65 / 118
特別編
第1話『旅行計画』
しおりを挟む
ゴールデンウィークに山梨へ2泊3日の旅行に行くことが決まった。
そういえば、中学の京都への修学旅行も2泊3日の旅行だったな。いつか、沙奈会長と2人で京都に行って、色々な名所を観光したい。
「さあ、旅行に行くことも決まったし、ホテル周辺にどんなところがあるのか調べておきましょうか」
「そうだね、沙奈ちゃん。行きたいところをホワイトボードに書いていこうか」
今日は生徒会の仕事が全て終わったからか、沙奈会長も副会長さんもすっかりと旅行モードに突入しているようだ。旅行は行く前が一番楽しいと言う人もいるくらいだし。もちろん、旅行自体も楽しいと思えるようにしたいな。
「僕も調べてみるか」
河乃湖と聞いて真っ先に思い浮かぶところは、テーマパークの河乃湖ハイランド。一度も行ったことはないけど、昔、琴葉や姉さんからいつかは行ってみたいねと言われたことは覚えている。
ホワイトボードの方をチラッと見てみると、沙奈会長の字で『河乃湖ハイランド』と書かれていた。河乃湖ハイランドというのは、山梨で一番と言われている遊園地だ。
「やっぱり、沙奈ちゃんも河乃湖ハイランドに行きたいんだ」
「ええ。やっぱり、河乃湖と聞いたらあそこかなって。行ったことはないんですけど」
「私は小さい頃に一度だけ家族で行ったことがあるよ。絶叫マシンが大好きだから何度も乗ったなぁ。代わりにお化け屋敷は苦手で、お化け屋敷を行ったらしばらくの間、ずっとお父さんにしがみついていたことは覚えてる」
「そうだったんですか。私、実は絶叫マシンもおばけ屋敷もダメっていうわけじゃないんですけど、あまり得意じゃないんですよね……」
「えっ、そうなの? 何だか意外だね」
「ええ。それでも、一度は行ってみたいなと思いまして」
沙奈会長、意外と怖がりなところもあるんだな。
「玲人君はどうなの?」
「僕も昔は絶叫マシンもお化け屋敷も苦手でしたけど、姉さんや琴葉に付き合わされたので……普通に行けるくらいにはなりました。それでも、ここ2、3年くらい行っていないのでダメになっちゃっているかもしれませんが……」
「やっぱり、怖いものは怖いよね、玲人君」
「でも、麻実さんや琴葉ちゃんと一緒に行くうちに大丈夫になっていったというのは、何だか逢坂君らしいよね」
「それは私も同感です」
僕、あまり物怖じしないイメージを持たれているのかな。もしそうだとしたら、これまで周りの人に淡々と接していたからかもしれない。
「逢坂君はどこか行きたいと思っている場所はある?」
「そうですね……温泉にゆっくりと浸かったり、甘いものでも食べながら富士山をじっくりと眺めたりしたいですね」
自分で言っておいてアレだけど、お年寄りみたいだな、僕。
「旅行ではお風呂や食べ物は堪能したいよね。沙奈ちゃんが予約してくれたホテルには温泉もあるみたいだし、ゆっくりと過ごすのもいいかも。逢坂君や琴葉ちゃんはこれまで色々なことがあったから、静養っていう意味も含めて」
「そうですね。琴葉も退院はしましたけど、大事を取ってゆっくりとした時間を過ごしてもらう方がいいかもしれません。河乃湖ハイランドに行くにしても、そこは琴葉とコミュニケーションを取りながら、行くアトラクションについて判断したいなと思います」
琴葉の様子はこまめに確認した方がいいな。アリスさんのおかげなのか、2年近くの眠りから覚めてすぐに退院できるほどに元気になったけれど。
「琴葉ちゃんのことは、みんなで気にかけていくことにしましょう。玲人君や樹里先輩が言うように、温泉やスイーツは楽しみたいよね」
「ですね。琴葉も姉さんも温泉やスイーツは大好きなので」
「真奈も大好きだよ。温泉はホテルで堪能するとして、1カ所でもいいから地元のスイーツを楽しめるところに行こうか」
「そうですね」
体調を壊してしまわないように気を付けながら、温泉やスイーツを堪能したい。あとは富士山を筆頭に春の景色も。……やっぱり年寄りみたいだ。
「玲人君と琴葉ちゃんの修学旅行も兼ねているから、神社やお寺とかにも行きたくない?」
「そんなイメージはありますよね。特に京都は歴史あるものがたくさんありますから」
「ね? あとは……ウェディングドレスを着る体験とかできないかな。一応、今回の旅行は婚前旅行も兼ねているつもりだし……」
沙奈会長はデレデレとした様子でそんなことを言ってきた。婚前旅行を兼ねているとは思わなかった。会長なら言いそうなことだとは思うけれど。
「婚前旅行はいいですけど、結婚前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れると聞いたことはありますね。単なる噂でしょうけど」
「……ウェディングドレスは結婚式のお楽しみにしよう」
「それが賢明かと思います。楽しみにしていますよ」
その日が訪れるのも、そこまで遠くない気がする。
「まったく、沙奈ちゃんは本当に逢坂君のことが好きなんだねぇ。今みたいな時間はいいとして、仕事中はベッタリしないように。昨日からは特生徒会の仕事をしているときも逢坂君に近づきがちだから」
「……気を付けます」
「逢坂君も注意してね。ダメだと思ったら、どんどん注意しちゃっていいんだから」
「分かりました」
僕達は生徒会の人間なんだ。少なくとも仕事中は沙奈会長のことは生徒会長として、節度をもって接しないと。庶務係として仕事を覚えている時期だからこそ、よりしっかりと活動していかなければ。
「そういえば、旅行について大事なことをまだ考えていなかったけれど……」
「大事なこと?」
「うん。ホテルまではどういう交通手段で行くのかなって」
確かに、交通手段は旅をする上で重要だ。
「特急列車が河乃湖駅まで行くみたいですから、それで行きたいと思っていますけど。ただ、お姉様が車を運転してもいいと言ってくださるなら、車という手もありますね」
「姉さんは運転免許を去年取りました。ちょっと訊いてみます」
僕が自由の身になって少し経ったときに、姉さんから運転免許を取ったと自慢されたからな。
『姉さん。河乃湖に行く手段をどうするか話しているんだけど、姉さん……運転する? 車か電車か迷っていてさ。ただ、車だと姉さんに頼ることになる』
というメッセージを姉さんに送る。うちにも車が1台あるけど、姉さんが運転する姿は一度も見たことがない。
そんなことを考えていると『既読』マークがついて、
『おねえちゃんにまかせなさい!』
という返信が来て、その直後に、ピースをしながらウインクした姉さんの自撮り写真が送られてきた。まったく、可愛い姉さんだ。運転免許を持っているような年齢なのか疑問に思ってしまうよ。
『運転するよ! 去年は友達と一緒にドライブしたり、車で旅行に行ったりして運転は楽しいなって思っていたの。それに、旅行中は色々なところに行くだろうから、車の方が動きやすいじゃない。ただ、家の車は最大5人乗りだからレンタルしなきゃいけないね』
最近は乗っていないだけで、車を運転するのが好きなんだ、姉さん。
「姉さん、車で連れてってくれるそうです。運転するのが好きみたいで」
「さすがお姉様!」
「じゃあ、旅行中は麻実さんに運転をお願いしましょう」
沙奈会長も副会長さんも、車で旅先に向かうことを了承してくれた。
『ありがとう。じゃあ、旅行中は姉さんの運転でお願いします。』
お礼のメッセージを送るとすぐに『既読』マークが付いて、
『任せて! じゃあ、6人乗れるレンタカーを予約しておくよ。』
という返信が。何だか、今までの中で一番、姉さんのことが大人に見える。きっと、旅行に行く中でそう思うときが何度も訪れることだろう。
「姉さん、運転する気満々です」
「良かった。あとで私達からも麻実さんにお礼を言わないとね」
「そうですね」
旅行中にでも、僕から姉さんに何かお礼ができるといいな。
きっと、車で行くからこそ楽しめることがあると思う。まあ、パッと思いつくのは高速のサービスエリアでのグルメくらいだけど。
――プルルッ。
うん? 僕のスマートフォンが鳴っているな。
確認してみると、琴葉から電話がかかってきている。どうしたんだろう?
「すみません、琴葉からの電話に出ます。……もしもし」
『レイ君、今……沙奈さんは側にいる?』
「うん、いるよ。変わろうか?」
『じゃあ、スピーカーホンにしてくれる? レイ君と沙奈さんにお願いしたいことがあってさ……』
「分かった。……琴葉が僕と会長に頼みたいことがあるそうです」
「うん」
僕はスピーカーホンにして、スマートフォンをテーブルの上に置く。
「琴葉、話しても大丈夫だよ」
琴葉……僕と沙奈会長に何をお願いしたいんだろう? 旅行に関することなのかな。
『レイ君! 沙奈さん! 明日……レイ君の家にお泊まりしてもいいでしょうか!』
そういえば、中学の京都への修学旅行も2泊3日の旅行だったな。いつか、沙奈会長と2人で京都に行って、色々な名所を観光したい。
「さあ、旅行に行くことも決まったし、ホテル周辺にどんなところがあるのか調べておきましょうか」
「そうだね、沙奈ちゃん。行きたいところをホワイトボードに書いていこうか」
今日は生徒会の仕事が全て終わったからか、沙奈会長も副会長さんもすっかりと旅行モードに突入しているようだ。旅行は行く前が一番楽しいと言う人もいるくらいだし。もちろん、旅行自体も楽しいと思えるようにしたいな。
「僕も調べてみるか」
河乃湖と聞いて真っ先に思い浮かぶところは、テーマパークの河乃湖ハイランド。一度も行ったことはないけど、昔、琴葉や姉さんからいつかは行ってみたいねと言われたことは覚えている。
ホワイトボードの方をチラッと見てみると、沙奈会長の字で『河乃湖ハイランド』と書かれていた。河乃湖ハイランドというのは、山梨で一番と言われている遊園地だ。
「やっぱり、沙奈ちゃんも河乃湖ハイランドに行きたいんだ」
「ええ。やっぱり、河乃湖と聞いたらあそこかなって。行ったことはないんですけど」
「私は小さい頃に一度だけ家族で行ったことがあるよ。絶叫マシンが大好きだから何度も乗ったなぁ。代わりにお化け屋敷は苦手で、お化け屋敷を行ったらしばらくの間、ずっとお父さんにしがみついていたことは覚えてる」
「そうだったんですか。私、実は絶叫マシンもおばけ屋敷もダメっていうわけじゃないんですけど、あまり得意じゃないんですよね……」
「えっ、そうなの? 何だか意外だね」
「ええ。それでも、一度は行ってみたいなと思いまして」
沙奈会長、意外と怖がりなところもあるんだな。
「玲人君はどうなの?」
「僕も昔は絶叫マシンもお化け屋敷も苦手でしたけど、姉さんや琴葉に付き合わされたので……普通に行けるくらいにはなりました。それでも、ここ2、3年くらい行っていないのでダメになっちゃっているかもしれませんが……」
「やっぱり、怖いものは怖いよね、玲人君」
「でも、麻実さんや琴葉ちゃんと一緒に行くうちに大丈夫になっていったというのは、何だか逢坂君らしいよね」
「それは私も同感です」
僕、あまり物怖じしないイメージを持たれているのかな。もしそうだとしたら、これまで周りの人に淡々と接していたからかもしれない。
「逢坂君はどこか行きたいと思っている場所はある?」
「そうですね……温泉にゆっくりと浸かったり、甘いものでも食べながら富士山をじっくりと眺めたりしたいですね」
自分で言っておいてアレだけど、お年寄りみたいだな、僕。
「旅行ではお風呂や食べ物は堪能したいよね。沙奈ちゃんが予約してくれたホテルには温泉もあるみたいだし、ゆっくりと過ごすのもいいかも。逢坂君や琴葉ちゃんはこれまで色々なことがあったから、静養っていう意味も含めて」
「そうですね。琴葉も退院はしましたけど、大事を取ってゆっくりとした時間を過ごしてもらう方がいいかもしれません。河乃湖ハイランドに行くにしても、そこは琴葉とコミュニケーションを取りながら、行くアトラクションについて判断したいなと思います」
琴葉の様子はこまめに確認した方がいいな。アリスさんのおかげなのか、2年近くの眠りから覚めてすぐに退院できるほどに元気になったけれど。
「琴葉ちゃんのことは、みんなで気にかけていくことにしましょう。玲人君や樹里先輩が言うように、温泉やスイーツは楽しみたいよね」
「ですね。琴葉も姉さんも温泉やスイーツは大好きなので」
「真奈も大好きだよ。温泉はホテルで堪能するとして、1カ所でもいいから地元のスイーツを楽しめるところに行こうか」
「そうですね」
体調を壊してしまわないように気を付けながら、温泉やスイーツを堪能したい。あとは富士山を筆頭に春の景色も。……やっぱり年寄りみたいだ。
「玲人君と琴葉ちゃんの修学旅行も兼ねているから、神社やお寺とかにも行きたくない?」
「そんなイメージはありますよね。特に京都は歴史あるものがたくさんありますから」
「ね? あとは……ウェディングドレスを着る体験とかできないかな。一応、今回の旅行は婚前旅行も兼ねているつもりだし……」
沙奈会長はデレデレとした様子でそんなことを言ってきた。婚前旅行を兼ねているとは思わなかった。会長なら言いそうなことだとは思うけれど。
「婚前旅行はいいですけど、結婚前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れると聞いたことはありますね。単なる噂でしょうけど」
「……ウェディングドレスは結婚式のお楽しみにしよう」
「それが賢明かと思います。楽しみにしていますよ」
その日が訪れるのも、そこまで遠くない気がする。
「まったく、沙奈ちゃんは本当に逢坂君のことが好きなんだねぇ。今みたいな時間はいいとして、仕事中はベッタリしないように。昨日からは特生徒会の仕事をしているときも逢坂君に近づきがちだから」
「……気を付けます」
「逢坂君も注意してね。ダメだと思ったら、どんどん注意しちゃっていいんだから」
「分かりました」
僕達は生徒会の人間なんだ。少なくとも仕事中は沙奈会長のことは生徒会長として、節度をもって接しないと。庶務係として仕事を覚えている時期だからこそ、よりしっかりと活動していかなければ。
「そういえば、旅行について大事なことをまだ考えていなかったけれど……」
「大事なこと?」
「うん。ホテルまではどういう交通手段で行くのかなって」
確かに、交通手段は旅をする上で重要だ。
「特急列車が河乃湖駅まで行くみたいですから、それで行きたいと思っていますけど。ただ、お姉様が車を運転してもいいと言ってくださるなら、車という手もありますね」
「姉さんは運転免許を去年取りました。ちょっと訊いてみます」
僕が自由の身になって少し経ったときに、姉さんから運転免許を取ったと自慢されたからな。
『姉さん。河乃湖に行く手段をどうするか話しているんだけど、姉さん……運転する? 車か電車か迷っていてさ。ただ、車だと姉さんに頼ることになる』
というメッセージを姉さんに送る。うちにも車が1台あるけど、姉さんが運転する姿は一度も見たことがない。
そんなことを考えていると『既読』マークがついて、
『おねえちゃんにまかせなさい!』
という返信が来て、その直後に、ピースをしながらウインクした姉さんの自撮り写真が送られてきた。まったく、可愛い姉さんだ。運転免許を持っているような年齢なのか疑問に思ってしまうよ。
『運転するよ! 去年は友達と一緒にドライブしたり、車で旅行に行ったりして運転は楽しいなって思っていたの。それに、旅行中は色々なところに行くだろうから、車の方が動きやすいじゃない。ただ、家の車は最大5人乗りだからレンタルしなきゃいけないね』
最近は乗っていないだけで、車を運転するのが好きなんだ、姉さん。
「姉さん、車で連れてってくれるそうです。運転するのが好きみたいで」
「さすがお姉様!」
「じゃあ、旅行中は麻実さんに運転をお願いしましょう」
沙奈会長も副会長さんも、車で旅先に向かうことを了承してくれた。
『ありがとう。じゃあ、旅行中は姉さんの運転でお願いします。』
お礼のメッセージを送るとすぐに『既読』マークが付いて、
『任せて! じゃあ、6人乗れるレンタカーを予約しておくよ。』
という返信が。何だか、今までの中で一番、姉さんのことが大人に見える。きっと、旅行に行く中でそう思うときが何度も訪れることだろう。
「姉さん、運転する気満々です」
「良かった。あとで私達からも麻実さんにお礼を言わないとね」
「そうですね」
旅行中にでも、僕から姉さんに何かお礼ができるといいな。
きっと、車で行くからこそ楽しめることがあると思う。まあ、パッと思いつくのは高速のサービスエリアでのグルメくらいだけど。
――プルルッ。
うん? 僕のスマートフォンが鳴っているな。
確認してみると、琴葉から電話がかかってきている。どうしたんだろう?
「すみません、琴葉からの電話に出ます。……もしもし」
『レイ君、今……沙奈さんは側にいる?』
「うん、いるよ。変わろうか?」
『じゃあ、スピーカーホンにしてくれる? レイ君と沙奈さんにお願いしたいことがあってさ……』
「分かった。……琴葉が僕と会長に頼みたいことがあるそうです」
「うん」
僕はスピーカーホンにして、スマートフォンをテーブルの上に置く。
「琴葉、話しても大丈夫だよ」
琴葉……僕と沙奈会長に何をお願いしたいんだろう? 旅行に関することなのかな。
『レイ君! 沙奈さん! 明日……レイ君の家にお泊まりしてもいいでしょうか!』
1
あなたにおすすめの小説
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編8-お泊まり女子会編-が完結しました!(2025.6.17)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる