ほのぼの学園百合小説 キタコミ!

水原渉

文字の大きさ
93 / 381

Chit-Chat! 3

しおりを挟む
<作者より>
2021年3月~4月のツイートをまとめた、短いトーク集です。
時事ネタや場所などの固有名詞、小説本編とは矛盾する内容もあります。
実際にあるようなないような、曖昧な設定でお楽しみください。
また、画像がないと意味がわからないものもあります。

  1

千紗都「涼夏の主人公感、すごいなぁ」
涼夏「でしょ!」
千紗都「私はモブだね。クラスメイトA」
涼夏「いや、圧倒的ヒロインでしょ」
千紗都「ようこそ。ここは1年3組です」
涼夏「RPGの村人か?」
千紗都「教壇の下に、隠し階段が……!」
涼夏「千紗都、面白いな」

  2

奈都「教壇の下の隠し階段の話を詳しく」
千紗都「何? 奈都のオタク心をくすぐっちゃった?」
奈都「うん」
千紗都「ごめん」
奈都「えっ? なんで謝られた?」
千紗都「教室は3階なのに、明らかにその階段は地下に続いてるの」
奈都「うん、うん。それで?」
千紗都「なんかごめん」

  3

奈都「初めまして。今澤奈都です」
千紗都「……」
奈都「その、何言い出したんだコイツって顔、ゾクゾクする」
千紗都「続けて」
奈都「チサって、とりあえず受け入れるよね。偉いよ」
千紗都「帰宅部は常に新しい、楽しいものを求めてるの。私をがっかりさせないでね」
奈都「いや、どうだろう」

  4

奈都「最近、チサの会話の要求レベルが高い」
涼夏「帰宅部も次のステージに入ったってことじゃない?」
奈都「私、バトン部だし」
涼夏「そっか。まあ、千紗都のことは私たちに任せて」
奈都「わかったから。私にも帰宅を教えて」
涼夏「帰宅を教える! あははっ!」
奈都「真面目に聞いてるのに!」

  5

絢音「帰宅の仕方?」
奈都「うん」
絢音「キーワードは森羅万象と起承転結だよ」
奈都「難しそう」
絢音「つまり、オチが大事」
奈都「森羅万象、どこ行った?」
絢音「帰宅を辞書で調べたらこうあった」
奈都「うん」
絢音「自分の家に帰ること」
奈都「それは知ってる!」

  6

涼夏「何か劇的で感動的な台詞を言いたいな」
千紗都「雨の日、私は子猫を助けた」
涼夏「助けたの?」
千紗都「感動的な台詞」
涼夏「イメージと違った」
千紗都「もう時間がない! ここはオレが食い止める! お前らとの毎日、楽しかったぜ?」
涼夏「千紗都、面白いな」
千紗都「私じゃない」

  7

涼夏「もっと恋愛的なのがいい」
千紗都「感動って、日々の積み重ねだと思うんだけど」
涼夏「もっと手っ取り早く。現代人は時間がない」
千紗都「ヒロインが、病気で死ぬ」
涼夏「そういうのは無しで」
千紗都「答案用紙に、私が涼夏の名前を書くから、涼夏は私の名前を書いて」
涼夏「なんだそれ!」

  8

絢音「今のは新しい発想だね。私が全部涼夏の名前を書いて出したら、涼夏も学年6位に!」
涼夏「バレるから! 2桁にすらなったことがないから!」
絢音「1桁の世界、見たくない?」
涼夏「替え玉で見せられても……」
絢音「VRで旅行する技術が進歩してるんだって」
涼夏「急に何の話だ?」

  9

千紗都「雨かー」
絢音「残念だね」
涼夏「ドンマイドンマイ!」
千紗都「涼夏がバカみたいに明るくて救われるよ」
絢音「うん。能天気で可愛い」
涼夏「落ち込んでいい?」
千紗都「ダメ」
絢音「それはちょっと」
涼夏「しゅん……」
千紗都「可愛い」

  10

千紗都「雨止まないかなー」
涼夏「祈ろう」
絢音「1時間後には止むよ」
千紗都「なんでわかるの? 魔法? 風水士なの?」
絢音「雨雲レーダー見た」
千紗都「そんな高度なものを」
絢音「使わない?」
千紗都「うん」
涼夏「なんなら天気予報も見ない」
千紗都「それは見て」

  11

涼夏「人をダメにする友達になって、千紗都を甘やかしたい」
千紗都「どうぞ。どんどん甘やかして」
涼夏「よし。千紗都をダメにする」
千紗都「涼夏、教科書片付けて」
涼夏「自分でして」
千紗都「厳しい……。世の中は私に厳しすぎると思う」
涼夏「イージーモードの人が何か言ってる」

  12

千紗都「奈都って、バカそうで実は頭いいキャラそうなのに、そうでもないよね」
奈都「今、バカって言った?」
千紗都「言ってない。被害妄想やめて」
奈都「バカそうで頭いいのは、チサでしょ」
千紗都「今、バカそうって言った?」
奈都「言った」
千紗都「ひどい……」
奈都「えー」

  13

千紗都「今日も涼夏は可愛いなぁ」
涼夏「そんなに見つめられたら妊娠する」
千紗都「頭はおかしいけど」
涼夏「お腹に千紗都の生命を感じる」
千紗都「存在しないものを感じないで」
涼夏「想像妊娠?」
千紗都「知らない。私はお腹に生命を感じたことがない」
涼夏「感じて!」
千紗都「えー……」

  14

涼夏「その鯱、青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」
千紗都「金色なのは鯱だから」
涼夏「千紗都って面白いな」
千紗都「待って。どう考えても、今のは涼夏が意味不明だった」
涼夏「シャチホコ見に行こうか」
千紗都「あれ、昨日までだよ?」
涼夏「嘘!?」
千紗都「そこまで残念?」

  15

涼夏「金鯱は死んだ……」
千紗都「調べてみたら、10日からまた別のところで展示するみたいだよ?」
涼夏「よし、行こう!」
千紗都「いいけど」
涼夏「千紗都はもっと色んなことに興味を持って!」
千紗都「うん。そうだね」
涼夏「楽しみー」
千紗都「そうだね」

  16

涼夏「今日から毎日、千紗都の下着チェックをしよう」
千紗都「別にいいけど」
涼夏「良くないから! 無理しないで!」
千紗都「無理してないけど」
涼夏「純粋な子を騙してる気がする」
千紗都「私、そんなに純粋かなぁ」
涼夏「物は知らなそう」
千紗都「友達の下着が見たい涼夏は、頭がおかしい」

  17

絢音「桜」
千紗都「桜だね」
絢音「千紗都の写真をいっぱい撮ろう」
千紗都「えっ? 私?」
絢音「外国の人みたいにポーズして」
千紗都「恥ずかしい……」
絢音「笑って」
千紗都「えへっ」
絢音「……」
千紗都「何?」
絢音「今の、すごく可愛かった」

  18

絢音「これは千紗都がえへって笑ってくれた貴重な写真」
涼夏「うわっ、可愛い!」
絢音「送ります」
涼夏「千紗都がえへって……」
千紗都「いつでもするけど。えへっ」
涼夏「千紗都、自分を安売りしちゃダメ」
千紗都「いや、別にいつでもするから!」
涼夏「ダメだって!」
千紗都「なんで!」

  19

涼夏「ネットには、フォロセって概念があるって」
千紗都「何それ」
涼夏「フォロー整理だって」
千紗都「寂しいね」
涼夏「私も友達整理しよう」
千紗都「私たち、ズッ友だよね?」
涼夏「……」
千紗都「いいねいっぱいするから」
涼夏「千紗都、今まで……」
千紗都「待って! 考え直して!」

  20

絢音「自分がされて嬉しいことをする」
千紗都「うん」
絢音「私、スカートの中に手を入れられると嬉しくて……」
千紗都「変態だね。こう?」
絢音「いや、違くて」
千紗都「なでなで」
絢音「ひえっ! そうじゃなくて!」
千紗都「嬉しいんでしょ? なでなで」
絢音「悪かった! ごめん!」

  21

奈都「もし帰り道でチサがグリフォンに襲われてたら、どうやって助けたらいいだろう」
千紗都「検索してみたけど、無理じゃないかな」
奈都「例えば、私が風の魔法を使って怯ませる」
千紗都「まず設定を教えて。私は何か使える?」
奈都「チサは可愛い以外は特に……」
千紗都「魔法が使いたい」

  22

絢音「ごくごく」
千紗都「絢音が牛乳飲んでる。おっぱい大きくなるかなぁ」
絢音「千紗都って、時々変なスイッチ入るよね。好き」
千紗都「そう?」
絢音「牛乳は栄養価が高くて、牛のミルクとも呼ばれてる」
千紗都「……」
絢音「ごくごく」
千紗都「真顔で言われると突っ込みにくい」

  23

涼夏「FJKの内にすべきことは何か」
千紗都「いっぱい遊ぶ?」
涼夏「もっとこう、FJKだからこそ出来るようなこと。FJKのFJKによるFJKのための」
千紗都「FJKって言いたいだけ?」
涼夏「まあ、そう」
千紗都「あの涼夏も高校生か」
涼夏「会ったの高校生だから。千紗都も高校生だから。FJK!」

  24

千紗都「涼夏とは人間レベルに差がありすぎて、いつか捨てられそう」
涼夏「ないな」
千紗都「絢音もすごい子だから……」
絢音「ないない」
千紗都「やっぱり私みたいなしょぼい人間は、奈都くらいが合うんだ」
奈都「えっ、褒められた?」
千紗都「うん」
奈都「何も嬉しくなかったけど」

  25

千紗都「涼夏も絢音もすごいから、私はなんだか焦りがある」
涼夏「えー? 絢音はともかく、私はフツー」
絢音「私も別に。量産型の女子高生だよ?」
千紗都「どこが。その点、奈都を見てると安心する」
奈都「……」
千紗都「ありがとう」
奈都「全っ然、嬉しくないんだけど!」
千紗都「なんで!」
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

さくらと遥香

youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。 さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。 ◆あらすじ さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。 さくらは"さくちゃん"、 遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。 同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。 ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。 同期、仲間、戦友、コンビ。 2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。 そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。 イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。 配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。 さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。 2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。 遥香の力になりたいさくらは、 「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」 と申し出る。 そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて… ◆章構成と主な展開 ・46時間TV編[完結] (初キス、告白、両想い) ・付き合い始めた2人編[完結] (交際スタート、グループ内での距離感の変化) ・かっきー1st写真集編[完結] (少し大人なキス、肌と肌の触れ合い) ・お泊まり温泉旅行編[完結] (お風呂、もう少し大人な関係へ) ・かっきー2回目のセンター編[完結] (かっきーの誕生日お祝い) ・飛鳥さん卒コン編[完結] (大好きな先輩に2人の関係を伝える) ・さくら1st写真集編[完結] (お風呂で♡♡) ・Wセンター編[完結] (支え合う2人) ※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

不思議な夏休み

廣瀬純七
青春
夏休みの初日に体が入れ替わった四人の高校生の男女が経験した不思議な話

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...