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ーーだめだ、四宮様。だって、僕を抱けば四宮様が後悔する
けれど、乱暴な手つきで千秋の目隠しを取り去った四宮の顔を見た時、千秋はそんな心配は無用だったことを思い知った。
四宮の目は虚で、アルファの本能でただ目の前のオメガを捕食しようとしているだけだ。
おそらく、五十嵐が言ったようにここで千秋を抱いて番にしたところで四宮はそのことについて思い出すことも知ることもないのだろう。
「ぁぁっ」
四宮はそのまま千秋の体を乱暴に抱き上げるとベットまで運び、全く体に力が入らない千秋は、されるがままベットにうつ伏せに転がされた。
「ぁ、はぁっ!!」
間髪入れずにすでに濡れたそこに、四宮の長い指を差し込まれびくりと動いた体を、逃げようとしていると思ったのか四宮が上から押さえつけ、さらに奥まで差し込まれた。
指はすぐに2本、3本とすぐに増やされてバラバラに蠢く。
それは、千秋の体を傷つけないよう慣らそうとしているかのような動きで、千秋の体を高めていった。
けれど理性を保っていない状態でも、こんなふうに相手の体を気遣えるということは、結衣斗だけを想っていたと言いつつも、今までセフレなどはいたんじゃないだろうか。そんなことを考えた。千秋が他に意識を向けていたことが気に食わなかったのか、四宮の指が前立腺を執拗に攻め始めた。
「ぅぁ……はっ、んん」
千秋は自分から発せられる甘い声が嫌に耳について不快だった。
その上、クチュクチュと四宮が弄るたびに千秋の後孔で鳴っている卑猥な音も千秋をひどく不快にさせた。
けれど、四宮から香る薔薇の匂いは千秋の興奮を誘う。
千秋の頭の中はいっぱいいっぱいでパンクしそうになっていた。
人に触られたことも、ましてや自分で触ったことすらない後孔は、四宮によってそうとは思えないほど広げられている。千秋の体はもう準備万端で、四宮が入ってくるのを今か今かと待っているかのように疼いた。
「ふ……ん、ぁ、め……あっ!!」
突然中からズルリと指を抜かれて、千秋の後孔は先ほどまで入っていたものを追い求めるようにハクハクと動いていた。
背後からは四宮の息遣いと低い唸り声が聞こえ、次の瞬間には先ほどまでとは比べものにならないほどの質量が、千秋のそこに侵入してきた。
「あぁ!! ぁぁあ」
十分に慣らされたそこは、それでもやはり初めてだったので衝撃が走った。
痛みはほとんどなく圧迫感だけが襲ってくる。
けれど四宮のそれは、先ほどの準備の段階で見せた優しさなど忘れたかのように、ズッズッと奥に押し入ってきた。
「はっ、あっ、ぁ、ゃ、めぁあ」
コツリと最奥に当たったような感覚で、千秋の体には今までにない快感が走った。
「ひっぁああっ!!」
ズルズルと限界まで引き出し、それから最奥まで差し込まれる。
その速度はどんどんと早くなっていった。
千秋の動かぬ体を、まるで人形のように抱え込み奥深くまで挿入されて、まるで獣のようなセックスだと千秋は頭の隅で思った。
前を触ることもできない千秋の体は、それでも絶頂を迎えようとしていた。
その時、ふと首筋に息がかかった。
ぞわりと体に危険信号が走る。
ーー噛まれる!!
ーー噛まれたら、僕はどうなるんだろう
ーー噛まれたい、噛まれたい。例え形だけでも四宮様のモノになりたい
ーーだめだ。噛まれたらだめだ。万が一、四宮様がそのことを知ったらきっと自分自身を責めてしまう
相反する思いがいくつも頭の中を駆け巡った。
けれどそれは時間にして数秒だったのだろう。
べろりと首筋を舐められた。
濡れた部分に空気が触れ、ひんやりとした感覚が走る。
千秋は力の入らない体に無理やり力を込めて逃げようとした。
ほんの少しだけ前に動けたと思ったその瞬間、四宮の手によって腰を掴まれ最奥に突きつけられた。
「あ゛ぁ! んんぁぁああ!!」
次の瞬間にはズブリと首筋に歯を立てられ、千秋の視界にチカチカと光が走った。
千秋の全身が、四宮のものになったことを喜んでいるかのように震え、絶頂した。
首筋から流れ出た血をペロリと舐められるのさえ、千秋の体は快感と認識し喜ぶ。
「ぁっ、だめっ、四宮様……んん゛ぁ、ひ」
大好きな四宮に奥の奥まで暴かれて、千秋はもはや考えるのをやめた。
口からは絶えず、四宮を誘うような喘ぎ声が漏れ出た。
四宮も低く呻き声を上げ、何度も何度も千秋の中で果てた。
四宮から与えられる快感に耐えられず千秋はそのまま意識を失った。
けれど、乱暴な手つきで千秋の目隠しを取り去った四宮の顔を見た時、千秋はそんな心配は無用だったことを思い知った。
四宮の目は虚で、アルファの本能でただ目の前のオメガを捕食しようとしているだけだ。
おそらく、五十嵐が言ったようにここで千秋を抱いて番にしたところで四宮はそのことについて思い出すことも知ることもないのだろう。
「ぁぁっ」
四宮はそのまま千秋の体を乱暴に抱き上げるとベットまで運び、全く体に力が入らない千秋は、されるがままベットにうつ伏せに転がされた。
「ぁ、はぁっ!!」
間髪入れずにすでに濡れたそこに、四宮の長い指を差し込まれびくりと動いた体を、逃げようとしていると思ったのか四宮が上から押さえつけ、さらに奥まで差し込まれた。
指はすぐに2本、3本とすぐに増やされてバラバラに蠢く。
それは、千秋の体を傷つけないよう慣らそうとしているかのような動きで、千秋の体を高めていった。
けれど理性を保っていない状態でも、こんなふうに相手の体を気遣えるということは、結衣斗だけを想っていたと言いつつも、今までセフレなどはいたんじゃないだろうか。そんなことを考えた。千秋が他に意識を向けていたことが気に食わなかったのか、四宮の指が前立腺を執拗に攻め始めた。
「ぅぁ……はっ、んん」
千秋は自分から発せられる甘い声が嫌に耳について不快だった。
その上、クチュクチュと四宮が弄るたびに千秋の後孔で鳴っている卑猥な音も千秋をひどく不快にさせた。
けれど、四宮から香る薔薇の匂いは千秋の興奮を誘う。
千秋の頭の中はいっぱいいっぱいでパンクしそうになっていた。
人に触られたことも、ましてや自分で触ったことすらない後孔は、四宮によってそうとは思えないほど広げられている。千秋の体はもう準備万端で、四宮が入ってくるのを今か今かと待っているかのように疼いた。
「ふ……ん、ぁ、め……あっ!!」
突然中からズルリと指を抜かれて、千秋の後孔は先ほどまで入っていたものを追い求めるようにハクハクと動いていた。
背後からは四宮の息遣いと低い唸り声が聞こえ、次の瞬間には先ほどまでとは比べものにならないほどの質量が、千秋のそこに侵入してきた。
「あぁ!! ぁぁあ」
十分に慣らされたそこは、それでもやはり初めてだったので衝撃が走った。
痛みはほとんどなく圧迫感だけが襲ってくる。
けれど四宮のそれは、先ほどの準備の段階で見せた優しさなど忘れたかのように、ズッズッと奥に押し入ってきた。
「はっ、あっ、ぁ、ゃ、めぁあ」
コツリと最奥に当たったような感覚で、千秋の体には今までにない快感が走った。
「ひっぁああっ!!」
ズルズルと限界まで引き出し、それから最奥まで差し込まれる。
その速度はどんどんと早くなっていった。
千秋の動かぬ体を、まるで人形のように抱え込み奥深くまで挿入されて、まるで獣のようなセックスだと千秋は頭の隅で思った。
前を触ることもできない千秋の体は、それでも絶頂を迎えようとしていた。
その時、ふと首筋に息がかかった。
ぞわりと体に危険信号が走る。
ーー噛まれる!!
ーー噛まれたら、僕はどうなるんだろう
ーー噛まれたい、噛まれたい。例え形だけでも四宮様のモノになりたい
ーーだめだ。噛まれたらだめだ。万が一、四宮様がそのことを知ったらきっと自分自身を責めてしまう
相反する思いがいくつも頭の中を駆け巡った。
けれどそれは時間にして数秒だったのだろう。
べろりと首筋を舐められた。
濡れた部分に空気が触れ、ひんやりとした感覚が走る。
千秋は力の入らない体に無理やり力を込めて逃げようとした。
ほんの少しだけ前に動けたと思ったその瞬間、四宮の手によって腰を掴まれ最奥に突きつけられた。
「あ゛ぁ! んんぁぁああ!!」
次の瞬間にはズブリと首筋に歯を立てられ、千秋の視界にチカチカと光が走った。
千秋の全身が、四宮のものになったことを喜んでいるかのように震え、絶頂した。
首筋から流れ出た血をペロリと舐められるのさえ、千秋の体は快感と認識し喜ぶ。
「ぁっ、だめっ、四宮様……んん゛ぁ、ひ」
大好きな四宮に奥の奥まで暴かれて、千秋はもはや考えるのをやめた。
口からは絶えず、四宮を誘うような喘ぎ声が漏れ出た。
四宮も低く呻き声を上げ、何度も何度も千秋の中で果てた。
四宮から与えられる快感に耐えられず千秋はそのまま意識を失った。
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