万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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何を奪うか

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「あのぉ……結構ボコボコにしちゃったんですけど、大丈夫ですかね」

どうやらシュラとセルシアが衛兵を探してくれたようで、割と早く来てくれた。

ただその間、ストーカー野郎が不穏な事を言ってたんで、少しカッとなってボコボコにし過ぎたと思わなくもない。

「大丈夫ですよ。彼女から証言を頂いてますし、通行人からも情報が得られそうなので」

「ちゃんとこういう時の為のマジックアイテムを使って調べるから安心してくれ」

「そ、そうなんですね。良かったぁ」

「にしても、なんでこんなボコボコにしたんだ? まぁ、暴れたから止める為にって言えばそこまでなんだが」

「……このゴミクズストーカー野郎が、この方に向かって覚えてろよって言ったんですよ」

その後、俺はその言葉が被害者に対してどういった恐怖を与えるか……少々熱が入りながらも説明した。

「ふむ……そう、だな。ラガス君の言う通りか」

「あれでしたね。俺たちとしても、被害者たちの気持ちに対する理解が足りませんでしたね」

「そうだな。目に見えず、消えない傷、か……ラガス君、君に少し意見を窺っても良いだろうか」

「わ、解りました」

事件現場で話し続けるのもあれということで、衛兵たちの詰め所へ移動。

客人用の紅茶を頂きながら話を再開。

「こういった件に関する事件だが、未然に防ぐことは難しいだろうか」

「…………基本的に、罪人対する拷問って禁じられてるんですよね」

「うむ、そうだな」

だよな……少なくとも、うちの実家では行ってない。

もしかしたら他家によっては行ってるのかもしれないけど、公にはしないだろう。

「拷問を行うことにする。それを公にすれば、貴族のイメージダウンに繋がるんですかね」

「……雇われの兵である以上、あまり深くは言えないが、そういう懸念もあるだろう」

「難しい問題だよね。あれだよね、ラガス君としてはそれが広まれば、痛みを恐れて犯罪が減るんじゃないか、って思ったんだよな」

「はい。少なくとも、ストーカー行為ってそもそも自身の想いが実ることに一切繋がらないこういじゃないですか。捕まった時に想像を絶する痛みと天秤で比べた際、絶対に後者の方が重いと思うんですよね」

まぁ、ストーカー野郎の気持ちなんて解らないから、あくまで俺の私見でしかないけど。

「ぶっちゃけ俺もそう思うんだけどね~~~。でもさ、そういった人たちがどういう事を考えてるか解るかい、ラガス君」

「…………戦闘職の人間であれば、俺ならバレずに犯れる、ですかね」

苦笑いを浮かべながら衛兵のお兄さんは頷く。

「本当に質の悪いことに、そういう事をする奴らは、一般時よりは確実に気配を消すのが上手い。ハンターと関わってる受付嬢だけど、そういった近づき方をされたらどうにも出来ないからね」

「……原因対処が難しいですね。行えば、とりあえず四肢を切断するとかはダメですかね」

「ふむ、四肢の切断か」

「はい。本当は両耳の切断とか、片目を砕くか……男なら玉を潰す。そういった罰があっても良いかなって思ったんですけど、五感の一つ奪ったり男としての尊厳を潰せば、その恨みで襲おうとした相手に復讐ではなく、女性全てに悪意を向けるかもしれないので」

「っっっ…………その、ラガス君の身内に、被害を受けた方がいるのか?」

「? いえ、いませんよ。ただ…………貴族に生まれたからか、少し冷たい考え方が出来るだけです」

罪を犯した者を全員死刑にすれば、確かに生き残った被害者は怯えずに済むかもしれない。

けど、被害者の形は様々だし……後、この世界だと前世よりも冤罪が……いや、そこら辺はマジックアイテムでなんとか出来るんだったか。

そうなると、あれだな。
被害者は体、もしくは体に傷を負ったままなのに、加害者に何も害が及ばないっていうのは、被害者たちにとって納得出来るのか。

少なくとも、死刑にせず、何年か経てば釈放される人間は、何かを失わなければ割に合わないと思ってしまう。
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