万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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もう大人

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「…………」

「……何か、買わないの?」

武器屋に訪れたシュラとメリル。

訪れた店にはある程度の武器が揃っているものの……シュラは眺めるだけで、一向に購入しようとする素振りすら見せない。

「元々、買うんじゃなくて技術を見に来たって感じだからな」

「技術、ですか…………こうして眺めているだけで、そこまで見えてくるものなの?」

メリルはソウスケと同じく錬金術のアビリティを会得しており、ポーション作り程度であれば問題無く行える。

一応同じ制作者ではあるものの、武器の品質の差は見えても、その中に隠されている技術の差までは解らない。

「全部解りはしねぇけど、多少はな」

「……まだそちらの方面にも強い興味があるのであれば、この街に滞在している間は、鍛冶にも励んだらどう」

「そいつはぁ…………いや、ダメじゃねぇか?」

ところどころ適当な部分があるシュラだが、自分がラガスの執事だという自覚は持っている。

「ダメではないでしょ。その日、私やラガス坊ちゃまも錬金術に励んでいれば良いじゃない」

「そいつは……そう、かもしれねぇな。けど、セルシア様のことはどうすんだ? あの人は錬金術や鍛冶に興味はねぇだろ」

「そうだったわね」

うっかり友人から任されたセルシアの事を忘れていたメリル。

「……ルーフェイスと二人で探索しててもらうのは、危ないわね」

「ストッパーがいないって状況を考えると、結構危ないんじゃないか?」

「そうね。どんどん奥へ奥へと進んでいきそうだわ」

セルシアは基本的にシュラと同じく、強敵と戦いたいタイプ。

そしてルーフェイスは……割と似た様な部分があり、ラガスやメリルとかと比べて、大分子供っぽいところがある。
なので、未知の場所へ冒険に行くとなれば、ラガスやメリルから注意を受けていたとしても…………サラッと忘れてしまい、セルシアと共にガツガツ奥へ進んでしまうかもしれない。

「あの件に関して、怯え過ぎるのは良くないと話したばかりだけど、それを抜きにしても未開拓地は恐ろしい場所。ルーフェイスが付いているとしても……」

「万が一があったらってことか」

セルシアやルーフェイスの実力を信用していないのではない。

メイドや執事という立場上、必要以上に警戒してしまうのは致し方ないことだった。

「……必要以上に奥へ探索したら、公爵家に報告するって言えば良いんじゃねぇか?」

「それは……私たちにも責任があるって流れになりそうじゃない?」

「確かに俺たちは今、ラガスさんだけじゃなくてセルシア様の従者って感じでもあるけど、セルシア様も大人っちゃ大人だろ」

国の法律的な部分では、既に十五歳を越えているため、シュラの言う通り大人と言える。

「学園を卒業してハンターとして活動してるって時点で、十分大人だろ」

「大人……と言えば、大人ね」

「だろだろ。そりゃ俺も守れるなら守りてぇけど、そもそもセルシア様はセルシア様で超強いんだから、あまり心配し過ぎるのもそれはそれでって感じだろ」

「そう、ね。とはいえ、それでも私としてはセルシア様が室内で出来る何かに興味を持ってくれれば、安心出来るから嬉しいのだけどね」

「錬金術か鍛冶…………貴族令嬢と言えば、あれか。裁縫?」

「刺繡ね。とりあえず、どれかを勧めてみるのはありね」

ひとまず一店舗目の武器屋を見回り、今度はマジックアイテムが売っている店へと向かい……こちらでも特に何かを買うことなく、ただ見て回って終了。

店員から「冷やかしかよ」といった視線を向けられるも、学園生活時やハンターとしての生活が始まってから何度も鬱陶しい視線を向けられていたため、全くノーダメージだった。


「ん?」

「あら」

「あっ」

「どうも。シュラさん、メリルさん」

数時間後、四店舗目のマジックアイテム販売店に入ると、先日まで共に行動していたヴェルデとファールナの二人にばったり出会った。
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