雪梛の一閃

雪梛

文字の大きさ
82 / 145
殲滅編

終の始まり

しおりを挟む
「さあ、始めましょうか。殲滅編を飾る最後の戦いを」


雪梛は潜在を解放して両者マイゾーンで斬りかかりデスカウンターの連鎖が始まった。

7回目のデスカウンターで雪梛が離脱を選択して間合いを再度とった。


「案外続かないわねこれ」

「まあまだ練習を開始したばかりだからね」


二人は空いている片手を銃の形にして指先に魔力弾を生成して撃ち合いを開始した。

複雑な反射を混ぜ込んだりしているのだが立体的視認により全てが把握されているため一発もかすりすらしない。


「ウォーミングアップはこれで十分ね」

「いくよ」


雪梛はリセットの準備をしている。

香澄は重心を低くして構えているようだ。


「香澄はどれぐらい成長したかな?」


雪梛は融合物質が完成する直前で真上に投げた。



『リセット』



その瞬間に香澄が動き出した。

バネのように一気に跳ねて融合物質に近づくと事前に立体的視認をかけていたのか点を狙って流れるように突きをした。



『地球割り』



統合性を崩された物質は消滅したようだ。


「流石だね。あれほど複雑なものを綺麗に突くなんてね」

「あれぐらいはできるものよ。さあどんどんいくわよ」


自身に速撃を入れた瞬間に香澄は雪梛の背後に回った。

そしてゼロ距離からの闇魔法を使用した。

闇魔法が生成される瞬間に小さな点の時点で雪梛は破壊をして一度距離をとった。


「現在だとなかなかダメージを入れるのが難しいね」

「だからこそ面白いのよね。こういった展開は初じゃないかしら?」


両者デスカウンターを習得してしまったからこそ今までよりも格段にダメージが入らなくなってしまったようだ。


「じゃあちょっと面白いことをしようか」


雪梛は氷の呪文と魔法を使用して何かを作り出した。


「確かにそれができるぐらいの技量はあるわよね」


雪梛は氷の雪梛を完成させたようだ。


「制御こそどうなるかわからないけど面白そうでしょ?私がデスカウンターで待機してその間に戦ってもらうもよしだし」


そういうと雪梛は氷の雪梛を動かし始めた。


「試してあげるわ。それが一体どれほどなのかを」


香澄はショートマイゾーンで近づくと炎系統を乗せた紅葉できりかかった。

その刃が触れた瞬間に動きは遅くなっているがデスカウンターを使用してきた。

それを受け流してそのままカウンターに一旦派生させてもう一度デスカウンターをもらってから香澄は距離をとった。


「面白いわね。弱点はその魔力線かしら?」

「そうだよ。試しに闇と光の融合をしてみるといいよ。即座に崩れ去るからね」


そう言われて実際にやってみると本当に簡単に崩れていった。


「なんか勿体無いわね。ワイヤレス化は可能なのかしら?」

「現状の知識だと不可だね。遠隔の物質を操作するのにはどうしても魔力線が必要なのは知っているでしょう?」


なんか最終決戦を忘れているのだろうか。


「違うよ。どちらもこの状況は手詰まりなんだよ。わかるでしょ?ついに斬撃すらも無効化となってしまったんだよ?」


いや急にナレーションにつっこまれてもびっくりするんやが…


「にしてもどうしようかしら?こうなったら貴方の多次元と私の異次元をぶつけようかしら?」

「でも今回に関しては本当にタイミングが悪かったとしか言いようがないんだよね。今回デスカウンターを習得する上でほぼ全能力が強化されるんだけどそれを同じレベルにしてこの戦いを開始したんだ。ということは魔力の出力から速度に最高出力すらもほとんど差が出ないように調整されているというわけだよ。だからこそこの戦いに関しては意味があまりないと言ってもいい。まあ香澄の数少ない戦闘描写という観点から見れば意味としてかかなりあるんだけどね」


どうやら完全なる互角すぎて何も通用しないらしい。


「じゃあこの戦いは引き分けね。でもさっきのやつといつものやつはやっておきたいわね」

「どうせだからやろうか」


雪梛は氷の呪文を、香澄は炎の呪文を同時発動して魔力も同じ量練り始めた。


「この炎に勝てるかしら?」

「勝てないけど、負けないよ」



『マイ モウティッドメンショナル ソード』

『マイ エクストラディメンショナル ソード』



シュン ドカーーーーーン!!!


二人の洗練された魔力量により大爆発が引き起こされた。

光と音が静まった時には地面にクレーターのようなものができていた。

そして二人の少女が無傷で立っていた。


「終わりにしましょう」

「そうだね」


二人は重心を低くして構えた。






「殲滅されし世界 二人の少女の再度なるスタート地点 終焉に近づきつつも 新たなるものを見つけてひろう 複数世界を紡いだ絆は 一体何を見せるだろうか この一閃の後に 貴方は 何を思うかな」






パッ


両者同時に動き出し魔力や技を複数混ぜ込んだスタートをきった。

眼を閉じながら進んでいき無意識的に抜刀を開始した。

陽の光に照らされている二人の刀はどこか始まりを祝福するかのようにも見えた。

交わった瞬間に二人の身体に張られていたシールドがパーンと割れてそのまま納刀をした。

これにてこの世界の最後を飾る戦いは幕を閉じた。


「最後なんか変わった表現をしたわね」

「まあ日々精進しているというわけだよ。こういった描写が好きだからっていうのもあるんだけどね」


雪梛はとりあえずデバイスを操作して滅鋭と雪無と最初に殺した人をちょっとだけ復活させた。


「あらー。今度こそ死んだと思ったけど生き返れたわねー」


相変わらずの様子だ。


「じゃあ私たちはまた別の世界にいくね。この世界でも多くのことを学べたよ。ありがとうね」

「またどこかで会おうね。じゃあいくわよ。相棒」


二人は流体無焦点で吹っ飛んでいった。





「それっぽく締めたはいいんだけど次の世界はどうしようか?」

「それなら次はもう考えてあるわ」


どうやら今回は会議がいらなさそうだ。


「じゃあ説明をよろしくね」

「わかったわ。次に行く世界は私たちがデスカウンターの制御を目的として向かう世界ね。だから街も人も新たなる登場人物もいらないわ」


結構思い切った世界のようだ。


「もうやり残したことはないかな?なければタイトルコールをどうぞ」

「そうね…亜空間編よ」


その瞬間に扉が開いて暗い空間が広がっていた。

二人は立ち上がると抜刀して不備がないか確認してから納刀して扉に入っていった。

中に入ると扉が閉まり奥から光が迫ってきていた。


「また今回は短くなりそうね」

「まあそんなもんだよ。たとえ短かろうとよろしく頼むよ相棒」

「ええ、もちろんよ」


二人は光に飲み込まれるかのように包まれた。

殲滅編終了
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~

さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』 誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。 辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。 だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。 学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~

黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。  ─── からの~数年後 ──── 俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。  ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。 「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」  そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か? まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。  この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。  多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。  普通は……。 異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。 勇者?そんな物ロベルトには関係無い。 魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。 とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。 はてさて一体どうなるの? と、言う話。ここに開幕! ● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。 ● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。

自発的に失踪していた夫が、三年振りに戻ってきました。「もう一度やり直したい?」そんな都合のいいことがよく言えますね。

木山楽斗
恋愛
セレント公爵家の夫人であるエファーナは、夫であるフライグが失踪してから、彼の前妻の子供であるバルートと暮らしていた。 色々と大変なことはあったが、それでも二人は仲良く暮らしていた。実の親子ではないが、エファーナとバルートの間には確かな絆があったのだ。 そんな二人の前に、三年前に失踪したフライグが帰って来た。 彼は、失踪したことを反省して、「もう一度やり直したい」と二人に言ってきたのである。 しかし、二人にとってそれは許せないことだった。 身勝手な理由で捨てられた後、二人で手を取り合って頑張って来た二人は、彼を切り捨てるのだった。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処理中です...