万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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気にし過ぎない

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ギルドへの報告を終えた後は、またいつもの様にルーキーたちと酒場で夕食を食べるのだが……転移トラップを踏んでしまった奴のテンションがやや低かった。

「しっかり食べてるか?」

「あっ、はい。勿論です。食べないと、動けないですから」

……完全に意気消沈してるわけではなさそうだな。

「あの一件は特に気にしなくて良い」

「っ!? ……そ、そういう訳にはいきません」

「別に良いんだよ。ただ、忘れなければ良い」

「???」

何が違うのか、って言いたげな顔だ。

「うっかり転移トラップを踏んでしまった。それに引きずられて、ダンジョン探索の最中に臆病過ぎる状態になられても困る」

「その……と、トラウマというレベルのあれは、ありません」

「それは良かった。多分嘘ではないんだろうけど、そういう問題じゃない。あの時、なんで転移トラップを発動してしまったんだ?」

「……敵の攻撃を受け、踏ん張ることが出来ず、弾き飛ばされてしまったからです」

「そうだよな。ちゃんとそうなった流れの要因がある。なら、そこを改善すれば良いと思わないか?」

「っ……そうですね」

気にし続けることが逃げだとは思わない。

でも、それが原因で一瞬の判断が遅れ……それが結果として最悪のケースに繋がるかもしれない。

「あの状況では、他のメンバーと一緒に戦ってたんだ。ほんの数秒の間は戦線を任せて、全力で回避しても良かった。もしくは、これからじっくり技術を磨いて、上手く受け流せるようになるのもありだ」

「選択肢が、多いですね」

「はは、確かにそうかもな。それなら、自分がどういった冒険者に……どういった戦闘スタイルを目指したいのか、そういったイメージから選択肢を絞っていけば良い」

受け流すだけじゃなく……あれを力で押し返す、逆に弾き飛ばすってのも一つの選択肢だ。
まっ、それなら今以上に筋肉を鍛えてパワーファイターにならないとだけどな。

「……ティールさんって、元々教師の真似事とかしてたんですか?」

「急な質問だな。偶にそういう質問をされて答えることはあった」

元々シュラやメリルたちと意見交換をすることが多かった。

一番本格的にそれっぽい事をしたのは……リーベからの依頼に応える時だったか?

「まぁ……場合によるが、それは俺じゃなくて教師に訊くべきなんじゃないかって時もあったけどな」

「それだけティールさんが頼りにされてたって事ですね」

「頼りに、なぁ…………最初の頃は、あんまりそんな感じじゃなかったぞ」

「そうなんですか?」

「そうだよ。俺、セルシアとパートナーなんだ」

「…………えっ」

おぅおぅ、面白いぐらい固まったな。

なんだ、もしかしてハンター界隈の方では、あんまり知られてないのか?

「魔力の波長がジャストフィットする関係? って奴だ」

「……実際に、合う人っているんですね」

「調べる範囲を広げれば、もっといそうだけどな」

確証はないけど、多分……貴族の面子を保つためだろうな。
いや、万が一平民と貴族がパートナー関係になったら、それはそれで困るって話でもあるのか?

……仕方ない部分はあるんだろうけど、政治ってのは面倒だな。

「俺は男爵家の出身。んで、セルシアは公爵家の出身なんだ……後はなんとなく解るだろ」

「えっと……嫉妬に駆られた他の令息たちから襲われたとか?」

「結構マジでそんな感じだ」

本当に、あれにはビックリしたな。

同じ立場なら俺もクソ苛立つとは思うけど、公式の場で違法なお薬を使って自身を強化して殺しにくるとか……流石にそれを使うのは人気のない場所とかにしたら? って思ったな~~。

「一番びっくりしたのは、セルシアの自称友人? ライバル? 的な令嬢から本気で眼の仇にされたことだな」

「せ、セルシアさんて同性の人からも人気があったんですね」

人気、なぁ~~~~……だとしたら、クソ面倒なファンとしか言いようがないな、あの氷令嬢は。
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