万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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用心

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「……イーリス、一応気を付けておけよ」

キザ優男とチャラ男のタッグが店から出て行った後、一応イーリスに警告を伝えた。

「…………そうですわね。気を付けておきますわ」

「? ラガスさん、あいつらそんなに強い感じだったっすか?」

「シュラからすればあんまりだとは思うけど、多分弱くはない」

「……確かに、水中で戦える経験値とか考えれば、弱くはなさそうっすね」

そうなんだよな。
地上でも水中でも戦えって、実際に自由に泳げるようになろうとしてる身としては、割とステータスだと感じる。

下心が見えてるから断ったけど、遊泳のアビリティを教えられるほど、練度があるのは間違いない。

「それに、あぁいう事をしてるってことは、あいつらにとってパイラーデスは庭みたいなもんだろ」

「……この街の、裏の方々と繋がっていてもおかしくないという事ですね」

「そういう事です、ルナリアさん」

裏で生きる人間なら、セルシアやイーリスに手を出したらどうなるかって事ぐらい想像出来そうだけど……もし、これまで上手く隠してるなら、変な自信ゆえに仕掛けてくる……かもしれない。

「はぁ~~~、全く。本当に面倒な男どもですわ」

「………………」

「……急になんですの。私の顔に何か付いてますの?」

「なんでもねぇよ」

面倒な奴だけど、こいつ顔は良いもんな。
そりゃ今回だけじゃなくて、命知らずの奴に何度もナンパされるか。

「なんですのよ。気になるじゃありませんの」

「……お前はお前で面倒な……業? を背負ってんだなって思っただけだよ」

前世じゃあ、もうあんまりないんだろうけど、この世界だとまだ割と見かけるし、美女に生まれたらそれはそれで
面倒が付き纏い続ける。

多少可哀想と思えなくもない。
なんて事を考えながら満腹になるまで夕食を食べ続け、今日も魚介料理を楽しんだ。






(ん? なんだ、この感覚)

パイラーデスに到着して三日目、朝食後にイーリスたちと合流した後、遊泳を開始。

泳いで泳いで……一旦休憩してからまた泳いで泳ぐ。
そんな事を数時間ぐらい続けていると、急に体の疲れが消えた。

いや……多分、消えてはいない。
ただ、スムーズに動けるように、なった。

「…………」

「? ラガス坊ちゃま、どういたしましたか」

「……ラガス、もしかして、遊泳の、アビリティ……覚えた?」

「…………そうみたい、だな」

ステータスを確認したら、遊泳のアビリティが追加されていた。

水中での身体能力の強化に、肺活量の増加。
単純だけど、有難い効果だな。
あと、水圧からの保護……これが多分、なんだかんだで一番重要そうだな。

「はぁ~~~。やはり、ラガス坊ちゃまは泳ぎの天才だったようですね」

「…………」

本当に一番最初に会得してしまったから、否定しようにも否定出来ない。

前世の俺は、ただ普通に、並程度の泳げるだけだったんだが……もしかしたら、今世の俺は本当に泳ぎの才能があったのかもしれないな。

「とりあえず、ちょっと行ってくる」

「ラガス坊ちゃま」

「解ってる。無茶はしない」

遊泳のアビリティがどれだけの凄いのかテストする。

全身を海中に沈め、蹴る。
蹴って蹴って蹴って進む。

………………凄いな。
本気で蹴ってる訳じゃないのに、すいすい進める。

一分……二分経っても、まだ息苦しさを感じない。
というか、試しにただ泳ぐだけじゃなくてくるくる回ってみたけど、鼻の中に水が入ってこない。

そこを一番気にしてたまであるんだけど、こんなに激しく動いても鼻に水が入ってこないなら、接近戦で戦う時になっても、動きを気にする必要なく戦えるな。

ん…………あの影は、もしかしなくてもマーマンってモンスターか。
水生生物界の人型モンスター………………止めとこう。

後でメリルにあれこれ言われるのが嫌なので、気付かれる前に全力でビーチの方へ戻った。
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