万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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聖なる裁きと怒りの蹴撃

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ライドが限界突破を使用し、リーベが羅門を使用して戦い始めてから約二分が経過した。
両者とも引かずに戦い続けているが、どちらが有利な状況なのか……ラガスたちは見極めていた。

「このまま行けば……とりあえずリーベの勝ちで終わるだろうな」

とりあえず終わる。
勝ち方がどうであれ、リーベの勝利で決闘が終幕を迎える。

そう断言出来る大きな理由があった。

「タイムアップ。それを迎えれば、今の戦況ですらリーベさんが有利が続いていますが、一気に傾きますね」

ライドの限界突破はアビリティレベルが二
リーベの羅門がアビリティレベルは一。

同時に発動すれば先に限界を迎えるのはリーベだが、今回の決闘では今までの鍛錬のお陰でライドの猛攻に少しの間耐えることが出来た。

その勇気ある選択を取った甲斐があり、先にタイムアップを迎えるのはライド。
この差はとてつもなく大きい。

魔力や闘気の量は限界突破の発動時間が切れたからといって、ゼロに戻りはしない。
だが、強化されていた身体能力は元の状態に戻ってしまう。

そうなれば、ライドがリーベの攻撃を躱し、上手く防御出来る術は残っていない。

「でも……リーベさんは、そんな勝ち方を望んでいないんじゃないと思うっす」

望むは相手の全てを叩きのめして手に入れた勝利。
タイムアップした直後を狙った勝利などいらいない。

シュラが考えている通り、リーベはそのような勝利は望んでいない。
侯爵家の令息に相応しく、己の鍛錬の成果を十全に発揮出来た結果が欲しい。

「だろうな。だが、お互いにそう簡単に決定打が放てない状態だ。大きな攻撃を使えば、それだけ大きい隙が生まれる。迂闊に強打を叩きこむチャンスがないのが現状だ」

お互いに決闘を終わらせるために決定打が必要。
それは両者も解っているが、中々大きな隙が生まれないので最後の一歩が踏み出せない。

だが、戦況はやや傾いているのは事実。

「決定打を与えて決着か、タイムアップで決着か……それとも、このままじりじりと削ってタイムアップ前に決着って可能性もあるな」

ライドの反射速度と読みで攻撃を躱していても、数回に一回の攻撃は防御せざるを得ない。
その際に闘気の衝撃波を食らっているので、体内にはそれなりのダメージが溜まっている。

「ライド君もこのままじゃ駄目だってのは解ってると思うが、接近してる状態では中々抜け出せないだろうな」

脚力で距離を取ろうとしても、即座に距離を詰められてしまう。
寧ろ相手に隙を与える形になってしまうので、容易に距離を取ることは出来ない。

(本当に素の身体能力を上回っていて良かった。そこで負けていたなら、この決闘はかなり厳しいものになっていた)

一か月の鍛錬によって身体能力と技術が飛躍的に向上し、今はラガスから見ても怪物と思ってしまうライドを相手に善戦している。

しかし身体能力で劣っていれば、綺麗に信念を貫いて勝つのではなく。
泥臭くても油断という隙を突いて勝つという方法を取らざるを得なかった。

「どうやってこの現状を打破する、か……おぉ~~~。随分と無理矢理いったな」

連続でホーリーブレイクを繰り出し、即座に後ろに跳んで距離を取った。

「冷静さは失ってないみたいだな」

ホーリーブレイクをあっさりと躱したリーベは追いかけようとはせず、力を抜いてゼロから一気にマックスの状態で駆け出せるように準備をしていた。

(お互いに次の一撃でこの戦いが終わるって解ってるみたいだな)

両者、最後の技を放つために少しの間、静寂が場を支配した。

「覚悟が決まった目ですね」

「限界を超えた力のリミットや魔力、闘気の残量を考えればここで終わらせないといけない。次で終わるのは確実だな」

ラガスたちだけではなく、審判の教師やアザルト、ザックスたちも次の一撃で決闘が終わると予感している。

(リーベの魔靴はロウレット公爵のために造った魔靴とは少し性質が違う。それはリーベにも伝えている……だから、タイミングさえ間違えなければ勝てる筈だ)

祈る。ただただ祈る。
自分に出来るのはそれだけしかない。

両手を重ね、リーベのこれまでの努力に祈る。
今ここでこれまでの成果が現れて欲しいと。
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