59 / 118
本編
第58話『恋人バス-前編-』
しおりを挟む
まずは沙奈会長が先に髪と体を洗うことになったので、僕はシャワーを軽く浴びて湯船に浸かることに。
「ごめんね、さっさと洗っちゃうから」
「気にしないでください。ゆっくりと洗って大丈夫ですからね。僕、湯船に浸かるのは結構好きですし」
「うん、分かったよ。……見たくなったらいつでも見ていいからね、私の体。もう恋人同士だし。玲人君だったら、付き合っているかどうかなんて関係ないけどね」
「……気分次第で見たいと思います」
今、沙奈会長は僕に背を向けている状態だ。ただ、彼女の髪は長いため、背中はあまり見えていない。これは精神的にいいな。
そんなことを考えていると、沙奈会長は髪を洗い始めた。
今の沙奈会長を見ていると、髪を長く伸ばしていた時期の姉さんを思い出すな。泡で髪がまとまるから、色々な髪型を作って遊んでいたっけ。
「気分次第って言っておきながら、しっかりと見ているじゃない。玲人君も男の子だね」
一瞬、どうしてそんなことが分かるのかと思ったけど、鏡で僕のことを見ていたのか。鏡に映る沙奈会長の笑みが可愛らしい。
「昔は姉さんと入ることが多かったので、そのことを思い出していたんです」
「なるほどね。お姉様、玲人君のことが大好きみたいだもんね。昔からお姉様はああいう感じだったの?」
「ええ。昔はもっとベッタリしていました。一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝たり。姉さんとは4歳離れているなので、姉さんの友達とも同じようなことはしていましたね」
「……へえ、予想以上に玲人君は女の子慣れしているのね」
鏡越しで見てくる沙奈会長の鋭い目つきが恐ろしい。
「姉さんの友達と一緒に入ったのは7、8年くらい前が最後ですし。お互いに小学生くらいのときでしたから」
「小学生のときなら問題ないか。でも、羨ましいな。私も小さい頃の玲人君と一緒にお風呂に入りたかったよ! アルバムの玲人君も可愛かったし……」
小さい頃に沙奈会長と出会っていたら、琴葉と3人で一緒にお風呂に入っていたんだろうな。それで、僕の髪や体を2人が洗ってくれたのかな。そのときは、どっちが洗うか言い争っていそうな気がする。
「玲人君、楽しそうに笑っているけれどどうしたの?」
「色々なことを思い出しまして。子供のときは女の子とかあまり意識せずに遊んだなと。大きくなるとできることは多くなりますけど、することは減っていくんだなって」
僕は1年ほど禁固刑を受けていたから、そのときはできることが制限されていたけど。
「確かに、子供の頃は意識せずにしていたことも、今はしなくなることってあるよね。今だって、玲人君のこと……意識してるよ」
沙奈会長は洗った髪をヘアクリップでまとめながら笑っている。本当に……可愛い人だ、彼女は。
「ねえ、玲人君。背中を流してくれない?」
「分かりました。沙奈会長が流してほしいと言うならいいですけど……」
「うん、お願い」
まさか、沙奈会長の体を洗う展開になるとは。もしかして、さっきの話を聞いて体を洗ってほしくなったのかな。
湯船から出て僕は沙奈会長の背後に立つ。さっきは髪を下ろしていたのでよく見えなかったけれど、髪をまとめると、
「綺麗な背中だ……」
「……えっ? 玲人君って背中フェチなの?」
「そういうわけじゃないですけど。あっ、声に出ちゃっていましたか?」
「うん。はっきりと言ってたよ」
不意に背中のことを言われて恥ずかしかったのか、それとも嬉しかったのか……沙奈会長は頬を赤くしてはにかんでいた。
「あと、髪をまとめると印象が違いますね。とても可愛いと思います」
「そうかな?」
「ええ。そういえば、会長って小さい頃からロングヘアだったんですか?」
「そうだよ。でも、ポニーテールにしてみたり、おさげにしてみたり。サイドにまとめたこともあるかな。でも、髪を縛られる感覚がどうも気になってね。ただ、何も付けてないのも面白くないと思って、カチューシャを付けているの」
「色々と考えた末での、あの髪型だったんですね」
ポニーテールやおさげなど髪をまとめても似合いそうだ。ただ、ショートヘアはあまり似合わないかもしれない。
「じゃあ、背中を流しますね。たまに肩とか触っちゃうかもしれません」
「気にしないで。むしろ、どんどん触っていいくらいだから」
僕はボディータオルを使って沙奈会長の背中を洗い始める。女性の肌なので、できるだけ優しく丁寧に。
途中、会長の肩や腕のあたりに触ってしまうけど、結構スベスベしているな。
「こんな感じで大丈夫ですか?」
「うん、凄く気持ちいいよ。あと、私の裸を見た男の人はこれで2人目だよ」
「へ、へえ……」
ちょっと胸が締め付けられる。沙奈会長の裸を見た男の人って誰なんだ?
「ち、ちなみにその男の人って……?」
「お父さんだよ。幼稚園くらいまではたまに入っていたんだ」
「……なるほど」
哲也さんが男の人なのは間違っていないけど、紛らわしい言い方をしないでほしい。ただ、僕が他の女性の話をしているとき、沙奈会長が似たような思いを抱いていたのかもしれないってことは分かった。
「玲人君が2人目だって言ったのに、何を考えていたのかな? 可愛いな、玲人君は。ちなみに、玲人君はお姉様や恩田さんにも洗ってあげていたの?」
「ええ。ただ、小さい頃にですよ」
「そっか。小さい頃でも羨ましい。でも、これからは他の人が羨ましいって思えるほどに玲人君と一緒に過ごしたいって思ってる」
「……そうですか」
背中を洗い終わったので沙奈会長にボディータオルを渡す。
どうしようかな。一度、湯船に戻ろうか。でも、すぐに僕の髪や体を洗ってもらうことになるし。ううん。
「すぐに洗い終わるから、入らずに待てばいいんじゃないかな、玲人君」
「そうですね。入浴は好きですけど、入りすぎるとのぼせちゃいますからね」
迷っているように見えたのかな。
沙奈会長の言葉通り、湯船には入ることはせず、浴槽に寄り掛かる状態で座る。会長が体を洗っている様子を見たら、変な欲と罪悪感を抱いてしまうことになりそうなので、ゆっくりと目を瞑ることにした。
「あらあら、目を瞑っちゃって。可愛いね」
「今は目を瞑りたい気分なんです」
「そうなの? 温かいし眠っちゃわないようにね」
「分かりました」
昨日だったら色々とあって疲れていたので眠ってしまいそうだけれど、今日は全然疲れていないのでそんな心配は無用だろう。
「ふふん……」
沙奈会長、鼻歌を歌いながら体を洗っているのかな。知らない曲だけれど、こういう雰囲気のメロディー……僕好みだ。段々気持ち良くなってきて……ふわふわしてきた──。
「……くん。れいとくん」
「……えっ?」
「玲人君! 起きてよ!」
目を開けると、すぐ目の前に真剣な表情をした沙奈会長の姿が。気付けば、僕は床の上に横になっていた。
「良かったよ、玲人君。体を洗い終わって玲人君の方を見たら、玲人君の意識がなかったからさ。何度も声をかけたんだよ」
「ごめんなさい。湯船に浸かって体が温まっていましたし、沙奈会長の鼻歌が凄く心地よかったので寝ちゃったんですね。今も気持ちのいい目覚めでした」
「それなら良かったよ。これで起きなかったら、シャワー全開でお水をかけようかなって思っていたんだよ」
それは何とも強引な方法だ。良かった、かけられなくて。危うく風邪を引くところだった。そんなにも深く眠っていたんだな、僕。
「私が髪を洗っているときは肩まで湯船に浸かっていたし、お風呂の中の空気も温まってきたからのぼせちゃったのかと思って」
「いえいえ、むしろ気持ち良かったですから。でも、心配かけちゃいましたね。ごめんなさい」
「……いいんだよ。目を覚ましてくれて良かった」
すると、沙奈会長はほっと胸を撫で下ろす。そして、目に涙を浮かべながら笑顔になり、僕のことを抱きしめてきた。とても柔らかく感じる。ボディーソープの甘い匂いが僕を包み込む。
「体調は全然問題ありませんから」
「うん、分かった。じゃあ、部屋で話したように髪と体を洗ってあげるね」
「はい、お願いします」
僕の勝手なイメージだけど、沙奈会長は髪や体を洗うのが上手そうだから、気持ち良くなってまた眠ってしまわないように気を付けないと。そんなことを考えながら、僕はさっきまで彼女が座っていた椅子に座るのであった。
「ごめんね、さっさと洗っちゃうから」
「気にしないでください。ゆっくりと洗って大丈夫ですからね。僕、湯船に浸かるのは結構好きですし」
「うん、分かったよ。……見たくなったらいつでも見ていいからね、私の体。もう恋人同士だし。玲人君だったら、付き合っているかどうかなんて関係ないけどね」
「……気分次第で見たいと思います」
今、沙奈会長は僕に背を向けている状態だ。ただ、彼女の髪は長いため、背中はあまり見えていない。これは精神的にいいな。
そんなことを考えていると、沙奈会長は髪を洗い始めた。
今の沙奈会長を見ていると、髪を長く伸ばしていた時期の姉さんを思い出すな。泡で髪がまとまるから、色々な髪型を作って遊んでいたっけ。
「気分次第って言っておきながら、しっかりと見ているじゃない。玲人君も男の子だね」
一瞬、どうしてそんなことが分かるのかと思ったけど、鏡で僕のことを見ていたのか。鏡に映る沙奈会長の笑みが可愛らしい。
「昔は姉さんと入ることが多かったので、そのことを思い出していたんです」
「なるほどね。お姉様、玲人君のことが大好きみたいだもんね。昔からお姉様はああいう感じだったの?」
「ええ。昔はもっとベッタリしていました。一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝たり。姉さんとは4歳離れているなので、姉さんの友達とも同じようなことはしていましたね」
「……へえ、予想以上に玲人君は女の子慣れしているのね」
鏡越しで見てくる沙奈会長の鋭い目つきが恐ろしい。
「姉さんの友達と一緒に入ったのは7、8年くらい前が最後ですし。お互いに小学生くらいのときでしたから」
「小学生のときなら問題ないか。でも、羨ましいな。私も小さい頃の玲人君と一緒にお風呂に入りたかったよ! アルバムの玲人君も可愛かったし……」
小さい頃に沙奈会長と出会っていたら、琴葉と3人で一緒にお風呂に入っていたんだろうな。それで、僕の髪や体を2人が洗ってくれたのかな。そのときは、どっちが洗うか言い争っていそうな気がする。
「玲人君、楽しそうに笑っているけれどどうしたの?」
「色々なことを思い出しまして。子供のときは女の子とかあまり意識せずに遊んだなと。大きくなるとできることは多くなりますけど、することは減っていくんだなって」
僕は1年ほど禁固刑を受けていたから、そのときはできることが制限されていたけど。
「確かに、子供の頃は意識せずにしていたことも、今はしなくなることってあるよね。今だって、玲人君のこと……意識してるよ」
沙奈会長は洗った髪をヘアクリップでまとめながら笑っている。本当に……可愛い人だ、彼女は。
「ねえ、玲人君。背中を流してくれない?」
「分かりました。沙奈会長が流してほしいと言うならいいですけど……」
「うん、お願い」
まさか、沙奈会長の体を洗う展開になるとは。もしかして、さっきの話を聞いて体を洗ってほしくなったのかな。
湯船から出て僕は沙奈会長の背後に立つ。さっきは髪を下ろしていたのでよく見えなかったけれど、髪をまとめると、
「綺麗な背中だ……」
「……えっ? 玲人君って背中フェチなの?」
「そういうわけじゃないですけど。あっ、声に出ちゃっていましたか?」
「うん。はっきりと言ってたよ」
不意に背中のことを言われて恥ずかしかったのか、それとも嬉しかったのか……沙奈会長は頬を赤くしてはにかんでいた。
「あと、髪をまとめると印象が違いますね。とても可愛いと思います」
「そうかな?」
「ええ。そういえば、会長って小さい頃からロングヘアだったんですか?」
「そうだよ。でも、ポニーテールにしてみたり、おさげにしてみたり。サイドにまとめたこともあるかな。でも、髪を縛られる感覚がどうも気になってね。ただ、何も付けてないのも面白くないと思って、カチューシャを付けているの」
「色々と考えた末での、あの髪型だったんですね」
ポニーテールやおさげなど髪をまとめても似合いそうだ。ただ、ショートヘアはあまり似合わないかもしれない。
「じゃあ、背中を流しますね。たまに肩とか触っちゃうかもしれません」
「気にしないで。むしろ、どんどん触っていいくらいだから」
僕はボディータオルを使って沙奈会長の背中を洗い始める。女性の肌なので、できるだけ優しく丁寧に。
途中、会長の肩や腕のあたりに触ってしまうけど、結構スベスベしているな。
「こんな感じで大丈夫ですか?」
「うん、凄く気持ちいいよ。あと、私の裸を見た男の人はこれで2人目だよ」
「へ、へえ……」
ちょっと胸が締め付けられる。沙奈会長の裸を見た男の人って誰なんだ?
「ち、ちなみにその男の人って……?」
「お父さんだよ。幼稚園くらいまではたまに入っていたんだ」
「……なるほど」
哲也さんが男の人なのは間違っていないけど、紛らわしい言い方をしないでほしい。ただ、僕が他の女性の話をしているとき、沙奈会長が似たような思いを抱いていたのかもしれないってことは分かった。
「玲人君が2人目だって言ったのに、何を考えていたのかな? 可愛いな、玲人君は。ちなみに、玲人君はお姉様や恩田さんにも洗ってあげていたの?」
「ええ。ただ、小さい頃にですよ」
「そっか。小さい頃でも羨ましい。でも、これからは他の人が羨ましいって思えるほどに玲人君と一緒に過ごしたいって思ってる」
「……そうですか」
背中を洗い終わったので沙奈会長にボディータオルを渡す。
どうしようかな。一度、湯船に戻ろうか。でも、すぐに僕の髪や体を洗ってもらうことになるし。ううん。
「すぐに洗い終わるから、入らずに待てばいいんじゃないかな、玲人君」
「そうですね。入浴は好きですけど、入りすぎるとのぼせちゃいますからね」
迷っているように見えたのかな。
沙奈会長の言葉通り、湯船には入ることはせず、浴槽に寄り掛かる状態で座る。会長が体を洗っている様子を見たら、変な欲と罪悪感を抱いてしまうことになりそうなので、ゆっくりと目を瞑ることにした。
「あらあら、目を瞑っちゃって。可愛いね」
「今は目を瞑りたい気分なんです」
「そうなの? 温かいし眠っちゃわないようにね」
「分かりました」
昨日だったら色々とあって疲れていたので眠ってしまいそうだけれど、今日は全然疲れていないのでそんな心配は無用だろう。
「ふふん……」
沙奈会長、鼻歌を歌いながら体を洗っているのかな。知らない曲だけれど、こういう雰囲気のメロディー……僕好みだ。段々気持ち良くなってきて……ふわふわしてきた──。
「……くん。れいとくん」
「……えっ?」
「玲人君! 起きてよ!」
目を開けると、すぐ目の前に真剣な表情をした沙奈会長の姿が。気付けば、僕は床の上に横になっていた。
「良かったよ、玲人君。体を洗い終わって玲人君の方を見たら、玲人君の意識がなかったからさ。何度も声をかけたんだよ」
「ごめんなさい。湯船に浸かって体が温まっていましたし、沙奈会長の鼻歌が凄く心地よかったので寝ちゃったんですね。今も気持ちのいい目覚めでした」
「それなら良かったよ。これで起きなかったら、シャワー全開でお水をかけようかなって思っていたんだよ」
それは何とも強引な方法だ。良かった、かけられなくて。危うく風邪を引くところだった。そんなにも深く眠っていたんだな、僕。
「私が髪を洗っているときは肩まで湯船に浸かっていたし、お風呂の中の空気も温まってきたからのぼせちゃったのかと思って」
「いえいえ、むしろ気持ち良かったですから。でも、心配かけちゃいましたね。ごめんなさい」
「……いいんだよ。目を覚ましてくれて良かった」
すると、沙奈会長はほっと胸を撫で下ろす。そして、目に涙を浮かべながら笑顔になり、僕のことを抱きしめてきた。とても柔らかく感じる。ボディーソープの甘い匂いが僕を包み込む。
「体調は全然問題ありませんから」
「うん、分かった。じゃあ、部屋で話したように髪と体を洗ってあげるね」
「はい、お願いします」
僕の勝手なイメージだけど、沙奈会長は髪や体を洗うのが上手そうだから、気持ち良くなってまた眠ってしまわないように気を付けないと。そんなことを考えながら、僕はさっきまで彼女が座っていた椅子に座るのであった。
1
あなたにおすすめの小説
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる