雪梛の一閃

雪梛

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魔王討伐編

光の原理

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翌日になると初雪が雪梛宅にいた。


「久しぶりだね。調子はどう?」


雪梛は観察眼で観ながらきいた。


「まあまあと言ったところだね。もうちょっと頑張れば並べそうかな」


実際結構いい感じになっていた。

まあ常に戦い続けているのに成長していなかったらあまりにも可哀想だがな。


「そしたら引き続き頑張ってね。こっちはちゃんと物語を進めすぎないようにしとくからね」

「それは助かるよ。じゃあやってくるね」


実際物語が進まないと言うことは必然的に鍛錬を積むということになるのだが初雪は気づいていないようだ。

雪梛は亜空間を生成して中に入っていった。

中に入ると魔力を簡易呪文で氷を生成した。

そしてその氷に対して光を少量流した。

そうすると大きさは変わらなかったが密度がより高くなっていて更に放出される冷気も多くなっていた。


「なるほどね。効果としては結構いい感じで強化されるみたいだ。これならば昨日の現象も納得だね」


雪梛は今度は時間をかけて超高密度の氷を生成してそこに対して少量の光を流し込んだ。

そうするといきなり破裂してしまったようだ。

そして亜空間内をそれなりの量の冷気の粒子が占めていた。


「なるほど。密度強化には限界があってそれを超えると爆弾になるわけだね。この際に粒子が消失していないことから粒子的には問題がなかったと言うわけだね。これは結構面白いものだね」


それから雪梛はさまざまな条件下での使用を試して使用時のどのような事象が起こっているのかを簡易的に理解することができたようだ。

一旦一区切りをつけてとりあえず元の世界に帰ってきたようだ。

戻ってくると香澄が寝っ転がっていた。


「お疲れ様ね。ココアでも入れようかしら?」


どうやら休息をとっているようだ。


「じゃあせっかくだからもらおうかな。あと光の構造がだいたいわかったから解説してあげるよ」

「あら、それは楽しみね」


香澄は準備をしに台所へ向かった。

戻ってくると雪梛は久しぶりにパソコンを立ち上げていた。


「珍しいわね。今は何をしているのかしら?」

「一応バージョンの更新とかその他もろもろだよ。最近は進化がものすごいからたまにやっていかないとすぐに置いていかれるんだよね」


香澄はデスクにココアを置いて自分はちゃぶ台の上に置いた。


「ありがとうね。じゃあ早速解説を始めるけど良いかな?」

「ええ、もちろん良いわよ。そういえば私も何かを研究みたいなことして解説をしたりした方が面白いのかしらね」

「もしやってくれるならこっちは楽しみだよ。じゃあとりあえず光の特性をおさらいしておこうか。基本が一番大事だからね。光には波長を変え続ける特性があってそれによりさまざまな属性の魔法やら呪文やらが使用可能になっているんだよね。ここまでは前回判明していた内容だよね。本題はここからだ。私はさっき亜空間で色々なケースでの実験をしてきてそれらを元に考察をしてきたんだよ。まず最初にやってきたのは簡易呪文で小さな氷を生成してそこに少量の光の魔法を流し込んだんだよ。そこで得られた結果としては密度が急上昇して更に発されている冷気が多くなったんだよ。そして次に私は時間をかけて超高密度の氷を生成したんだよ。そこにさっきと同じ量の光を流し込んだ結果は氷が破裂して冷気の粒子がそれなりの量充満したんだよ。この二つからわかるものとしては光を使用すると密度が上昇して更にその属性の特性が強化されるっていうことと物体が保有できる粒子の量が限られているということだね。そして密度が飽和状態になったことにより物体が破裂しても粒子自体はダメージを受けないということだね。まあこれぐらいならわざわざ実験せずともわかるんだよ。私が気になったのはこの後の実験だね。二つの氷を生成してその中間に光を配置して流し込んだ際に何か反応が起きるのかというものだよ。他のレパートリーは一旦おいておいてこれの実験結果はまあ特段の変化は起きなかったということだね。二つのの物質が同時に密度の上昇を起こしても空間的には何ら問題はないと言うことが今回わかったんだよ。そして次の実験では氷を二つくっつけた状態で二つに同時に光を流し込むということだよ。物質が接触していても別れるのかという実験だね。結果は特筆した変化はないというものだったよ。これにより物質の表面が接触していても問題はないということだね。次に私は二つの氷に亀裂を入れて内部同士が接触するように加工してから二つの氷に光を流し込んだんだよ。結果は二つの氷が融合されて一つの超高密度の氷となった。これにより物質の内部が接触してる時に限り光による密度上昇が共有されて更に飽和状態にならない限りは物質が一つとなり更なる密度の上昇が発生するということだね。これは上手く使えば体力の節約になるけど一旦それは気にしないでおこう。今までは同系統粒子を持った物質たちの実験だってけど次は別系統の粒子でやってみよう。私は小さめに容器を用意してそこに水を生成してから小さめの氷を生成して入れてから光を流し込んでみた。そうすると水の量が大幅に多くなって結構溢れ出てきた。その時確認したら氷がなくなっていたから私は今度は氷の質量を多くして同じ実験をした。そしたら氷が大きくなってさっきの内部融合みたいな状況になったんだよ。この結果から系統が違うものというよりは質量的に多いものが少ないものを取り込みそして密度が上がるという性質を光が持っていると思うんだよ。そしたら事実はそう残ったけど原理がわからないと応用ができないでしょ。だからここからが考察だよ。ここまでが長くなっちゃってごめんね。まずは簡単な方から解明をしていこう。同系統の内部融合が発生した実験に対する考察だね。こっちに関しては香澄でも全然わかると思うんだけど一応説明させてもらうと光によって同系統の粒子が流れてそれが混ざり合ったから融合合体したというのが簡易的な考察だね。でもこの考察だけだと不十分なんだよ。なぜなら異なる系統同士の内部融合についての言及が不十分だからね。そしたら一旦そっちを考察していこう。今回は水と氷を使用した実験だったね。質量が多い方の系統に内部融合後の性質が現れるというわけだね。でもこの情報だけだったら単に粒子が多い方の系統になるという自然な流れが出来上がっているわけだけど今回は違うね。密度が飛躍的に向上してしまったんだよ。これにより考察はかなり難航してしまったね。とりあえず私の結論を先に話させてもらうね。結論としては質量が多い方の粒子の特性に光の粒子が変化を起こさせているだね。ではなぜこう思ったのか。まあそれに関しては簡単な考察から導き出せるよね。光には波長を変化させる性質がある。そして闇魔法との多次元シリーズをやった時に同程度の出力でやると片方の性質にのまれてしまう。まあ流れとしては光を入れた際に光が同系統に変化している途中で光が微妙に入っている物質同士がぶつかってその際に質量が大きい方がのみこむ。そしてのみこまれたほうは特性が潰されて新しくなるということだね。まあちょっと甘い感が否めないけどこんな感じかな」


この解説を聞いて香澄は引っかかった場所があったようだ。


「ちょっと待ちなさい。貴方の多次元シリーズは同程度の出力でないと効果を起こさないはずなのだけれどもなぜ今回に限って質量が多い方なのかしら?普通に考えるなら少しの光と少量の水か小さな氷が同出力でそれにより周りの自然的でなく作られた粒子が変化をするのではないのかしら?」


雪梛はその質問が来ることをわかっていたかのように話し始めた。


「流石だね。香澄ならその質問をしてくれると思っていたよ。確かに香澄の言う通り出力が同じぐらいの方にのまれていてもおかしくはないように見えるはずだね。でも今回のケースでは私の多次元シリーズの時とのケースと明確に違う場所があるんだよ。それは簡単で単に二系統あったというだけだよ。光を除いた際に氷、水のニ系統、多次元シリーズでは闇の一つだったね。ここの違いで全くの別物と言ってもいい特性を発揮するんだ。本当はこっちの解説もしてあげたいんだけどあいにくの実験不足だから情報が足らなさすぎるんだよ。まあ違いとかはこんぐらいだね。もしあれなら香澄がこっちの実験やら考察、解説をしてみる?」


雪梛にそう言われて香澄は考えたのだが首を横に振った。


「いえ、ちょっと遠慮しておくわ。後ででいいのだけれども私の亜空間を解放してくれないかしら?もちろん定期的にこっちに帰ってくるわよ」


そういえばそんなことがあった。


「いいよ。じゃあ初雪が帰ってくるまでね」

「十分よ」


雪梛は香澄の亜空間を解放した。

その瞬間に香澄は自分で生成して入っていった。

そして戻された。


「今戻ったよ。これで一応パワーバランス的にはちょうどいいらし…どうしたの香澄無言で微笑みながらこっちににじりにじりと近づいてこないで⁉︎」


どうやら世界はまだ香澄の亜空間強化イベントを解放してくれないらしい。


「今日はとりあえず最終調整だけしておしまいだね。明日は人外ダンジョンの上級を破壊しに行こうか」


解説でかなり時間をくっていたようだ。

初雪は余程疲れていたのか床に寝っ転がりながら右腕だけ前に伸ばして“止まるんじゃねえぞ”と言っている。


「何をふざけているのかしら。呪文の調整は大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。それなりにスキルを積んできたから」


何やら結構強くなった様子が見受けられた。

二人は観察眼で初雪を見てから刀の確認に軽いストレッチをした。
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