万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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勝ってる要素

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(どうしよう、かな)

なるべくラガスとルーフェイスの力を借りずに目の前の強敵を戦いたい。
今よりも上を目指す者としての心を燃やすセルシア。

だが、実際問題……現在のセルシアが一人でビルネクトスケルトンナイトを討伐するのは、非常に難しい。

ビルネクトスケルトンは相手の動きを学習する知能の高さも有しているため、戦いが長引けば更にセルシアは不利な状況へと追い込まれていく。

(……技術、は……直ぐに、どうこう、出来ない)

顔はいつも通り冷静沈着だが、心の内では熱い炎を燃え滾らせている。
それでも現実は理解出来ている。

セルシアは今の自分が勝つためには、真正面から斬り結んで勝利を手繰り寄せるのは無理だと解った。
だからこそ、今の自分がビルネクトスケルトンナイトに勝っている要素は何かと考え直す。

(速さが、少し。後、は……武器の、質)

改めて強敵と比べて自身の勝っている要素を確認し……考え込むこと数秒。
セルシアの頭にあるアイデアが思い付いた。

(…………頑張らない、と……駄目)

強敵を相手に、無傷で勝利を捥ぎ取れるわけがない。

セルシアは細剣技のアビリティ……閃光乱舞を発動。
閃光という超高速の突きを連続で発動する細剣技の技であり、使い手の技量によって連続で放てる回数が変わる。
現在セルシアが放てる回数は、十回。

ほんの数瞬といえ……形成をセルシア有利に傾けるには十分なアビリティ技。

だが、それでもビルネクトスケルトンの硬度をもってすれば、耐え切ることは難しくない。

(今)

しかし、セルシアの目的は閃光乱舞でビルネクトスケルトンナイトを倒すことではない。
閃光乱舞の衝撃でほんの僅かに押された瞬間を狙い……自身の切り札で得ある紫電崩牙をナイトの左足に深々と突き刺した。

身動きが取れなくなった。

紫電崩牙を抜けば直ぐに自由になるが、差し込まれた位置を考えれば、引き抜く動作を行っている間に殺されてしまう可能性が高い。

ビルネクトスケルトンナイトには瞬時にそこまで考えられる知能があった。

「ッ!!!!!!!!」

一切後ろを振り返ることはなく、セルシアが自身の背後に回り込む瞬間に……右手に持つロングソードで鞘に納める要領で突き刺した。

刃の長さを考えれば、タイミングさえ合えば背後に回ったセルシアを刺せる。

させずとも牽制に使え、飛び退いた隙に脚に突き刺された紫電崩牙を引き抜けば、その時点で戦いが終わる。

(やっぱり)

そう……ビルネクトスケルトンナイトが変則的な突きを行ってから数秒後、視界が半分に割れた。

「やっぱ、り……賢かった」

セルシアは紫電崩牙を脚に突き刺した後、背後に回り込む……と見せかけ、そのまま一周。

自分より確実に強い。剣技に確かな重みを感じる。
絶対に、確実に……どう考えても、今の自分より明確に強い。
それを認めたからこそ、ビルネクトスケルトンナイトが自分の動きを読んでくると予想し、背後から仕掛けることはせず、そのまま一周し……先程突き刺した紫電崩牙を引き抜いた。

そして勢いそのまま器用に不利、下からビルネクトスケルトンナイトを両断してみせた。

「フッ!!!!!」

腕、脚、最後に首。

両断したとは言えど、核と思わしき部分は斬り割けなかった。
だからこそ、セルシアは両断した攻撃だけで戦いが終わったとは思わず、念入りに四肢を全て斬り落とし、最後に首を切断した。

「………………ふぅーーーーーーーーーーーーーーー…………」

まだ、全ての戦いが終わったかは解らない。
それでもセルシアは大きな大きな、それはもう本当に珍しいほど長い溜息を吐いた。

(凄く、凄く……超凄く、強かった)

背後を取るのではなくそのまま一周するという奇策を取り、見事討伐に成功したセルシアだったが、ナイトの刃が自身の直ぐ傍を通り過ぎる瞬間、明確な死のイメージが叩き込まれた。

本当に、なんとか勝てた。
見事な勝利とはとても言えない。

それでもこの日……セルシアはラガスやルーフェイスの力を借りず、見事一人でAランクモンスターを倒してみせた。
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