45 / 118
本編
第44話『決意の夜』
しおりを挟む
「ひさしぶりにたくさん歌ったぜ。3人のおかげでとても楽しかったッス!」
午後6時半過ぎ。
カラオケボックスで2時間ほど歌って外に出ると、すっかりと日が暮れていた。さすがに僕のことを待っているマスコミ関係者らしき人はいない。
ゴンは大満足の様子。沙奈会長も副会長さんもとても楽しそうだった。
「それなら良かった。ゴンが誘ってくれたおかげで、僕もいい気分転換ができたよ」
「そりゃ良かったぜ!」
明日からの3連休の間にミッションを達成しないといけないから、そのための英気を養うことはできたかな。
「私達も楽しんじゃったね、沙奈ちゃん」
「そうですね。みんなで一緒に歌って楽しかった」
やはり、2人にとっても楽しい時間になったようだ。4人で遊んで正解だったな。
気付けば、沙奈会長は僕のすぐ側まで寄ってきており、
「今度は2人きりで来ようね。そのときは……色々なことしよっか」
耳元でそう囁くと、嬉しそうな笑みを浮かべながら僕を見つめてきた。変なことを企んでいるのが目に見えているので、2人きりではあまり行きたくない。
「色々なことが解決してから考えますよ」
「分かった。じゃあ、そのときになったらまた誘うね」
「……はい」
ここではぐらかせば、いつかきっと忘れてくれるだろう……というのは沙奈会長には通用しないようだ。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼するッス。ゼロ、何かあったら連絡くれよ」
「ああ、分かった」
「大山君は電車なんだっけ。私も電車だから駅まで一緒に行こうか」
「うっす! 笛吹姐さん」
「今度会うのは5月になってからかな。沙奈ちゃんも逢坂君もいい3連休を過ごしてね。何かあったら私に連絡してくれてもいいから。じゃあね」
副会長さんは僕らに手を振って、ゴンと一緒に駅の方へ向かっていった。
今度会うときは5月……か。もしそうだとしたら、そのときは平和な状況の中で副会長さんと会いたいな。
「私や樹里先輩は年下なのに『姐さん』って呼ぶなんて。大山さんも面白いよね」
「そうですね」
職場でもそんな感じで呼んでいそうな気がする。男の人には「兄さん」とか言っていたりして。ゴンならそうしていそうだ。
「副会長さんと一緒に帰っているところを彼女さんに見られて大丈夫ですかね」
「誤解される可能性はゼロじゃないだろうね。でも、4人で撮影した写真もあるし、彼女さんに玲人君と遊ぶことを話しているみたいだから、きっと大丈夫よ。帰る方向も一緒なのかな。樹里先輩の家の最寄り駅は八神駅だけれど」
「ゴンは四鷹駅って言っていました」
「じゃあ、反対方向だから駅までだね」
八神駅は四鷹駅とは反対方向にあるのか。そういえば、この前お見舞いに行ったとき、途中の駅に八神という駅名はなかったな。
「そういえば、明日から3連休だけど、私達にはミッションがあるから大変な休日になりそうだね」
「ええ。早く決着をつけられることに越したことはありませんけどね」
「うん。何かあったら連絡してきてね」
「はい」
この3連休の間に良い方向にも、悪い方向にも事態が大きく動く可能性がある。時間はあまりないけど、よく考えて動かないと2年前のようなことになりかねない。
「沙奈会長」
「うん?」
「……頑張りましょう」
「うん!」
相手は菅原だ。僕と関わりのある人物だと知ったら、沙奈会長に何をしてくるか分からない。ミッションを課せられているとはいえ、彼女にはあまり関わらせたくないけど、側にいてくれると安心できるのも事実。一緒に立ち向かおう。
「じゃあね、玲人君」
「はい」
僕は1人……帰路に就く。マスコミ記者の目もなく、穏やかな気分で歩けている。早く決着を付けて毎日平和に過ごしたいものだ。
もうすっかりと日が暮れたということもあってか、途中の公園で茶トラ猫と会うことはなかった。もちろん、アリスさんとも。
「猫仲間として、またアリスさんと話がしたいな……」
異世界には猫がいるのだろうか。それとも、似たような動物がいるのかな。もしいるなら一度でいいから見てみたい。
家に帰ると、食欲をそそられるカレーの匂いが。もう夕ご飯の時間か。凄くお腹が空いてきた。
「玲人、おかえり」
「ただいま、母さん」
「カラオケに行って気分転換できた?」
「うん、楽しかったよ」
「それなら良かった。お父さんもついさっき帰ってきたし、そろそろ夕ご飯にするから玲人も早く着替えてらっしゃい。今夜はカレーだよ」
「ああ、分かった」
父さん、今日は早いんだな……と思ってスマートフォンを見てみると、時刻は午後7時過ぎだった。昼以降、父さんから連絡はなかったけれど、何も進展していないのかな。
今日も家族全員で夕食を食べることに。
「玲人。例のことだけれど」
「うん」
「昼休みに、氷室君に2年前の事件のことを話して、午後に彼から親友の警察官に相談してもらったよ」
「そっか。それで、その警察の方からはどんな返事が来たの?」
「その刑事さん、以前から個人的に玲人が逮捕された事件に関心を寄せていたそうだ。重すぎる判決だからという理由で」
「あの裁判にも、菅原博之からの圧力がかかっていたからね」
やはり、判決の内容がおかしいと考える警察関係者も中にはいるのか。事件当時から、僕が逮捕されることや、判決の内容ついて不適切ではないかという記事を出すメディアもあったそうだし。
「警察や司法が政治家の忖度や圧力で動いた可能性があるから、玲人さえ良ければ3連休のどこかで直接会って話を聞きたいそうだ。それによっては色々と動いてくれるらしい。どうだろう、玲人」
「そうだな……」
今でも警察に対する不信感はある。
ただ、例の刑事さんは過去に親友の氷室さんの誤認逮捕の真実を見つけたり、不正を暴いたりしている。そんな刑事さんのことを氷室さんはとても信頼しているようだ。
それに、今月中に菅原と決着を付けなければならないミッションもあるので、このチャンスを逃すわけにはいかない。
「分かった。できるだけ早く決着を付けたいから、明日……その刑事さんと話がしたい」
「よし、分かった。さっそく、そのことを氷室君に電話で伝えるよ」
父さんはスマートフォンを持ってリビングを出て行った。何かあったときのためにも、できるだけ早くその刑事さんと話がしたいと考えている。
「まさか、玲人の口から警察の人と話がしたいって言葉が聞けるなんて。正直、お姉ちゃん驚いたよ」
「もちろん、今だって警察に対して怒っている部分はあるよ。だけど、警察に協力を求めないと菅原と決着を付けられないから。彼の父親を逮捕や辞職もさせられない。氷室さんの親友の刑事さんはしっかりとしていて、2年前の事件に興味を持ってくれているんだ。こんなチャンス、滅多にないと思っているよ」
それに、そんな刑事さんなら、菅原の父親からの圧力にも屈しないと信じている。期限内にミッションを達成するには、その刑事さんに頼るのが最も可能性のある道だと思ったから。
「確かに、玲人の言う通りかもね」
姉さんはにっこりと笑ってカレーを食べる。
「玲人。今、氷室君と電話で話した。そうしたら、明日の午前中に氷室君と親友の刑事さんが家に来てくれることになった。時間は朝の10時過ぎだ。玲人、それまでに話す準備をしておきなさい。玲人のことだから、ある程度はまとまっているだろうけど」
「……ああ、分かった。ありがとう、父さん」
2年前に琴葉と一緒に集めた証拠についてはまとめてあるし、昨日、父さんに渡した事件概要のメモを書いた際に情報は整理した。あとは明日、このことを氷室さんと刑事さんに話し、証拠を見せてどう判断されるかだな。
夕ご飯を食べた後、沙奈会長へ明日の午前中に刑事さんが家に来てくれる旨のメッセージを送る。すると、
『じゃあ、私もその場に同席するからね』
という返信が来た。やっぱり、というのが正直な気持ちだけれど、一緒にいてくれることに安心感を覚える。
場合によっては明日中に決着が付く可能性もある。果たしてどうなるか。事態が少しでも良くなれば何よりだ。
「……覚悟しておけよ」
午後6時半過ぎ。
カラオケボックスで2時間ほど歌って外に出ると、すっかりと日が暮れていた。さすがに僕のことを待っているマスコミ関係者らしき人はいない。
ゴンは大満足の様子。沙奈会長も副会長さんもとても楽しそうだった。
「それなら良かった。ゴンが誘ってくれたおかげで、僕もいい気分転換ができたよ」
「そりゃ良かったぜ!」
明日からの3連休の間にミッションを達成しないといけないから、そのための英気を養うことはできたかな。
「私達も楽しんじゃったね、沙奈ちゃん」
「そうですね。みんなで一緒に歌って楽しかった」
やはり、2人にとっても楽しい時間になったようだ。4人で遊んで正解だったな。
気付けば、沙奈会長は僕のすぐ側まで寄ってきており、
「今度は2人きりで来ようね。そのときは……色々なことしよっか」
耳元でそう囁くと、嬉しそうな笑みを浮かべながら僕を見つめてきた。変なことを企んでいるのが目に見えているので、2人きりではあまり行きたくない。
「色々なことが解決してから考えますよ」
「分かった。じゃあ、そのときになったらまた誘うね」
「……はい」
ここではぐらかせば、いつかきっと忘れてくれるだろう……というのは沙奈会長には通用しないようだ。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼するッス。ゼロ、何かあったら連絡くれよ」
「ああ、分かった」
「大山君は電車なんだっけ。私も電車だから駅まで一緒に行こうか」
「うっす! 笛吹姐さん」
「今度会うのは5月になってからかな。沙奈ちゃんも逢坂君もいい3連休を過ごしてね。何かあったら私に連絡してくれてもいいから。じゃあね」
副会長さんは僕らに手を振って、ゴンと一緒に駅の方へ向かっていった。
今度会うときは5月……か。もしそうだとしたら、そのときは平和な状況の中で副会長さんと会いたいな。
「私や樹里先輩は年下なのに『姐さん』って呼ぶなんて。大山さんも面白いよね」
「そうですね」
職場でもそんな感じで呼んでいそうな気がする。男の人には「兄さん」とか言っていたりして。ゴンならそうしていそうだ。
「副会長さんと一緒に帰っているところを彼女さんに見られて大丈夫ですかね」
「誤解される可能性はゼロじゃないだろうね。でも、4人で撮影した写真もあるし、彼女さんに玲人君と遊ぶことを話しているみたいだから、きっと大丈夫よ。帰る方向も一緒なのかな。樹里先輩の家の最寄り駅は八神駅だけれど」
「ゴンは四鷹駅って言っていました」
「じゃあ、反対方向だから駅までだね」
八神駅は四鷹駅とは反対方向にあるのか。そういえば、この前お見舞いに行ったとき、途中の駅に八神という駅名はなかったな。
「そういえば、明日から3連休だけど、私達にはミッションがあるから大変な休日になりそうだね」
「ええ。早く決着をつけられることに越したことはありませんけどね」
「うん。何かあったら連絡してきてね」
「はい」
この3連休の間に良い方向にも、悪い方向にも事態が大きく動く可能性がある。時間はあまりないけど、よく考えて動かないと2年前のようなことになりかねない。
「沙奈会長」
「うん?」
「……頑張りましょう」
「うん!」
相手は菅原だ。僕と関わりのある人物だと知ったら、沙奈会長に何をしてくるか分からない。ミッションを課せられているとはいえ、彼女にはあまり関わらせたくないけど、側にいてくれると安心できるのも事実。一緒に立ち向かおう。
「じゃあね、玲人君」
「はい」
僕は1人……帰路に就く。マスコミ記者の目もなく、穏やかな気分で歩けている。早く決着を付けて毎日平和に過ごしたいものだ。
もうすっかりと日が暮れたということもあってか、途中の公園で茶トラ猫と会うことはなかった。もちろん、アリスさんとも。
「猫仲間として、またアリスさんと話がしたいな……」
異世界には猫がいるのだろうか。それとも、似たような動物がいるのかな。もしいるなら一度でいいから見てみたい。
家に帰ると、食欲をそそられるカレーの匂いが。もう夕ご飯の時間か。凄くお腹が空いてきた。
「玲人、おかえり」
「ただいま、母さん」
「カラオケに行って気分転換できた?」
「うん、楽しかったよ」
「それなら良かった。お父さんもついさっき帰ってきたし、そろそろ夕ご飯にするから玲人も早く着替えてらっしゃい。今夜はカレーだよ」
「ああ、分かった」
父さん、今日は早いんだな……と思ってスマートフォンを見てみると、時刻は午後7時過ぎだった。昼以降、父さんから連絡はなかったけれど、何も進展していないのかな。
今日も家族全員で夕食を食べることに。
「玲人。例のことだけれど」
「うん」
「昼休みに、氷室君に2年前の事件のことを話して、午後に彼から親友の警察官に相談してもらったよ」
「そっか。それで、その警察の方からはどんな返事が来たの?」
「その刑事さん、以前から個人的に玲人が逮捕された事件に関心を寄せていたそうだ。重すぎる判決だからという理由で」
「あの裁判にも、菅原博之からの圧力がかかっていたからね」
やはり、判決の内容がおかしいと考える警察関係者も中にはいるのか。事件当時から、僕が逮捕されることや、判決の内容ついて不適切ではないかという記事を出すメディアもあったそうだし。
「警察や司法が政治家の忖度や圧力で動いた可能性があるから、玲人さえ良ければ3連休のどこかで直接会って話を聞きたいそうだ。それによっては色々と動いてくれるらしい。どうだろう、玲人」
「そうだな……」
今でも警察に対する不信感はある。
ただ、例の刑事さんは過去に親友の氷室さんの誤認逮捕の真実を見つけたり、不正を暴いたりしている。そんな刑事さんのことを氷室さんはとても信頼しているようだ。
それに、今月中に菅原と決着を付けなければならないミッションもあるので、このチャンスを逃すわけにはいかない。
「分かった。できるだけ早く決着を付けたいから、明日……その刑事さんと話がしたい」
「よし、分かった。さっそく、そのことを氷室君に電話で伝えるよ」
父さんはスマートフォンを持ってリビングを出て行った。何かあったときのためにも、できるだけ早くその刑事さんと話がしたいと考えている。
「まさか、玲人の口から警察の人と話がしたいって言葉が聞けるなんて。正直、お姉ちゃん驚いたよ」
「もちろん、今だって警察に対して怒っている部分はあるよ。だけど、警察に協力を求めないと菅原と決着を付けられないから。彼の父親を逮捕や辞職もさせられない。氷室さんの親友の刑事さんはしっかりとしていて、2年前の事件に興味を持ってくれているんだ。こんなチャンス、滅多にないと思っているよ」
それに、そんな刑事さんなら、菅原の父親からの圧力にも屈しないと信じている。期限内にミッションを達成するには、その刑事さんに頼るのが最も可能性のある道だと思ったから。
「確かに、玲人の言う通りかもね」
姉さんはにっこりと笑ってカレーを食べる。
「玲人。今、氷室君と電話で話した。そうしたら、明日の午前中に氷室君と親友の刑事さんが家に来てくれることになった。時間は朝の10時過ぎだ。玲人、それまでに話す準備をしておきなさい。玲人のことだから、ある程度はまとまっているだろうけど」
「……ああ、分かった。ありがとう、父さん」
2年前に琴葉と一緒に集めた証拠についてはまとめてあるし、昨日、父さんに渡した事件概要のメモを書いた際に情報は整理した。あとは明日、このことを氷室さんと刑事さんに話し、証拠を見せてどう判断されるかだな。
夕ご飯を食べた後、沙奈会長へ明日の午前中に刑事さんが家に来てくれる旨のメッセージを送る。すると、
『じゃあ、私もその場に同席するからね』
という返信が来た。やっぱり、というのが正直な気持ちだけれど、一緒にいてくれることに安心感を覚える。
場合によっては明日中に決着が付く可能性もある。果たしてどうなるか。事態が少しでも良くなれば何よりだ。
「……覚悟しておけよ」
1
あなたにおすすめの小説
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる