万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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黄昏てる兄

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「ラガス、本当にお前の奢りで良いのか?」

「えぇ。勿論ですよ」

結構満腹になるまで食べてしまったので、結構良い金額まで達してしまったけど、そこまで手痛い金額という訳でもない。
寧ろ二人分だけなので……これまでエスエールさんに奢ってもらっていた金額に比べれば、安い安い。

「太っ腹な後輩だぜ。んじゃあ、例のコボルトに関しちゃあ、俺の方でも気を付けろよって情報を回しとくな」

「よろしくお願いします」

俺たちのやらかしと言えばやらかしなので、本当にそうしても貰えると助かる。

「ん? あれは……」

宿に戻ろうと思ったら、アリクを見かけた。

「よぅ、アリク」

「ラガスか……ん? 一人なのか?」

「そうだよ。っていうか、アリクも一人じゃん。なんで一人なんだ?」

「……まぁ、ちょっとな」

「ふ~~~ん? ……なぁ、どうせならバーにでもいかないか」

「なんだ、結構呑むようになったのか?」

「どうせならって話だよ」

なんとなくアリクの表情が気になったので、バーに誘って何か悩んでるのか聞こうと思った。

「乾杯」

「おぅ、乾杯…………ふぅーーーー」

「ん~~、重いね~~」

ウィスキーをロックで呑んでるから、当然と言えば当然の重さ。
正直……まだ百パーセント美味いと言える程、味は解らない。

「それで、何を悩んでたんだ?」

「ふふ、やっぱり顔に出てたか」

「悩みそのものが顔に出てたって訳じゃないかな。ただ、アリクにしては珍しく黄昏ながら散歩してたからさ。もしかしなくても、何か悩みながら散歩してるんじゃないかと思ってな」

「そうかよ…………なんつーか、学園にいる時もそうだったけど、ハンターとして活動するようになってから、更に生きるのは難しいなって感じてよ」

生きるのが、難しい?

……パーティーの雰囲気から見るに、生活に困ってるようには思えない。
アリク自身、最後に会ってから順調に成長してる。
間違いなく、同世代の中では頭二つ三つ抜けた実力を持ってるだろうから……そっちの面でも苦労してないと思うんだけどな。

「アリクにしては、結構珍しいこと考えてるな」

「ガラじゃねぇのは解ってるよ。ただ、なぁ…………俺は、もうちょい仲良くなりてぇんだけどなぁ」

「…………えっ。もしかしてパーティー内恋愛?」

「違ぇよ。そういうので悩んでる訳じゃないんだって……ほら、ラガスもあれだろ。ハンターとして活動を始めてから、割と同性の奴らに絡まれただろ」

「そうだね」

ここではエスエールさんたちと関わるようになったのもあって、がっつり絡んでくる様な奴はいなくなったかな。

まぁ、他の街に移れば、どうせまた絡まれるようになるだろうけど。

「でもよ、そこら辺が打ち解けられれば、それなりに仲良くなれるもんだろ」

「ん~~~~~……絡まれた後に打ち解けられれば、仲良くなれるだろうね」

レグティスたちとは仲良くなったし、ちょっと流れが違うかもしれないけど……うん、一回衝突したからといって、その後仲良くなれないと断言は出来ない。

「だろ……」

「……その感じだと、あんまり仲良くなれなかったんだな」

「うっ…………はぁ~~~~~、そうなんだよ。俺は別にあいつらとなんともないのによ」

あいつらとなんともない? あいつらっていうのは……クレア姉さん達のことだよな。

…………あっ!!!!!! う、わぁーーーー…………マジか。
いや、割とそうなんじゃないかって予想はしてたけど……ドンピシャでそうなってたのか。

「もしかしなくても、ハーレムパーティーのハーレム王って思われてるのか?」

「そうだよ……はぁ~~。~~~~~~!! ふぅ……マスター、同じのをもう一杯頼む」

「かしこまりました」

ロックとはいえ、残ってたウィスキーを一気で…………それだけ、やり場のない思いが溜まってるってことなんだな。
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