万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
1,009 / 1,103

休暇中

しおりを挟む
休息を取る。
そう決めてから三日後、予定通り俺は休息を取って楽しんでいた。

楽しんでいたと言っても、朝メリルに起こされたら二度寝して、朝食を食べてからは街をぶらぶらするか、未開拓地
や地下遺跡で手に入れたモンスターの素材を使って、魔靴を造る。

他人から見れば、それは本当に休んでるのかってツッコまれそうだけど、俺としては十分休暇を楽しんでいると言える。
そんな中……ある客が、魔靴を造っている最中の俺の元を訪れてきた。

「すまないな、急に尋ねてきて」

「いえいいえ。俺一人で暇してたんで」

来客、エスエールさんに伝えた通り、現在宿には俺一人しかいない。
シュラの奴は鍛冶ギルドから鍛冶場を貸出料を払って借り、武器造りにのめり込んでる。

メリルの奴は……なんだかんだでセルシアが心配なんだろうな。
予定通りルーフェイスと一緒に未開拓地を探索するセルシアに付いて、一緒に探索している。

「……あの地下遺跡が、ダンジョン擬きが本当にダンジョンに変わった」

「らしいですね。俺もその話はチラッと聞きました」

「そうか…………俺たちとしては、ラガスたちに依頼をしたいと思ってる」

ハンターがハンターに依頼するってのは変な話だけど、まぁそれが妥当なんだろうな。

「依頼って言うのは、俺たちにダンジョンの攻略を手伝ってほしい、ということですか」

「話が早くて助かる。俺の予想では、あのダンジョンの階層数は地下遺跡だった時の階層数か、それ以上だと思っている」

「同感です。俺もダンジョン化したことを考えれば、階層数が更に増えていてもおかしくないかと思います」

あんなものを見せられたら、本当にそう思ってしまう。

なんなら、一番下のボス部屋にはSランクのモンスターが現れてもおかしくない。
そうじゃなくても、基本的な能力値がAランクの中でもトップクラス、他の一部の能力がSランクに届いていてる個体がボスの可能性は高いだろうな。

「ラガスと同じ意見だと、ホッと一安心だ……お前たちほどのハンターに頼むのもあれなのは解っている。だが、それでも探求者のクラン代表として、お前たちに攻略手伝いの依頼を出したい」

「…………俺たちの実力を買ってくれてるのは、本当に嬉しいです。ただ、探求者からの依頼は受けられません」

「……ハンターであれば、新たなダンジョンの発見、攻略というのは盛り上がるイベントの一つだと思うが」

「それは間違ってないと思います。ただ、先日兄姉にも言われたんですが、俺たちは元々今回の一件? が終われば、休息を取ろうと思ってたんです」

「むっ、そうか…………そういえば、ここに来る前は墓場を探索していたんだったな」

その通り。
今振る変えると、全く休んでいなかったわけじゃないけど、中々に激しい探索を続けてきたと思う。

「そうか……ふぅーーーーーーーーー。休息を取った後も、あのダンジョンに潜るつもりはないってことか」

「はい」

「お前たちの力が借りれないことを残念に思うべきか、強力な競争相手が参加しないことを喜ぶべきか…………それじゃあ、別の話に移るか」

そう言うと、エスエールさんはアイテムバッグの中から五枚の白金貨を取り出し、テーブルの上に置いた。

「一番下で何があったのか、教えてほしい」

…………これはもう、あれだよな。一番下の階層で、俺たちがビルネクトスケルトンを討伐したことを確信してるって顔だな。

「……ふぅーーーーー。あの、情報料にしても、これは」

「安心しろ。これはお前たちがさっきの依頼を受けてくれるってなった時に渡そうと思ってた前金だ」

……うん、全くもって何をどう安心したら良いのか解らない。

「それじゃあ、料金は俺が話す内容を聞いてからにしてください」

ひとまず、ビルネクトスケルトンに関しては全て話した。
エスエールさんも既に知ってるかもしれないが、俺が知る事を全部伝えた。

そして、ビルネクトスケルトンを討伐した後の話に関しては、やはりエスエールさんが相手であっても、少々渋ってしまう。

「………………この前、俺たちが考えていた通り、あまり……広く知られて良い内容ではないかと」

「そうか…………あれか、最初から知らなかった、って感じにした方が良いってことだな」

「すいません、若僧の俺がこんなことを言って」

「はっはっは!!!!! 気にすんな気にすんな。俺もそこら辺は解ってるつもりだ。だから、ラガス。お前のその判断は間違っちゃいねぇよ」

エスエールさんからお前の判断は間違ってないと言ってもらえ、本当に心の底から一安心するのだった。

因みに、結果的に情報料に関しては白金貨五枚を渡された。
本当に太っ腹だなと思いつつも、ギルドハウスに戻ったら幹部メンバーから怒られないのかと、ほんの少し心配に思った。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

【連載】リサイクルは異世界で?転生したら捨てられた悪役令嬢でしたが、そもそも価値が分からない男は不要です

Nekoyama
ファンタジー
どこにでも居そうな陰キャ系OL。それが私、間根 綺羅(まね きらら)の表の顔。でもその実は株式取引で総資産10億円突破している隠れ富豪。これを元手に、社畜は卒業して、ゆるーく楽しく暮らしていこうと思ったその矢先に、真っ白な世界に!! あなたにはスキル「リサイクル」を授けましょう。世界をキレイにするために異世界で頑張ってくださいね。 そんな声が聞こえた気がする。え、私のお金は?鬼か!?

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

血染めの世界に花は咲くか

巳水
ファンタジー
 かつて英雄に憧れ、裏切られ、奪われ、復讐にとりつかれた果てに、ひとつの国を血に沈めた。そして「血塗れ夜王」は、敬愛する師匠によってその生を終えた。  しかし、滅びたはずの魂は再び生れ落ちる――すべての記憶を抱えたままに。  新たな名と姿でこの世界に生を受けた彼は、前世の記憶と力、罪業を背負い、少年として新たな人生を歩み始める。  その先あるのは贖いか、それともさらなる血の罪か。二度目の命に意味はあるのか――。 本作品は「小説家になろう」にも投稿しております。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

処理中です...