10 / 118
本編
第9話『シスバス』
しおりを挟む
明日までに提出しなければならない課題は一切ないので、家に帰ったら生徒会のことを考えることに集中できている。けれど、全然考えがまとまらない。
「生徒会か……」
中学までに図書委員や保健委員をやったことはあるけれど、生徒会の経験は一切ない。
以前から、生徒会は凄く仕事をやるイメージがある。実際に如月会長も副会長さんもテキパキと仕事ができるそうだし。たとえ庶務係でも、俺に生徒会の一員として務まるかどうかが不安なのだ。会長も副会長さんも、俺が生徒会に向いているとは言ってくれたけれども。
「あと1日で決めることができるかな……」
大事なことだからゆっくり考えたいのが本音だけれど、あのときの如月会長の様子からして期限の延長は無理そうだ。
――コンコン。
「はーい」
俺が返事をすると、すぐに部屋の扉が開き、姉さんが中に入ってくる。
「玲人、一緒にお風呂に入ろうよ」
今日も高校生の弟に混浴を誘いに来たのか。昔は一緒にお風呂に入ることが多かったから、久しぶりに入りたいんだろう。
「分かった。一緒に入るか」
「うん!」
姉さんは嬉しそうな顔を浮かべる。1年以上の間、大学進学などの理由で離ればなれになっていたけれど、姉さん……ちゃんと1人暮らしできていたのだろうか。
「久しぶりに入るからって変な気は起こさないでよね」
「……起こさないよ」
自分からお風呂に誘う姉さんの方がよっぽど変な気を起こしそうだけれど。それに、姉さんは昔と比べて……あまり体は成長していない気がするので、変な気は起きないだろう。
「じゃあ、お風呂に行こうよ」
「そうだな」
俺は姉さんと一緒に久しぶりの入浴をすることに。
住み始めてからおよそ1ヶ月の浴室だけれど、姉さんがいるからか懐かしい感覚だ。俺が小学生くらいまでの間は姉さんと一緒に入ることが多かったからかな。こうして湯船に浸かりながら、髪や体を洗っている姿を見ていた――。
「って、ごめん、姉さん。昔みたいに姉さんのことを見て」
「えっ、別にいいのに。久しぶりだから、正直ちょっとドキドキしているけれどね」
ふふっ、と笑いながら姉さんは体を洗っている。改めて見てみると、さすがに今年20歳になるだけあって、昔よりはちょっと大人になった……のかな?
そんなことを考えていると、姉さんにシャワーで顔にお湯を掛けられる。
「何するんだよ」
「ぼうっとしていたから。ほら、髪と体を洗ってあげるからこっちに来なさい」
「別にいいって」
「ええ、昔はよく洗ってあげたじゃない。甘えられるときには甘えないと。それが姉のいる弟の役目なんだよ?」
「その役目とやらには納得できないけど……分かったよ。今日は姉さんのご厚意に甘えさせてもらう」
きっと、このまま断り続けても姉さんは粘り続けるだろうし。
俺は湯船から出て、姉さんの前に腰を下ろす。
「さあ、玲人。髪と体のどっちから洗う?」
「……髪から」
「りょーかい」
姉さんに髪を洗ってもらうことに。何だか小学生の頃に戻った感じだ。当時とは違って今は金髪だけれど。
「しっかし、玲人……綺麗に金色に染めたね。この髪って校則違反じゃないんだよね?」
「もちろんだよ。違反だったらさすがにしてない」
「そっか。そういえば、ずっと気になっていたけれど、どうして金髪にしたの? 玲人ってそんなことをするタイプじゃないでしょ?」
「……イ、イメチェンだよ」
「えっ、何それ」
らしくないんだけど、と姉さんは爆笑し笑い声が浴室の中に響き渡る。色々と理由はあるけれど、人生に一度くらいは金髪にしてもいいんじゃないかと思って。
「でも、似合ってるよ、玲人」
「……ありがとう」
「それで、髪を染めてイメチェンをした玲人君は高校生活を楽しんでいるのかな?」
「まあ、ぼちぼちと……」
ぼっちだけれど、先週までは穏やかな高校生活を送ることができていた。
しかし、今週に入ってから如月会長が原因でそれまでとは一転して慌ただしくなった。あの会長のことだから、今後も俺に絡んでくるんだけれど、少しは平和になってほしいものである。
「姉さんこそ、大学生活はどうなんだ? ……何か嫌なことはされてないか?」
「全然ないよ。楽しいキャンパスライフを送っているよ」
「それなら良かった」
もし、何かあったら俺が大学まで乗り込むつもりだったけれど。楽しく大学生活を送ることができているようで安心だ。
特に悩みとかがないみたいだから、姉さんに生徒会のことを相談してみようかな。
「あのさ、姉さん。学校関係で相談したいことがあるんだけど、話してもいいかな」
「うん、もちろん。お姉ちゃんに相談してみなさい」
鏡越しで姉さんを見てみると、嬉しそうな笑みを浮かべている。
姉さんに生徒会入りを打診されていることについて簡単に話す。話している間に髪と体は洗い終えて、姉さんと向かい合うような形で一緒に湯船に浸かる。
「玲人が生徒会かぁ。そういえば、一昨日の夜だっけ。生徒会長さんが家に来たみたいじゃない。お母さんから聞いたよ」
「ああ。姉さんが風呂に入っている間に来たよ」
あのときは家まで来たという驚きと恐ろしさで、早く帰ってほしいという気持ちでいっぱいだった。確か、あの時は俺に抱きしめてほしいから家に来たんだっけ。
「会長さんがわざわざ家に来るなんて、玲人のことを相当に気に入っているんだね」
「そう……だろうね。凄くしつこいし……」
実はあの日の放課後に会長から束縛されていたことは、姉さんにも黙っておこう。
「これまでにも、図書委員とか保健委員はやったことがあるよね。庶務係だったら十分にやっていけるんじゃない?」
「会長や副会長さんにも同じようなことを言われたよ」
「それならチャレンジしてみてもいいんじゃない? それに、分からないことや不安なことがあったら生徒会の人や先生に相談すればいいと思うし」
「そういうものなのかなぁ。生徒会に入ることは凄く責任を伴うことだと思っているから、しっかりとやっていけるかどうか凄く不安なんだ……」
俺がいることで生徒会の足を引っ張ってしまうかもしれないし。
「玲人は本当に真面目だね。もし、生徒会の庶務係になって辛くなったら、そのときは周りに相談してみればいいんじゃないかな。それこそ今みたいにお姉ちゃんに言ってくれてもいいんだし。きっと、会長さんや副会長さんなら相談に乗ってくれると思うよ」
考えてみれば、副会長さんはいい人そうだし、俺に対する激しい好意による強烈な行動を除けば、如月会長もきっといい人……なんだと思う。
「どうしても嫌ならもちろん断るべきだよ。でも、そうじゃなかったら、まずはやってみるっていうのも1つの方法なんじゃないかってお姉ちゃんは思う」
「やってみる、か……」
姉さんの今の一言で急に心が軽くなったような気がした。あと、なぜか、昨日の昼休みに生徒会室で3人一緒にお昼ご飯を食べたときのことをふと思い出す。
「……納得できる答えが見つかりそうな顔をしているね、玲人」
「えっ?」
「だって、生徒会のことを話したときよりも表情がいいもん」
「……そうかな」
鏡を見ようとしたけれど、どういう顔をしているのかが不安だったので止めた。
「でも、お姉ちゃん安心したよ。高校で玲人のことをちゃんと見てくれる人達がいて。たまに、心配だから月野学園の制服を借りて玲人の側にいたくなるときがあるの」
「そうなんだ」
制服を借りる必要はないと思うけれど。ただ、姉さんが月野学園の制服を着たらどんな感じなのか一度見てみたい気持ちはある。
「玲人が側にいると安心するな。そういえば、背中を流しているときにも思ったけれど、凄くしっかりとした体になったよね。前はもっと細かったじゃない」
「ここ2年くらいは色々とあったからね。それに、体を鍛えるのはいいことだと思って、前よりは運動するようになったかな」
「その努力が実ったわけだね。それで、あたしはどうかな? 少しは成長した?」
「……今年20歳になる女子大生が、高校生の弟にそれを訊くのはまずいのでは」
一緒にお風呂に入ってしまっているので、その言葉に説得力がないかもしれないけれど。
「別にあたしは気にしないよ? 玲人が弟だからっていうのもあるけれど。……それで? 姉ちゃんはどうなった?」
忘れずに本題に戻してきたな。俺は女子大生の姉の成長についてコメントしていいのだろうか。
「……ちょっとは成長したと思う」
結局、悩んだ末に正直に答えてしまった。
「そっか」
良かった、と姉さんはとても嬉しそうな笑みを浮かべる。今のような子供らしい反応は昔から変わっていない。だからこそ安心できる部分もあって。
「……俺も姉さんとまた一緒に暮らすことができて安心しているよ」
「ふふっ、玲人がお姉ちゃんっ子なのは昔から変わらないね。ツンデ玲人」
「好き勝手なこと言いやがって」
会長にもツンデレって言われたけれど、そんなに俺、ツンツンしているのかな。デレっとした覚えもないし。
「そんな玲人にはこうだぞ」
そう言って、姉さんはぎゅっと俺のことを抱きしめてきた。湯船の中で高校生の弟のことを抱きしめるなんて、姉さんのことが心配になってきたよ。
「また、玲人とこうすることができて嬉しいよ」
「姉さんは本当に変わらないな」
「玲人だって変わってないよ。髪の色が金色になっても、筋肉が付いても玲人は玲人だから」
「……そうかい」
俺は姉さんのことをそっと抱きしめる。見た目では以前から少ししか変わっていないと思ったのに、こうして抱きしめると前よりも姉さんの体が結構小さく思えたのであった。
「生徒会か……」
中学までに図書委員や保健委員をやったことはあるけれど、生徒会の経験は一切ない。
以前から、生徒会は凄く仕事をやるイメージがある。実際に如月会長も副会長さんもテキパキと仕事ができるそうだし。たとえ庶務係でも、俺に生徒会の一員として務まるかどうかが不安なのだ。会長も副会長さんも、俺が生徒会に向いているとは言ってくれたけれども。
「あと1日で決めることができるかな……」
大事なことだからゆっくり考えたいのが本音だけれど、あのときの如月会長の様子からして期限の延長は無理そうだ。
――コンコン。
「はーい」
俺が返事をすると、すぐに部屋の扉が開き、姉さんが中に入ってくる。
「玲人、一緒にお風呂に入ろうよ」
今日も高校生の弟に混浴を誘いに来たのか。昔は一緒にお風呂に入ることが多かったから、久しぶりに入りたいんだろう。
「分かった。一緒に入るか」
「うん!」
姉さんは嬉しそうな顔を浮かべる。1年以上の間、大学進学などの理由で離ればなれになっていたけれど、姉さん……ちゃんと1人暮らしできていたのだろうか。
「久しぶりに入るからって変な気は起こさないでよね」
「……起こさないよ」
自分からお風呂に誘う姉さんの方がよっぽど変な気を起こしそうだけれど。それに、姉さんは昔と比べて……あまり体は成長していない気がするので、変な気は起きないだろう。
「じゃあ、お風呂に行こうよ」
「そうだな」
俺は姉さんと一緒に久しぶりの入浴をすることに。
住み始めてからおよそ1ヶ月の浴室だけれど、姉さんがいるからか懐かしい感覚だ。俺が小学生くらいまでの間は姉さんと一緒に入ることが多かったからかな。こうして湯船に浸かりながら、髪や体を洗っている姿を見ていた――。
「って、ごめん、姉さん。昔みたいに姉さんのことを見て」
「えっ、別にいいのに。久しぶりだから、正直ちょっとドキドキしているけれどね」
ふふっ、と笑いながら姉さんは体を洗っている。改めて見てみると、さすがに今年20歳になるだけあって、昔よりはちょっと大人になった……のかな?
そんなことを考えていると、姉さんにシャワーで顔にお湯を掛けられる。
「何するんだよ」
「ぼうっとしていたから。ほら、髪と体を洗ってあげるからこっちに来なさい」
「別にいいって」
「ええ、昔はよく洗ってあげたじゃない。甘えられるときには甘えないと。それが姉のいる弟の役目なんだよ?」
「その役目とやらには納得できないけど……分かったよ。今日は姉さんのご厚意に甘えさせてもらう」
きっと、このまま断り続けても姉さんは粘り続けるだろうし。
俺は湯船から出て、姉さんの前に腰を下ろす。
「さあ、玲人。髪と体のどっちから洗う?」
「……髪から」
「りょーかい」
姉さんに髪を洗ってもらうことに。何だか小学生の頃に戻った感じだ。当時とは違って今は金髪だけれど。
「しっかし、玲人……綺麗に金色に染めたね。この髪って校則違反じゃないんだよね?」
「もちろんだよ。違反だったらさすがにしてない」
「そっか。そういえば、ずっと気になっていたけれど、どうして金髪にしたの? 玲人ってそんなことをするタイプじゃないでしょ?」
「……イ、イメチェンだよ」
「えっ、何それ」
らしくないんだけど、と姉さんは爆笑し笑い声が浴室の中に響き渡る。色々と理由はあるけれど、人生に一度くらいは金髪にしてもいいんじゃないかと思って。
「でも、似合ってるよ、玲人」
「……ありがとう」
「それで、髪を染めてイメチェンをした玲人君は高校生活を楽しんでいるのかな?」
「まあ、ぼちぼちと……」
ぼっちだけれど、先週までは穏やかな高校生活を送ることができていた。
しかし、今週に入ってから如月会長が原因でそれまでとは一転して慌ただしくなった。あの会長のことだから、今後も俺に絡んでくるんだけれど、少しは平和になってほしいものである。
「姉さんこそ、大学生活はどうなんだ? ……何か嫌なことはされてないか?」
「全然ないよ。楽しいキャンパスライフを送っているよ」
「それなら良かった」
もし、何かあったら俺が大学まで乗り込むつもりだったけれど。楽しく大学生活を送ることができているようで安心だ。
特に悩みとかがないみたいだから、姉さんに生徒会のことを相談してみようかな。
「あのさ、姉さん。学校関係で相談したいことがあるんだけど、話してもいいかな」
「うん、もちろん。お姉ちゃんに相談してみなさい」
鏡越しで姉さんを見てみると、嬉しそうな笑みを浮かべている。
姉さんに生徒会入りを打診されていることについて簡単に話す。話している間に髪と体は洗い終えて、姉さんと向かい合うような形で一緒に湯船に浸かる。
「玲人が生徒会かぁ。そういえば、一昨日の夜だっけ。生徒会長さんが家に来たみたいじゃない。お母さんから聞いたよ」
「ああ。姉さんが風呂に入っている間に来たよ」
あのときは家まで来たという驚きと恐ろしさで、早く帰ってほしいという気持ちでいっぱいだった。確か、あの時は俺に抱きしめてほしいから家に来たんだっけ。
「会長さんがわざわざ家に来るなんて、玲人のことを相当に気に入っているんだね」
「そう……だろうね。凄くしつこいし……」
実はあの日の放課後に会長から束縛されていたことは、姉さんにも黙っておこう。
「これまでにも、図書委員とか保健委員はやったことがあるよね。庶務係だったら十分にやっていけるんじゃない?」
「会長や副会長さんにも同じようなことを言われたよ」
「それならチャレンジしてみてもいいんじゃない? それに、分からないことや不安なことがあったら生徒会の人や先生に相談すればいいと思うし」
「そういうものなのかなぁ。生徒会に入ることは凄く責任を伴うことだと思っているから、しっかりとやっていけるかどうか凄く不安なんだ……」
俺がいることで生徒会の足を引っ張ってしまうかもしれないし。
「玲人は本当に真面目だね。もし、生徒会の庶務係になって辛くなったら、そのときは周りに相談してみればいいんじゃないかな。それこそ今みたいにお姉ちゃんに言ってくれてもいいんだし。きっと、会長さんや副会長さんなら相談に乗ってくれると思うよ」
考えてみれば、副会長さんはいい人そうだし、俺に対する激しい好意による強烈な行動を除けば、如月会長もきっといい人……なんだと思う。
「どうしても嫌ならもちろん断るべきだよ。でも、そうじゃなかったら、まずはやってみるっていうのも1つの方法なんじゃないかってお姉ちゃんは思う」
「やってみる、か……」
姉さんの今の一言で急に心が軽くなったような気がした。あと、なぜか、昨日の昼休みに生徒会室で3人一緒にお昼ご飯を食べたときのことをふと思い出す。
「……納得できる答えが見つかりそうな顔をしているね、玲人」
「えっ?」
「だって、生徒会のことを話したときよりも表情がいいもん」
「……そうかな」
鏡を見ようとしたけれど、どういう顔をしているのかが不安だったので止めた。
「でも、お姉ちゃん安心したよ。高校で玲人のことをちゃんと見てくれる人達がいて。たまに、心配だから月野学園の制服を借りて玲人の側にいたくなるときがあるの」
「そうなんだ」
制服を借りる必要はないと思うけれど。ただ、姉さんが月野学園の制服を着たらどんな感じなのか一度見てみたい気持ちはある。
「玲人が側にいると安心するな。そういえば、背中を流しているときにも思ったけれど、凄くしっかりとした体になったよね。前はもっと細かったじゃない」
「ここ2年くらいは色々とあったからね。それに、体を鍛えるのはいいことだと思って、前よりは運動するようになったかな」
「その努力が実ったわけだね。それで、あたしはどうかな? 少しは成長した?」
「……今年20歳になる女子大生が、高校生の弟にそれを訊くのはまずいのでは」
一緒にお風呂に入ってしまっているので、その言葉に説得力がないかもしれないけれど。
「別にあたしは気にしないよ? 玲人が弟だからっていうのもあるけれど。……それで? 姉ちゃんはどうなった?」
忘れずに本題に戻してきたな。俺は女子大生の姉の成長についてコメントしていいのだろうか。
「……ちょっとは成長したと思う」
結局、悩んだ末に正直に答えてしまった。
「そっか」
良かった、と姉さんはとても嬉しそうな笑みを浮かべる。今のような子供らしい反応は昔から変わっていない。だからこそ安心できる部分もあって。
「……俺も姉さんとまた一緒に暮らすことができて安心しているよ」
「ふふっ、玲人がお姉ちゃんっ子なのは昔から変わらないね。ツンデ玲人」
「好き勝手なこと言いやがって」
会長にもツンデレって言われたけれど、そんなに俺、ツンツンしているのかな。デレっとした覚えもないし。
「そんな玲人にはこうだぞ」
そう言って、姉さんはぎゅっと俺のことを抱きしめてきた。湯船の中で高校生の弟のことを抱きしめるなんて、姉さんのことが心配になってきたよ。
「また、玲人とこうすることができて嬉しいよ」
「姉さんは本当に変わらないな」
「玲人だって変わってないよ。髪の色が金色になっても、筋肉が付いても玲人は玲人だから」
「……そうかい」
俺は姉さんのことをそっと抱きしめる。見た目では以前から少ししか変わっていないと思ったのに、こうして抱きしめると前よりも姉さんの体が結構小さく思えたのであった。
1
あなたにおすすめの小説
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる