47 / 118
本編
第46話『告発』
しおりを挟む
「なるほど。そうですか……」
時々、羽賀さん達は分からないところを訊くことはあったけれど、真剣な様子でして僕の話を聞いてくれた。
「羽賀さん、今の玲人さんの話をまとめました」
「ありがとうございます、浅野さん」
「しかし、こうして文字に書き起こしてみると、氷室さんが誤認逮捕されてしまった2年前の事件に似ているところがありますよね」
「特に背景は似ていますね。1人の女子生徒が、クラスメイトにいじめられていたということが。そして、首謀者と言える生徒が事件に関わっていたこと。僕の場合は、いじめられていた子の父親と一緒に学校に行って、学校側にいじめの事実を認めさせましたけど。複数の証拠が手に入ったというのもありますが」
氷室さん、穏やかな雰囲気の方なのに結構な行動派なんだな。琴葉のこともあるので、いじめの事実を認めただけでもいい学校なんじゃないかと思うと思えてしまう。
「羽賀さん。息子の今の話や、息子と琴葉ちゃんが頑張って集めた証拠を確認して、事件の……再捜査と言えばいいのでしょうか。警察側は動いてくれますでしょうか」
「玲人君や恩田さんのために、捜査をしていただけませんか。お願いします」
父さんと沙奈会長がそう言うと、僕の家族と沙奈会長、副会長さんが羽賀さんに向かって頭を下げてくれる。
「今までこの事実を隠し続けたことを申し訳なく思っております。このことについて捜査をして、菅原達を逮捕していただけないでしょうか。お願いします」
僕も羽賀さんに向かって深く頭を下げる。
2年前のことについて、羽賀さんはどう考えているのだろうか。事件直後ではないから難しいのかな。無言の時間がやけに長く感じる。
「羽賀、こんなにたくさんの証拠があるんだ。第三者である民間人の僕が意見できる立場じゃないけど、再捜査をする理由は十分だと思うぞ」
氷室さんがそう助言をしてくれる。羽賀さんも同じような考えを持ってくれると嬉しいけれど。
羽賀さんは腕を組んで、真剣に考えている様子だ。
「……逢坂君」
「は、はい!」
「2年前の恩田琴葉さんの受けた傷害事件について話を聞きました。彼女の受けたいじめについても。菅原和希と彼の取り巻きとなった生徒。捜査や裁判に圧力をかけた菅原博之に対して告発をするということでよろしいですか?」
告発……つまり、第三者がある犯罪について捜査機関に申告すること、だよな。
「はい。僕は……彼らを告発します。2年前、琴葉がケガをした事件と彼女が受けたいじめについて。そして、琴葉がケガをした事件の捜査に圧力がかかったことについて」
「分かりました。では、逢坂君からの告発を受理し、告発された内容について捜査をしていきます」
その言葉を聞いた瞬間、目の前がぱっと明るくなっていくような気がした。2年かけて進むべき道を歩んでいけるような感じがして。
沙奈会長達も嬉しそうな表情を浮かべている。
「やったじゃない、玲人君!」
「これで大きく前進だね、逢坂君」
「……ええ。とりあえずは」
何だか勝利ムードになっているけど、まだ決着がついたわけではない。
2年前の事件の担当警察官が、羽賀さんや浅野さんのような人だったら良かったな。警察関係者の中にもまともな人はいたのか。
「しかし、どうしますか、羽賀さん。相手は現職の与党所属の国会議員とその息子ですよ」
「2年前の経験からして、私達が動いたことを知った途端に、再び圧力をかけてくる可能性はありますね。それでも捜査を続けるつもりですが」
「僕らの事件のように、捜査妨害のために逮捕されることだけは避けたいよな、羽賀」
「ああ。だからこそ、一気にたたみ掛けるつもりで捜査をした方がいいだろう。幸いにも、逢坂君や恩田さんが集めたことで、有力な証拠が豊富だ。それに加えて逢坂君の証言も武器にして、逮捕すべき人達を逮捕しよう。例の事件があった地域を管轄する警察署に、私の知り合いの警察官がいるので彼に頼んでみます」
羽賀さんはスマートフォンで電話をしている。パソコンも操作しているけれど。
政治家の菅原博之や警察上層部から圧力をかけられる危険を考慮したら、事実確認をしたらすぐに菅原達を逮捕するのが一番いいということだろう。ミッションのこともあるので、素早く動いてくれるのは本当に助かる。
「どういう風に羽賀さん達は動くのかな、玲人君」
「理想的な流れだと、琴葉や僕が集めた証拠を基に、2年前の事件に菅原和希と彼の取り巻き達が深く関わっていたこと。そして、その事実を隠蔽しようと菅原博之が警察や司法関係者に圧力をかけたことを認めさせて逮捕……ということだと思います」
「上手くいけばいいよね」
「……ええ」
2年前に圧力をかけてきた菅原博之を相手にするんだ。こちらの思惑通りに事が運ぶとは考えにくい。
「今送ったデータを見てほしいのですが……」
話し声からして、羽賀さんはきっと知り合いの刑事さんに僕の事件について捜査協力を要請しているんだと思う。
「羽賀が協力してくれるんだ。絶対にいい結果に辿り着けると思うよ。僕が誤認逮捕された事件の担当警察官も羽賀だったからね」
「……凄く説得力がありますね」
「ははっ、そうかな。それにしても、お互いに色々と経験しているね。僕は誤認逮捕だったけど、メディアに名前と顔がはっきりと出たこともあって、しばらくの間は色々な人から変な視線で見られたり、心ない言葉を言われたりしたこともあったよ」
僕の場合は琴葉にケガさせてしまった事実があるけど、事実無根のことで逮捕された氷室さんはかなり不憫だ。しかも、氷室さんの場合は成人なので、名前や顔が公表されてしまっている。もちろん、無実だと分かっている人もいるだろうけど、前科者として見る人もいるかもしれない。
「僕は……学校で元々変な感じで見られていました。ただ、2年前の事件のことがネット上に広まってからはそれに拍車がかかった感じです。記者からは罪の意識はないのかと言われ、一部の生徒からは退学した方がいいと言われてしまって」
「今はSNSで気軽に写真や動画を投稿できるからね。テレビなどでは名前や顔を伏せてくれても、SNSを使う一般人は容赦ないもんね。僕の方も自分の名前を検索すると、当時のニュース記事が今もたくさんヒットするし……」
「……お互いに大変ですね」
「そうだね。僕は恋人や羽賀のような親友のおかげで元気にやれているよ。それに、自分のそんな経験が玲人君に活かせるなら嬉しいよ」
氷室さん、大変な目に遭って……無実だと分かってからも辛い想いをしてきたはずなのに。そんな経験を活かせると嬉しいと言えるなんて。事実が明らかになり、2年経てばそう思えるのだろうか。それとも、氷室さんだからなのか。
「そうだ、連絡先を交換しようか、玲人君。何か相談したくなったら連絡してきて」
「分かりました」
僕は氷室さんと連絡先を交換する。頼れる大人の方と繋がりができたと思うと凄く安心感がある。
「氷室君、ありがとう。息子のことでここまでしてくれて」
「いえいえ、そんな。ただ……いい息子さんですね」
「……自慢の家族のうちの1人だからな」
「ただ、きっかけを作ってくれたのは父さんだよ。……ありがとう」
「……大切な息子のためだ」
父さんは右手で両眼を覆う。そんな父さんの頭を母さんや姉さんが優しく撫でている。
「はい。以上のことをよろしくお願いします。責任は私が取りますので、圧力がかかっても気にせずに捜査をしてください。……失礼します」
羽賀さんはスマートフォンをテーブルの上に置いた。
「さあ、これでどうなるか」
「羽賀、電話は終わったのか?」
「ああ。逢坂君、今……事件の起こった地域を管轄している警察署にいる私の知り合いに電話をし、逢坂君と恩田さんが集めた証拠のデータを送りました。彼は信頼できる刑事ですから大丈夫ですよ。逢坂君が逮捕された事件の捜査資料を調べ、担当警察官に圧力があったかどうかを確かめること。そして、菅原博之と息子の和希の自宅に行って、事情聴取をするようお願いしました」
「ありがとうございます」
「いえいえ。これはとても重大な事件だと私は考えています。必ずこの一連の事件について解決しましょう。それまで、私が責任を持って操作していきます」
「よろしくお願いします」
警察がついに動き始めた。果たして今回はどうなるか。2年前と同じような結果にならなければいいけれど。今は琴葉と一緒に集めた証拠と、羽賀さん達の力を信じるしかないか。
時々、羽賀さん達は分からないところを訊くことはあったけれど、真剣な様子でして僕の話を聞いてくれた。
「羽賀さん、今の玲人さんの話をまとめました」
「ありがとうございます、浅野さん」
「しかし、こうして文字に書き起こしてみると、氷室さんが誤認逮捕されてしまった2年前の事件に似ているところがありますよね」
「特に背景は似ていますね。1人の女子生徒が、クラスメイトにいじめられていたということが。そして、首謀者と言える生徒が事件に関わっていたこと。僕の場合は、いじめられていた子の父親と一緒に学校に行って、学校側にいじめの事実を認めさせましたけど。複数の証拠が手に入ったというのもありますが」
氷室さん、穏やかな雰囲気の方なのに結構な行動派なんだな。琴葉のこともあるので、いじめの事実を認めただけでもいい学校なんじゃないかと思うと思えてしまう。
「羽賀さん。息子の今の話や、息子と琴葉ちゃんが頑張って集めた証拠を確認して、事件の……再捜査と言えばいいのでしょうか。警察側は動いてくれますでしょうか」
「玲人君や恩田さんのために、捜査をしていただけませんか。お願いします」
父さんと沙奈会長がそう言うと、僕の家族と沙奈会長、副会長さんが羽賀さんに向かって頭を下げてくれる。
「今までこの事実を隠し続けたことを申し訳なく思っております。このことについて捜査をして、菅原達を逮捕していただけないでしょうか。お願いします」
僕も羽賀さんに向かって深く頭を下げる。
2年前のことについて、羽賀さんはどう考えているのだろうか。事件直後ではないから難しいのかな。無言の時間がやけに長く感じる。
「羽賀、こんなにたくさんの証拠があるんだ。第三者である民間人の僕が意見できる立場じゃないけど、再捜査をする理由は十分だと思うぞ」
氷室さんがそう助言をしてくれる。羽賀さんも同じような考えを持ってくれると嬉しいけれど。
羽賀さんは腕を組んで、真剣に考えている様子だ。
「……逢坂君」
「は、はい!」
「2年前の恩田琴葉さんの受けた傷害事件について話を聞きました。彼女の受けたいじめについても。菅原和希と彼の取り巻きとなった生徒。捜査や裁判に圧力をかけた菅原博之に対して告発をするということでよろしいですか?」
告発……つまり、第三者がある犯罪について捜査機関に申告すること、だよな。
「はい。僕は……彼らを告発します。2年前、琴葉がケガをした事件と彼女が受けたいじめについて。そして、琴葉がケガをした事件の捜査に圧力がかかったことについて」
「分かりました。では、逢坂君からの告発を受理し、告発された内容について捜査をしていきます」
その言葉を聞いた瞬間、目の前がぱっと明るくなっていくような気がした。2年かけて進むべき道を歩んでいけるような感じがして。
沙奈会長達も嬉しそうな表情を浮かべている。
「やったじゃない、玲人君!」
「これで大きく前進だね、逢坂君」
「……ええ。とりあえずは」
何だか勝利ムードになっているけど、まだ決着がついたわけではない。
2年前の事件の担当警察官が、羽賀さんや浅野さんのような人だったら良かったな。警察関係者の中にもまともな人はいたのか。
「しかし、どうしますか、羽賀さん。相手は現職の与党所属の国会議員とその息子ですよ」
「2年前の経験からして、私達が動いたことを知った途端に、再び圧力をかけてくる可能性はありますね。それでも捜査を続けるつもりですが」
「僕らの事件のように、捜査妨害のために逮捕されることだけは避けたいよな、羽賀」
「ああ。だからこそ、一気にたたみ掛けるつもりで捜査をした方がいいだろう。幸いにも、逢坂君や恩田さんが集めたことで、有力な証拠が豊富だ。それに加えて逢坂君の証言も武器にして、逮捕すべき人達を逮捕しよう。例の事件があった地域を管轄する警察署に、私の知り合いの警察官がいるので彼に頼んでみます」
羽賀さんはスマートフォンで電話をしている。パソコンも操作しているけれど。
政治家の菅原博之や警察上層部から圧力をかけられる危険を考慮したら、事実確認をしたらすぐに菅原達を逮捕するのが一番いいということだろう。ミッションのこともあるので、素早く動いてくれるのは本当に助かる。
「どういう風に羽賀さん達は動くのかな、玲人君」
「理想的な流れだと、琴葉や僕が集めた証拠を基に、2年前の事件に菅原和希と彼の取り巻き達が深く関わっていたこと。そして、その事実を隠蔽しようと菅原博之が警察や司法関係者に圧力をかけたことを認めさせて逮捕……ということだと思います」
「上手くいけばいいよね」
「……ええ」
2年前に圧力をかけてきた菅原博之を相手にするんだ。こちらの思惑通りに事が運ぶとは考えにくい。
「今送ったデータを見てほしいのですが……」
話し声からして、羽賀さんはきっと知り合いの刑事さんに僕の事件について捜査協力を要請しているんだと思う。
「羽賀が協力してくれるんだ。絶対にいい結果に辿り着けると思うよ。僕が誤認逮捕された事件の担当警察官も羽賀だったからね」
「……凄く説得力がありますね」
「ははっ、そうかな。それにしても、お互いに色々と経験しているね。僕は誤認逮捕だったけど、メディアに名前と顔がはっきりと出たこともあって、しばらくの間は色々な人から変な視線で見られたり、心ない言葉を言われたりしたこともあったよ」
僕の場合は琴葉にケガさせてしまった事実があるけど、事実無根のことで逮捕された氷室さんはかなり不憫だ。しかも、氷室さんの場合は成人なので、名前や顔が公表されてしまっている。もちろん、無実だと分かっている人もいるだろうけど、前科者として見る人もいるかもしれない。
「僕は……学校で元々変な感じで見られていました。ただ、2年前の事件のことがネット上に広まってからはそれに拍車がかかった感じです。記者からは罪の意識はないのかと言われ、一部の生徒からは退学した方がいいと言われてしまって」
「今はSNSで気軽に写真や動画を投稿できるからね。テレビなどでは名前や顔を伏せてくれても、SNSを使う一般人は容赦ないもんね。僕の方も自分の名前を検索すると、当時のニュース記事が今もたくさんヒットするし……」
「……お互いに大変ですね」
「そうだね。僕は恋人や羽賀のような親友のおかげで元気にやれているよ。それに、自分のそんな経験が玲人君に活かせるなら嬉しいよ」
氷室さん、大変な目に遭って……無実だと分かってからも辛い想いをしてきたはずなのに。そんな経験を活かせると嬉しいと言えるなんて。事実が明らかになり、2年経てばそう思えるのだろうか。それとも、氷室さんだからなのか。
「そうだ、連絡先を交換しようか、玲人君。何か相談したくなったら連絡してきて」
「分かりました」
僕は氷室さんと連絡先を交換する。頼れる大人の方と繋がりができたと思うと凄く安心感がある。
「氷室君、ありがとう。息子のことでここまでしてくれて」
「いえいえ、そんな。ただ……いい息子さんですね」
「……自慢の家族のうちの1人だからな」
「ただ、きっかけを作ってくれたのは父さんだよ。……ありがとう」
「……大切な息子のためだ」
父さんは右手で両眼を覆う。そんな父さんの頭を母さんや姉さんが優しく撫でている。
「はい。以上のことをよろしくお願いします。責任は私が取りますので、圧力がかかっても気にせずに捜査をしてください。……失礼します」
羽賀さんはスマートフォンをテーブルの上に置いた。
「さあ、これでどうなるか」
「羽賀、電話は終わったのか?」
「ああ。逢坂君、今……事件の起こった地域を管轄している警察署にいる私の知り合いに電話をし、逢坂君と恩田さんが集めた証拠のデータを送りました。彼は信頼できる刑事ですから大丈夫ですよ。逢坂君が逮捕された事件の捜査資料を調べ、担当警察官に圧力があったかどうかを確かめること。そして、菅原博之と息子の和希の自宅に行って、事情聴取をするようお願いしました」
「ありがとうございます」
「いえいえ。これはとても重大な事件だと私は考えています。必ずこの一連の事件について解決しましょう。それまで、私が責任を持って操作していきます」
「よろしくお願いします」
警察がついに動き始めた。果たして今回はどうなるか。2年前と同じような結果にならなければいいけれど。今は琴葉と一緒に集めた証拠と、羽賀さん達の力を信じるしかないか。
1
あなたにおすすめの小説
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる