万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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可能性は、ある

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(どちらにしろ、知らない奴と飯を食う気はないんだが)

「? ラガスさん」

「いや、そのだな」

鍛冶を終えた帰り道、突然女性ハンターから食事の誘いを受けたシュラ。

一般的な男性ハンターからすれば、大抵の男たちが断ることなく誘いを受けるが、シュラは基本的に興味が無く……もしやハニートラップか!!?? と疑ってしまう。

そのため、どう断ろうか迷っていると、偶然……本当に偶然、知り合いを発見することに成功した。

「悪い。今日は知人と食べるって約束してるんだ。じゃあな」

「あっ! そ、そうなんですね」

残念そうな顔を浮かべる女性ハンターの方を見向きもせず、シュラは偶然視界に映った知人の元へ向かう。

「うっす、アリク様」

「っ!? シュラか。急にどうし「すいません、話を合わせてもらってもいいっすか」……そういう事か」

小声で伝えてきたシュラの表情と、少し離れた場所からこちらの方に視線を向けている女性ハンターたちの姿を確認し、おおよその事情を察した。

「んじゃ、晩飯食べに行きましょう」

「あぁ、そうだな。今日は俺が奢ってやるよ」

「良いんすか! ご馳走さんです!!」

元からその予定があったと言わんばかりの雰囲気で二人は移動し、本当にそのまま二人で夕食を食べることになった。



「いやぁ~~~、マジでビビったっすよ」

こじんまりとした……しかし、味は確かな店に入り、店員のお勧め料理を頼んだ二人。

そしてシュラは大きなため息を吐きながら、先程の出来事について話し始めた。

「そうなのか? お前なら何度もあると思ってたが」

「一緒に飯を食べないかって誘われたことはありますけど、その人たちは一応全員友人……もしくは知り合いって感じでしたよ」

同性、異性から食事に誘われることは、これまでに何度もあったシュラ。
しかし、全く交流のない者から逆ナンの様に誘われるのは本当に人生初だった。

「そうか。でも、なんで乗らなかったんだ?」

偶々発見した自分を逃げ道に使った。
それはそれで解らなくはないが、アリクとしてはどうせならそっちから誘ってきたんだからという理由で、ゴチになれば良かったのでは? という思いもあった。

「知らないハンターだったし、考え過ぎかもしれないっすけど、ハニートラップとかだったら後でラガスさんやセルシア様に迷惑を掛けるって思って」

「ハニートラップか………………そうだな。あり得ない話ではないかもな」

幸いにも、アリクはまだそういった誘いを受けたことはなく、トラップに引っ掛かったことはない。
しかし、運悪く……判断力が不足した状態などで、引っ掛かってしまった人物の話などは聞いたことがある。

「お前レベルの男なら、そういったトラップを引っかけられてもおかしくない」

「そ、そうっすか?」

シュラとしてはまともに……本当に真っすぐ成長したアリクに褒められるのは、悪くない。
だが、自分がそこまで褒められる存在だとは思っていなかった。

「Bランクモンスターをソロで討伐してるんだろ。なら、単純にそういう実績や強さに惹かれる人もいるだろ。それに……ほら、あれだ」

「あれ?」

あれ、という言葉について必死で考え込む。

シュラはメリルほど考えられる従者ではないが、それでも正真正銘のバカというわけではない。
この場では言えない内容とはなんなのか。
じっくり考え込むこと数十秒……ようやく、アリクが何を言いたいのか理解した。

「あぁ~~~、なるほど……って、それって…………」

「可能性の話だ。そうなのかと予想してるか、察してるのか。とりあえず、あり得ない話しではないと思うぞ」

これまでに複数のBランクモンスターを討伐しているだけではなく、シュラは……シュラ一人ではないものの、とんでもない偉業を達成している。

(そっか……予想されちゃってるなら、それは仕方ないってやつか)

とんでもない偉業とは、元地下遺跡の完全攻略。
それだけでも、組織に属する女性がシュラにハニートラップを仕掛ける理由には十分であった。
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