laugh~笑っていて欲しいんだ、ずっと~

seaco

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「エチケットだからね」

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…目が覚めたら……寝室が暗かった。


「…あつ……」


布団に潜ってたのもあるけど、きっと熱が上がり切って解熱途中なんだろう。
服も下着も汗びっしょりですんげぇ不快。

寝る前に気分が悪かった頭痛はだいぶ軽くなってるようで、変な脈打つ感じも無くなってて、怠かった体もいくらか楽になってる感じがする。


それにしても……今何時だ…。

サイドテーブルの携帯に手を伸ばして、時間を確認。


17:40

日の入りがだいぶ早くなったから、この時間でもけっこう外は暗くなってる。
寝たのは昼前くらいだったから……軽く5時間は寝てたな、俺。

開いているはずのドアの向こうからは、物音1つせず……ふと、慶が何をしてるのか気になった。

着替えもしたかったから、数時間ぶりにベッドから起き上がる。
クローゼットから着替え一式を取り、寝室を出た。



…シン……と静まりかえるリビング。

電気も点いておらず、確実に慶が居ない事が分かる。

少し、寝起きでボーッとしてる頭を軽く振り電気を点けると、ダイニングテーブルの上に書置きがある事に気付く。
着替えたかったが、書き置きの内容が気になって仕方ないので、とりあえずテーブルに向かう。


『ばんごはんとか、いろいろ買いに行って来るね。6時ごろには帰りまーす。 慶』


帰りまーす、って…呑気か…………もうすぐ6時だけど……何時から出て行ってんのか分かんねぇぞ。

しかも、買い物って言ったらやっぱり、あのいつものスーパーだろう。
確かに近いけど、それは車での話であって、移動手段が徒歩しかない場合、片道30分くらいかかるんじゃねぇの?

行きは良いけど……それに、どんだけ買い物するつもりか知らねぇけど、帰りは買い物袋持ってまた30分歩いて帰って来るつもりか?


……起こせば良いのに、あのバカ。


とりあえず、洗面でタオルを取り体中拭いて、全身着替えた。
スッキリして、気分が良い。

そして、リビングに戻り早速、慶に電話をかけてみる。
荷物が重くて困ってるなら、迎えに行ってやろう。


RRRRR……RRRRR……RRR、

『侑利くんっ?』

侑利くん?じゃねぇよ。

「お前、今どこ?」

簡潔に聞いた。

『起きたの?大丈夫?頭まだ痛い?熱は?』

答えが違うし…。

「聞きすぎ」
『え?何?』

聞こえてねぇし…。

「今、どこ?」
『えっと、今はねぇ…』
『後3分で着く』

ん?

慶の後ろから、男の声がした。
一瞬、俺が熱出してる間に早速浮気かよ、って思ったけど……その聞き覚えのある声に、浮気じゃない事が理解出来る。

「え、天馬と居んの?」
『あ、うん、そう。奏太さんも居るよ』

俺的には…「???」な気分だわ。
何で、その3人なのか謎…。

『あ、侑利くん、もう着きそうだから、とりあえず帰るね』
「え、あぁ」

謎なまま切られたし。

とにかく、もう直ぐ慶が帰って来るという事に、状況はどうあれ会えて嬉しいと思う自分が居て……
俺はどんだけ慶の事が好きなんだ、って……自分に突っ込みたくなって来る。





ガチャ、ガチャ……

玄関の鍵を開ける音がする。
条件反射的に玄関へ向かうと、そっと開いたドアから入って来た慶に続いて、天馬と奏太が顔を出した。

「ただいまぁ」
「あ、あぁ、おかえり」

ふわふわした声で言って、嬉しそうな顔をする。
見た瞬間に抱きしめてやりたい衝動に駆られたが、この後に続いて入って来る奴らが居るだろうから止めといた。

「お前、風邪だって?」

慶の後ろから天馬が現れる。

「昨日、元気だったじゃん」
「今朝から」

起きたら、風邪引いてたんだからさ…。

「風邪なのに、急にお邪魔してすみません」

更にその後ろからひょっこり顔を出した奏太が、申し訳無さそうに言う。

「いや、まぁ、別に良いけどさ…まぁ、上がんな」

慶の手から、荷物を取ってやる。

「持てるよ」とか言ってるけど、とりあえず無視。
買い物袋をキッチンへ置く。

「久我さんち、初めてです~」

奏太がリビングを見渡しながら言う。

「別に普通だろ?」
「や、ワンルームの僕んちからしたら、めっちゃ広いですよぉ」

そんな広くないけどな……慶も、初めてうちに来た時は、お城みたいとか言ってたな…。

「それより、何でこの3人なの」

俺が寝てる間にどうなってこうなってんのか。

「あのね、俺、買い物行ったんだけど、いざ買おうと思ったら何買ったら良いのかさっぱり分かんなくて、風邪の時に買ったといたら良い物とか全然知らなくて、」

慶に買い出しはハードル高すぎたか…。

「で、俺に電話かかって来たの」

天馬が続けた。

「侑利が風邪引いてて爆睡してるから起こすの可哀そうってさ」

チラッと慶を見ると、だいぶ恥ずかしそうな顔して買って来た物を袋から出してる。

「何買ったら良いか分かんないって言うけど、俺もよく分かんなくてさ、ちょうど奏太と居たから代わってさぁ」
「色々説明してたんですけど電話じゃ伝えにくいのもあって、聞いたらそこのスーパーに居るって言ってて、僕らもそこなら10分くらいで行けるから、って言って、慶ちゃんにはそこで待ってて貰ったんです」

…なるほど。
……って言うか、奏太、もう既に「慶ちゃん」って呼んでるじゃん。

「慶ちゃん、めっちゃ緊張しちゃって、もうガチガチ。はい、と、ごめんなさい、しか言ってねぇってぐらい」

慶の酷い緊張ぶりが目に見えるようだ。
天馬は、思い出して完全に笑ってるし。

「歩きみたいだし、これだけの物持って歩いて帰るの大変だろ、って。それで、送って来た」

そうか。
よく分かった。

「ちょっと、俺らも見舞いがてら」
「すみません、すぐ帰りますから」
「いや、ゆっくりして行ってくれて全然構わないんだけど、2人は予定あったんじゃねぇの?」

慶の買い物に付き合って貰ってさ。

「用事済ませて帰るとこだった。それより、お前、体調は?」

思い出したように天馬が聞いて来た。
そうだ、俺、風邪引いてたんだった。

「あぁ、5時間寝たからだいぶ良い」
「5時間寝たの?」
「爆睡」
「寝すぎ」

天馬に軽く笑われる。

随分、体が軽い。
驚異の回復力だろ。

「あ、慶ちゃん、これ」

天馬が手に持ってた袋をキッチンの慶の所へ持って行く。
風邪を引いた時に飲むと良さそうなスポーツドリンク系のペットボトル等が色々入ってる。

水は常に家にあるけど、そういう系は無かったな…。

「モデルさんみたいな人ですね、慶ちゃんって」

奏太が俺の隣に立って、小さな声で言う。

「すっごくキレイな人でびっくりしました」
「…そう?」

そりゃ、俺が何よりそう思ってるし、何なら付き合うようになった今、完全にハマっててデレデレ感満載だけど……敢えて、事も無さげに言ってみる。

「久我さんが選んだ人だから、すごくレベル高い人だろうなぁ、とは思ってました」

袋から買って来たものを出してる2人を見ながら話す。
その作業さえも緊張してんのが分かって、少し笑いそうになるのを堪えた。

「レベルって、俺自体そんなレベル高くねぇよ」
「そんな事無いですっ、前に店に来た僕の友達の中では久我さんが一番人気ですっ」
「え、そ、そうなの?」

そこ力説されても…。

「でも、慶ちゃんにハマるの分かります。何か…ほっとけない感じします」

……ハマってんのバレてんのか…。

「慶ちゃんと友達になって良いですか?」
「もちろん、言ってやったら喜ぶと思うわ」

奏太がそんな風に言ってくれて、俺が嬉しくなった。

親に愛されてないのはクラスメイトにも直ぐにバレて、何か慶に問題があるんだろうって誰も近付いて来なかったから、友達も居なかった、って前に言ってた。


作りたくても作れなかった友達。

慶は自分から……シャッターを下ろしたのかも知れない。
自分の事を知って、友達が去った時に傷付くのが辛いから。



vvv…

そんな事考えてたら、慶以外の3人の携帯が同時に鳴って我に返る。
桐ケ谷さんからの連絡。

『みんな、元気にしてるか? 改装工事ほぼ完了。店内めっちゃすげぇ仕上がりになってる。で、搬入作業を明日からぼちぼち始めようかと思ってる。急だから、来れる奴だけBIRTHに集合。時間は適当(笑)』

時間、適当って…桐ケ谷さんらしいわ。

「時間、適当なんだ」

奏太が苦笑してる。

「侑利は無理すんなよ。しんどかったら来なくて良いから」
「ほんと、無理しないで下さいね」

2人が揃って言う。
多分、この感じからすると、明日にはほぼ復活してると思うけど…。

「あぁ、無理そうだったら連絡するわ」
「おっけ。じゃあ、奏太、帰るか」
「あ、うん」

2人が帰る雰囲気になったのを見て、慶が急いで駆け寄って来た。

「あ、あのっ!」

思いの外、デカい声が出て自分でもちょっとビビってる顔。
……そういうちょっとバカなとこも、俺的にはツボ。

慶の声に天馬と奏太が揃って振り返る。

「…今日は、ほんとにありがとうございましたっ。…デート中だったのに…すみません…」

慶が深々と頭を下げる。
その様子に、2人は顔を見合わせて笑ってる。

「慶ちゃん、そんなに緊張しないでよ。普通で良いよ?」

天馬が、少し俯いてる慶を覗き込んで言う。
慶はきっと、困った顔してるんだろう。

「慶ちゃん、今度はランチでも行こうね」

奏太がサラッと言ったけど、慶が聞き逃す訳もなく……すげぇ信じられない顔で奏太を凝視してる。

「2人でさ、ご飯食べながら彼氏の愚痴大会しようよ」

おいおい、そこかよ。

「もう愚痴溜まってんの?」
「付き合ってまだそんな経ってないのに、大会開くほど愚痴溜まってたら、多分上手く行かねぇぞっ」

天馬と俺とで、次々に突っ込んだ。

「あはは、ほんとですね」

可笑しそうに奏太が笑ってるけど……慶は上手く笑えないで居る。
何故なら……泣きそうだからだ。

堪えてる。

「携帯に慶ちゃんの番号入れといて良い?」

慶は驚きながらも何度も頷いた。

「僕の番号も、久我さんに聞いて入れといてね。慶ちゃんと友達になりたいから」

もう、何も言えなくなってる。

「……あ…ありがとうございます」

それだけは言い切った。
声震えてるけど。

きっと、奏太にも伝わってるよ。

「じゃあ、お邪魔しました」

奏太がそう言ったのをきっかけに、全員玄関の方へ向かう。

「LINEもしてね」
「は、はいっ」

奏太が慶に話しかけてる。
慶は、やっぱり緊張してるけど……すげぇ嬉しそう。


「あ、侑利」
「ん?」

天馬が肩にかけてたワンショルダーのバッグから何かを取り出した。

「これ、やる」

反射的に出した手にバシッと手の平を合わせる様にして、何かを手渡される。
手の中に、…小さいパッケージの何か…

天馬の手が退いて、渡された物が一瞬にして分かった。



……ゴムだ。

つまり…正式名称で言うところの、コンドームだ。
それも、2個。

「っ!!」

思わず声が出そうになって、必死で飲み込んだ。
行き成りソレを渡されて、何てコメントしたら良いんだ、バカ。

ニヤリ顔の天馬の頭をバシッとしばく。

「エチケットだからね」

前の2人がこのやり取りを見て無いからまだセーフだけどさ……
何がエチケットだよ……イケメンモードで言うな。

「何?」

先に靴を履いた奏太がこちらに声をかけて来た。

「あ、何でもない」

天馬はわざとらしく返事して、自分も靴を履く。
俺は、とりあえず、その手渡されたモノをパンツのポケットに手ごと突っ込む。


変なもん渡して来んなよ……

使ってみたくなるだろ……


「じゃあな」
「久我さん、お大事に」

2人が帰って行った。



一瞬、しん…と静まり返ったけど、直ぐに慶が喋り出して静けさはあっさり無くなった。

「天馬さんに電話すんの、めっちゃ緊張した~」

ふぅ、と深呼吸をして緊張を解く。

「何で俺にして来ねぇんだよ」
「だって、すっごい寝てたから…ぐっすり寝た方が風邪も良くなると思って」

…まぁ……確かに爆睡してたけど…

「熱は?起きてから測ったの?」
「あ、測ってない」

も~、と言いながら体温計を持って来てくれる。
やっぱり、尽くすタイプなんだろう。

「頭痛かったのは?」
「あぁ、治ってる」
「寒かったのは?」
「それも、大丈夫」
「喉は?」
「ちょっとだけ違和感あるけど、今朝よりだいぶマシ」

ピピピ…

取り出した体温計をすごい勢いで覗き込んで来た。

37.1度。

「だいぶ下がったね~」
「もう、大丈夫だよ」
「ダメダメ、まだ微熱あるじゃんか」
「や、もう下がるでしょ」
「油断したらダメだよ」

鼻先に人差し指を突き付けられて注意される。

その指を掴んで横へ退けて、緊張が解けて饒舌になったその口を塞いでやった。
途端に……大人しくなる。


慶は多分……キスが好きだ。
まだ、キス以上はした事ない。


天馬があんなの渡して来るから……俺の頭ん中は、そっちの妄想しか出来なくなってるし…。
俺だって、24歳の男子だし……そりゃ、そっちの体力は有る方だと思う。

慶がどう思ってんのかは知らねぇけど……




「腹減った」

キスを止めて呟いた。

「ふふ、俺も」

朝のトースト以降何も食ってない。
きっと、慶も同じようなもんだろう。

「あのね、うどん買ったんだ。奏太さんがね、料理苦手だったらうどんスープの素で作ったら簡単、って教えてくれたから。俺、作ってみるね」

いつもは俺が料理担当で慶は見てるだけだから、今日は、俺を労わってかちょっと張り切ってるのを可愛いと思ってしまう。

うどんスープなんて一般的に家で食べるくらいなら、素が無くても簡単だけどさ………慶が作ってくれるんだったら何でも良いわ。

「何か入れる?野菜」
「あ、うん…」

ちょっとだけ不安そうな表情をした。
分かってるよ、俺を誰だと思ってんだ……二度と、あんな事はしない。

「俺が切るよ」

不安そうな慶の頭を撫でてやる。

「…ごめんね」

また、申し訳無さそうな声。
冷蔵庫に行こうと思ったけど、その前に慶を抱きしめる。

「あのさぁ…もういいじゃん」
「…え?」
「お前が苦手な事は俺がやってやる。いちいち、謝んな。俺は、気にしてないし、めんどくさいとも迷惑とも思ってない」

慶の手が俺の背中に回る。

「好きで付き合ってんだからさ……そんなに謝んな」

俺に回されてる慶の手の力が強くなる。

「侑利くん……大好き」
「俺だって好きだよ」

えへへ、と照れたように俺の肩口に顔を埋めて笑う。

「…なぁ、」
「ん?」
「…腹減った」
「はははっ」

可笑しそうに慶が笑って、この、他人が見たら胸焼けしそうな甘ったるい時間は終わり。






うどんが出来た。

慶は、箱に書いてる作り方と分量を忠実に守って作った。
料理と呼ぶには疑問が残るけど、それでも慶は出来栄えに満足そうな顔してる。

「はい、侑利くんの」

俺の前に、先に置いてくれる。
今までもずっとそうだ。
料理を並べる時、慶は必ず俺の分から置いて……いつも、自分のは後。

そういうところも、俺は何気に気に入ってたりする。
見てないようで、俺もけっこう見てる。

「どうぞ~」
「お、じゃあ、いただきます」

いただきます、なんて、何年も言った事なかったけど……慶が必ず言うから、俺も何となく……。

「どう?どう?」

すんげぇ、感想待ってる。

「美味いよ」
「ほんとっ?」

嬉しそうに自分も食べようとしてるけど……極度の猫舌でまだ口に入れれてない。
…いちいち、可愛いんだよ、何か。

「ほんとだー、めっちゃ美味いっ」

……まぁ、そりゃね……メーカーが商品として売り出すくらいのスープの素使ってんだから、不味くなる訳ねぇよ。

飯の間はいつも、今日の出来事を話す。
慶は、初めて会った奏太の事や、3人で買い物した時の様子とか、とにかくよく喋る。

天馬や奏太はきっと……すんげぇ大人しい奴って思ってるのかも知れないけど、全くそうじゃない。
俺が完全に聞き役だし…。


食べ終わってもう一度「美味かった」と言ってやると、少し照れたように笑って「また作ってあげるね」と言った。

何の事はないんだけど…慶の全てが今の俺には全部ツボだ。
また作ってあげる、と言われると、可愛いじゃねぇかコノヤローって思うんだ。


俺、ヤバいわ…。
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