万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
632 / 1,103

心配……し過ぎ?

しおりを挟む
二日目、タッグ戦のトーナメントが始まり、俺とセルシアは先日と同様に優勝を目指して戦う。

ただ、俺たちは相変わらず下手に連携を鍛えるよりも、単独で戦った方が良い。
ガルガント王国側の生徒たちはそれを知っているが、タッグ戦なのにソロで戦おうとする俺たちに、アルガ王国側の生徒たちは面食らってたな。

タッグ戦なのに、その戦い方はどうなんだ! って批判は飛びそうだけど、観客たちは結局盛り上がってたし、特に気にしなくて大丈夫だろう。

一先ず初戦は楽々突破。
レアードとセリスの二人も余裕の圧勝だった。

二人の個人戦力だけじゃ……って、二人なら個人の力でも上級生に引けを取らなかったな。
でも、何だかんだでタッグ戦の方が生き生きとしてる。

後、スレイドとフローラさんのタッグも初戦を超えた。

優勝候補と呼ばれてるタッグが二回戦に駒を進める中……相変わらず俺の心には、不安が残っていた。

「…………」

「ラガス、大丈夫?」

「大丈夫……だけど、不安が消えないかな」

今、俺たちはタッグ戦のトーナメント表が張り出されている場所にいる。

俺たちとレアードたちがぶつかるには、決勝戦まで進まなければならない。
その間に、レアードとセリスはアルガ王国の生徒たちとぶつかる。

「レアードと、セリスは強い、よ」

「うん、解ってる。それは解ってるよ。でもな……」

一年生の校内戦の時に、麻薬を使って無理矢理身体能力を上げてでも、セルシアとパートナーになった俺を憎み、殺そうとしてきた男を思い出す。

人はその気になれば、自分の全てを捨ててでも、殺したい相手を殺しにいく。

二人とこれからぶつかるであろう、アルガ王国の生徒たちが、今はそんな殺意を持ってないだろうけど……あのバカ王子が何かを命じて渡せば、最悪の可能性が起こらないとは言えない。

「リングで、何か起これば、私も、直ぐに跳び出る」

「……ありがとな」

まっ、何かリングで異変が起これば審判が早急に止めるとは思うが……まさか、審判の買収とか考えてねぇよな?

あぁ~~、やべ~~~~。
考えだしたら本当にキリがない。

なるべく試合に集中しよう、試合に集中しようと思って動き続けていたら……あっという間に決勝戦まで到着。
決勝戦の相手は、スレイドとフローラさんのタッグ。

スレイドとセルシアが中央でバチバチに戦っている後ろで、俺はフローラさんと遠距離合戦を行っていた。
俺の方はフローラさんの力量に合わせたバトルで、中央で激しい攻防をしている二人に迷惑掛けない様に戦っていたので、魔力の残量やらなんやらで、先にこっちが決着。

二人の方が、五分? ぐらい経ってからセルシアが一歩リードし始め、そのまま優勢に進め……スレイドが降参を宣言し、終了。

タッグ戦も俺たちの勝利で終わった……そう、何も問題が起こることなく終わった。
いや、普通に有難いし、嬉しいよ。
二人の身に何も起こらなかったんだからな。

ただ……あのセルシア大好き人間が、何もしてこない訳あるか?

「浮かない顔ですね、ラガス坊ちゃま。また心配事ですか?」

「そうだな。心配事というか、不安というか……あのバカが、このまま何も起こさずに終わるのかと思ってさ」

バカ王子は個人戦にしか参加していないので、他のトーナメントで名誉挽回する機会がない。

俺が全てに参加するから、結局そんな機会、全くないと言えばないんだけどな。

「初の国際大会ですから、向こうも不祥事を起こさない様に厳戒態勢を敷いているのでしょう」

「……だと良いんだけどな」

メリルの言葉は納得出来る。
納得出来るんだが、やはり不安はそう簡単に消えない。

そう思ってると、なにやら暗い表情のフォルスたちとばったり遭遇。

「あっ、お疲れ。やっぱり二人とも想像以上の強さだよ」

「おぅ、ありがたな。ところで、なんでそんな表情が暗いんだ?」

っと、口にしてしまってから、互いの立場的にその発言は不味いと思った。

ただ……どうやら、フォルスたちの表情が暗いのは、俺とセルシアが優勝したのが理由ではなかった。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

【連載】リサイクルは異世界で?転生したら捨てられた悪役令嬢でしたが、そもそも価値が分からない男は不要です

Nekoyama
ファンタジー
どこにでも居そうな陰キャ系OL。それが私、間根 綺羅(まね きらら)の表の顔。でもその実は株式取引で総資産10億円突破している隠れ富豪。これを元手に、社畜は卒業して、ゆるーく楽しく暮らしていこうと思ったその矢先に、真っ白な世界に!! あなたにはスキル「リサイクル」を授けましょう。世界をキレイにするために異世界で頑張ってくださいね。 そんな声が聞こえた気がする。え、私のお金は?鬼か!?

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

血染めの世界に花は咲くか

巳水
ファンタジー
 かつて英雄に憧れ、裏切られ、奪われ、復讐にとりつかれた果てに、ひとつの国を血に沈めた。そして「血塗れ夜王」は、敬愛する師匠によってその生を終えた。  しかし、滅びたはずの魂は再び生れ落ちる――すべての記憶を抱えたままに。  新たな名と姿でこの世界に生を受けた彼は、前世の記憶と力、罪業を背負い、少年として新たな人生を歩み始める。  その先あるのは贖いか、それともさらなる血の罪か。二度目の命に意味はあるのか――。 本作品は「小説家になろう」にも投稿しております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

処理中です...