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特別編
第1話『発熱モーニング』
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5月10日、金曜日。
目を覚まし、最初に感じたのは……体にまとわりつくような熱だった。昨日はお風呂から出てすぐに、美優先輩を抱きしめて寝たからだろうか。
今も美優先輩がいるかもしれないと思い、ふとんを少しめくるけど……先輩の姿はなかった。カーテンの隙間から明かりが入ってきているし、もう起きて朝ご飯を作ってくれているのかな。
壁に掛かっている時計を見ると……今は午前7時前か。この時間なら、美優先輩はリビングかキッチンにいるだろう。
「あれ……」
体を起こすと、いつにないだるさが。あと、今のことでふとんがめくれたから、昨晩以上に寒気を感じる。
「けほっ、けほっ」
ううっ、咳も出始めた。喉もおかしい。こりゃ完全に風邪を引いちゃったな。きっと、昨晩感じた寒気はその前兆だったのだろう。昨日は早めに寝たのにな。
ベッドから降り、リビングに向かって歩こうとするけど、普段よりも足取りが重い。自分の体じゃないみたいだ。
何とかしてリビングまで辿り着くと、エプロン姿の美優先輩が朝食の準備をしてくれているのが見える。扉の開く音で気付いたのか、俺が何か言う前に先輩はこちらに振り向く。先輩の笑顔がとても眩しく感じる。
「あっ、由弦君。おはよう」
「……おはようございます」
喉がおかしいから声も掠れてしまっている。そのせいか、美優先輩の表情が一変し、俺の目の前までやってくる。
「由弦君、普段と声が違うね。ちょっと失礼」
そう言うと、美優先輩は右手で俺の額に触れてくる。先輩の手の冷たさが心地良くて。
「結構熱いね。とりあえず体温を測ろうか。由弦君はソファーで楽な姿勢になってて」
「分かりました」
美優先輩の言う通り、俺はソファーに座る。少しの間でも立っていたから、こうしてふかふかのソファーに腰を下ろすだけでも随分と楽に感じる。
美優先輩から受け取った体温計で体温を測ってみると、
「38度2分……ですか」
「やっぱり熱あるね。そういえば、昨日の夜に寒気がするって言っていたもんね。今日は学校を休んで、お家でゆっくりしよう」
「そうします。霧嶋先生に休むって連絡を入れておかないと」
「私や風花ちゃんから伝えておくよ」
「……すみません。ご迷惑おかけして」
何だか自分が情けなく思えてくる。美優先輩と一緒に住み始めてから体調を初めて崩したから尚更に。
美優先輩は優しい笑みを浮かべながら俺の頭を撫でてくれる。
「気にしなくていいんだよ、由弦君。人間、体調が悪くなるときがあるのは当然だし。私だって風邪を引くこともあるよ。一緒に住んでいるんだから、そこはお互い様ってことで」
「……ありがとうございます。いつも以上に美優先輩と付き合っていることに幸せを感じます」
体調を崩しているからこそ、好きな人がすぐ側にいることの幸せさや有り難さがより分かるというか。
想いを口にしたからか、美優先輩は顔をほんのり赤くする。
「由弦君がそう言ってくれて私も幸せだよ。私まで体が熱くなってきた。さっそく由弦君の風邪がうつっちゃったかな? ちなみに、熱以外に普段と違うところってある?」
「ええと……のどの痛みと咳、あとは体のだるさでしょうか。鼻水がちょっと出ますかね。頭やお腹の調子は今のところ悪くないです」
「うん、分かった。お腹の調子は悪くないみたいだし、とりあえずお粥を食べようか。今すぐに作るから、できあがるまではベッドで横になっていようね」
「……はい」
美優先輩、看護師さんみたいに落ち着いているな。あと、優しいし。ナース服を着たら凄く似合いそうだ。先輩が実際に看護師さんになったら大人気になりそう。
俺は美優先輩からマスクを付けられ、先輩の肩を借りて寝室に戻っていく。体がだるいから、支えになってくれる人がいる大きさを思い知る。あと、肩を借りたときに当たった美優先輩の胸が柔らかかった。
お粥を作ってもらっている間、俺は寝室で1人ベッドに横になる。
シーツや掛け布団に美優先輩の残り香があるとはいえ、先輩の姿が見えないことに寂しさを感じる。ただ、耳を済ますと、扉の向こうから音が聞こえてくるのでちょっと安心する。
安堵の気持ちが心の中に広がり、段々と眠気がやってきたときだった。
――コンコン。
「……は、はい……」
ノック音に掠れた声で返事をすると、部屋の扉が開き、美優先輩が部屋の中に入ってきた。先輩はお粥と温かい日本茶を乗せたお盆を持っている。
「由弦君、お粥ができたよ。少しでもいいから食べてみようか」
「……はい。ありがとうございます」
俺がゆっくり体を起こすと、美優先輩は俺の背中とベッドボードの間に素早くクッションを挟む。そのおかげで体を起こしたままでも楽でいられる。また、先輩は俺の勉強机の椅子をベッドの近くまで持ってきた。
美優先輩はお粥がよそられた俺のお茶碗を手に取り、勉強机の椅子に座る。スプーンで一口分掬うと、ふーっ、ふーっ、とお粥を冷ましている。その姿が凄く可愛い。
「はーい、由弦君。お粥ですよー。あ~ん」
「……あーん」
美優先輩にお粥を食べさせてもらう。
美優先輩が冷ましてくれたおかげもあって、優しい温もりが口の中に広まっていく。この何とも言えない食感。お粥だなぁ。ただ、ご飯の甘味がよく感じられる。塩を入れたのかな。
「どうかな? これだと熱い?」
「ちょうどいいです。あと、お米の甘さがよく分かって美味しいです」
「良かった。じゃあ、こんな感じで食べさせていくね。……ふーっ、ふーっ……はい、あ~ん」
「……あーん」
「……あぁ、お粥を食べてくれて嬉しいな」
美優先輩は言葉通りの嬉しそうな笑顔を見せてくれる。そんな先輩の姿を見てちょっと元気になった気がする。
「俺も嬉しいです。美優先輩にお粥を食べさせてもらえるなんて」
「ふふっ。今、こういうことを言っちゃいけないかもしれないけど、由弦君を看病できて嬉しいの。これからも、今日みたいに体調を崩しているときは、遠慮なく甘えてね。私は由弦君と一緒に住んでいる恋人であり、学校の先輩であり、あけぼの荘の管理人でもあるんだから」
「……ありがとうございます。じゃあ、そのお粥を食べきるまで、ずっと美優先輩に食べさせてもらってもいいですか?」
「もちろんいいよ! あと……風邪を引いている由弦君、いつもと違う雰囲気だから可愛い。もちろん、いつも通りの元気な由弦君が一番だよ!」
「……ははっ、そうですか」
風邪を引いている俺をかわいいと思えるとは。恋人だとそれが普通なのかな。それとも、美優先輩が特殊なだけなのか。
風邪を引いたときの美優先輩がどんな感じになるのか、興味がないわけではない。凄く艶っぽくなりそうな気がする。でも、元気に越したことはないな。
その後も、美優先輩にお粥を食べさせてもらう。そういえば、小さい頃に風邪を引くと、母さんや雫姉さんがお粥を食べさせてくれたな。
美優先輩のおかげでお粥も完食することができた。お粥を食べた後に市販の風邪薬を飲む。これでひとまずは大丈夫かな。
「由弦君、お粥をしっかり食べて、お薬もちゃんと飲んで偉いね」
よしよし、と美優先輩は優しい笑みを浮かべて俺の頭を撫でてくれる。
「そんな由弦君に、元気になるためのデザートをあげよう」
「デザート……ですか?」
「うん」
美優先輩は小さく頷くと、俺にキスしてきた。唇を軽く重ねただけだけど、凄く甘いデザートを食べた気がする。
「風邪を引いているから、今回のキスはこれで終わりね。少しでも元気になれたら嬉しいな」
「……元気をもらいましたよ。早く体調が良くなって、先輩と色々なことをしたいです」
「そうだね。じゃあ、特別にもう一度だけ」
微笑みながらそう言うと、美優先輩は再びキスしてきた。そのおかげで精神的にはかなり元気になったけど、体がかなり熱くなってしまうのであった。
目を覚まし、最初に感じたのは……体にまとわりつくような熱だった。昨日はお風呂から出てすぐに、美優先輩を抱きしめて寝たからだろうか。
今も美優先輩がいるかもしれないと思い、ふとんを少しめくるけど……先輩の姿はなかった。カーテンの隙間から明かりが入ってきているし、もう起きて朝ご飯を作ってくれているのかな。
壁に掛かっている時計を見ると……今は午前7時前か。この時間なら、美優先輩はリビングかキッチンにいるだろう。
「あれ……」
体を起こすと、いつにないだるさが。あと、今のことでふとんがめくれたから、昨晩以上に寒気を感じる。
「けほっ、けほっ」
ううっ、咳も出始めた。喉もおかしい。こりゃ完全に風邪を引いちゃったな。きっと、昨晩感じた寒気はその前兆だったのだろう。昨日は早めに寝たのにな。
ベッドから降り、リビングに向かって歩こうとするけど、普段よりも足取りが重い。自分の体じゃないみたいだ。
何とかしてリビングまで辿り着くと、エプロン姿の美優先輩が朝食の準備をしてくれているのが見える。扉の開く音で気付いたのか、俺が何か言う前に先輩はこちらに振り向く。先輩の笑顔がとても眩しく感じる。
「あっ、由弦君。おはよう」
「……おはようございます」
喉がおかしいから声も掠れてしまっている。そのせいか、美優先輩の表情が一変し、俺の目の前までやってくる。
「由弦君、普段と声が違うね。ちょっと失礼」
そう言うと、美優先輩は右手で俺の額に触れてくる。先輩の手の冷たさが心地良くて。
「結構熱いね。とりあえず体温を測ろうか。由弦君はソファーで楽な姿勢になってて」
「分かりました」
美優先輩の言う通り、俺はソファーに座る。少しの間でも立っていたから、こうしてふかふかのソファーに腰を下ろすだけでも随分と楽に感じる。
美優先輩から受け取った体温計で体温を測ってみると、
「38度2分……ですか」
「やっぱり熱あるね。そういえば、昨日の夜に寒気がするって言っていたもんね。今日は学校を休んで、お家でゆっくりしよう」
「そうします。霧嶋先生に休むって連絡を入れておかないと」
「私や風花ちゃんから伝えておくよ」
「……すみません。ご迷惑おかけして」
何だか自分が情けなく思えてくる。美優先輩と一緒に住み始めてから体調を初めて崩したから尚更に。
美優先輩は優しい笑みを浮かべながら俺の頭を撫でてくれる。
「気にしなくていいんだよ、由弦君。人間、体調が悪くなるときがあるのは当然だし。私だって風邪を引くこともあるよ。一緒に住んでいるんだから、そこはお互い様ってことで」
「……ありがとうございます。いつも以上に美優先輩と付き合っていることに幸せを感じます」
体調を崩しているからこそ、好きな人がすぐ側にいることの幸せさや有り難さがより分かるというか。
想いを口にしたからか、美優先輩は顔をほんのり赤くする。
「由弦君がそう言ってくれて私も幸せだよ。私まで体が熱くなってきた。さっそく由弦君の風邪がうつっちゃったかな? ちなみに、熱以外に普段と違うところってある?」
「ええと……のどの痛みと咳、あとは体のだるさでしょうか。鼻水がちょっと出ますかね。頭やお腹の調子は今のところ悪くないです」
「うん、分かった。お腹の調子は悪くないみたいだし、とりあえずお粥を食べようか。今すぐに作るから、できあがるまではベッドで横になっていようね」
「……はい」
美優先輩、看護師さんみたいに落ち着いているな。あと、優しいし。ナース服を着たら凄く似合いそうだ。先輩が実際に看護師さんになったら大人気になりそう。
俺は美優先輩からマスクを付けられ、先輩の肩を借りて寝室に戻っていく。体がだるいから、支えになってくれる人がいる大きさを思い知る。あと、肩を借りたときに当たった美優先輩の胸が柔らかかった。
お粥を作ってもらっている間、俺は寝室で1人ベッドに横になる。
シーツや掛け布団に美優先輩の残り香があるとはいえ、先輩の姿が見えないことに寂しさを感じる。ただ、耳を済ますと、扉の向こうから音が聞こえてくるのでちょっと安心する。
安堵の気持ちが心の中に広がり、段々と眠気がやってきたときだった。
――コンコン。
「……は、はい……」
ノック音に掠れた声で返事をすると、部屋の扉が開き、美優先輩が部屋の中に入ってきた。先輩はお粥と温かい日本茶を乗せたお盆を持っている。
「由弦君、お粥ができたよ。少しでもいいから食べてみようか」
「……はい。ありがとうございます」
俺がゆっくり体を起こすと、美優先輩は俺の背中とベッドボードの間に素早くクッションを挟む。そのおかげで体を起こしたままでも楽でいられる。また、先輩は俺の勉強机の椅子をベッドの近くまで持ってきた。
美優先輩はお粥がよそられた俺のお茶碗を手に取り、勉強机の椅子に座る。スプーンで一口分掬うと、ふーっ、ふーっ、とお粥を冷ましている。その姿が凄く可愛い。
「はーい、由弦君。お粥ですよー。あ~ん」
「……あーん」
美優先輩にお粥を食べさせてもらう。
美優先輩が冷ましてくれたおかげもあって、優しい温もりが口の中に広まっていく。この何とも言えない食感。お粥だなぁ。ただ、ご飯の甘味がよく感じられる。塩を入れたのかな。
「どうかな? これだと熱い?」
「ちょうどいいです。あと、お米の甘さがよく分かって美味しいです」
「良かった。じゃあ、こんな感じで食べさせていくね。……ふーっ、ふーっ……はい、あ~ん」
「……あーん」
「……あぁ、お粥を食べてくれて嬉しいな」
美優先輩は言葉通りの嬉しそうな笑顔を見せてくれる。そんな先輩の姿を見てちょっと元気になった気がする。
「俺も嬉しいです。美優先輩にお粥を食べさせてもらえるなんて」
「ふふっ。今、こういうことを言っちゃいけないかもしれないけど、由弦君を看病できて嬉しいの。これからも、今日みたいに体調を崩しているときは、遠慮なく甘えてね。私は由弦君と一緒に住んでいる恋人であり、学校の先輩であり、あけぼの荘の管理人でもあるんだから」
「……ありがとうございます。じゃあ、そのお粥を食べきるまで、ずっと美優先輩に食べさせてもらってもいいですか?」
「もちろんいいよ! あと……風邪を引いている由弦君、いつもと違う雰囲気だから可愛い。もちろん、いつも通りの元気な由弦君が一番だよ!」
「……ははっ、そうですか」
風邪を引いている俺をかわいいと思えるとは。恋人だとそれが普通なのかな。それとも、美優先輩が特殊なだけなのか。
風邪を引いたときの美優先輩がどんな感じになるのか、興味がないわけではない。凄く艶っぽくなりそうな気がする。でも、元気に越したことはないな。
その後も、美優先輩にお粥を食べさせてもらう。そういえば、小さい頃に風邪を引くと、母さんや雫姉さんがお粥を食べさせてくれたな。
美優先輩のおかげでお粥も完食することができた。お粥を食べた後に市販の風邪薬を飲む。これでひとまずは大丈夫かな。
「由弦君、お粥をしっかり食べて、お薬もちゃんと飲んで偉いね」
よしよし、と美優先輩は優しい笑みを浮かべて俺の頭を撫でてくれる。
「そんな由弦君に、元気になるためのデザートをあげよう」
「デザート……ですか?」
「うん」
美優先輩は小さく頷くと、俺にキスしてきた。唇を軽く重ねただけだけど、凄く甘いデザートを食べた気がする。
「風邪を引いているから、今回のキスはこれで終わりね。少しでも元気になれたら嬉しいな」
「……元気をもらいましたよ。早く体調が良くなって、先輩と色々なことをしたいです」
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