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本編
第14話『会長が家にやってきた』
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4月21日、土曜日。
私立月野学園高等学校は週休2日制なので、毎週土曜日と日曜日はお休み。5日も連続で学校に行っていたら、最低は2日連続の休日がないと十分に休めないよね。個人的な希望では3日ほしいけれど。
今週は色々なことがあり過ぎたので、とても久しぶりの休日のような気がする。
昨日、公園で別れてから、沙奈会長から一切連絡が来ていない。一度もないことが怖いくらいに感じるけれど、会長から絡まれることがなくゆっくりとした時間を過ごすことができるそうなのは嬉しい。
午前10時。
俺はリビングで朝食後のコーヒーを作っている。
「玲人。今日って琴葉ちゃんのお見舞いに行くんだっけ?」
「そうだよ、姉さん。昼前くらいに行くつもり」
琴葉というのは俺と同い年の幼なじみの女の子で、2年近く前から入院している。俺は定期的に彼女のお見舞いに行っているのだ。
「分かった。じゃあ、お昼ご飯は外で食べるんだね」
「うん、適当に食べてくるよ」
「了解。ここから病院までの行き方は調べてあるの?」
「昨日の夜に調べた。電車1本で行けるから、前の家よりも行きやすいよ。どっちの最寄り駅も特快列車が停車するし」
「そうなんだ。それなら良かったよ」
「都内に引っ越してきたからね」
家から病院まで小一時間くらい。病院へのお見舞いとしてはちょうどいい距離なんじゃないだろうか。
「あと2時間くらい経ったら行くから、それまでは部屋でコーヒーでも飲みながらゆっくりするかな……」
「じゃあ、お姉ちゃんも玲人の部屋でゆっくりしようかな」
「……ご自由に」
沙奈会長という人と1週間も一緒にいたので、姉さんが俺の部屋にいるのは全然気にならないな。
俺がコーヒーを作り終えて部屋に戻るとき、姉さんが後をついてきた。
部屋の中に入ると、姉さんはさっそく俺のベッドに潜り込んだ。俺はベッドを背もたれ代わりにして、さっき作った温かいコーヒーを飲む。
「玲人、生徒会はどう? やっていけそう?」
「どうだろうね。生徒会に入って全然日も経っていないし。ただ、今週は色々とありすぎたから、この休みはゆっくりとしたい気分だよ」
「ふふっ、そっか」
そう言うと、姉さんは優しい笑みを浮かべながら俺の頭を優しく撫でてくる。
「頑張った玲人にご褒美だよ」
「……どうも」
高校生になっても、姉さんが側にいてくれるのがこんなにも安心できるとは。小さい頃はこれが普通だったからかな。琴葉や姉さんの友達が家に遊びに来たりして。だからなのか、沙奈会長と副会長さんのいる生徒会室の居心地が良かったりする。
その後は姉さんと一緒に録画したテレビ番組を見るなどしてゆっくりと過ごす。
――コンコン。
うん、ノック音が聞こえる。母さんならノックしたらすぐに何か言うから、父さんかな。
「はーい」
「えへへっ、お泊まりに来ちゃった! 玲人君!」
部屋の扉を開けると、目の前には水色のワンピースを着た沙奈会長が立って……いるのか? 母さんの変装にしては背が足りないし。というか、声が沙奈会長そのものだ。何か大きなバッグも持ってるし。
「何で土曜日の午前中に、私服姿の沙奈会長が俺の部屋の前にいるんですか? しかも、俺に連絡もなしにお泊まりに来ちゃったって……」
「だから、お泊まりに来たからここにいるんだよ。今まで何も知らせていなかったのはサプライズだよ、玲人君。玲人君の御両親も快く許してくれた」
「そ、そうなんですか……」
どういう風に言ったのだろうか。沙奈会長はこの美貌だし、月曜日に来たときは母さんがとても嬉しそうだったからなぁ。それに、昔は琴葉や姉さんの友達が遊びに来たり、泊まりに来たりしたので、女の子が家に遊びに来ることに両親は寛容なところがある。
「……次からは事前に言ってくださいね」
俺がそう言うと、沙奈会長はにっこりと笑った。
「そう言うってことは、また来てもいいんだね」
「チャンスさえあれば、何が何でも来るでしょう?」
「うん。むしろ、四六時中、玲人君の側にいたいくらいだよ」
「……そうですか」
呼んでいなくても俺のところに来る性格……まるで犬のようだ。昨日は猫のカチューシャをつけたり、俺が助けた茶トラ猫と張り合ったりしたので、自然と猫のイメージがついていたけれど。
「それにしても、中からコーヒーのいい匂いがするね」
「さっき作ったんで」
「ねえねえ、玲人。知らない女の子の声が聞こえたけど誰なの?」
姉さんはそう言って、俺の横に立った。その瞬間、それまでの温かな空気が一変して張り詰めたものになる。
「……玲人君。パーカーを着たこの可愛い女の子は誰なの?」
静かな笑みを浮かべているけれど、低い声でそう言われると恐い。俺の側に女の子がいるだけで機嫌が悪くなるのか、この人は。
「俺の姉さんですよ。妹に見えるかもしれませんが」
「失礼だな、玲人。私は今年で20歳なんだよ! しかも、女子大生!」
今年で20歳になる女子大生が、率先して休日に高校生の弟の部屋でゆっくりするだろうか。そんな姉を受け入れている俺もどうかしているけれど。
「えっ? 玲人君のお姉さんなの?」
「そうですよ」
「……失礼しますね」
そう言って、会長は姉さんの髪の匂いを嗅いでいる。背も高くてスタイルがいいからか、こうして見てみると、沙奈会長の方が姉さんよりも年上に見える。
「玲人君の制服に付いている匂いと同じだ。……初めまして、私、私立月野学園高等学校2年の如月沙奈と申します。生徒会長を務めています」
俺の姉だと分かって安心したのか、会長は美しい笑みを浮かべて挨拶をする。
「あたしは逢坂麻実。弟がお世話になっています。多摩中央大学文学部の2年生なんだ。よろしくね」
「よろしくお願いします、お姉様。多摩中央大学なら、もしかしたら将来、お姉様の後輩になるかもしれませんね」
「ここからだと行きやすいもんね。そうなったときは案内するよ。それにしても、玲人、凄くいい子が生徒会に誘ってくれたのね」
「色々な意味で凄い人なんだ、姉さん」
あっという間に姉さんの心を掴んでしまった。というか、姉さんに対して丁寧な対応ができるんだから、俺に対してももう少し優しく接してほしかったな。
「あれ、玲人。それじゃ、琴葉ちゃんのお見舞いはどうするの?」
「どうしようかなぁ」
「……琴葉ちゃん?」
会長は俺の両肩を強く掴み、冷たい笑みを浮かべながら俺のことを見つめてくる。琴葉ってどこのどいつだって言いたいんだろう。
「琴葉っていうのは俺の幼なじみの女の子ですよ。恩田琴葉。同い年なんですけど」
「お、同い年の幼なじみ! 思わぬところに強敵がいたか……」
くそっ、と悔しそうな表情をする。幼なじみのことなんだから、琴葉のことを敵呼ばわりしないでほしいな。
「でも、琴葉ちゃんはずっと……」
「姉さん、それは俺から話しておくよ。沙奈会長、俺は昼前になったら琴葉のお見舞いに行くつもりです。定期的に行っていますが、今日じゃなくても大丈夫ですよ」
「ううん、私も一緒に行くわ! その琴葉っていう女の子と話してみたいし。幼なじみなら、小さい頃の玲人君も聞けるだろうから……」
沙奈会長は行く気満々だ。琴葉を敵視しているとはいえ、僕の話を聞けるかもしれないと楽しみにしてくれるのは幼なじみとして嬉しい。
「じゃあ、一緒にお見舞いに行きましょうか。家から病院まで電車を使って小一時間くらいかかりますが」
「全然かまわないよ。お見舞いだからこういうことを言っていいのか分からないけれど、玲人君とお出かけするのは嬉しいし」
「……そうですか」
そういえば、沙奈会長とお出かけするのはこれが初めてか。昨日もあの公園まで一緒だったというだけだし。
「それにしても楽しみだなぁ、玲人君の昔話」
「……彼女から色々と話が聞くことができればいいですね」
俺だって、琴葉と話せるならたくさん話したいよ。昔話に花を咲かせるのもいいけれど、高校に入学してからあったことを琴葉に伝えたい。そんなことを考えながら、俺は沙奈会長と一緒に琴葉の入院する病院に向けて出発するのであった。
私立月野学園高等学校は週休2日制なので、毎週土曜日と日曜日はお休み。5日も連続で学校に行っていたら、最低は2日連続の休日がないと十分に休めないよね。個人的な希望では3日ほしいけれど。
今週は色々なことがあり過ぎたので、とても久しぶりの休日のような気がする。
昨日、公園で別れてから、沙奈会長から一切連絡が来ていない。一度もないことが怖いくらいに感じるけれど、会長から絡まれることがなくゆっくりとした時間を過ごすことができるそうなのは嬉しい。
午前10時。
俺はリビングで朝食後のコーヒーを作っている。
「玲人。今日って琴葉ちゃんのお見舞いに行くんだっけ?」
「そうだよ、姉さん。昼前くらいに行くつもり」
琴葉というのは俺と同い年の幼なじみの女の子で、2年近く前から入院している。俺は定期的に彼女のお見舞いに行っているのだ。
「分かった。じゃあ、お昼ご飯は外で食べるんだね」
「うん、適当に食べてくるよ」
「了解。ここから病院までの行き方は調べてあるの?」
「昨日の夜に調べた。電車1本で行けるから、前の家よりも行きやすいよ。どっちの最寄り駅も特快列車が停車するし」
「そうなんだ。それなら良かったよ」
「都内に引っ越してきたからね」
家から病院まで小一時間くらい。病院へのお見舞いとしてはちょうどいい距離なんじゃないだろうか。
「あと2時間くらい経ったら行くから、それまでは部屋でコーヒーでも飲みながらゆっくりするかな……」
「じゃあ、お姉ちゃんも玲人の部屋でゆっくりしようかな」
「……ご自由に」
沙奈会長という人と1週間も一緒にいたので、姉さんが俺の部屋にいるのは全然気にならないな。
俺がコーヒーを作り終えて部屋に戻るとき、姉さんが後をついてきた。
部屋の中に入ると、姉さんはさっそく俺のベッドに潜り込んだ。俺はベッドを背もたれ代わりにして、さっき作った温かいコーヒーを飲む。
「玲人、生徒会はどう? やっていけそう?」
「どうだろうね。生徒会に入って全然日も経っていないし。ただ、今週は色々とありすぎたから、この休みはゆっくりとしたい気分だよ」
「ふふっ、そっか」
そう言うと、姉さんは優しい笑みを浮かべながら俺の頭を優しく撫でてくる。
「頑張った玲人にご褒美だよ」
「……どうも」
高校生になっても、姉さんが側にいてくれるのがこんなにも安心できるとは。小さい頃はこれが普通だったからかな。琴葉や姉さんの友達が家に遊びに来たりして。だからなのか、沙奈会長と副会長さんのいる生徒会室の居心地が良かったりする。
その後は姉さんと一緒に録画したテレビ番組を見るなどしてゆっくりと過ごす。
――コンコン。
うん、ノック音が聞こえる。母さんならノックしたらすぐに何か言うから、父さんかな。
「はーい」
「えへへっ、お泊まりに来ちゃった! 玲人君!」
部屋の扉を開けると、目の前には水色のワンピースを着た沙奈会長が立って……いるのか? 母さんの変装にしては背が足りないし。というか、声が沙奈会長そのものだ。何か大きなバッグも持ってるし。
「何で土曜日の午前中に、私服姿の沙奈会長が俺の部屋の前にいるんですか? しかも、俺に連絡もなしにお泊まりに来ちゃったって……」
「だから、お泊まりに来たからここにいるんだよ。今まで何も知らせていなかったのはサプライズだよ、玲人君。玲人君の御両親も快く許してくれた」
「そ、そうなんですか……」
どういう風に言ったのだろうか。沙奈会長はこの美貌だし、月曜日に来たときは母さんがとても嬉しそうだったからなぁ。それに、昔は琴葉や姉さんの友達が遊びに来たり、泊まりに来たりしたので、女の子が家に遊びに来ることに両親は寛容なところがある。
「……次からは事前に言ってくださいね」
俺がそう言うと、沙奈会長はにっこりと笑った。
「そう言うってことは、また来てもいいんだね」
「チャンスさえあれば、何が何でも来るでしょう?」
「うん。むしろ、四六時中、玲人君の側にいたいくらいだよ」
「……そうですか」
呼んでいなくても俺のところに来る性格……まるで犬のようだ。昨日は猫のカチューシャをつけたり、俺が助けた茶トラ猫と張り合ったりしたので、自然と猫のイメージがついていたけれど。
「それにしても、中からコーヒーのいい匂いがするね」
「さっき作ったんで」
「ねえねえ、玲人。知らない女の子の声が聞こえたけど誰なの?」
姉さんはそう言って、俺の横に立った。その瞬間、それまでの温かな空気が一変して張り詰めたものになる。
「……玲人君。パーカーを着たこの可愛い女の子は誰なの?」
静かな笑みを浮かべているけれど、低い声でそう言われると恐い。俺の側に女の子がいるだけで機嫌が悪くなるのか、この人は。
「俺の姉さんですよ。妹に見えるかもしれませんが」
「失礼だな、玲人。私は今年で20歳なんだよ! しかも、女子大生!」
今年で20歳になる女子大生が、率先して休日に高校生の弟の部屋でゆっくりするだろうか。そんな姉を受け入れている俺もどうかしているけれど。
「えっ? 玲人君のお姉さんなの?」
「そうですよ」
「……失礼しますね」
そう言って、会長は姉さんの髪の匂いを嗅いでいる。背も高くてスタイルがいいからか、こうして見てみると、沙奈会長の方が姉さんよりも年上に見える。
「玲人君の制服に付いている匂いと同じだ。……初めまして、私、私立月野学園高等学校2年の如月沙奈と申します。生徒会長を務めています」
俺の姉だと分かって安心したのか、会長は美しい笑みを浮かべて挨拶をする。
「あたしは逢坂麻実。弟がお世話になっています。多摩中央大学文学部の2年生なんだ。よろしくね」
「よろしくお願いします、お姉様。多摩中央大学なら、もしかしたら将来、お姉様の後輩になるかもしれませんね」
「ここからだと行きやすいもんね。そうなったときは案内するよ。それにしても、玲人、凄くいい子が生徒会に誘ってくれたのね」
「色々な意味で凄い人なんだ、姉さん」
あっという間に姉さんの心を掴んでしまった。というか、姉さんに対して丁寧な対応ができるんだから、俺に対してももう少し優しく接してほしかったな。
「あれ、玲人。それじゃ、琴葉ちゃんのお見舞いはどうするの?」
「どうしようかなぁ」
「……琴葉ちゃん?」
会長は俺の両肩を強く掴み、冷たい笑みを浮かべながら俺のことを見つめてくる。琴葉ってどこのどいつだって言いたいんだろう。
「琴葉っていうのは俺の幼なじみの女の子ですよ。恩田琴葉。同い年なんですけど」
「お、同い年の幼なじみ! 思わぬところに強敵がいたか……」
くそっ、と悔しそうな表情をする。幼なじみのことなんだから、琴葉のことを敵呼ばわりしないでほしいな。
「でも、琴葉ちゃんはずっと……」
「姉さん、それは俺から話しておくよ。沙奈会長、俺は昼前になったら琴葉のお見舞いに行くつもりです。定期的に行っていますが、今日じゃなくても大丈夫ですよ」
「ううん、私も一緒に行くわ! その琴葉っていう女の子と話してみたいし。幼なじみなら、小さい頃の玲人君も聞けるだろうから……」
沙奈会長は行く気満々だ。琴葉を敵視しているとはいえ、僕の話を聞けるかもしれないと楽しみにしてくれるのは幼なじみとして嬉しい。
「じゃあ、一緒にお見舞いに行きましょうか。家から病院まで電車を使って小一時間くらいかかりますが」
「全然かまわないよ。お見舞いだからこういうことを言っていいのか分からないけれど、玲人君とお出かけするのは嬉しいし」
「……そうですか」
そういえば、沙奈会長とお出かけするのはこれが初めてか。昨日もあの公園まで一緒だったというだけだし。
「それにしても楽しみだなぁ、玲人君の昔話」
「……彼女から色々と話が聞くことができればいいですね」
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