万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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総評

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SIDE メリル

「……あの虎人族の青年、思っていた以上にやりますね。ただの猪突猛進獣人かと思っていましたが」

「一応初対面なのに、無茶苦茶悪く言うじゃん」

「初対面の態度が悪かったのは、彼らが先です。加えて、面倒を見てくれているクランのトップの好意を無視しようとする態度……今のところ、気に入らないところの方が多いので」

「それもそうか」

シュラとしても、とりあえず主人であるラガスを下に見ていたであろう顔は気に入らなかった。

「つっても、あの虎人族……レクディスだっけ? 結構頭使ってるし、魔闘気まで使えるの見ると、他のハンターの手助けなんて必要ねぇ!! って言いたくなるのは解らなくもないって感じだな」

「そうですね。魔闘気を使用出来るのには少し驚きました。戦闘面に関して、あそこまで頭が回るのは……リーダー向きの性質があると感じる」

「…………あそこの、森だと、厳し、そう」

「セルシア様、あそこの森つーと……刺青コボルトとかを思い浮かべてるっすか?」

「うん」

フォレストホークやサイクロプスなど、他にもそれなりに手強い部類のモンスターと戦ってきたシュラたちだが、一番厄介で強かったのは刺青コボルトたちであるというのは全員同意見。

「皆、それなりに、強い。でも、でも……不安? が、残る」

「普通に探索する分には問題無くとも、少しのイレギュラーが発生するだけで誰かが死ぬかもしれない、という事ですか?」

「そんな、感じ……かも?」

(仮にBランクのモンスターと遭遇した場合、おそらく虎人族のレグティスがメインアタッカーなり戦うでしょう。リザードマンジェネラルやオーガジェネラル、トロールなどの人型であれば……絶対に不可能とは言えませんが……)

まだレグティスに対して多少の不満は残っている。
しかし冷静に実力を視る眼は濁っていないため、実際に手合わせもした結果、四人ならBランクのモンスターを倒せないとは断言しない。

だが、誰かが犠牲になることを覚悟して一歩踏み出さなければならない……と、メリルは彼等の総合的な戦闘力を評価した。

「モンスターたちが集まる変な池の件もあるし……つか、そもそも他の森とかに生息してる個体と比べて強いっての考えたら、Bランクとかと遭遇したら普通に死ぬんじゃね?」

「……忘れていました。そういえばそうでしたね」

「Cランク、が、一杯とか、なら……生き延びる、かも」

「そうですね…………未開拓の地の異常の一つを考えるに、それぐらいの評価が妥当ですね」

「そこまで戦えるなら、エスエールさんがこれからじっくり育てたいってのも納得だな……っと、そろそろ終わるみたいだな」

魔闘気を纏って戦うレグティスに対し、ラガスは相変わらず危険すれすれの戦いを続けていた。

しかし中盤までと違い、拳を交える中で積極的に的確に打撃を叩き込んでいる。
徐々にレグティスの体に青痣が増えていき、動きの精度も落ちていく。

「っ!! ん、なろぉおおおおッ!!!!!」

「ナイスハイキック」

「っ!!!!!! はっ!!!!???」

自身に向けられて放たれたハイキックを褒めながらあっさりと躱し、右の甲を腹に叩きこむ。
通常のパンチの様に、体を突き抜く様に放つ攻撃ではないが……じんわりと肉を、骨を越えて内臓に衝撃が走り、ついに両膝を地面に付いてしまった。

「お疲れ様。うん、ぶっちゃけて話すと、思ってたより強かった。クランの先輩じゃないハンターの助けなんて必要ねーーー、俺たちだけでも十分探索できる!!!! って思いたくなるぐらいの強さと、頭の回転力? 考える頭を持ってるみたいだな」

「…………」

勝手に総評に入ってんじゃねぇと吼えたい。
ただ、どう考えても両膝を付いた時点で、普通の戦いであれば追撃を食らうのが確定していた。

吼えたいが、今声を上げたところで負け犬が吠えるのと同じ状況。
レグティスは奥歯を噛みしめ、大人しくラガスからの評価を受け入れた。
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