんねー。ただ、お姉ちゃんが悠真さんと本当に仲が良くて幸せそうなので、悠真さんのような人と付き合えたらいいなって思いますね」
「いいこと言うね! さすがは私の妹!」
食い気味にそう言うと、柚月達はみんな楽しそうに笑う。
悠真君の恋人として嬉しいよ。あと、妹から悠真君と幸せそうなカップルだと思われていることも嬉しい。
「柚月なら、きっと悠真君のような素敵な人と付き合えるよ」
「ゆう君の部分を強調したね。あたしもそう思うよ」
「柚月ちゃんは結衣のように可愛くていい子なのですからね」
「伊集院ちゃんの言う通りだね」
柚月は明るくて快活な子だからね。きっと、柚月がいいなって思える人といつか付き合えると思う。
それからも恋バナやアニメの話とかで話が盛り上がって、寝ることになったのは日が変わってからだった。スマホで目覚ましを掛けておいたので、みんなが寝坊しちゃうことはないだろう。
「胡桃ちゃん。お泊まり会したいって言ってくれてありがとう。今日は凄く楽しかったよ」
「ありがとうなのです、胡桃」
「ありがとう、華頂ちゃん」
「ありがとうございます、胡桃さん!」
私達4人はこのお泊まり会のきっかけを作ってくれた胡桃ちゃんにお礼を言う。
胡桃ちゃんは目を細め、とても嬉しそうな笑顔になり、
「いえいえ。でも、やってみたいことをちゃんと言うのは大切だなって思いました。あたしも5人でお泊まり女子会ができて楽しかったです。ありがとうございます」
穏やかな口調で私達にお礼を言ってくれた。私が頭を優しく撫でると、「えへへっ」と可愛く笑って身を寄せてきた。もう、本当に胡桃ちゃん可愛いよ。たまらない。
「じゃあ、寝ようか。おやすみなさい」
『おやすみなさ~い』
私はベッドライトを消して、胡桃ちゃんと一緒にベッドで眠り始める。
一緒に寝る胡桃ちゃんはとても温かくて、柔らかくて、甘くていい匂いがして。目を閉じてから程なくして眠りに落ちていった。
私と一緒にお泊まりしてみたいって胡桃ちゃんが言ってくれたおかげで、今年の夏休みの素敵な思い出がたくさんできた。
またいつか、お泊まり女子会をしたいな。今度は芹花お姉様や杏樹先生も一緒にね。
明日は柚月が午前中からテニス部の練習があったり、胡桃ちゃんのバイトがお昼前からあったりするので、そろそろ寝ようということになった。
みんなで、ローテーブルを動かしてふとんを敷いたり、歯を磨いたりと寝るための準備をする。柚月や千佳先輩といった学年の違う人もいるけど、こういうことをしていると修学旅行とか校外学習みたいで楽しいな。
「さてと。泊まりに来たのが3人なので、ふとんを3組敷きましたが……みなさんはどこで寝ますか? 私は自分のベッドがありますからベッドで寝ますが。ちなみに、柚月はお姉ちゃんの部屋で寝る? それとも、自分の部屋に戻る?」
「せっかくみんなが来ているんだから、お姉ちゃんの部屋で寝たいよ!」
「だよね」
柚月とも仲良くしてくれる友達が泊まりに来たときには、柚月も私の部屋で寝ることがほとんどだ。
「柚月ちゃんもこの部屋で寝るなら、誰か一人が高嶺ちゃんと一緒にベッドで寝るのが一番いいかな。もう一枚敷くのはちょっとキツそうだし」
「それが良さそうですね、千佳先輩」
「何人かでここでお泊まりしたときは、誰かが結衣と一緒にベッドで寝るのが恒例なのです。柚月ちゃんが一番多いのですが、あたしも一緒に寝たことがあるのですよ」
『へぇ~』
初めて泊まりに来た胡桃ちゃんと千佳先輩の声が見事にシンクロ。それが面白かったようで、2人は互いの顔を見ながら楽しそうに笑っている。
「4人なら、誰と一緒に寝てもいいですよ。スペース的にも大丈夫ですし」
私より体の大きな悠真君とでも、ベッドから落ちちゃうことはないし。それに、経験のある柚月と姫奈ちゃんはもちろんのこと、未経験の胡桃ちゃんや千佳先輩とでも、体をくっつけてもよく眠れそうだから。
「あたし、ふとんがいいですっ!」
右手をピシッと挙げて、柚月が元気良く希望を言ってきた。
「普段はベッドですから、ふとんで寝ると特別な感じがして。それに、お姉ちゃんとはお泊まりじゃないときにもたまに一緒に寝てますし」
「そうだね。柚月がこう言ってますけど、3人はそれでもいいですか?」
「うん、あたしはいいよ。寝たい場所があるなら、それを叶えさせてあげたいし」
「あたしもかまわないのですよ」
「あたしもかまわないよ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございますっ!」
柚月は胡桃ちゃん、姫奈ちゃん、千佳先輩に元気良くお礼を言った。大変よろしい。3人も柚月に優しく微笑みかけてくれている。姉として安心した。
4人なら誰でもいいと言ったけど、正直、柚月とベッドで一緒に寝る可能性が一番高いと思っていた。だから、この展開はちょっと予想外。それと同時に、泊まりに来た3人のうち、誰が私と一緒に寝ることになるのかワクワクする。
「……あたし、結衣ちゃんと一緒にベッドで寝たいな」
胡桃ちゃんが右手を顔の高さまで挙げ、そう言ってくる。
「結衣ちゃんと同じ部屋で寝るのはこれが初めてだし。せっかくなら、結衣ちゃんのすぐ側で寝てみたいなって。いいかな?」
ベッドで寝たい理由を話すと、胡桃ちゃんは私中心にみんなのことを見ていく。
「もちろんいいよ! 胡桃ちゃん!」
「結衣がいいのであれば、あたしはかまいませんよ」
「伊集院ちゃんと同じだよ、華頂ちゃん」
「あたしもいいと思いますよ、胡桃さん!」
「ありがとう!」
胡桃ちゃんはニコッと嬉しそうな表情を見せる。そんな胡桃ちゃんがとても可愛いことと、私のベッドで一緒に寝たいと言ってくれた嬉しさで、気づけば胡桃ちゃんのことを抱きしめていた。
「今夜は私のベッドで寝ようね、胡桃ちゃん!」
「うんっ、よろしくね!」
胡桃ちゃんは笑顔のまま至近距離で私のことを見つめてくれる。そんな胡桃ちゃんが本当に可愛らしかった。
私のベッドには胡桃ちゃんと私、ふとんには柚月と姫奈ちゃんと千佳先輩が寝ることになった。4人はそれぞれ自分の寝る場所に入っていく。
私は部屋の電気を消して、自分のベッドに入る。胡桃ちゃんがいるおかげでベッドから甘い匂いが香ってきて。
ベッドライトを点けると、すぐ近くには横になりながらこちらを見る胡桃ちゃんがいて。凄く可愛いんですけど。
「このベッドはセミダブルだから、胡桃ちゃんと体がどこかしら触れるね。大丈夫?」
「大丈夫だよ。むしろ、触れているからいいくらい。一緒にお風呂に入って、湯船の中では抱きしめ合ったからかな」
甘さも感じられる優しい声色でそう言うと、胡桃ちゃんは持ち前の柔らかな笑みを向けてくる。ベッドライトの暖色系の光に照らされているのもあり、艶やかさも感じられて。胡桃ちゃんから温もりと甘い匂いを感じるからちょっとドキッとする。
「胡桃ちゃんがそう言ってくれて良かった」
「……ベッドも気持ちいいし、結衣ちゃんのいい匂いもするから今夜はよく眠れそうだよ」
「私もよく眠れそう。胡桃ちゃんが寝たいって言ってくれて良かった」
「そう言ってくれて嬉しいよ」
ふふっ、と胡桃ちゃんは小さな声で笑う。本当に可愛いなぁ。可愛いが擬人化した存在に思えてくるよ。
ふとんの方を見ると、3人はうつぶせの体勢になっており、こちらを見ている。
「もう寝ますか? それとも、少しお話ししますか?」
「お話ししようよ! せっかくのお泊まりなんだし!」
「柚月ちゃんの言う通りだね。秋の修学旅行の予行演習にもなるし」
修学旅行の夜のお話に予行演習って必要なんですか……と心の中でツッコむ。
「確かに、修学旅行の夜には色々とお話ししたのです。ね、結衣」
「消灯時間の後に話したね。先生の見回りのときはふとん被ってごまかして」
「あたしも中学の修学旅行のときに同じことをしたよ」
「去年の小学校の修学旅行で、夜にお話ししました!」
どの学校でも、修学旅行の夜は遅くまで同じ部屋の子と話すのは定番だよね。
「それでは、何を話しましょうか。修学旅行の夜の定番は恋バナですが」
「恋バナいいね、高嶺ちゃん。……みんな、好きな人とか気になっている人っている? まあ、高嶺ちゃんには悠真っていう恋人がいるけど」
「私は悠真君一筋ですよ! 付き合い始めてから悠真君のことがより好きになっていますね」
悠真君に恋してから、毎日がより楽しくなっている。今年の夏休みは今までの中で一番楽しいし。……あぁ、悠真君のことを考えたら悠真君と会いたくなってきた。
「ははっ、高嶺ちゃんらしい」
「普段の結衣と低田君を見ていると、結衣の言葉には頷けるのです」
「そうだね、姫奈ちゃん」
「悠真さんと付き合い始めてから、お姉ちゃんは幸せな笑顔を見せることが多くなったよね」
「悠真君から幸せをたくさんもらっているからね」
私も悠真君に幸せをもたらせていたら嬉しい。私と一緒にいるときは楽しそうにしていることが多いし、そうだったらいいな。
「華頂ちゃんはどうかな?」
「あたしは……今でもゆう君への好きな気持ちがありますね。ゆう君はとても素敵な人ですし。ゆう君よりも好きな人と出会うことはそうそうないんじゃないかなって思います」
いつもの優しい笑顔で胡桃ちゃんはそう言った。すぐ近くにいる私の顔を見るとニコッと笑いかけてきて。今の言葉からして、ゆう君への好意は今も強く抱いているのだと分かる。
姫奈ちゃん達は3ヶ月ほど前に胡桃ちゃんがゆう君に告白して、失恋したことは知っている。ただ、気まずそうな表情を見せる人は一人もおらず、優しげな笑顔を胡桃ちゃんに向けている。きっと、失恋後も胡桃ちゃんと悠真君が楽しく話す姿を見ているからだろう。
「……って、良かったのかな。恋人の結衣ちゃんがいる前でこんなことを言っちゃって」
「気にしないでいいよ、胡桃ちゃん。胡桃ちゃんの気持ちは知っているし。それに、恋人が素敵だって言われるのは嬉しいから」
胡桃ちゃんの目を見つめながら私は正直な想いを伝える。
私の想いがちゃんと伝わったのか、胡桃ちゃんは口角を上げてしっかり頷いた。
「ありがとう、結衣ちゃん」
「いえいえ」
「……まあ、悠真はいい男だよね。バイトの仕事を一から教えたのもあるけど、しっかり働く今の悠真を見ると頼もしくていいなって思うよ。そういう風に思える人は他にいない……かも」
そう言うと、千佳先輩はちょっと恥ずかしそうな様子になり、視線をちらつかせる。こういう先輩は見たことがないので可愛いし、新鮮だな。指導係だから、千佳先輩はバイトしている間は悠真君の側にずっといる。その中で成長していく姿を見たら、悠真君をいいなって思うのも自然なことだと思う。
姫奈ちゃんと柚月も私と同じことを思ったようで「可愛いですっ」と言う。胡桃ちゃんも「ふふっ」と楽しそうに笑っている。その人の気持ちが分かると盛り上がるよね。
「つ、次は伊集院ちゃんの番だよ。好きな人とか気になっている人はおらんかね?」
「ふふっ、口調がおかしくなっているのですよ」
「私も中学からの親友として気になるな」
悠真君と付き合い始めてからは姫奈ちゃんと一緒にいる時間が減っているし。私の気づかない間に好きな人や気になる人ができているかもしれない。
「好きな人はいないのです。ただ、気になる人というか、憧れの人はいるのです」
「憧れの人かぁ。誰なの、姫奈ちゃん」
「あたしも気になる」
「気になります!」
「誰なのかな、伊集院ちゃん」
ふとんで寝ている柚月と千佳先輩が、姫奈ちゃんのふとんの中まで移動する。私と胡桃ちゃんも注目しているからか、姫奈ちゃんははにかんだ笑顔を見せるように。
「……あ、杏さんなのです」
『おっー!』
「お、お姉ちゃん?」
私と柚月、千佳先輩は高い声を漏らし、これまでで一番盛り上がる。しかし、姉の名前が出たからか、胡桃ちゃんだけは驚いている様子だった。
「お姉ちゃんの名前が出てくるとは思わなかったな……」
「れ、恋愛的な意味はないのですよ。ただ、杏さんって背が高くてスタイルが良くて、美人で凛とした雰囲気がありますし、しかも聡明な方ですから彼女のような女性になりたいという憧れがあるのです」
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「……そういえば、春頃に今みたいな理由で杏さんを素敵だって言っていたっけ」
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「そうだったね」
思い返せば、杏さんを憧れているような言動をしていたな。そのときの姫奈ちゃんは……可愛い笑顔をしていたっけ。
「杏さんは素敵な女性だもんね」
「伊集院ちゃんが憧れる気持ち分かる。大人っぽい人だよね」
「お姉ちゃんに写真を見せてもらいましたけど、杏さんは素敵な女性ですもんね」
「妹の目から見ても、お姉ちゃんは尊敬するところの多い女性だと思うよ」
「……はいっ」
姫奈ちゃんはニッコリと笑顔を見せてそう返事した。その笑顔はこれまで杏さん絡みの話題になったときに見せる可愛らしいもので。姫奈ちゃんなら、杏ちゃんのような素敵な女性になっていけるんじゃないかと思う。
「ゆ、柚月ちゃんは好きな人や憧れの人はいないのですか?」
「お姉ちゃんとして気になる」
「いませんねー。ただ、お姉ちゃんが悠真さんと本当に仲が良くて幸せそうなので、悠真さんのような人と付き合えたらいいなって思いますね」
「いいこと言うね! さすがは私の妹!」
食い気味にそう言うと、柚月達はみんな楽しそうに笑う。
悠真君の恋人として嬉しいよ。あと、妹から悠真君と幸せそうなカップルだと思われていることも嬉しい。
「柚月なら、きっと悠真君のような素敵な人と付き合えるよ」
「ゆう君の部分を強調したね。あたしもそう思うよ」
「柚月ちゃんは結衣のように可愛くていい子なのですからね」
「伊集院ちゃんの言う通りだね」
柚月は明るくて快活な子だからね。きっと、柚月がいいなって思える人といつか付き合えると思う。
それからも恋バナやアニメの話とかで話が盛り上がって、寝ることになったのは日が変わってからだった。スマホで目覚ましを掛けておいたので、みんなが寝坊しちゃうことはないだろう。
「胡桃ちゃん。お泊まり会したいって言ってくれてありがとう。今日は凄く楽しかったよ」
「ありがとうなのです、胡桃」
「ありがとう、華頂ちゃん」
「ありがとうございます、胡桃さん!」
私達4人はこのお泊まり会のきっかけを作ってくれた胡桃ちゃんにお礼を言う。
胡桃ちゃんは目を細め、とても嬉しそうな笑顔になり、
「いえいえ。でも、やってみたいことをちゃんと言うのは大切だなって思いました。あたしも5人でお泊まり女子会ができて楽しかったです。ありがとうございます」
穏やかな口調で私達にお礼を言ってくれた。私が頭を優しく撫でると、「えへへっ」と可愛く笑って身を寄せてきた。もう、本当に胡桃ちゃん可愛いよ。たまらない。
「じゃあ、寝ようか。おやすみなさい」
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一緒に寝る胡桃ちゃんはとても温かくて、柔らかくて、甘くていい匂いがして。目を閉じてから程なくして眠りに落ちていった。
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