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第37話『恋愛相談』
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向日葵へ抱く想いがどんなものなのか。
僕の想いを一言で言い表せそうな言葉に心当たりはある。だけど、恋愛経験は一度もないので「これだ!」と断定はできない。誰かに相談して、僕が抱く気持ちが何なのか意見をもらうのがいいだろう。
じゃあ、誰に相談するのが一番いいのか。
一番近くにいて頼みやすいのは撫子だ。高校生になった今もたくさん告白されている。あと、友達の恋愛相談に乗ったと話していた記憶がある。
現役カップルの岡嶋と津川さんに相談するのもいいかもしれない。特に岡嶋は男同士だし、彼の告白で津川さんと付き合い始めたと聞いている。ただ、2人は僕をイジってくる可能性がある。
向日葵の親友の福山さんや、クラス委員長の冴島さんも……相談に乗ってくれるかな。あと、なずなさんも乗ってくれそう。
相談できる相手が何人もいる僕は幸せ者だと思う。誰に相談するか迷ってしまうのは贅沢な悩みだ。
――コンコン。
「はい」
ノックの音が聞こえたので、僕はゆっくりと部屋の扉を開ける。すると、そこには寝間着姿の撫子が。そんな撫子は教科書とノートを持っている。
「兄さん。数学Ⅰの課題のプリントで分からないところがあるんだけど、教えてもらってもいいかな?」
「もちろん。……教えた後でいいから、兄さんの相談に乗ってほしい。いいかな?」
このタイミングで撫子が来たのだから、撫子に相談するのがいいんじゃないか。直感でそう思った。
撫子は落ち着いた笑みを浮かべながら頷き、
「分かった。いいよ」
「ありがとう。じゃあ、いつも通りテーブルでやろう」
「うんっ」
撫子を部屋に招き入れ、隣同士にクッションに座る。
撫子は課題プリントの最後の問題が分からないらしい。僕はその問題について丁寧に教えていく。1問だけだったので10分ほどで終わった。
「ありがとう、兄さん」
「いえいえ」
「じゃあ、兄さんの相談を聞くね。どんなことを相談するの?」
「……向日葵のことについてだ。向日葵への気持ちっていうのかな。もちろん、撫子が嫌なら他の人に聞くよ」
「ううん、聞く。兄さんからの相談だし、大好きな向日葵先輩のことだから」
とても真剣そうな様子で僕を見つめながら、僕にそう言う。そんな彼女にはとても頼れそうな雰囲気がまとっていた。
「ありがとう。実は……」
向日葵のことばかり頭に思い浮かべてしまうこと。
学校に行って、向日葵の姿を見られて心が落ち着くこと。
向日葵の笑顔を実際に見ることができると、とても嬉しくなること。
断りはしたけど、告白された話を聞いて胸が痛むこと。
今日の放課後は用事があり、サカエカフェに来られないのが分かって寂しかったこと。
昨日の夜のあたりからの心境について撫子に話し、僕は向日葵へ抱く想いがどういうものなのか、客観的な意見を求めた。すると、
「なるほどね。兄さんは……向日葵先輩に異性として好意を抱いているんだよ。一言で言えば……向日葵先輩に恋しているの」
優しい声色だけど、撫子ははっきりとした口調でそう言った。
やっぱり、僕は向日葵に恋をしているんだ。そう自覚した瞬間、全身が心地よい温もりに包まれていく。
「そうか。向日葵に恋をしているのか。予想通りだよ。誰かに恋をするのは初めてだから、この気持ちがどんなものなのか確かめたくて相談したんだ」
「そういうことだったんだね。……そっか。兄さんが向日葵先輩に恋しているんだ。何だか寂しいな」
撫子は言葉通りの寂しげな笑みを浮かべる。もし、向日葵と付き合ったら、彼女に取られてしまう感じがするのかな。そうだとしたら可愛い。
「もし、僕が向日葵と付き合うことになっても、撫子の兄さんであることに変わりないよ。撫子は大好きで大切な妹だからな。撫子が嫌だって言わない限りは一生……いや、死んでも撫子の兄さんだ。撫子は僕にとって人間では唯一の大切な妹だよ」
僕は撫子の頭をポンポン、と軽く叩く。お風呂から上がってそこまで時間が経っていないのか、シャンプーの甘い匂いが濃く香った。
撫子は僕を見つめながら、やんわりとした笑みを浮かべる。
「……兄さんらしいね。向日葵先輩に恋しているんだって分かったとき、兄さんが離れちゃいそうで寂しくなって。でも、兄さんは兄さんだね。良かった。私も兄さんのことが大好きだから」
「僕も撫子が大好きだよ」
僕がそう言うと、撫子は嬉しそうに笑う。
「嬉しいな。これからも兄妹としてよろしくね」
「こちらこそよろしく」
「うんっ」
撫子はニッコリとした笑顔のまま、顔を僕の肩にそっと乗せてくる。
撫子が僕を大好きだと言ってくれるなんて。兄としてこの上なく幸せだ。来世でも撫子の兄さんでありたい。
「じゃあ、いつかは向日葵先輩が義理のお姉さんになるんだね」
「義理のお姉さんって。まだ付き合い始めてもないんだよ。そういう未来にしたいけど。まずは向日葵に告白しないと。でも、どう告白すればいいんだろう。告白するのは未経験だからなぁ」
だから、告白について考えただけでも緊張してくる。可愛いとか素敵だとかは普通に言えるのに。これまで向日葵に告白した人達が凄い。あと、向日葵は告白を断るときは即座にきっぱり断るから、怖さもある。
「……向日葵に告白したら成功するのか不安だ。以前に比べたら、かなり距離は縮まったと思うけど」
「個人的には成功する確率は結構あると思ってるよ。それに、花村さんとの一件が解決した後、兄さんは頼りになるとか、かっこいいとか言っていたから」
「……そうか。ちょっと不安が取れてきた」
そういえば、今日の向日葵……柔らかな笑顔を見せてくれることが多かったな。
「LIMEの通話やメッセージで告白した友達もいるけど……やっぱり、顔を見て直接告白するのが一番いいのかな」
「対面が一番いいと思うよ。それが一番気持ちを伝えやすいだろうし。向日葵先輩とも普通に話せるでしょ?」
「まあね。対面は緊張するけど、一番成功しやすいのかな……」
「そうだと思うよ。じゃあ、向日葵先輩を除いた勉強会メンバーにアドバイスしてもらおうか」
向日葵を除いた勉強会メンバーってことは、撫子、福山さん、岡嶋、津川さん、冴島さんの5人か。彼らなら、僕が向日葵のことを伝えてもいいだろう。
「いいね。特に岡嶋と津川さんはカップルだから、告白についていいアドバイスがもらえそうだ」
僕はLIMEで、向日葵を除いた勉強会のメンバーでグループを作る。そして、グループのトーク画面に向日葵のことが好きであることと、告白したいけどどうすれば成功しやすいかとメッセージを送った。撫子も『兄のためにどうかよろしくお願いします』とメッセージを送ってくれた。
夜8時半過ぎという時間帯もあってか、僕の送ったメッセージはすぐに『既読』マークが表示され、既読した人数のカウンターが上がっていく。
『やっぱり、加瀬は宝来のことが好きか!』
『今朝の加瀬君、いつもよりも雰囲気が違ったからね。好きかもしれないなって思ってた。向日葵ちゃんもこれまでに比べてだいぶ柔らかい雰囲気だし、元カレの件もあったから、脈あると思うよ!』
真っ先にメッセージをくれたのは岡嶋と津川さん。僕が向日葵に好意を抱いていることに感づいていたか。だからこそ、今朝はニヤニヤして僕のことを見ていたんだろう。
『ちーちゃんの言う通り、脈あると思うなぁ。昨日、サカエカフェから帰るとき、ひまちゃんは加瀬君が元カレと対峙したときのことを嬉しそうに話していたから。恩人とも言っていたよ』
と、福山さんがメッセージをくれる。花村との一件が解決した直後、向日葵は凄く嬉しそうに僕にお礼を言ってくれていた。親友の福山さんに僕が恩人だと話すのも頷ける。彼女が脈ありと言ってくれるのは心強い。
『加瀬君は向日葵さんのことが好きなんですね! 4月頃に比べると本当に2人はいい雰囲気ですから、告白も成功しそうです。向日葵さんと会って、ストレートに好きだって言うのが一番良さそうですが。現役カップルのお二人はどう思いますか?』
冴島さんがそんなメッセージを送る。確かに、彼女の言う通り、対面の形でシンプルに好きだと言うのが一番いいかも。
ただ、現役カップルの岡嶋と津川さんの意見も聞きたいので、僕からも『アドバイスお願いします』とメッセージを送る。
『カイ君の告白であたし達は付き合うことになったの。告白の言葉は『好きだ。付き合ってほしい』っていうストレートな言葉。それがとっても嬉しかったなぁ』
『俺もどう告白するか迷ったよ。ただ、伝えたいことって『好きな気持ち』と『自分と付き合ってほしい』の2つなんだよな。それをストレートに言うのが一番いいと思う。前とは違って今は普通に話せるから、ちゃんと面と向かって。告白だから緊張しちまうと思うけど』
やっぱり、電話やメッセージを使わず、向日葵と会って直接伝えるのがいいのか。そして、告白の言葉はシンプルなのがいいと。
みんなのメッセージを見たら、緊張がほどけていき、勇気が出てきた。
『みんなありがとう。明日の放課後に、向日葵に告白するよ』
僕はそんなメッセージを送る。向日葵にちゃんと気持ちを伝えたい。願わくは、向日葵と恋人として付き合ってきたい。
「頑張ってね、兄さん」
「ありがとう」
岡嶋達からも『頑張れ』と僕の告白を応援するメッセージを送ってくれる。そんな中で冴島さんが、
『加瀬君が向日葵さんに告白するのに最適な場所があるのですが。この季節にピッタリですよ』
というメッセージを送ってくれる。撫子は僕の横で「あぁ、あそこかも」と呟く。どうやら、撫子には心当たりがあるようだ。
告白にいい場所があるなら、是非教えてほしい。僕がそんなメッセージを送ると、冴島さんが告白のオススメスポットを教えてくれる。そこは僕が向日葵に告白するなら最適な場所なのも納得だ。
不安はもちろんある。でも、伝えなければ掴めないこともある。明日……向日葵に好きだと告白しよう。
僕の想いを一言で言い表せそうな言葉に心当たりはある。だけど、恋愛経験は一度もないので「これだ!」と断定はできない。誰かに相談して、僕が抱く気持ちが何なのか意見をもらうのがいいだろう。
じゃあ、誰に相談するのが一番いいのか。
一番近くにいて頼みやすいのは撫子だ。高校生になった今もたくさん告白されている。あと、友達の恋愛相談に乗ったと話していた記憶がある。
現役カップルの岡嶋と津川さんに相談するのもいいかもしれない。特に岡嶋は男同士だし、彼の告白で津川さんと付き合い始めたと聞いている。ただ、2人は僕をイジってくる可能性がある。
向日葵の親友の福山さんや、クラス委員長の冴島さんも……相談に乗ってくれるかな。あと、なずなさんも乗ってくれそう。
相談できる相手が何人もいる僕は幸せ者だと思う。誰に相談するか迷ってしまうのは贅沢な悩みだ。
――コンコン。
「はい」
ノックの音が聞こえたので、僕はゆっくりと部屋の扉を開ける。すると、そこには寝間着姿の撫子が。そんな撫子は教科書とノートを持っている。
「兄さん。数学Ⅰの課題のプリントで分からないところがあるんだけど、教えてもらってもいいかな?」
「もちろん。……教えた後でいいから、兄さんの相談に乗ってほしい。いいかな?」
このタイミングで撫子が来たのだから、撫子に相談するのがいいんじゃないか。直感でそう思った。
撫子は落ち着いた笑みを浮かべながら頷き、
「分かった。いいよ」
「ありがとう。じゃあ、いつも通りテーブルでやろう」
「うんっ」
撫子を部屋に招き入れ、隣同士にクッションに座る。
撫子は課題プリントの最後の問題が分からないらしい。僕はその問題について丁寧に教えていく。1問だけだったので10分ほどで終わった。
「ありがとう、兄さん」
「いえいえ」
「じゃあ、兄さんの相談を聞くね。どんなことを相談するの?」
「……向日葵のことについてだ。向日葵への気持ちっていうのかな。もちろん、撫子が嫌なら他の人に聞くよ」
「ううん、聞く。兄さんからの相談だし、大好きな向日葵先輩のことだから」
とても真剣そうな様子で僕を見つめながら、僕にそう言う。そんな彼女にはとても頼れそうな雰囲気がまとっていた。
「ありがとう。実は……」
向日葵のことばかり頭に思い浮かべてしまうこと。
学校に行って、向日葵の姿を見られて心が落ち着くこと。
向日葵の笑顔を実際に見ることができると、とても嬉しくなること。
断りはしたけど、告白された話を聞いて胸が痛むこと。
今日の放課後は用事があり、サカエカフェに来られないのが分かって寂しかったこと。
昨日の夜のあたりからの心境について撫子に話し、僕は向日葵へ抱く想いがどういうものなのか、客観的な意見を求めた。すると、
「なるほどね。兄さんは……向日葵先輩に異性として好意を抱いているんだよ。一言で言えば……向日葵先輩に恋しているの」
優しい声色だけど、撫子ははっきりとした口調でそう言った。
やっぱり、僕は向日葵に恋をしているんだ。そう自覚した瞬間、全身が心地よい温もりに包まれていく。
「そうか。向日葵に恋をしているのか。予想通りだよ。誰かに恋をするのは初めてだから、この気持ちがどんなものなのか確かめたくて相談したんだ」
「そういうことだったんだね。……そっか。兄さんが向日葵先輩に恋しているんだ。何だか寂しいな」
撫子は言葉通りの寂しげな笑みを浮かべる。もし、向日葵と付き合ったら、彼女に取られてしまう感じがするのかな。そうだとしたら可愛い。
「もし、僕が向日葵と付き合うことになっても、撫子の兄さんであることに変わりないよ。撫子は大好きで大切な妹だからな。撫子が嫌だって言わない限りは一生……いや、死んでも撫子の兄さんだ。撫子は僕にとって人間では唯一の大切な妹だよ」
僕は撫子の頭をポンポン、と軽く叩く。お風呂から上がってそこまで時間が経っていないのか、シャンプーの甘い匂いが濃く香った。
撫子は僕を見つめながら、やんわりとした笑みを浮かべる。
「……兄さんらしいね。向日葵先輩に恋しているんだって分かったとき、兄さんが離れちゃいそうで寂しくなって。でも、兄さんは兄さんだね。良かった。私も兄さんのことが大好きだから」
「僕も撫子が大好きだよ」
僕がそう言うと、撫子は嬉しそうに笑う。
「嬉しいな。これからも兄妹としてよろしくね」
「こちらこそよろしく」
「うんっ」
撫子はニッコリとした笑顔のまま、顔を僕の肩にそっと乗せてくる。
撫子が僕を大好きだと言ってくれるなんて。兄としてこの上なく幸せだ。来世でも撫子の兄さんでありたい。
「じゃあ、いつかは向日葵先輩が義理のお姉さんになるんだね」
「義理のお姉さんって。まだ付き合い始めてもないんだよ。そういう未来にしたいけど。まずは向日葵に告白しないと。でも、どう告白すればいいんだろう。告白するのは未経験だからなぁ」
だから、告白について考えただけでも緊張してくる。可愛いとか素敵だとかは普通に言えるのに。これまで向日葵に告白した人達が凄い。あと、向日葵は告白を断るときは即座にきっぱり断るから、怖さもある。
「……向日葵に告白したら成功するのか不安だ。以前に比べたら、かなり距離は縮まったと思うけど」
「個人的には成功する確率は結構あると思ってるよ。それに、花村さんとの一件が解決した後、兄さんは頼りになるとか、かっこいいとか言っていたから」
「……そうか。ちょっと不安が取れてきた」
そういえば、今日の向日葵……柔らかな笑顔を見せてくれることが多かったな。
「LIMEの通話やメッセージで告白した友達もいるけど……やっぱり、顔を見て直接告白するのが一番いいのかな」
「対面が一番いいと思うよ。それが一番気持ちを伝えやすいだろうし。向日葵先輩とも普通に話せるでしょ?」
「まあね。対面は緊張するけど、一番成功しやすいのかな……」
「そうだと思うよ。じゃあ、向日葵先輩を除いた勉強会メンバーにアドバイスしてもらおうか」
向日葵を除いた勉強会メンバーってことは、撫子、福山さん、岡嶋、津川さん、冴島さんの5人か。彼らなら、僕が向日葵のことを伝えてもいいだろう。
「いいね。特に岡嶋と津川さんはカップルだから、告白についていいアドバイスがもらえそうだ」
僕はLIMEで、向日葵を除いた勉強会のメンバーでグループを作る。そして、グループのトーク画面に向日葵のことが好きであることと、告白したいけどどうすれば成功しやすいかとメッセージを送った。撫子も『兄のためにどうかよろしくお願いします』とメッセージを送ってくれた。
夜8時半過ぎという時間帯もあってか、僕の送ったメッセージはすぐに『既読』マークが表示され、既読した人数のカウンターが上がっていく。
『やっぱり、加瀬は宝来のことが好きか!』
『今朝の加瀬君、いつもよりも雰囲気が違ったからね。好きかもしれないなって思ってた。向日葵ちゃんもこれまでに比べてだいぶ柔らかい雰囲気だし、元カレの件もあったから、脈あると思うよ!』
真っ先にメッセージをくれたのは岡嶋と津川さん。僕が向日葵に好意を抱いていることに感づいていたか。だからこそ、今朝はニヤニヤして僕のことを見ていたんだろう。
『ちーちゃんの言う通り、脈あると思うなぁ。昨日、サカエカフェから帰るとき、ひまちゃんは加瀬君が元カレと対峙したときのことを嬉しそうに話していたから。恩人とも言っていたよ』
と、福山さんがメッセージをくれる。花村との一件が解決した直後、向日葵は凄く嬉しそうに僕にお礼を言ってくれていた。親友の福山さんに僕が恩人だと話すのも頷ける。彼女が脈ありと言ってくれるのは心強い。
『加瀬君は向日葵さんのことが好きなんですね! 4月頃に比べると本当に2人はいい雰囲気ですから、告白も成功しそうです。向日葵さんと会って、ストレートに好きだって言うのが一番良さそうですが。現役カップルのお二人はどう思いますか?』
冴島さんがそんなメッセージを送る。確かに、彼女の言う通り、対面の形でシンプルに好きだと言うのが一番いいかも。
ただ、現役カップルの岡嶋と津川さんの意見も聞きたいので、僕からも『アドバイスお願いします』とメッセージを送る。
『カイ君の告白であたし達は付き合うことになったの。告白の言葉は『好きだ。付き合ってほしい』っていうストレートな言葉。それがとっても嬉しかったなぁ』
『俺もどう告白するか迷ったよ。ただ、伝えたいことって『好きな気持ち』と『自分と付き合ってほしい』の2つなんだよな。それをストレートに言うのが一番いいと思う。前とは違って今は普通に話せるから、ちゃんと面と向かって。告白だから緊張しちまうと思うけど』
やっぱり、電話やメッセージを使わず、向日葵と会って直接伝えるのがいいのか。そして、告白の言葉はシンプルなのがいいと。
みんなのメッセージを見たら、緊張がほどけていき、勇気が出てきた。
『みんなありがとう。明日の放課後に、向日葵に告白するよ』
僕はそんなメッセージを送る。向日葵にちゃんと気持ちを伝えたい。願わくは、向日葵と恋人として付き合ってきたい。
「頑張ってね、兄さん」
「ありがとう」
岡嶋達からも『頑張れ』と僕の告白を応援するメッセージを送ってくれる。そんな中で冴島さんが、
『加瀬君が向日葵さんに告白するのに最適な場所があるのですが。この季節にピッタリですよ』
というメッセージを送ってくれる。撫子は僕の横で「あぁ、あそこかも」と呟く。どうやら、撫子には心当たりがあるようだ。
告白にいい場所があるなら、是非教えてほしい。僕がそんなメッセージを送ると、冴島さんが告白のオススメスポットを教えてくれる。そこは僕が向日葵に告白するなら最適な場所なのも納得だ。
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