66 / 1,103
攻撃の軸
しおりを挟む
「ラガスは災難に愛されているのかもしれないな」
「絶対に愛されたくない対象の一つですね」
「ラガス坊ちゃまは思った事はついぽろっと言ってしまいますからね。意識していなくても、自然と災難を呼び寄せてしまうのでしょう」
思った事をついぽろったかぁ。確かにそんなところはあるかもしれないな。
ただ、俺としては相手に自分の戯言なんて軽く流してくれる器量が欲しいところだ。
俺がもっと歳を取って体も大きくなれば相手の対応も変わる筈・・・・・・だよな?
「にしても・・・・・・ラガス、さっきの倒し方は反則スレスレじゃないのか?」
「気付いていたんですか?」
「いいや。ただ戦いが始まる前、既にお前が勝負に勝ったって表情をしていたから戦う前に何かを仕込んだのかと思ってな」
かま掛けられた。にしても、そんなに俺顔に気持ちが出ていたか?
ポーカーフェイスは苦手じゃないと思うんだけどな。
「俺って顔に出やすいか?」
「・・・・・・時と場合によりますね。私はラガス坊ちゃまの表情から戦い前に技を仕込んだのは分りませんでしたし」
だよな。メリルが解らなかったとすると単純に父さんの洞察力が優れてるってことか。
「あんまり利益が無い戦いを受けてあげたので、先手の準備ぐらいしても良いかと思って」
「そこら辺はなんとも言えないな。でも・・・・・・三回はやり過ぎなんじゃないのか?」
「まぁ、三回はやり過ぎてかもしれません。でも次のメリルの行動で終わらせるのが最善だと思ったので保険を掛けておきました」
もしかしたらこっちの方が戦闘経験は上かもしれないけど、反射速度とかはまた別だし。
念を入れておいて損は無い。
「それで、ランクが低いルーキー達には何が足らなかった?」
「足りない物は結構あると思いますけど・・・・・・一番大事なのはそいつら自身の軸となる攻撃じゃないですか? まずはその一本がっしりとしたのないと上には上がれないかと」
別にちゃんとした流派を学べって訳じゃないけど、我流なら我流なりの戦いの流れ的なのを引き寄せる為の何かが無いと話にならないだろ。
あの三人がどんなアビリティを持っているのかは知らないけど、そんな軸一本も碌にない筈だ。
「相変わらず坊ちゃまは厳しいですね」
「別にそうしろと強制はしていないんだから厳しいって訳じゃないだろ。ただ、強くなりたいなら先輩たちに教えて貰うなり、自分で考えるなりしっかりと前を向けって話だ。あんだけ広い場所があって施設もあって教官もいるんだ。もっと有効活用しようと普通なら思うものだ」
自分が知らないモンスターや状況と遭遇した時にどうやって対処すれば良いかなんて話も聞けるだろうし。
「そういった考えに辿り着く奴が少ないのが現実なんだがな。まぁ、それは今は置いておこう。どこか行きたいところはあるか?」
「武器屋に行きたいです」
「・・・・・・分かった。そうだよな、お前が興味ある場所はそういった所だもんな」
そういったところって、他にも防具屋とかマジックアイテムを売ってる店とかも見ようとは考えているんだけどな。
「なぁローサ。どうよあの坊主」
「どう、とは?」
「どれだけ強いかって話だ。あいつ、あの歳にしては核が高すぎる。それと、あの阿呆三人を開始直後に攻撃した方法が全く分からんかった」
魔弾、その言葉だけが坊主の口から聞こえた。その後に三人が三回悲鳴を上げてあそこを抑えて蹲った。
あれはいてぇだろうな・・・・・・俺だって耐えられる自信が無い。
「あの馬鹿を倒した瞬間も見ていましたが、正直そこが見えません。まだ十歳にも満たない子供がハンターとしてベテランの域に突入する者を完封出来ると思いますか?」
「普通は思わない。いくらエリート教育を受けた公爵家や王族の子供であっても無理な話だ」
だが、あの坊主はそれをやってのけた。核の高さが同等だとは思わない。坊主の方がさすがに低い筈だ。
しかしその差を覆して勝ったという事は、闘気を扱えるまで身体強化のアビリティレベルが高いって事だ。
普通はあり得ない。というか、絶対にあり得ない筈だ。
が、あの坊主の歳に似合わない思考を考えると、俺らより自由に行動できる時間があるって利点を考えれば不可能じゃないのか?
「まぁ何にしても坊主と約束した内容は守らないとな」
「私も上に掛け合ってみます。多少は力になれるでしょう」
「おう、一人より二人の方が説得力はあるだろうからな」
この街にハンターギルドの利益を考えれば、あの坊主と不仲にならない方が絶対に懸命だ。
「絶対に愛されたくない対象の一つですね」
「ラガス坊ちゃまは思った事はついぽろっと言ってしまいますからね。意識していなくても、自然と災難を呼び寄せてしまうのでしょう」
思った事をついぽろったかぁ。確かにそんなところはあるかもしれないな。
ただ、俺としては相手に自分の戯言なんて軽く流してくれる器量が欲しいところだ。
俺がもっと歳を取って体も大きくなれば相手の対応も変わる筈・・・・・・だよな?
「にしても・・・・・・ラガス、さっきの倒し方は反則スレスレじゃないのか?」
「気付いていたんですか?」
「いいや。ただ戦いが始まる前、既にお前が勝負に勝ったって表情をしていたから戦う前に何かを仕込んだのかと思ってな」
かま掛けられた。にしても、そんなに俺顔に気持ちが出ていたか?
ポーカーフェイスは苦手じゃないと思うんだけどな。
「俺って顔に出やすいか?」
「・・・・・・時と場合によりますね。私はラガス坊ちゃまの表情から戦い前に技を仕込んだのは分りませんでしたし」
だよな。メリルが解らなかったとすると単純に父さんの洞察力が優れてるってことか。
「あんまり利益が無い戦いを受けてあげたので、先手の準備ぐらいしても良いかと思って」
「そこら辺はなんとも言えないな。でも・・・・・・三回はやり過ぎなんじゃないのか?」
「まぁ、三回はやり過ぎてかもしれません。でも次のメリルの行動で終わらせるのが最善だと思ったので保険を掛けておきました」
もしかしたらこっちの方が戦闘経験は上かもしれないけど、反射速度とかはまた別だし。
念を入れておいて損は無い。
「それで、ランクが低いルーキー達には何が足らなかった?」
「足りない物は結構あると思いますけど・・・・・・一番大事なのはそいつら自身の軸となる攻撃じゃないですか? まずはその一本がっしりとしたのないと上には上がれないかと」
別にちゃんとした流派を学べって訳じゃないけど、我流なら我流なりの戦いの流れ的なのを引き寄せる為の何かが無いと話にならないだろ。
あの三人がどんなアビリティを持っているのかは知らないけど、そんな軸一本も碌にない筈だ。
「相変わらず坊ちゃまは厳しいですね」
「別にそうしろと強制はしていないんだから厳しいって訳じゃないだろ。ただ、強くなりたいなら先輩たちに教えて貰うなり、自分で考えるなりしっかりと前を向けって話だ。あんだけ広い場所があって施設もあって教官もいるんだ。もっと有効活用しようと普通なら思うものだ」
自分が知らないモンスターや状況と遭遇した時にどうやって対処すれば良いかなんて話も聞けるだろうし。
「そういった考えに辿り着く奴が少ないのが現実なんだがな。まぁ、それは今は置いておこう。どこか行きたいところはあるか?」
「武器屋に行きたいです」
「・・・・・・分かった。そうだよな、お前が興味ある場所はそういった所だもんな」
そういったところって、他にも防具屋とかマジックアイテムを売ってる店とかも見ようとは考えているんだけどな。
「なぁローサ。どうよあの坊主」
「どう、とは?」
「どれだけ強いかって話だ。あいつ、あの歳にしては核が高すぎる。それと、あの阿呆三人を開始直後に攻撃した方法が全く分からんかった」
魔弾、その言葉だけが坊主の口から聞こえた。その後に三人が三回悲鳴を上げてあそこを抑えて蹲った。
あれはいてぇだろうな・・・・・・俺だって耐えられる自信が無い。
「あの馬鹿を倒した瞬間も見ていましたが、正直そこが見えません。まだ十歳にも満たない子供がハンターとしてベテランの域に突入する者を完封出来ると思いますか?」
「普通は思わない。いくらエリート教育を受けた公爵家や王族の子供であっても無理な話だ」
だが、あの坊主はそれをやってのけた。核の高さが同等だとは思わない。坊主の方がさすがに低い筈だ。
しかしその差を覆して勝ったという事は、闘気を扱えるまで身体強化のアビリティレベルが高いって事だ。
普通はあり得ない。というか、絶対にあり得ない筈だ。
が、あの坊主の歳に似合わない思考を考えると、俺らより自由に行動できる時間があるって利点を考えれば不可能じゃないのか?
「まぁ何にしても坊主と約束した内容は守らないとな」
「私も上に掛け合ってみます。多少は力になれるでしょう」
「おう、一人より二人の方が説得力はあるだろうからな」
この街にハンターギルドの利益を考えれば、あの坊主と不仲にならない方が絶対に懸命だ。
86
あなたにおすすめの小説
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
【連載】リサイクルは異世界で?転生したら捨てられた悪役令嬢でしたが、そもそも価値が分からない男は不要です
Nekoyama
ファンタジー
どこにでも居そうな陰キャ系OL。それが私、間根 綺羅(まね きらら)の表の顔。でもその実は株式取引で総資産10億円突破している隠れ富豪。これを元手に、社畜は卒業して、ゆるーく楽しく暮らしていこうと思ったその矢先に、真っ白な世界に!!
あなたにはスキル「リサイクル」を授けましょう。世界をキレイにするために異世界で頑張ってくださいね。
そんな声が聞こえた気がする。え、私のお金は?鬼か!?
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
血染めの世界に花は咲くか
巳水
ファンタジー
かつて英雄に憧れ、裏切られ、奪われ、復讐にとりつかれた果てに、ひとつの国を血に沈めた。そして「血塗れ夜王」は、敬愛する師匠によってその生を終えた。
しかし、滅びたはずの魂は再び生れ落ちる――すべての記憶を抱えたままに。
新たな名と姿でこの世界に生を受けた彼は、前世の記憶と力、罪業を背負い、少年として新たな人生を歩み始める。
その先あるのは贖いか、それともさらなる血の罪か。二度目の命に意味はあるのか――。
本作品は「小説家になろう」にも投稿しております。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる