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特別編
第1話『旅行計画』
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ゴールデンウィークに山梨へ2泊3日の旅行に行くことが決まった。
そういえば、中学の京都への修学旅行も2泊3日の旅行だったな。いつか、沙奈会長と2人で京都に行って、色々な名所を観光したい。
「さあ、旅行に行くことも決まったし、ホテル周辺にどんなところがあるのか調べておきましょうか」
「そうだね、沙奈ちゃん。行きたいところをホワイトボードに書いていこうか」
今日は生徒会の仕事が全て終わったからか、沙奈会長も副会長さんもすっかりと旅行モードに突入しているようだ。旅行は行く前が一番楽しいと言う人もいるくらいだし。もちろん、旅行自体も楽しいと思えるようにしたいな。
「僕も調べてみるか」
河乃湖と聞いて真っ先に思い浮かぶところは、テーマパークの河乃湖ハイランド。一度も行ったことはないけど、昔、琴葉や姉さんからいつかは行ってみたいねと言われたことは覚えている。
ホワイトボードの方をチラッと見てみると、沙奈会長の字で『河乃湖ハイランド』と書かれていた。河乃湖ハイランドというのは、山梨で一番と言われている遊園地だ。
「やっぱり、沙奈ちゃんも河乃湖ハイランドに行きたいんだ」
「ええ。やっぱり、河乃湖と聞いたらあそこかなって。行ったことはないんですけど」
「私は小さい頃に一度だけ家族で行ったことがあるよ。絶叫マシンが大好きだから何度も乗ったなぁ。代わりにお化け屋敷は苦手で、お化け屋敷を行ったらしばらくの間、ずっとお父さんにしがみついていたことは覚えてる」
「そうだったんですか。私、実は絶叫マシンもおばけ屋敷もダメっていうわけじゃないんですけど、あまり得意じゃないんですよね……」
「えっ、そうなの? 何だか意外だね」
「ええ。それでも、一度は行ってみたいなと思いまして」
沙奈会長、意外と怖がりなところもあるんだな。
「玲人君はどうなの?」
「僕も昔は絶叫マシンもお化け屋敷も苦手でしたけど、姉さんや琴葉に付き合わされたので……普通に行けるくらいにはなりました。それでも、ここ2、3年くらい行っていないのでダメになっちゃっているかもしれませんが……」
「やっぱり、怖いものは怖いよね、玲人君」
「でも、麻実さんや琴葉ちゃんと一緒に行くうちに大丈夫になっていったというのは、何だか逢坂君らしいよね」
「それは私も同感です」
僕、あまり物怖じしないイメージを持たれているのかな。もしそうだとしたら、これまで周りの人に淡々と接していたからかもしれない。
「逢坂君はどこか行きたいと思っている場所はある?」
「そうですね……温泉にゆっくりと浸かったり、甘いものでも食べながら富士山をじっくりと眺めたりしたいですね」
自分で言っておいてアレだけど、お年寄りみたいだな、僕。
「旅行ではお風呂や食べ物は堪能したいよね。沙奈ちゃんが予約してくれたホテルには温泉もあるみたいだし、ゆっくりと過ごすのもいいかも。逢坂君や琴葉ちゃんはこれまで色々なことがあったから、静養っていう意味も含めて」
「そうですね。琴葉も退院はしましたけど、大事を取ってゆっくりとした時間を過ごしてもらう方がいいかもしれません。河乃湖ハイランドに行くにしても、そこは琴葉とコミュニケーションを取りながら、行くアトラクションについて判断したいなと思います」
琴葉の様子はこまめに確認した方がいいな。アリスさんのおかげなのか、2年近くの眠りから覚めてすぐに退院できるほどに元気になったけれど。
「琴葉ちゃんのことは、みんなで気にかけていくことにしましょう。玲人君や樹里先輩が言うように、温泉やスイーツは楽しみたいよね」
「ですね。琴葉も姉さんも温泉やスイーツは大好きなので」
「真奈も大好きだよ。温泉はホテルで堪能するとして、1カ所でもいいから地元のスイーツを楽しめるところに行こうか」
「そうですね」
体調を壊してしまわないように気を付けながら、温泉やスイーツを堪能したい。あとは富士山を筆頭に春の景色も。……やっぱり年寄りみたいだ。
「玲人君と琴葉ちゃんの修学旅行も兼ねているから、神社やお寺とかにも行きたくない?」
「そんなイメージはありますよね。特に京都は歴史あるものがたくさんありますから」
「ね? あとは……ウェディングドレスを着る体験とかできないかな。一応、今回の旅行は婚前旅行も兼ねているつもりだし……」
沙奈会長はデレデレとした様子でそんなことを言ってきた。婚前旅行を兼ねているとは思わなかった。会長なら言いそうなことだとは思うけれど。
「婚前旅行はいいですけど、結婚前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れると聞いたことはありますね。単なる噂でしょうけど」
「……ウェディングドレスは結婚式のお楽しみにしよう」
「それが賢明かと思います。楽しみにしていますよ」
その日が訪れるのも、そこまで遠くない気がする。
「まったく、沙奈ちゃんは本当に逢坂君のことが好きなんだねぇ。今みたいな時間はいいとして、仕事中はベッタリしないように。昨日からは特生徒会の仕事をしているときも逢坂君に近づきがちだから」
「……気を付けます」
「逢坂君も注意してね。ダメだと思ったら、どんどん注意しちゃっていいんだから」
「分かりました」
僕達は生徒会の人間なんだ。少なくとも仕事中は沙奈会長のことは生徒会長として、節度をもって接しないと。庶務係として仕事を覚えている時期だからこそ、よりしっかりと活動していかなければ。
「そういえば、旅行について大事なことをまだ考えていなかったけれど……」
「大事なこと?」
「うん。ホテルまではどういう交通手段で行くのかなって」
確かに、交通手段は旅をする上で重要だ。
「特急列車が河乃湖駅まで行くみたいですから、それで行きたいと思っていますけど。ただ、お姉様が車を運転してもいいと言ってくださるなら、車という手もありますね」
「姉さんは運転免許を去年取りました。ちょっと訊いてみます」
僕が自由の身になって少し経ったときに、姉さんから運転免許を取ったと自慢されたからな。
『姉さん。河乃湖に行く手段をどうするか話しているんだけど、姉さん……運転する? 車か電車か迷っていてさ。ただ、車だと姉さんに頼ることになる』
というメッセージを姉さんに送る。うちにも車が1台あるけど、姉さんが運転する姿は一度も見たことがない。
そんなことを考えていると『既読』マークがついて、
『おねえちゃんにまかせなさい!』
という返信が来て、その直後に、ピースをしながらウインクした姉さんの自撮り写真が送られてきた。まったく、可愛い姉さんだ。運転免許を持っているような年齢なのか疑問に思ってしまうよ。
『運転するよ! 去年は友達と一緒にドライブしたり、車で旅行に行ったりして運転は楽しいなって思っていたの。それに、旅行中は色々なところに行くだろうから、車の方が動きやすいじゃない。ただ、家の車は最大5人乗りだからレンタルしなきゃいけないね』
最近は乗っていないだけで、車を運転するのが好きなんだ、姉さん。
「姉さん、車で連れてってくれるそうです。運転するのが好きみたいで」
「さすがお姉様!」
「じゃあ、旅行中は麻実さんに運転をお願いしましょう」
沙奈会長も副会長さんも、車で旅先に向かうことを了承してくれた。
『ありがとう。じゃあ、旅行中は姉さんの運転でお願いします。』
お礼のメッセージを送るとすぐに『既読』マークが付いて、
『任せて! じゃあ、6人乗れるレンタカーを予約しておくよ。』
という返信が。何だか、今までの中で一番、姉さんのことが大人に見える。きっと、旅行に行く中でそう思うときが何度も訪れることだろう。
「姉さん、運転する気満々です」
「良かった。あとで私達からも麻実さんにお礼を言わないとね」
「そうですね」
旅行中にでも、僕から姉さんに何かお礼ができるといいな。
きっと、車で行くからこそ楽しめることがあると思う。まあ、パッと思いつくのは高速のサービスエリアでのグルメくらいだけど。
――プルルッ。
うん? 僕のスマートフォンが鳴っているな。
確認してみると、琴葉から電話がかかってきている。どうしたんだろう?
「すみません、琴葉からの電話に出ます。……もしもし」
『レイ君、今……沙奈さんは側にいる?』
「うん、いるよ。変わろうか?」
『じゃあ、スピーカーホンにしてくれる? レイ君と沙奈さんにお願いしたいことがあってさ……』
「分かった。……琴葉が僕と会長に頼みたいことがあるそうです」
「うん」
僕はスピーカーホンにして、スマートフォンをテーブルの上に置く。
「琴葉、話しても大丈夫だよ」
琴葉……僕と沙奈会長に何をお願いしたいんだろう? 旅行に関することなのかな。
『レイ君! 沙奈さん! 明日……レイ君の家にお泊まりしてもいいでしょうか!』
そういえば、中学の京都への修学旅行も2泊3日の旅行だったな。いつか、沙奈会長と2人で京都に行って、色々な名所を観光したい。
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「僕も調べてみるか」
河乃湖と聞いて真っ先に思い浮かぶところは、テーマパークの河乃湖ハイランド。一度も行ったことはないけど、昔、琴葉や姉さんからいつかは行ってみたいねと言われたことは覚えている。
ホワイトボードの方をチラッと見てみると、沙奈会長の字で『河乃湖ハイランド』と書かれていた。河乃湖ハイランドというのは、山梨で一番と言われている遊園地だ。
「やっぱり、沙奈ちゃんも河乃湖ハイランドに行きたいんだ」
「ええ。やっぱり、河乃湖と聞いたらあそこかなって。行ったことはないんですけど」
「私は小さい頃に一度だけ家族で行ったことがあるよ。絶叫マシンが大好きだから何度も乗ったなぁ。代わりにお化け屋敷は苦手で、お化け屋敷を行ったらしばらくの間、ずっとお父さんにしがみついていたことは覚えてる」
「そうだったんですか。私、実は絶叫マシンもおばけ屋敷もダメっていうわけじゃないんですけど、あまり得意じゃないんですよね……」
「えっ、そうなの? 何だか意外だね」
「ええ。それでも、一度は行ってみたいなと思いまして」
沙奈会長、意外と怖がりなところもあるんだな。
「玲人君はどうなの?」
「僕も昔は絶叫マシンもお化け屋敷も苦手でしたけど、姉さんや琴葉に付き合わされたので……普通に行けるくらいにはなりました。それでも、ここ2、3年くらい行っていないのでダメになっちゃっているかもしれませんが……」
「やっぱり、怖いものは怖いよね、玲人君」
「でも、麻実さんや琴葉ちゃんと一緒に行くうちに大丈夫になっていったというのは、何だか逢坂君らしいよね」
「それは私も同感です」
僕、あまり物怖じしないイメージを持たれているのかな。もしそうだとしたら、これまで周りの人に淡々と接していたからかもしれない。
「逢坂君はどこか行きたいと思っている場所はある?」
「そうですね……温泉にゆっくりと浸かったり、甘いものでも食べながら富士山をじっくりと眺めたりしたいですね」
自分で言っておいてアレだけど、お年寄りみたいだな、僕。
「旅行ではお風呂や食べ物は堪能したいよね。沙奈ちゃんが予約してくれたホテルには温泉もあるみたいだし、ゆっくりと過ごすのもいいかも。逢坂君や琴葉ちゃんはこれまで色々なことがあったから、静養っていう意味も含めて」
「そうですね。琴葉も退院はしましたけど、大事を取ってゆっくりとした時間を過ごしてもらう方がいいかもしれません。河乃湖ハイランドに行くにしても、そこは琴葉とコミュニケーションを取りながら、行くアトラクションについて判断したいなと思います」
琴葉の様子はこまめに確認した方がいいな。アリスさんのおかげなのか、2年近くの眠りから覚めてすぐに退院できるほどに元気になったけれど。
「琴葉ちゃんのことは、みんなで気にかけていくことにしましょう。玲人君や樹里先輩が言うように、温泉やスイーツは楽しみたいよね」
「ですね。琴葉も姉さんも温泉やスイーツは大好きなので」
「真奈も大好きだよ。温泉はホテルで堪能するとして、1カ所でもいいから地元のスイーツを楽しめるところに行こうか」
「そうですね」
体調を壊してしまわないように気を付けながら、温泉やスイーツを堪能したい。あとは富士山を筆頭に春の景色も。……やっぱり年寄りみたいだ。
「玲人君と琴葉ちゃんの修学旅行も兼ねているから、神社やお寺とかにも行きたくない?」
「そんなイメージはありますよね。特に京都は歴史あるものがたくさんありますから」
「ね? あとは……ウェディングドレスを着る体験とかできないかな。一応、今回の旅行は婚前旅行も兼ねているつもりだし……」
沙奈会長はデレデレとした様子でそんなことを言ってきた。婚前旅行を兼ねているとは思わなかった。会長なら言いそうなことだとは思うけれど。
「婚前旅行はいいですけど、結婚前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れると聞いたことはありますね。単なる噂でしょうけど」
「……ウェディングドレスは結婚式のお楽しみにしよう」
「それが賢明かと思います。楽しみにしていますよ」
その日が訪れるのも、そこまで遠くない気がする。
「まったく、沙奈ちゃんは本当に逢坂君のことが好きなんだねぇ。今みたいな時間はいいとして、仕事中はベッタリしないように。昨日からは特生徒会の仕事をしているときも逢坂君に近づきがちだから」
「……気を付けます」
「逢坂君も注意してね。ダメだと思ったら、どんどん注意しちゃっていいんだから」
「分かりました」
僕達は生徒会の人間なんだ。少なくとも仕事中は沙奈会長のことは生徒会長として、節度をもって接しないと。庶務係として仕事を覚えている時期だからこそ、よりしっかりと活動していかなければ。
「そういえば、旅行について大事なことをまだ考えていなかったけれど……」
「大事なこと?」
「うん。ホテルまではどういう交通手段で行くのかなって」
確かに、交通手段は旅をする上で重要だ。
「特急列車が河乃湖駅まで行くみたいですから、それで行きたいと思っていますけど。ただ、お姉様が車を運転してもいいと言ってくださるなら、車という手もありますね」
「姉さんは運転免許を去年取りました。ちょっと訊いてみます」
僕が自由の身になって少し経ったときに、姉さんから運転免許を取ったと自慢されたからな。
『姉さん。河乃湖に行く手段をどうするか話しているんだけど、姉さん……運転する? 車か電車か迷っていてさ。ただ、車だと姉さんに頼ることになる』
というメッセージを姉さんに送る。うちにも車が1台あるけど、姉さんが運転する姿は一度も見たことがない。
そんなことを考えていると『既読』マークがついて、
『おねえちゃんにまかせなさい!』
という返信が来て、その直後に、ピースをしながらウインクした姉さんの自撮り写真が送られてきた。まったく、可愛い姉さんだ。運転免許を持っているような年齢なのか疑問に思ってしまうよ。
『運転するよ! 去年は友達と一緒にドライブしたり、車で旅行に行ったりして運転は楽しいなって思っていたの。それに、旅行中は色々なところに行くだろうから、車の方が動きやすいじゃない。ただ、家の車は最大5人乗りだからレンタルしなきゃいけないね』
最近は乗っていないだけで、車を運転するのが好きなんだ、姉さん。
「姉さん、車で連れてってくれるそうです。運転するのが好きみたいで」
「さすがお姉様!」
「じゃあ、旅行中は麻実さんに運転をお願いしましょう」
沙奈会長も副会長さんも、車で旅先に向かうことを了承してくれた。
『ありがとう。じゃあ、旅行中は姉さんの運転でお願いします。』
お礼のメッセージを送るとすぐに『既読』マークが付いて、
『任せて! じゃあ、6人乗れるレンタカーを予約しておくよ。』
という返信が。何だか、今までの中で一番、姉さんのことが大人に見える。きっと、旅行に行く中でそう思うときが何度も訪れることだろう。
「姉さん、運転する気満々です」
「良かった。あとで私達からも麻実さんにお礼を言わないとね」
「そうですね」
旅行中にでも、僕から姉さんに何かお礼ができるといいな。
きっと、車で行くからこそ楽しめることがあると思う。まあ、パッと思いつくのは高速のサービスエリアでのグルメくらいだけど。
――プルルッ。
うん? 僕のスマートフォンが鳴っているな。
確認してみると、琴葉から電話がかかってきている。どうしたんだろう?
「すみません、琴葉からの電話に出ます。……もしもし」
『レイ君、今……沙奈さんは側にいる?』
「うん、いるよ。変わろうか?」
『じゃあ、スピーカーホンにしてくれる? レイ君と沙奈さんにお願いしたいことがあってさ……』
「分かった。……琴葉が僕と会長に頼みたいことがあるそうです」
「うん」
僕はスピーカーホンにして、スマートフォンをテーブルの上に置く。
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