万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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守りたい、付いていきたいと思うならば

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「いや、あれだ……メリルは根っからの従者だからそういうもんかもしれねぇけど……まぁ、総合的に見て親目線が強いかもな」

「っ!!!!」

一番身近な同僚からも衝撃の一言を貰い、完全に固まってしまうメリル。

決して悪い事ではなく、それだけ主人の身を心配に思うということは、それだけ主人を大事に思っているのと同じこと。

だが……メリルは少々固い部分があるため、それはそれで仕方ないと、簡単には納得出来ない。

「私は、ラガス坊ちゃまに……そんな無礼な目線で、今まで……」

(親目線で接していたのが無礼で、坊ちゃま呼びは無礼じゃないんだな……人それぞれだとは思うが、未だにそこら辺が理解出来ない)

付き合いが長くとも、やはりそこは理解出来ない。

「め、メリル。少し焦り過ぎというか落ち込み過ぎというか……その、ラガス様はそれぐらいのことで怒ったりしないはずよ」

本人の従者であるため、自信を持って発言できない。
寧ろ自信満々に発言することが、無礼にあたる可能性がある。

しかし、彼女の言葉を直ぐにシュラが肯定した。

「その通りだ。ラガスさんはそれぐらいの事でいちいち怒ったりしないしのは、今まで何年も一緒に過ごしてきたお前が一番良く解ってるだろ」

「シュラ……いつも言ってるでしょ。それとこれとは話が違うのよ」

「お、おぉう」

有無を言わさぬ迫力に一歩後退るメリル。

(まぁ……メリルはメリルで間違った事言ってねぇのは分る。ただ、根っからの仕事人……あれ、でもそこそこラガスさんをイジってる場面あったよな)

メリルの考えについて思考すればするほど、頭がこんがらがる。

「でもよ、メリル。今までは屋敷でも学園でも俺たちにとって、ラガスさんは使える主人だったけど、これからは共に冒険する仲間になるんだぜ」

「ハンターになるからといって、その認識を変えても良いと」

「こぇ顔すんなって。お前の考えを否定するつもりはねぇけど、ラガスさんはどっちを望んでると思う」

「…………」

確信を突く問いに、メリルは直ぐに言葉が出てこなかった。

「あっ、待て。ちょっと話の論点がズレてきてんな」

「そういえばそうだな。あれだろ、ラガス様は超強いんだから、今まで以上に心配する必要はないよなって話だったよな」

周囲の同期たちも「そうだった!」と思い出すが、話の主役であるメリルはズレた論点から中々戻れないでいた。

「あの、メリルさん。その……そこまで従者としての心構え? とか、そういう部分を気にするのであれば、今までラガス様が積み重ねてきた鍛錬を信用しないのは、メリルさん的に良いんですか?」

「あっ、確かに」

「っ!!!!!!」

元の論点とズレた論点を繋ぐ同期の一言を受け、本日二度目の固まってしまうほどの衝撃。

「まぁ、あれだよメリル。ラガスさんは今まで超頑張ってきた。そんで、これからも超がんばり続ける。そんなラガスさんでもヤバいときは、俺らが支えれば良いだろ」

「シュラ……あなた、本当にシュラですか?」

「おいてめぇ、今そういうのいいから最後まで聞け」

やはり本人の性格や考えは簡単に変えられないかもしれない。
そう思いながらも、シュラは言葉を続けた。

「メリル。お前はラガスさんにこれからも付いていくって決めてるんだろ」

「えぇ、勿論です」

「急に元気だな……とりあえず、そう決めたのであれば、もっと俺らもうかうかしてられないって思った方が良いんじゃねぇか?」

「うかうか…………っ、そうですね」

シュラが何を言っているのか察し、珍しくメリルの瞳に闘志が宿った。

「だろ、ずっと従者として付いていくなら、俺ら自身ももったレベルアップしなきゃならねぇ」

「遭遇するモンスターのランクがどうこう言ってる暇があれば、逆に二人の獲物を奪うぐらいのつもりでモンスターを倒す、という事ですね」

「それは……うん、まぁそんな感じで良いんじゃねぇか」

なにはともあれ、一先ず意気消沈状態から戻ったメリル。

その後は再びラガスが要因であれこれなることはなく、無事に従者だけの宴会も終了した。
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