万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
767 / 1,103

偶に凄い骨や魂

しおりを挟む
「……朝からどうしたんですか」

まだルーキーたちの指導期間が終わっていない朝、紅蓮の牙のトップと怖いメガネのお姉さんは訪れてきた。

「ラガス君が、貴族以外にも魔靴を売る気があると聞いて、訪れさせてもらった」

「朝早く申し訳ありません」

うん……まぁ、朝早く来たことに関して申し訳ないと思ってるなら、とりあえず良しとしよう。

「そうですね。一応、貴族以外に売るつもりはありますよ。ちゃんとお金は貰いますけど」

「そうか、そこは安心してほしい。金ならきっちりと用意してある」

そりゃそうでしょうね。
オクトーでトップのクランなんだから、質の良い魔靴をサクッと買うお金ぐらいはあるでしょう。

「それは良かったです。ただ、俺たちは今はルーキーたちの指導を行っていて、それが終わってからもまだ墓場で探索しようと思っています。なので、素材の方はそちらで用意してください」

学生の頃みたいに、特にこれといった強い目標を持っていない状態であればともかく、今はハンターとして活動する理由は気になる事もあるから、依頼人の要望であれこれ長距離移動はしたくない。

「あぁ、そこは任せてほしい」

「分かりました。それなら……えっと、ちょっと待ってください」

これまで制作した魔靴と、ランクによって幾らで売ったのかは一応纏めてある。

ランク四ならこれぐらい、ランク五ならこれぐらいで、ランク六ならこんな感じ……っていうことまで説明。
二人はその値段に対して特に言いたいことは無いらしく、あっさり了承してくれた。

「では、また後日情報と素材を送る。失礼した」

出会いはまぁまぁ最悪だったけど、やっぱトップの人と怖いメガネのお姉さんはしっかりしてるよな~~。


朝食を食べ終えた後、これまでと同じくギルドの訓練場で訓練を行う。

「そう、軽やかにステップを踏む感じで。場合によって、上半身の動きだけで避けても構わない。ただ、体の芯はなるべくブレないようにな!」

「「「は、はい!!!!」」」

俺は今、攻撃方法や攻防中の隙などはそれぞれ教えたので、魔弾を使って避けることに特化した訓練を行ってもらっている。

「武器で弾く、受け流すっていう行動も大事だけど、そもそも攻撃を食らわないことに越したことはない。こういう時に……あれだな。考えるんじゃなく、感じろって言うんだろうな」

操っている魔弾に殺傷能力はない。

ただ、一応それなりの速さで動かしてるから……当たれば、スーパーボールを思いっきりぶつけられたぐらいの痛みは感じるかな。

「よし、それじゃあちょっと攻撃の仕方を変えるぞ~~」

色んな方向から攻撃を飛ばしてたけど、今度は真正面から軌道を変えた攻撃にチェンジ。

「ぬがっ!!??」

「い゛っ!!??」

「あふっ!!!???」

「へいへい! 対人戦だと、股間を狙ってくるのはセオリーだろ! ちゃんとそこは自分の急所だって意識してろよ!!!」

「は……は、い!!!!」

スーパーボールを思いっきり股間に投げられたら…………うん、まぁ痛いか。

どっかの先生も、男に取って股間は内臓が無防備な状態でぶら下がってるって言ってたしな。

「攻撃は大袈裟に避けた方が良い場合もある!! 転がっても良いから、次の行動を意識しろよ~」

「「「はあああい!!!!!」」」

うんうん、何時間経っても気合十分だな。

人間が相手じゃなくても、武器を持つモンスターなら、アビリティの技を使用して器用な攻撃を仕掛けてくる時がある。
スケルトンやリビングデッドも、生前の動きを体が……骨や魂? が覚えてるからか、偶にビックリするぐらい……寧ろ褒めたくなるような攻撃をしてくる。

こいつらの話を聞く限り、まだまだ墓場をメインに活動を続ける気満々みたいだから、そういう動きへの対応が出来るに越したことはない。


「ら、ラガスさん……ランク二や、ランク三の魔靴であれば、いくらで売ってくれますか」

休憩中、好青年タイプのハンターがそう尋ねてきた。

ランク二かランク三、か…………やべぇ、それぐらいのランクの魔靴は売ったことがないな。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

【連載】リサイクルは異世界で?転生したら捨てられた悪役令嬢でしたが、そもそも価値が分からない男は不要です

Nekoyama
ファンタジー
どこにでも居そうな陰キャ系OL。それが私、間根 綺羅(まね きらら)の表の顔。でもその実は株式取引で総資産10億円突破している隠れ富豪。これを元手に、社畜は卒業して、ゆるーく楽しく暮らしていこうと思ったその矢先に、真っ白な世界に!! あなたにはスキル「リサイクル」を授けましょう。世界をキレイにするために異世界で頑張ってくださいね。 そんな声が聞こえた気がする。え、私のお金は?鬼か!?

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

血染めの世界に花は咲くか

巳水
ファンタジー
 かつて英雄に憧れ、裏切られ、奪われ、復讐にとりつかれた果てに、ひとつの国を血に沈めた。そして「血塗れ夜王」は、敬愛する師匠によってその生を終えた。  しかし、滅びたはずの魂は再び生れ落ちる――すべての記憶を抱えたままに。  新たな名と姿でこの世界に生を受けた彼は、前世の記憶と力、罪業を背負い、少年として新たな人生を歩み始める。  その先あるのは贖いか、それともさらなる血の罪か。二度目の命に意味はあるのか――。 本作品は「小説家になろう」にも投稿しております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

処理中です...